名鉄廃止後の岐阜地域の交通体系を考える2

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▼プロローグ「市民の力と意思で再生を」(逐次更新中)
http://chal.dyndns.org/~mirai-design/0-temporary/to_mayor/prologue.ppt

揖斐線・美濃町線・路面電車を、
市民の力と意思で、再生を!

沿線市町と市民とが協力しあっての事業形態をとり、つつ、専門家と投資計画とを十全にそろえた会社運営を考えれば、いまこそ岐阜市40万市民、周辺70万人口にふさわしい都市交通が生まれ変らせることが、可能なのです。

◆まだ終わっていない、路面電車存続運動

路面電車存続の断念を岐阜市長が表明
あくまでも市としての財政出動の断念というものにすぎません。
10年間67億円(岐阜市ぶん)は確かに大きなものですが、これを民間の経営意思と市民の協力によってカバーできます。
市長は「乗らないから存続不可」というが
市長は「乗らないから」「赤字が永久に続くから」といいます。
路面電車が今ある価値を認識してもらうことからはじめます。
「あきらめ」と「声の高まり」と。
この間、存続運動をしてきた多くの立場が「あきらめ」ムードに苛まされました。
一方、無くして欲しくないと言う声も、続々と届けられます。
「乗せる工夫」「赤字を減らす工夫」とを。
30年・360億円規模の事業計画に、下記を見込みます。
日本政策投資銀行を軸とした融資
県、国、沿線市町の関与
関心ある市民および企業の熱意ある参加と責任ある出資
◆岐阜市議会9月定例議会に向けてとにかく住民の意思を表明し、組織化を図る

8月28日(土)に支援意思の表明集会

存続と充実の意思を表す住民集会
存続を願う全ての人に。
線路の保存を呼びかけ、路盤撤去でなくアスファルト盛りのみに。
バスへの公的支援枠を、公共交通一般への支援に。
「あの名鉄600V線区の資産を13億円で購入するのが安い」と考える市民や企業、投資家の募集へ。

「交渉の主体」になるために
交渉団体として認められるように
沿線住民の固い意思を表明します。
事業主体をつくるために
個人から、企業や経済人への働きかけるための組織にします。

急がなければならない理由
名鉄の他資産売却まえに
軌道の廃止同意書の署名まえに
岐阜市はあくまで同意書を提出しない方針です。
駅前広場の計画決定まえに
岐阜市以外の沿線市町の出資分の撤回まえに
◆住民と資金との力で存続し、魅力ある都市交通に衣替えします。

沿線市町と住民とが協力しあう事業形態
専門家と投資計画とを十全に。

魅力あるプランで、投資家、市民に参加呼びかけ
軌道の複線化、中学生の小児運賃化、ICカード、新車両導入、住民との対話、市民参加の枠組み整備など
これまでに無い、新しい事業手法、まちづくり手法を用います。

大胆な改善で収支を好転
現状の問題点を、キチンと分析

市民の協力で、行政課題と政治課題、財政課題を克服
市民参加の「どう活用して行くか」会議を組込みます。
バス、駐車場、タクシー、鉄道の連携を、住民参加で作ります。
◆各地の路面電車の14年度実績の営業収入と営業費用

岐阜の路面電車は、きわめて分が悪い状況
営業距離が長いことによって、輸送密度が低くなっている。
単線区間が多く、便数を増やしにくく到達時分を短縮しにくい。
クルマ中心の社会が形成されていて、沿線外に多くの公共施設が点在。

規模の似ている高知では
県、市挙げて支援策を詰め、クルマ社会化に対抗する姿勢を明確にしています。
軌道の緑化(芝生化)に土佐国道事務所が取り組むなど、行政が積極的に路面電車の都市のなかでのシンボル性を高める取り組みをしています。

岐阜はフロンティア!
利用者を増やす可能性が高い、と理解できます。

(省略 事業者/営業距離/輸送密度/輸送人員(名鉄は3線重複利用者を重複計算)の一覧表)

◆40万都市で、なおかつ県都の路面電車事業は収支黒字も可能です
経営を取り巻く環境の改善を進められるかどうか、にかかっています。

(省略 10年間の収支計画表)
◆地域への投資がみんなを元気づけるモデル事業化、という道を

都市交通の再生に新規事業として投資家を募るモデル
40万都市の中心市街地を抜ける路線の強み
郊外部とのスムーズな運行が可能な路線の強み
県庁所在地としての優位さ

市民活動を折込んだ事業モデルとして
開発計画とセットになった利用者増加見込みモデルとして

対話事例のモデルとして
利用者の立場からの電停安全島設置に向けた対話モデルとして

以上のモデルケースとして、実験的な資金投入を

以上の実現には、幅広い事業支援の枠組みが必要です。
◆地元の声を拾い、住民対話を続け、「地元の熱意」を紡ぎます。

「地元の声」を引き出します
便利に使いたい気持ちを声に出していただきます。
出費も計画参加もする、と言う人を集めます。
存続運動を担ってきた皆さん全てに呼びかけます。
事業開始後も、同様の会合を校区ごと、電停ごとに開催します。

