新福岡空港建設是非論 2

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12名無しさん@お腹いっぱい。
188 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:2008/05/10(土) 23:23:10 ID:+/nWcbh30
<仙台空港アクセス鉄道との比較から新北九州空港アクセス鉄道の非効率性を指摘する>
今年3月に開通した仙台空港アクセス鉄道の仙台空港駅の乗降客数は、1日約3,900人。
仙台空港の2006年度の旅客数は年間約339万人。
一方、新北九州空港の開港初年度(2006年度)の旅客数は約127万人だから、
仙台よりもはるかに田舎、車社会、新北九州空港の駐車料金の安さ、渋滞なし、多極分散型都市構造の中での小倉駅の交通拠点機能の低さ、など
鉄道利用が自動車に比べ圧倒的に不利な北九州の特性を考慮すれば、新北九州空港アクセス鉄道の乗降客数は、多く見積もっても1日約1,500人だろう。
1日約1,500人の乗降客というのをイメージするために例を挙げる。
北九州モノレールの終着駅である企救丘駅および福岡地下鉄七隈線の終着駅である橋本駅の乗降客は、ともに1日約3,700人。
つまり、新北九州空港アクセス鉄道の乗客密度は、北九州モノレールまたは地下鉄七隈線の「末端部」の半分以下である。
新北九州空港の旅客数が仙台空港並(現在の約2.7倍)になって、ようやく北九州モノレールや福岡地下鉄七隈線の「末端部」並になる。
これでは、いくら600〜1000億円で済むといっても、効率的とは全く言えない。
なお、仙台空港アクセス鉄道開通後の今年4月以降の仙台空港自体の旅客数は、前年比で増えるどころか減少している。
自動車利用が有利な田舎の空港にアクセス鉄道を整備したところで、旅客数が増える保証はない。
13名無しさん@お腹いっぱい。:2008/05/27(火) 16:38:20 ID:480Msz+i0
189 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:2008/05/10(土) 23:23:32 ID:+/nWcbh30
<北九州市が行った新北九州空港アクセス鉄道に関する調査の問題点を指摘する>
新北九州空港アクセス鉄道構想の調査報告書が北九州市のホームページにあるが、最も有力とされる在来線新門司ルート(事業費約640億円)の
◆小倉からの所要時間10分
◆1時間に4本(15分間隔)運行
は単線では両立できない。
小倉からの16.6kmを10分で走破するには表定速度は100km/h、中間部では130km/hくらいで飛ばす必要があり、とても途中停車する暇などない。
しかし単線で途中停車なしということは、1編成のみでの運行ということになり、往復の所要時間だけで20分かかる。
小倉駅および空港駅での停車時間を含めると、1時間に2本(30分間隔)の運行が現実的。
一応調査では交換施設が計上されているので、中間部で行き違いをさせる2編成で運行すれば頻度を上げることができるが、それだと所要時間10分が達成できなくなる。
最もスピードが乗るはずの中間部で行き違いのために停車すれば2〜3分は余計にかかるため、所要時間13分、1時間に3本(20分間隔)くらいが現実的。
よって、設定条件は
◆小倉からの所要時間10分
◆1時間に2本(30分間隔)運行
または
◆小倉からの所要時間13分
◆1時間に3本(20分間隔)運行
と修正すべき。
どうしても元の条件を変えたくなければ、単線では無理なので、約640億円としている事業費を「複線」という前提で再検討し、「上方修正」すべき。
14名無しさん@お腹いっぱい。:2008/05/27(火) 16:39:04 ID:480Msz+i0
190 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:2008/05/10(土) 23:23:52 ID:+/nWcbh30
<新北九州空港の現実から新北九州空港アクセス鉄道構想の破綻を指摘する>
北九州市が行った新北九州空港アクセス鉄道に関する調査報告書によると、
◆小倉からの所要時間10分、
◆1時間に4本(15分間隔)運行
という、あり得ない条件の下
◆鉄道がない場合の2012年の新北九州空港の旅客数=368万人/年
◆鉄道がある場合(在来線新門司ルート)の2012年の新北九州空港の旅客数=525万人/年
となっている。
しかし
◆新北九州空港の開港初年度(2006年度)の旅客数=127万人/年
であり、あと6年で3倍になるとは考えられない。
