月へ行った最後の人間、霊夢が戻って来てから異変が途絶えて久しい。
また、俺が幻想郷に来てからも久しい。
妖怪の山に身を置きながらも、人間の里でちょくちょく働きに出る自分は差し詰め半人半妖の身分か。ただのご都合主義なだけの気もするけど無視。
幻想郷に来てから雛と出会い、雛と色々あり、今がある。
当初の俺が知的好奇心の赴くままに見聞を広め、好きに研究を重ねた結果、なんと魔法使いもどきと呼ばれるまでになった。幻想郷自体が魔法なのに。なんだか嬉しい。
───と、自分の話をすると自慢ばかりになるのは雛が可愛いからだろう。恥ずかしいから口には出さない。
「今日も可愛いぞ、雛」
口が滑った。恣意的に。
「あら、ありがとう。でも言葉を返しづらいから場合を選んでね」
それも意図的。そしてそれに雛が気付いてるのも意図的、だったらいいなぁ。
偶然を必然と言い張るのには未来予知が要る、後から言ったらよっぽどのカリスマが無い限り信憑性が根こそぎ剥がれ落ちるからね。
「………なら、『今日も死相が見えないわね』とか言ってくれたら嬉しい」
「今日も死相がくっきり見えるわ、だからって死なないでね、行ってらっしゃい」
「ああ、頼まれたのなら死ねないな、行ってきます」
「行ってらっしゃい」
「行ってきます」
雛が嘘吐きなわけないから俺は今朝も幸せたる愛に浸れる。そして脳髄から溢れ出したそれは自分の口角と気分を僅かに上げる
今日の行き先は働かせてもらうために行く人里じゃない、とある用事の博麗神社だ。
博麗神社への道のりは、もし自転車で行くのなら近い。道路を舗装したらどうかと賢者に掛け合おうか、嘘だ。死にたくない。
実は俺だって飛ぼうとすれば簡単に飛べる。ただ、その鳥瞰の下には人里がある。事実として飛べる人間がいても里の人間の認識は俺を妖怪と化してしまうのだ。
俺が人里に関係ないならいいけど関係あるからだめ。杞憂かも知れないけど村八分に遭ったら嫌だ。非常識な人間達が羨ましい。
だから歩くしかない、だるくない、まだ雛からの愛のストックが切れてない。
人里は既に過ぎていて今は獣道。
最近の妖怪はあまり人を殺さないらしいけど、今度は遊べ遊べと絡んでくるようになった。
俺も遊びは嫌いじゃない、嫌いじゃないからこそ手は抜けない。結局博麗神社に着くまでに数人倒した。
意識せずに鳥居をくぐると、霊夢が両手で箒を持って、無表情で境内を掃いているのが見えた。あの霊夢すら忙しなく動かすのだから習慣というものは恐ろしい。
霊夢が先に俺に気付いたが、俺が先に会話の口火を切る。
「よう清掃員、この神社の巫女に会わせてくれ」
「今日は居ないみたいね、帰れば?」
「じゃあ霊夢でいいよ、………もう他も来てるのか?」
「今日はまだ誰も入れた覚えは無いけど、今頃はもうネズミに煎餅をかじられてるかも」
「スキマネズミか」
「もっと多種類かもしれないわ」
この会話、聞かれてないよな………
「今日は誰が来るんだっけ?事が事だから仰々しい面々が並ぶんだろうなー」
「良かったわね、あんたがいるからそんな事にはならないわ。紫が勝手に引率してくれるって」
「じゃあ、もちろん紫も来るんだな、あぁ……」
「何よ、まさか紫が怖いの?」
「………人見知りなだけだ。とにかく俺も煎餅をかじらせてもらう、煎餅寄越せ」
未だに掃き続ける霊夢を尻目にして、そそくさと縁側の襖を開け、靴を脱ぎ、お邪魔します。
開目一番、紫と萃香が居た。
「むらさきネズミですわ」
「すいかネズミだよ」
気にしない、全くおかしい所はないから。
「じゃあ俺も仲間に入れてくれよ�」
まず手近な座布団を確保する。
萃香の近くにある煎餅の入った容器を指で手繰り寄せ、醤油煎餅を頂く。パリッ
旨いなぁ。でも味を形容する語彙も表現力も乏しいのは物悲しい、とりあえずパリッとして普通にうまい。
そんな俺を見てか紫が不敵に笑う。無駄に笑うな、変な癖だなもう。
「ここは妖怪の塒よ?何しに来たの?」
頭の良い奴が簡単に疑問符を使う訳ない、だからこれはもちろん疑問ではなく導出だ。俺が来た理由の。