「住民対話」も重視します
公共交通を活かす市民から市民への対話は必要です。
プロが支援し住民対話を進める、事業費も折込みます。

対話と声集めをつづけて、「地元の熱意」を集めます。
地元の熱意が感じられない、との市長の発言に対して、一つ一つの声を紡いで提示します。


◆地区ごとの「利用活用のための協議」と電停ごとの「電車とまちづくりの協議」と

「公共交通特区」は福音
岐阜県経済同友会が提唱し、採用が内定している「公共交通特区」構想は、路面電車の未来にも明るい材料です。

利用活用のための協議
地区住民の視点で「電車やバスがもっと便利になれば使うのに」という声を漏らさず聞きます。
各地区ごとに、協議体をつくります。

電車とまちづくりの協議
「電停でどのようにお客様を迎えるか」を地元商店街の人たちと商業開発のプロの方をはじめ、協力したい有志の人たちが参加してオープンに話し合います。
各電停ごとに、協議体をつくります。
▼プラン骨子「再生・開発型の経営方針による存続試案」(逐次更新中)
http://chal.dyndns.org/~mirai-design/0-temporary/to_mayor/plan.ppt

揖斐線、美濃町線、路面電車の
再生・開発型経営による存続試案
岐阜未来研究団・堀達哉
2004年7月21日

十分な沿線住民数と、十分な路線基盤を持つ岐阜の揖斐線、美濃町線と路面電車。みんなに使いやすい電車に生まれ変わらせることで、地域の足として再生させることは、可能です。

現在の対象3線(揖斐線、路面電車、美濃町線)を漏れなく存続させ、活性化させます。
◆4つの未来を先取り
3線の更新と充実で、4つの未来先取りを、一度に追求します。

通勤革命
東西通勤のパーク&ライド実現
周辺自治体住民の話題を拾います。
通勤者をサービス面で優遇
通勤利用に使える電車をアピールします。

にぎわい革命
都心部の乗降を容易に
街(商業者)の側が出迎える意識を育みます。
ICカードを使った決済システム
街での買物と乗り物使いとが、相乗効果を発揮する。

コスト革命
JR駅構内乗入れ
最小限のコスト負担でバスとも接続、高頻度輸送
新しい都市交通のイメージをつくります。
既存の資産ハードを最大限活用
低コストでの全面更新を印象づけます。
利用者にも低廉な利用法を提供

生活革命
通勤者家族と街との関わりをイメージ促進
生活に使える電車をアピールします。
中学生の小児運賃化など、家族で使える路線を目指します。
中学生の小児運賃化
通勤定期保持者の家族同乗割引
ゾーン性運賃の採用と低廉な一日乗車券の提供
◆12の要素

1.譲渡資産など
(1) 名鉄の資産は、価値の残る電車以外を譲受
現時点で13億円余
(2)3車体連接の新型LRVを5編成導入
補助金導入前で12億円余
(3) 現2車体連接の旧型電車の中間低床車を導入
補助金導入前で5両2億円程度
(4) 芥見中央駅、北方JCT駅の新設とその周辺地開発の許可
駅一体型の小SC開発とP&R用地の取得
延べ床1000平米未満
瀟洒な雰囲気で
駐車500台以上を確保
将来の拡張計画

2.軌道改良など
(5) 東西連絡の第3系統の環境整備
パーク&ライド新駅「芥見中央」発「北方JCT」行き
(6) 徹明交差点改良後回しのための環境整備
やがては3線分岐も・・・
(7) 軌道化のうえ全線複線化
現在の5.5m幅を3m+3m幅に。
静寂道床にて、施工。
国費補助を想定
(8) 全線および主要区間への増便実現
全区間で10分に1本への環境整備
静岡鉄道をモデルに?
3.サービス向上
(9) JR駅東通路への進入と、ハートフル1F活用
「通勤者プラザ」の設置
通勤者の信頼を得る策の推進
(10) 都心部の電停の増設と移設
既存の歩行者動線を強化することを目的とした、新電停の計画と実施
(11) 対話プロセス実施へ
電停位置、バリアフリー化などと周辺整備についての合意形成
0.1億円未満事業を数本の資金的裏付け確保
(12)「生活に使える電車」をアピール
通勤者の優遇策、通勤者家族の優遇策を明示して「路面電車の良さ」を継続して訴える。
中学生の小児運賃化など、家族で使える路線を目指します。
中学生の小児運賃化
通勤定期保持者の家族同乗割引
ゾーン性運賃の採用と低廉な一日乗車券の提供
156プラン骨子「再生・開発型の経営方針による存続試案」 5:04/08/14 02:35 ID:S0MzSgsl
◆事業内の小プロジェクト