開港2年目に入った今年4月以降の旅客数は早くも前年割れとなっている。
しかも、福岡都市圏と違い、北九州都市圏では今後も人口は激減する。
また、アクセス鉄道を整備しても飛躍的に空港の旅客数が増えるわけではないことは、仙台空港アクセス鉄道開通後の今年4月以降の仙台空港自体の旅客数が前年比で増えるどころか減少していることから明らかである。
さらに
◆鉄道がある場合(在来線新門司ルート)の2012年の新北九州空港の旅客数=525万人/年
に対し
◆アクセス鉄道の乗降客数=7,415人/日うち空港の旅客は6,333人/日
とあるので
◆アクセス鉄道の手段分担率=6,333人/日×365日/年÷525万人/年=44%
これは福岡空港とほぼ同じ水準であり、車社会の北九州ではあまりにも高すぎる。
宮崎空港の鉄道分担率は約15%、北九州では福岡よりむしろ宮崎に近いと考えられる。
実際は仙台空港よりも鉄道分担率は低くなるだろう。
仮に、多めに見積もって仙台空港と同じ鉄道分担率とし、
◆仙台空港駅の乗降客数=3,900人/日
◆仙台空港の旅客数(2006年度)=339万人/年
◆新北九州空港の旅客数(2006年度)=127万人/年
を用いて比例計算すると、もし今、新北九州空港アクセス鉄道がある場合
◆現実のアクセス鉄道の乗降客数=3,900人/日×127万人/年÷339万人/年=1,461人/日→約1,500人/日
となる。
ちなみに、調査報告書の運賃550円を用いると
◆1日の運賃収入=約1,500人/日×550円/人=約82万5000円/日
これは
◆セブンイレブンの平成17年度の1店舗1日当たりの売上額(全国平均)=約60万円
とほとんど同じ。
北九州市は、600〜1000億円もかけてアクセス鉄道を整備するより、セブンイレブンを2店舗経営した方が良い。
この方が初期投資ははるかに少ないが売り上げは多い。
新北九州空港が既に開港している今、
鉄道がない場合の2012年の新北九州空港の旅客数=368万人/年、
鉄道があれば旅客数=525万人/年、
などという強がりはもはや通用しない。
開港後の現実を見ると、新北九州空港アクセス鉄道構想は完全に破綻しており、もはや『妄想』である。
15名無しさん@お腹いっぱい。:2008/05/27(火) 16:39:18 ID:480Msz+i0
191 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:2008/05/10(土) 23:24:44 ID:+/nWcbh30
■試算 『福岡の国際線旅客が全て新北九州に移転すると妄想』した上での【新北九州空港アクセス『新幹線』】の費用対効果
『現在の福岡の国際線旅客が全て新北九州に移ると妄想』した上で、新北九州空港アクセス『新幹線』を建設した場合の建設費と利用者便益に着目した費用便益分析の試算を行い、新北九州空港アクセス新幹線が社会経済的に効率的な事業か否かについて、科学的に検証する。
○費用便益分析の前提条件(アクセス新幹線開業前→開業後)
・新北九州空港の年間旅客数:150万人→400万人(国際線旅客250万人が移ると妄想)
・アクセス新幹線開業前の小倉〜空港間のバス年間利用者:30万人(バス分担率20%)
・アクセス新幹線開業後の小倉〜空港間の新幹線年間利用者:180万人(新幹線分担率45%)
 (サービスで増加分の60%は新幹線利用と設定)
・小倉〜空港間のバス所要時間と運賃:35分、600円
・小倉〜空港間の新幹線所要時間と運賃:8分、800円 (サービスで新幹線の運賃は在来線と同額設定)
・時間価値:3600円/時(60円/分)
・一般化費用の変化:(8−35)分×60円/分+(800−600)円=−1420円
・鉄道開業後の各年の利用者便益(割引前):(30+180)×1420÷2=14億9100万円/年
・鉄道の建設費と建設期間:980億円、5年間
・開業前の各年の建設費(割引前):980億円÷5年間=196億円/年
・開業後の各年の車両費(割引前):16億円÷13年(耐用年数)×90%(残存価値考慮)=1億1077億円/年 (サービスで新幹線の車両費は在来線と同額設定)
・評価期間:5年(建設期間)+50年(鉄道開通後)=55年間
・社会的割引率:4%
○試算結果
・割引後の55年間の総便益(B)=263億2627万円
・割引後の55年間の総費用(C)=892億1155万円
・純現在価値(NPV=B−C)=−628億8527万円(<0)
・費用便益比率(CBR=B/C)=0.295(<1)
○結論
極めて非効率的で無駄な事業であり、現在の福岡の国際線旅客が全て北九州に移ると妄想したところで、新北九州空港アクセス新幹線など論外である。