飼い主に捨てられた野良ネコの急増などから京都府瑞穂町が長年定めていた
「ねこ保護管理指導要綱」が同町を含む三町が合併して「京丹波町」が11日、
発足するのを機に廃止されることになった。要綱制定時に比べ、野良ネコが、
今年は捕獲ゼロになるなど減少したためで、かつて話題を呼んだユニークな
「決まり」は閉町とともに姿を消す。
同要綱は1982年に制定。当時、飼い主に捨てられた野良ネコが町内で急増し、
ふん尿や農作物への被害のほか、車にひかれる事故なども多かったという。
当時、ネコの飼い方を要綱で定めたのは、同町が府内で初めてで、全国でも
珍しいケースと話題を呼んだ。
要綱では、「飼い主は、猫が人に迷惑を及ぼすことのないよう飼育しなければ
ならない」などと規定。さらに、飼い猫の登録の義務付け
▽みだりに猫を捨ててはならない
▽飼い主が判明しない猫は町が捕獲し、抑留することができる
−などとしている。
ところが、「多い時、年間100匹以上になった」(同町)という野良ネコの捕獲は近年、
次第に減少。今年は今のところ、捕獲ゼロで、住民からの苦情もほとんどないという。
このため、町は三町合併に伴う条例などの統廃合にあわせ、同条例の廃止を決めた。
町住民課は「制定から20年以上が経過し、飼い主のモラルも向上したよう。一定の
役割を果たせたのでは」と話している。
この種のものでは、大江町が一昨年3月議会で、増える野良ネコ対策として全国でも
珍しい「ねこの愛護及び管理に関する条例」を提案し、継続審議になっているという。
ソース:
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2005100600138&genre=A2&area=K40