【商業に関して】
他のプレーヤーの引き込み
商業系デベロッパの参入
交通コンサルの実験地としての手弁当参入
芥見中央新駅、北方JCT新駅の隣接SCの開発許可
駅もSC側で設置、P&Rは公共側
ICカードでの買物決済をテコに
ICカードがあることをベースとした展開
「新しい商売モデル」のアピール
既存の来街者の「買物動線」を強化
「買物動線」を強化する電停増設、電停移設

【交通に関して】
「岐阜バス+岡山電気軌道+静岡鉄道」モデル
経営・事業主体のあり方検討と技術者招聘
レシップ株式会社さん
決済装置のICカードの無償貸与を要請しつつ、新しいサービスや商品の開発・提供を話し合う場づくりを働きかけます。
芥見中央新駅、北方JCT新駅
隣接P&R用駐車場の設置
駅はSC側で設置
JR岐阜駅東通路(ハートフルG入口)へ
路面電車進入とバスターミナル隣接
【住民のために】
電車活用協議会の設置
沿線校区ごとに、設置
地区生活に、電車をどのように生かして行くべきか、を話し合います。
電車まちづくり実施協議会の設置
沿道商店街ごとに、設置
電停を降りたその商店街と電車との関わりを話し合い、その強みを生かした事業の展開を図ります。
安心して乗り降りできる電停づくり
まずは、警備員を配置して取組む姿をアピール
街の案内も可能な、十分な訓練
一見して頼りに出来そうな、清楚で力強いユニフォーム
融和先行事例の形成
電停かさ上げなどの対話を特定の電停で始めて、評判を得る

【利用者のために】
JR岐阜駅東通路(ハートフルG入口)前に「通勤者プラザ」を設置
通勤定期利用者に限って、無料の喫茶サービス(終電まで)
滞留する空間を設置して、通勤時に気軽に立ち寄れる雰囲気を。
通勤定期利用者に限った手荷物一時預かりサービス(終電まで)
バスとの乗継ぎ時の費用負担をなくす。
当初は岐阜バスさん取り分100%にし、バス利用者の増加に伴い段階的に遷移
◆「条件」クリアのために

「電停の安全島設置」実現に向けて
暫定的に、警備員を配置
単なる警備員ではなく、コミュニケーションを重視できる人選
街の案内も出来るやわらかい人当たりを訓練。
県警に法令遵守を促進してもらうよう要請。
場合によっては、分流など信号設置も。
最終的に地域住民との協議会で設置可となった場所から安全島に切り替える。

「軌道敷内通行不可」実現に向けて
マナー広告などを繰り返し掲出していく。
カラー舗装も採用し、雰囲気をつくっていく。
緊急車両の優先利用をアピール。

商店街の人たちの理解
公共交通だけが街に人を運ぶ、と言う調査結果を配付。
先行して街と路面電車との融和事例をとにかく実現。

周辺住民からの理解
利用者が市域全体にいることをアピール。
未来像を具体的に指し示す。
P&Rの可能性をとにかくアピール。
R156号での失敗実験をコミュニケーション手段に

バスとの重複区間の解消
時間をかけた利用移行モデルを開発。
移行可能性が高く利用者が少ない末端路線で試行。
現時点の岐阜バスさんの定期利用者を優遇。
利用移行者の支払う運賃は全て岐阜バスさんへスルー。
▼上岡さんによる社会的便益の計算(現状のまま、市内線のみ)
http://chal.dyndns.org/~mirai-design/0-temporary/to_mayor/b_by_c.ppt

社会的費用・計算の範囲
岐阜市内線・揖斐線・美濃町線の「費用便益分析」
上岡 直見 環境自治体会議 環境政策研究所
2004年4月20日

1.時間費用
電車がバスに置き換わったとして、電車1台→バス2.5台換算
それによる道路の速度低下により、3,600万円/年 (全道路利用者に対して)
2.大気汚染(NOx)費用
電車がバスに置き換わったとして、760万円/年
3.大気汚染(PM)費用
電車がバスに置き換わったとして、8,470万円/年
4.交通事故費用
電車がバスに置き換わったとして、540万円/年
5.利用者運賃負担増加
バス代替に際して、運賃がどうなるかは今のところわからない。
とりあえず同じになるものとする。(費用に計上しない)
以上の合計として
1億3400万円/年

専用軌道化により電車の速度向上があれば、もっと時間便益が大きくなるであろう。
(以上)