http://www.asahi.com/national/update/1222/019.html ETCで夜間割引や長距離割引試行へ
国土交通省は、高速道路のETC(自動料金収受システム)を使う車に、
夜間や長距離の割引を新年度から試行的に導入することになった。
22日の扇国交相と塩川財務相の新年度予算案の復活折衝で決まった。
具体的な制度や割引率は今後検討するが、20%前後の割引を考えている。
国交省は、試行の結果を検討した上で、本格的に導入するかどうか判断する。
国交省によると、夜間割引は首都高速道路と阪神高速道路で、長距離割引は
日本道路公団の高速道路で試行する。夜間割引はETC車に限り、夜の一定の
時間に通行料を現行の700円(首都高東京線、普通車)から、引き下げる。
また長距離割引は、現在の長距離割引に上乗せしてETC車のみ割引をする。
通行台数や渋滞、収入にどういう影響を与えるかを検討する社会実験として行うという。
割引率について、ハイウェイカード(ハイカ)が最大14%の割引をしていることから、
それ以上の割引を検討する。ハイカの割引は段階的に廃止する。扇国交相は
記者会見で「東京から福岡まで大型車で3万6200円かかっている。少なくとも、
約2割、7千円の割引はできる」と話した。国交省によると、予算案として認められたことで、約100億円分の値下げが可能になる。
ETCの利用は低迷しており、今年7月末の平均利用率は2.9%。ETCの車載器が
2万〜3万円前後するため、利用者の不満が強く、国交省は新たな割引制度の導入を
検討していた。また、国交省は来年度中に全国の高速道路の全料金所(約1300カ所)に
ETCを設置することも決めた。
(20:49)