「博麗神社で煎餅食べて雑談しよう、って誰かからのお達しが少し前に来た。俺みたいな人間までもが呼ばれたんだ、さぞかし妖怪で賑わってると思ったんだが」
「あら、四人じゃ賑わってると言えないの?」
「言えないよ」
「そうよね、だから後から増えるかもしれないから安心なさい」
さいですか。
今居るのは、屋外に清掃員霊夢、屋内には正座の八雲紫、半身で寝そべる伊吹萃香、片膝立てる俺。
本当に煎餅を囲むだけの座談会なのかもしれない。
もしそうならばとっとと煎餅食い尽くして帰るだけなので、念のため本題を問い質す事にした。
「なぁ紫、俺はなんでここに呼ばれたんだ?」
疑問としての疑問符。
「煎餅、美味しくないの?」
「パリッとしててうまいぞ」
「うふふ、ありがとう」
だから此奴は苦手なんだ、話が長くなるのは紫が長生きしてるからなのだろうが。
仕方ないから、昼間だというのに寝そべりながら瓢箪の酒を呑んでいる萃香に訊いた。
「………萃香」
「なんだい?」
「………煎餅食うか?」
「要らないよ、もう十分に食った」
「なんで萃香はここにいる?」
「どこにも行ってないからだよ」
住むな、退治するぞ
「じゃあなんで俺はここにいる?」
そう俺が訊くと、萃香は表情も体勢も、俺に向けた視線も動かさずに、言葉を選んだのだろうか、少し間を空けて言った。
「恐らく、戦力の集合」
「マジすか!?」
演技臭い俺の取り乱しに次いで、紫が急に口を挟んできた
「そうよ、来たるべき恐怖への対抗策」
「ほー………なんだか具体性に乏しいな」
「あなたを驚かせないためよ」
「じゃあ驚きたい、驚愕の事実をくれ」
「仕方ないわね、近況と現状、これからの予定、即ち対策も含めて」
流石の紫も何かに緊張しているのだろうか、一呼吸置いて、また喋り出した。
「それとそこの鬼っこも仔細までは知らないでしょうから、あなたも寝ずにちゃんと聴きなさいよ」
何言ってんだこいつ
「お?いつから鬼に命令できる妖怪が現れたんだい?」
「幻想郷が出来た辺りから居たわ」
「ほぉーう威勢がいいねぇ、じゃああんたの長話の前に、表で弾幕ごっこでもやるかい?」
売り言葉に買い言葉だ。意外と賢者たる古参の妖怪にもアホっぽい所があるみたいだ。
無駄に時間を潰されたくないので、俺が割って入る。
「待ってくれ萃香、弾幕ごっこなら後で俺がやってやるから、今は話の腰を折らないでくれ」
「やってやるだとぉ?仕方ないな、後で絶対連れ去ってやるから覚悟しとけよー」
それにしてもこいつら姿勢も変えないまま凄い会話をするもんだな。俺も変えてないが。
「うふふありがとう。じゃあ始めるわね」
おう早くしろよ
八雲紫は先ず、博麗大結界について、霊夢と紫自身の関係から話し始めた。
「────それでね、いくら私でもこの幻想郷の普くを勝手に決めてしまう事は駄目なの、人妖全てにも私にも、色々と不都合なのよ」
「ほほう、それでそれで」
「まだ分かんない?だからねぇ、博麗大結界は、私と霊夢が定めた『目安』みたいなものであって、その存続は幻想郷の小市民に懸かっているって事よ」
萃香寝てるぞ、俺も寝たいぞ。
「なるほどなるほど、よし分かったぞ。ここからは俺が紫の言いたい事を代弁してみせよう」
「へぇぇ、もう分かったの?どうぞ、あなたの推考を言ってみなさい」
「……博麗大結界の存亡は幻想郷の住民に依存している。
今日こうして呼ばれたのは何か結界に不調が起きたと言うことだ」
「いいわ、続けなさい」
「そして、原因が幻想郷の住民にあるということ、更にわざわざ俺が呼ばれたこと。
双方を洞察すると、少し飛躍するが、妖怪の山に原因がある事になる」
「続けなさい」
「飛躍があったな、その妖怪の山の中でわざわざ俺が呼ばれたのは、ただの上流社会のいざこざって奴だろう、全て辻褄が合う。
そして、だ。この後、八雲紫が俺に頼むことは簡単。どうにかして妖怪の山上層部に掛け合い、原因を排除する。どうだ」
「凄いわ、ただの人間魔法使いだと思ってたのに」
「嫌みな奴だな、お前には造作もない事だろ、作戦を教えろよ、おう早くしろよ」
「それは駄目よ。途中から哀れにも真実との乖離が広がっていったもの」
