476 :
銀河鉄道のサービス拝見・銀河を駈ける999号 種寸直樹:
列車がスピードを落とし始めると、前方に丸を半分に切ったような
惑星が現れた。車掌が「次はケンカ別れ」と告げた。メーさんに
よれば元は丸かったというが、それ以上は教えてくれなかった。
仕方がないので僕は車掌に借りたガイドブックをめくった。それ
によると気温は平均40度、湿度も90%以上でまるでサウナ風呂
である。しかし後ろのページに僕を喜ばせる記述があった。「惑星
のあちこちに温泉宿があり・・・」なんとも良い所ではないか。
さっそく列車を降りる用意をし始めたがメーさんはあまり乗り気では
なさそう。「温泉に入ろう。こんな所は思いたった時でないと降り
られたものじゃない。さあ、荷物をしまって下車用意!」「どう
なったってしりませんよ」形だけ抵抗を示すメーさんをせき立て、
列車が止まると同時にホームに降りた。ガイド通りムッとするような
空気が体を包んだ。
(続く)
477 :
銀河鉄道のサービス拝見・銀河を駈ける999号 種寸直樹:02/07/07 13:49 ID:cwgoZk2z
駅のすぐ目の前にある案内所には大目玉の原人さんが坐っていたが
僕が尋ねると手近な温泉宿を紹介してくれた。ジャングルのような
所をかき分け5分も歩いた所に小さな温泉宿があった。さっそく
浴場に直行だ。温泉は「4D−3」と同じく脱衣場は男女別、浴槽
はつながっているというタイプだ。もちろん僕も変な期待を持って
いそいそと中に入る。すると濃い湯気の中にメーさんらしき影が
見えるではないか。むむむ、これは素晴らしいとハアハアし始めたが
一振りの風が湯気を押し流して、あらびっくり。僕がメーさんと
思っていた影は地元のばあさまでもごもごとタオルを使って
いたのだ。おかげで僕のイチモツも一気に萎えてしまった。そこへ
後ろから「何をしているんですか」とバスタオル姿のメーさんに
突っつかれた。恥ずかしいやら、照れるやらで言葉が見つからない。
(続く)