自動車運転代行 14本目

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830国道774号線
私が住んでいる町は静岡県東部で富士山山麓である。
高低差、標高差は他の地域より非常に大きい。
海岸部すぐ近くまで代行した次の顧客は富士山山麓標高500m付近、という
こともザラにある。実際標高差200mぐらいの所を結構行き来しているのだ。

平地と違って後乗りも前乗りのエンジンブレーキの使い方ハンドル操作の仕方
で生死さえ左右するような高低差の道のりもある。

爺ちゃん後乗りで、下り坂の交差点ギリギリまでブレーキ踏まずにガッツん
ブレーキングしたままハンドルを切る人がいた。後輪駆動の随伴車の時は
肝を冷やした。この後輪駆動の随伴車はタクシー仕様の乗用車で、前後輪
タクシー仕様の減らないタイヤを履いている。

このタクシー仕様タイヤはとても恐ろしいタイヤでまずは減らない。
10万キロもってしまう恐るべきタイヤなのである。減らない、ということは
制動があまり効かないタイヤというわけである。

実際どの位効かないかと言うと、雨の日通常のアスファルト道から商店街、歓楽街
によくあるタイル張り道に後輪が入った瞬間、滑る。
雨天とは言え極低速でも駆動力がかかっていると入った瞬間滑り出す。

タクシーは後ろに乗客を載せて走る事を前提にしているから後輪に荷重がかかって
いる設計なのだ。これを代行に使うと前輪に二人の荷重が集中する。
フロントヘビーで後輪駆動の車が減らないタクシータイヤを履いていたら、
車の挙動が時に危険な方向に流れやすくなるのはここの人ならすぐにわかるだろう。

この車にガッツんブレーキングする爺ちゃん後乗りが乗務し、たまたまその日が
雨だった・・。

前乗りは恐怖恐怖の時間を車中で過ごすことになる。勤務が終わるまで。
831国道774号線:2011/09/09(金) 04:41:14.13 ID:PTnXh8C0
しかしこの標高差が大きい町で軽四随伴車の運転は過酷である。
町全体の面積も広い。そのため走行距離も長い。
代行の営業的には短距離が少ないから利益率はいい。

だが軽四随伴車は消耗が激しい。フロントヘビーのFFが長い下り坂を一気に
下るとブレーキ能力も落ちる。

新人さんや逆にMT慣れした爺ちゃん後乗りドライバーだとOD解除しない
ばかりかブレーキ踏みっぱなし状態で、みていてとても怖い。

時に乗務が終わった後に自分が乗ってみるとブレーキング時にガタガタ言う。
フロンブレーキデイスクローターが熱で反ってしまっているのだ。
先に書いたタクシー仕様の後輪駆動乗用車は数万キロで全車この状態になった。

波打ったデイスクローターを元に戻すことは難しい。新たに過酷なブレーキング
をして、その後慣性でゆっくり冷やすような運転をすれば若干は戻るが代行
随伴中にそれは無理だ。

代行で使用するような随伴車はほとんど低グレードの高年式車で気の利いた
ABSや横滑り防止装置などない。ドライバーの運転操作の熟練度、経験度
による所が大きい。

燃費の問題もあるが、私は後乗り時代、ODを解除したまま随伴した。
アクセルワークでコントロールできるし、なにしろ頻繁にブレーキを踏まずに済む。