日航が大きな赤字を出して苦境に陥っている。
かなりの路線をスクラップして黒字に戻そうとしているが、めどは立っていない。
合理化で黒字にするというのであれば、欧米の航空業界がやっているように、大幅な人員整理と賃下げをしないかぎり無理だろう。
そもそも、日航がこうした状態に陥ったのは、長らく国営企業体質の下で組合を甘やかし、世界に例のないような高賃金低労働体制にしてしまったことにある。
それがこれまで持ってきたのは、競争がシビアでなかったからに過ぎない。
だが、いまやユナイテッドを筆頭に米国の航空会社のほとんどが破たんし、欧州でもBA、エールフランス、ルフトハンザの3社しか残らないといわれる状況である。
なお、国際線に1社でも残るためには、欧州3社がロンドン、パリ、フランクフルトをハブにしているように、
東京がハブになることが不可欠であり、その意味で、羽田が国際線と国内線の乗り入れる空港になる必要がある。(耳順)
航空業界再編か=耳順
毎日新聞 2006年2月17日 東京朝刊
http://www.mainichi-msn.co.jp/keizai/wadai/kansoku/news/20060217ddm008070108000c.html