(3/6)
深い茂みの中でフローラは更なる自己嫌悪に襲われていた。
先ほど転んだときの「ぶぴゅ」という音と肛門部で何かが熱く爆ぜたような感覚、
さらにいま尻にねとつく冷たい感触に、狂おしい羞恥を覚える。
スカートの裾に手を入れて膝までショーツを下ろしてみると、
案の定、飛び散った下痢便が大きな茶色の染みを形作っていた。
「私、もうお嫁に行けません……」
いやもう行ってるだろ、という天の声を華麗にスルーして、
フローラははらはらと涙した。
手痛い損害をフローラに与えて排泄物の先鋒部隊は玉砕したが、
5日間溜め込まれた本隊はなお腸内に健在だった。
フローラは滂沱の涙を流しながらスカートをたくし上げてかがみ込む。
「んっ……んんっ……」
すっかり薄汚れた尻に力を入れていきむと薄褐色の肛門が広がり
固形便の一部が姿を見せた。
しかし、水分を失って固くなった大量の便はなかなか出てこない。
「変に……んんっ……我慢するんじゃ……なかったわ……」
出て欲しくない時に出て、出て欲しい時に出ない。
自分の要領の悪さに暗然としながら、フローラは必死に力を込め続けた。