神戸空港イラネだろ

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240名無しさん@お腹いっぱい。
じゃ財界の次は大阪選出 政治家がいかに立ち回ったかご覧あれ。

予算委員会第五分科会 - 2号 昭和56年02月28日

昭和57年度予算 空港整備事業調査費 24億5千万円 についての質疑

質問要旨
   ・ 調査費はどこに使うのか
   ・ 関空の建設予算にアクセス整備費は含まれているのか
   ・ 関空のアクセス整備費は一体いくらなのか、どのような整備内容か
   ・ 神戸沖案も同時に調査の対象とはしないのか
   ・ なぜ泉南沖につくる前提で調査をするのか、神戸沖案は検討しないのか
   ・ 泉州13市町のうち9市町が反対し、環境アセスメントもまだの状態なのになぜ泉州沖のみ調査するのか
   ・ 審議会答申に固執するなら、伊丹は廃止ということか

   塩川大臣が誠意ある回答をされています。

創作と疑うなら、国会議事録検索システムでご確認を。

○井 上 普 方   分 科 員 
  私はまず関西新空港計画についてお伺いいたします。
  この際、大臣に申しておきますが、計画の地点の候補地が大臣の地元でもあります。
  長々とおっしゃりたいだろうとは思いますけれども、ひとつなるべく簡潔に御答弁願うことをまずお願いいた
  しておきます。
  今度の予算に24兆5千億ともかく金が計上されておりまが、これは一体何に使うのですか。まずこれ
  からお伺いします。大臣でなくて結構です。

○松 井 和 治   政 府 委 員 
  来年度の関西新空港関係の予算は、空港整備事業調査費24億5千万円でございます。
  この調査の内容は、従来から引き続き関西新空港の予定地でございます泉州沖候補地につきましての自
  然条件調査、これは年間を通じて調査を行う必要がございます気象条件、海象条件の調査でございますが、
  これを引き続き調査することを予定いたしております。
   そのほかに、来年度は泉州沖候補地につきましての土質、地盤の調査等を行うことにいたしておりますが、
  詳しい調査のやり方、中身につきましては、今後財政当局と実施計画を詰める段階で決定していきたいと
  考えております。

○井 上 (普) 分 科 員 
  そうすると、この予算は実施計画調査ではないのですね。この点をお伺いします。

○松 井 (和) 政 府 委 員 
  実施設計調査費ではございません。
241名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/01(火) 23:04:42 ID:fw7TnbTm0
○井 上 (普) 分 科 員
   そうすると、実施計画調査でないということになると、泉南沖に空港をつくるということを前提としない調査費と
 考えて差し支えございませんか。

○松 井 (和) 政 府 委 員 
  調査費の性格は、先ほど申し上げましたように、空港整備事業調査費といういわゆる一般調査費でございます。
  ただ、その調査を行います場所につきましては、従来の泉州沖案を基礎として行うということになっております。

○井 上 (普) 分 科 員 
   そこでお伺いいたしたいのだが、当初計画では泉南沖が大体候補地として挙げられておりますが、一体どれくら
 い金がかかるのです。  本体工事において幾らあるいは周辺整備に幾らあるいはまた環境整備等々に幾ら、こ
 れはいわゆる三点セットと言われておるようでございますが、どれくらいかかるものですか。

○松 井 (和) 政 府 委 員
   私ども、関西国際空港の計画につきまして航空審議会の答申を昨年9月1日にいただきまして以来、その具体
 的な建設のやり方につきまして鋭意検討いたしまして、昨年の11月に一応の私どもの計画をつくったわけでござ
 います。
 これは御承知のように空港を四段階に分けて建設をするという段階施工案でございます。その第一期といたしま
 して64年度までに1兆5300億円という金が空港のための事業費として考えられております。
  二期、三期、四期ということで逐次建設をしてまいりまして、四期までの合計が2兆400億円でございます。
  さらにそれから後、これは何年から何年までという具体的な計画を持っておりませんが、航空審議会の答申を
 いただきました最終の空港の姿に仕上げるというところまで入れまして、空港本体の事業費が2兆3000億円とい
 うふうに見積もっておるところでございます。

○井 上 (普) 分 科 員
  そうすると、この2兆3千億円にはアクセスあるいはまた環境整備等々の金は入っていますか。

○松 井 (和) 政 府 委 員
  まずアクセスについてでございますが、空港本体は海上につくる空港でございますので、当然陸上部までの橋を
 かける必要がございます。
  この橋梁部分の金はこの中に含まれております。それからさらに、その橋梁は鉄道併用橋を考えておりますが、
 鉄道ないし道路の金はこの中には含まれておりません。
  なお、環境につきましては、これは工事を行います際に十分環境に配慮してまいるつもりでございますので、
 そういう意味ではこの中にその金は含まれておると申し上げてよろしいかと思います。

○井 上 (普) 分 科 員
  周辺整備、アクセスをつくるということには大変な金がかかりますね。成田新空港ができましてから今日、もう成田
 空港というのは東京都心との交通が不便であるということは常識になっている。ともかく非常に時間はかかるし大変
 なところにできておる。私らは成田空港を世界の不評の最たるものだろうと思うのです。そうすると、いまの計画の
 2兆3千億では橋はつくる。それはそうでしょう、海の中につくるのだから。橋はつくらなければならない。それだけの
 金ですね。そうすると、その周辺の飛行場に至るまでのアクセスの金は全然含まれていないということになったら、
 アクセスはどれくらいかかるものなんですか。予想できますか。できなければならないはずなんですが、いかがでござ
 います。
242名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/01(火) 23:07:35 ID:fw7TnbTm0
○松 井 (和) 政 府 委 員
  このアクセスというものをどの範囲まで含めるかということが一つの問題かと思います。近畿地方におきましては
 近畿圏整備計画に基づきまして大阪、和歌山を結ぶ各般の道路あるいは鉄道等の計画がすでになされておるわけ
 でございます。
  いずれにしましても空港を前提にしてそういう南北に走る道路なり鉄道から空港の方にいわば引き込み線をつくら
 なければならない。これは明らかに空港のためにつくらなければならない道路であり鉄道であろうかと思います。
  ちょっといま私手元に数字を持っておりませんが、その引き込み部分の金は数千億円、ちょっと数字を実は記憶
 しておりませんので申しわけございませんが、数千億円のオーダーであったと思います。

○井 上 (普) 分 科 員
  大阪、和歌山の間にこういう鉄道を敷く、こういうのはオーソライズされているのですか。

○塩 川 正 十 郎  国務大臣
  当面のアクセスというのは、私たちは道路が3本、それから鉄道2本ということで予定しております。しかしながら、
 これは空港のためにやらなければならない部分と、それからいままで既設の計画あるいは実施しつつある計画、
 そういうようなものを活用してのアクセスであります。

  まず第一に阪神道路公団のやっております湾岸道路というのがありますが、あれを約22、3キロ延長すると
 いうことが一つアクセスとして計算されてきます。それから、近畿自動車道におきます、これは現在工事をやってお
 るところでありますが、これの導入路に十数キロが必要ではないかと思っております。それからもう一つは、第二
 阪和道路というものがございまして、それが主要地方道から国道に昇格しておりますが、
 これの導入路に数キロ必要ではないか。それから鉄道につきましては、阪和線、これ位国鉄でありますが、それが
 導入をする部分並びに南海電車が導入する部分、それらはアクセスとして考えられるものだと思っております。

○井 上 (普) 分 科 員
  私がお伺いしておるのは、いまの道路のうちの湾岸道路であるとかあるいは和歌山に至るあの道路、近畿自
 動車道、これはオーソライズせられておりますけれども、あとは全部オーソライズされておりませんね。
  あるいは鉄道もオーソライズせられておりませんね。そのオーソライズせられていないのを前提にしておる以上は、
 新しくつくるものと考えなければいけない。

  そうするとその金は一体幾ら要るのです。計算していますか。結局建設省の計画に便乗する形になっている。
 便乗するというよりも、むしろ新しくつくらなければならない金というのはアクセスとして当然入らなければならない。
  このごろ徳島におきましても、あそこにできるのなら明石との間をトンネルでひとつ鉄道をつくろうじゃないか
 なんという話が出てきた。一体そんなところへ鉄道なんというのはだれが決めたんだ、鉄建公団ですかの一部の
 技術者が言うただけだ、何でオーソライズせられているんだ、いや、それはないんだ、ただあそこにできるといって
 運動せられたので、私らはそれに賛成しておるだけだ、こういうような話なんだな。

 そこで、アクセスというのはどういうようにできておるのか、それがオーソライズせられておるのかどうか、そこのと
 ころをお伺いしたい。どうもそこをチャンポンにしながらお話ししておるから、一体この空港には幾ら金が要るのか
 わけがわからない。
243名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/01(火) 23:09:58 ID:fw7TnbTm0
○松 井 (和) 政 府 委 員
 先ほど大臣が御答弁申し上げましたとおり、鉄道二本は、現在すでに開業しておる鉄道からの引き込み線をつく
 ればよろしいということでございます。道路三本のうち、近畿自動車道、第二阪和国道はすでに計画済みでござ
 います。したがって、これまた引き込み線をつくるということかと思います。残る湾岸道路につきましては、泉大津
 までがオーソライズされておりますが、それより以南はオーソライズされておりませんので、今後の計画に入れる
 必要がございます。これを空港の対岸部まで延長いたしまして、さらに空港まで引き込むという金が必要になります。
  これが先ほど申し上げました、そこまでを、引き込み線、それから湾岸道路の泉大津以南の部分、これをひっく
 るめて、ちょっと数字を宙に覚えておりませんが、数千億のオーダーでございます。

○井 上 (普) 分 科 員
 あなた局長だよ。しかも、関西新空港を阪南沖に建設しようという意欲に燃えた運輸大臣を長にいただいておる、
 そこの航空局長だよ。私は、具体的なことを言うときにはこれはお知らせしなければいかぬと思いますが、おお
 よそ局長というのはこういうようなことは全部精通しておらなければいかぬと思うのです。
  数千億円でございましょうなんという話で一体審議できますかな。私は決して揚げ足をとるんじゃないのですよ。
 おおよそどれぐらい――それはまあいいでしょう。おおよそこれくらい大ざっぱな計画なんだ。それで強引にとも
 かく着工しようという考え方は、私はどうも納得できない。

  そこでお伺いいたしたいんだが、ともかく二兆三千億円要る。第一期工事までに1兆5千3百億円要る。
 本体工事だけであって、片方で、これは島なんだから、島と本土とをつなぐだけの道路の金なんだ。
  当然アクセスというものを考えなければ成田の二の舞になることは明らかなんです。その計画さえ示さずに、
 そして阪南沖にこれだけの膨大な金をつぎ込もうとする。ことしも現に24兆4千億も金をつぎ込もうとする。
 どこか間違っておると私は思うのですがな。どうです。

○塩 川 国 務 大 臣
  物の見方というものは、井上先生、それはそう見ればおっしゃるようなこともあるだろうと思うのです。
 それは私も否定しません。その立場に立って物を見ればそうだと思います。第一、成田空港ができたときをごらん
 なさい、何か計画ができておったのですか。それが今日成田があんな状態になって、十何年経てやっと開港できて、
 開港してからでも1500名の機動隊で守られなければ維持できないというようなこと、われわれはあんなばかなこと
 は絶対いたしません。ちゃんと計画を進めて、その上で建設をいたすようにいたします。しかしながら、そこに至る
 までの間には紆余曲折はあります。だから、十分ではない、いまおっしゃるように、私は、もう完璧に計画できた
 なんて思っておりません。これから計画を進めていかなければならない。そのためにはまずその海の下がどんな
 土地なのか、そういうことから調べていかなければなりません。それをやはり担当省の役所としても運輸省が進めて
 いくということがわれわれの仕事でございまして、だから、だんだんと計画を明確に持っていくようにいたします。
244名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/01(火) 23:12:15 ID:fw7TnbTm0
○井 上 (普) 分 科 員
  成田空港というのはどこが主管してやったのですか。運輸省でしょうが。あれが成功しておるとはわれわれ考え
 ていない。あんなような、成田空港のような姿に関西空港をさせちゃいかぬというための、このためにわれわれは
 質問しているのです。それを、あれを見てくれ、十数年たってあの姿だからあんなことはさせませんなんておっしゃる。

  あなたが運輸大臣じゃなくておっしゃるんなら話はわかる。運輸省という役所の長でしょう、あなたは。その長が過
 去の失敗をしゃあしゃあとして人がやったような顔をしておっしゃるのはわれわれ納得いかない。納得いかないところ
 か無責任この上ないと思う。だから、ともかく十分な計画を立て、その上でどういうような問題があるか、しかも金は
 幾らぐらいかかるか、こういうことをわれわれに提示するのこそ責任ある、24兆という金でしょうが。大金です。国費
 ですよ、これは。税金ですよ。それらの計画を立ててわれわれに納得させる資料を提供しなければ、こういう予算は
 私らは認めるわけにはいかないと思う。また、提出したところか、これからとにかくなにするんだと、ああいう成田み
 たいな空港にさせたくない。あたりまえな話です。しかも、成田空港の最初の計画自体がおかしいからこういうよう
 になってきている。だから、その最初の計画というのは一体どういうのだ、幾らかかるのだと、こう言って聞いている
 のです。

○塩 川 国 務 大 臣
  先ほどから井上先生24兆と言っていますが、24億5千万で、これは人工島をつくる、その下の土質を調査する
 のです。これは、前に環境評価をつくりますときに事前調査した資料はあるのです。それは、粗い目でしかボーリング
 やって調べておらないのです。それで設計図をつくるということをやりますことはちょっと危険なんです。さっきおっしゃる
 ように、精密な計画を立てろとおっしゃるならば、そこでこの費用を使いまして精密な土質の調査をしたい、これが今度
 の予算の主要目的であります。そういうふうに、これからやはり調査もしていかなければならぬのがずいぶんあると思
 うのです、そのたびごとに予算も組み入れてやっていって、それで地元との協議をしながら、これはやっぱり地元が賛成
 してくれなければできませんので、その協議を重ねながら本格的な計画をまとめていきたい、いまこういう過程である
 ということを御承知いただきたいと思うのです。

○井 上 (普) 分 科 員
  そういう過程、しかし、泉南沖ということを決定した上での過程でしょう。そこに私は問題があると思う。
  現に、地元13市町村のうちで5市4町が反対をしている。地元が反対をしている。あなたがおっしゃったから、
 私地元のことを言うつもりはなかったけれども、13のうち9つまでが反対している。決議しているのでしょう。
  こういうような実態あるいはまた、環境アセスメントも全然できてないでしょう。こういうようなことであるならば
 また考え方が新たに出てくるのじゃないだろうか。新聞紙上で拝見しますと、他の候補地も挙がっておるようであります。
  その他の候補地というのは神戸沖でございますけれども、阪神沖といいますか神戸沖といいますか、聞いてみると、
 金額は、これは言うとおり私まともにこれを受け取って、新聞紙上等々で拝見いたしますと、本体工事においても安い、
 あるいはまたアクセスも安い、こういうようなことになったならば、両方を御調査になる必要があるのじゃないだろうか
 と私は思うのですが、両方御調査になるお気持ちはありますか。
245名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/01(火) 23:14:09 ID:fw7TnbTm0
○塩 川 国 務 大 臣
  両方調査する意思はありません。

○井 上 (普) 分 科 員
  ない、なぜないのでございますか。

○塩 川 国 務 大 臣
  位置決定につきましては、長年にわたりまして航空審議会が専門家を駆使して調査をした客観性を持った位置決定
 であった。それが泉州と決められたので、とりあえず泉州沖に建設するということを前提にしてわれわれはあらゆる計
 画をしておるのでございまして、いま神戸沖とあわせて検討するということはいたしません。

○井 上 (普) 分 科 員
  しからば、航空審議会がいままで決定したこと全部をお守りになりますか。

○塩 川 国 務 大 臣
  航空審議会の位置決定は守ります。

○井 上 (普) 分 科 員
  しからばその結論としては、航空審議会を私も拝見しますと、大阪空港は、できた場合には廃止するということが欠け
 ておりますが、これはお約束できますか。

○塩 川 国 務 大 臣
  大阪空港、いわゆる伊丹空港につきましては、新空港が開設のときまでに存廃を含めて地元の意向を聞いて決定
 するということになっておりまして、そのとおり実行いたします。

○井 上 (普) 分 科 員
  その結論は、伊丹空港反対運動をやっておる方々と運輸省とのたび重なる交渉において、大阪空港は新空港がで
 きた場合には廃止するという約束になっておる。このことは御存じですな。その約束をお守りにならずに存廃を検討す
 るというのは私は納得いきかねる、どうです。

○塩 川 国 務 大 臣
  反対同盟はどう言っているか知りませんが、こういう文書をちょっと読んでみます。「関西国際空港は、大阪国際空港
 の廃止を前提として、その位置を大阪湾南東部の泉州沖の海上とし、当面その規模を、」云々と書いてございます。
  そうして伊丹空港の措置につきましては、大阪国際空港騒音対策協議会会長伏見正慶ですか、伊丹市長ですね、
 これが会長なんです。それとの間に、内村という運輸省航空局長との間に覚書が締結されておりまして、その第二項に、
 「現大阪国際空港の将来のあり方については、新関西国際空港との関連において十分検討を要するものであるが、
 その開港時点にこれを撤去することをも含めて可及的速やかに検討するものとし、その検討に際しては地元公共団体
 の意志を十分尊重する」、つまり地元公共団体がどう言うかということを聞かなければ決定できないということになっております。
246名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/01(火) 23:16:25 ID:fw7TnbTm0
○井 上 (普) 分 科 員
  いまあなたの読まれた審議会の答申というものは、新空港は現空港の廃止を前提として、その位置を大阪湾南東部
 の泉州沖の海上とするとなっておるはずです。片一方では、そのときになってともかく考える、廃止については検討する
 とおっしゃる。これは答申を前提としてと言っている。だから、あなたがここで泉南沖に固執するならば、伊丹空港を廃止
 するということを前提として話をしなければいかぬ。

  まあともかく審議会の答申なんというのは、行政機関の隠れみのになっておることは私らも十分存じています。この審
 議会というものを、学識経験者なんというのをともかくうまいこと使おうとしておるんだけれども、これはどうも政策決定を
 オーソライズするためにやっておるとしか思えない。しかし一方におきましては、もう時間もございませんのでなんでござ
 いますけれども、阪神沖の案にいたしますと、工期は泉南沖よりもはるかに短い。これはどこまで正確なものか私はわ
 かりませんけれども、泉州沖であれば25年かかるが、十年以内にできるんだと言う。供用開始は、泉南沖であれば昭
 和70年ごろだろうと言うし、片方阪神沖であれば63年ごろであろうと言う。

  そしてアクセスにいたしましても、先ほど聞きますとアクセスはまだこれから考えるんで、幾ら金が要るのかわからない、
 これはアクセスもすでに十分現存する。少なくとも島から島へ通ずる道はできない、両方とも同じでございますが。
  金額は一体どれくらいかかるんだと言えば、片方はアクセスまで含めれば五、六兆円かかるだろうと想像される。
  片方は幾らかかっても二兆円くらいでできるだろう。こう言われれば、政治に携わる者としては、安くて早くていいもの
 ができるとするなら、当然片一方の方も調べてみる必要があるんじゃないだろうか、こういう帰結になるのは当然のこと。
  だから、このたびの24億ですかの金というものもそちらの方の調査にも一部使ったらどうだ。両方御調査になる必要
 があるんじゃなかろうか。

  航空審議会の答申があるからそれに固執するんだ。それは大臣が地元だということは百も承知の上で質問している。
 大臣は優秀な方だから、運輸大臣ではなくてほかの大臣になって、こういうものから手を抜いておいた方が、李下に冠を
 正さずと申しますか、そういう立場であるあなたの胸中は察するに余りあるものがある。しかし着工しての年限もこれだけ
 短いし、実用までの間、片一方は25年かかる。片一方は10年。金額においてもそれの三分の一だ。

  あるいはアクセスについても、片方には問題ないけれども片一方には問題があるというのであれば、これは当然両方
 を調査してみる必要がある。私はそう思うし、こういうものを一方的に片方だけやるというのは、私はどうも納得いきかねる。
  したがって、この24億の金は、両方をお調べになることが国家百年の大計を間違わないゆえんだと思うので、この点
 御勘案願いたい、こう思うのでございますが、いかがでございますか。
247名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/01(火) 23:17:14 ID:fw7TnbTm0
○塩 川 国 務 大 臣
  御意見としてお聞きいたしておきます。
  しかし、一番最初に井上先生いみじくもおっしゃったように、一つの計画があってこう決まっておるはずなのに、何か
 トンネルを引いてやれと言ったら、鉄建公団の技師のある者が何かこんなことを勝手に言っておる、そんなことでは困る
 じゃないか、こういうお話でございました。私たちもこっちで、一応泉州の沖合いということで答申が出ておるのをやって
 おって、そこで、先ほどお話しのように、ある技師がだれかが言っている、この程度にわれわれは受けとめておりますが、
 しかし御意見は御意見として、井上先生のおっしゃることもわれわれは一応は御意見としてお聞きいたします。

○井 上 (普) 分 科 員
  この泉南沖にオーソライズされたのは航空審議会の答申だけなんです。しかし、片方で伊丹空港を廃止するということを、
 それも前提にしておるのでしょう。ところが、あなたのお話であれば、それはそのときになって検討してみるのだ、こうおっし
 ゃる。審議会の答申というものをそれほどまでにともかく軽視する姿勢が片方においてはある。片方で泉南沖だけに固執
 しておる。私はどうも納得ができません。
  私は、もう時間が参りましたのでこの程度にしますが、いずれにしても、いまの運輸省の関西新空港に対する態度は私ら
 には納得できないということを申し上げまして、質問を終わります。