「よっしゃ、一緒に寝るで萃香」
「おう、いいよ」
起きてたのか萃香。聞かれてたのか。
そこに紫が口を挟む。
「なぁに?不貞腐れてるの?ふふふ……」
「………」
「まだまだ子供ねぇ………」
「後三分起きててやるから早く話せよ、おう」
萃香はもう多分本当に寝た。
「せっかちなのは利潤追求的で良い事ですわ。生意気なのも個性と認めましょう。
じゃあ答え合わせね。
結界が不調なのはもちろん当たりよ。あの山が色々悪さしてるという推測も及第点。
でもねぇ…、自体は思っているより深刻なの、分かる?」
「原因は妖怪の山だけではない。だからもっと抜本的な解決策を施行する。なる程な」
「うふふ、合格よ。
…あら?もう掃除は飽きたのかしら?煎餅預かってるわよ、霊夢」
「あああ!沢山作ったのにもうこれだけしかない!!」
足袋を下履きにしたような靴を縁側の下に脱ぎ散らかして、霊夢が部屋にドカドカと入ってくる。まるで余所者みたいな文脈だな。
「駄目よ霊夢、今は巫山戯ちゃいけない時間なのよ」ん
「いつでも一番巫山戯てるのはあなたよ!簀巻き妖怪にしてやろうか!」こ
「後で埋め合わせをするから、話を聞きなさい」
「言ったわね?聞いたわよ!」う
それを言ったきり、霊夢は胡座をかいて背筋を伸ばして、紫の方を睨むように見つめた。修行僧みたいな話の聞き方だな。
外の至る所で暑苦しく蝉が鳴いている。ここは日本なんだからもっと涼が取れる鳴き声にならないのだろうか。
バイオリンみたいな鳴き声の蝉を想像してみたが、頭がおかしくなりそうだ。
「霊夢にも、何をするか言ってなかったかしら?」
「何をするも何も、昔より幾ばくか、外からの人や物の幻想入りが増えたりしてるくらいじゃない。面倒臭い事をする程じゃない」
「あのね霊夢、例えば外の世界から便利な日用品が沢山落ちてきたとします。それが続けばどうなるかは簡単でしょう?」
便利とは、神様ではなく、科学と社会を信仰する人間達が受ける恩恵だ。
少ない労力で多大な利益を得る事が出来るようになった幻想郷の人間がそうなるのも時間の問題である。
「そんなの、見つけ次第壊してしまったり、人間の手に渡らないようにすればいいだけじゃない」
「それでもいつかは人に渡ります。物は消えても欲を消すのは容易ではありません」
「何代後の話よ」
「そうなってしまってからはもう遅いのよ、それにね霊夢、あなた強いから、後、あなたも」
そこで紫は俺の方を向く。強いだって?うほほ�い
発言権は元からあったのに口を閉じていた俺は、嬉々として言を出す。
「じゃあ、死ぬ程長い前置きはこれまでにして、紫、お前の解決策とやらを教えてくれ」
「ちょっと!私はまだ納得してない!」
「納得なんて必要ないの。人間の納得なんて浅い自己満足に過ぎないんだから」
「簡単な話なのよねぇ。幻想郷の結界を解いて、すぐに私と霊夢で幻想郷の各地を回ってより強い結界を張る」
「面倒くさいけど、何も心配ないわね」
「あら本当に?何も心配ないのかしら?」
なら自分で簡単な話とか言うな。
紫が謎の念を押すと、博麗としての霊夢はそれに思い至った。
『龍神、ね』
それは
姿は巨大荘厳。意志は不明。
幻想郷の妖怪も人間も全てが崇拝しているという神。
何でも博麗大結界が完成したときに現れ、何を考えているのか、何も考えていないのか、幻想郷を未曾有の危機に陥れた恐い神様。
「先日は本当に危なかったわ。
でね、お帰りになってもらう際、永遠の平和というのを誓ったのだけど
今回また来ちゃうのよね」
「はぁぁ?紫あんたボケたんじゃないの?」
「あなたは藍と違って口と頭が悪いわね。
言わなかった?どの道このままじゃ結界の意味は無くなるの。
その予知出来る領域まで生きていたり系譜を繋げたりする者にとって、今とそれの価値は同じ、ないしそれ以上なものなのよ、生き物だからね」
座談会もとい傍聴役は終わった。気分の低迷にトワイライトも美しくない。
結局紫に押し切られてしまって、大掛かりな結界作戦は決定されてしまった。
龍神は俺も知っている、求聞史紀読んだから。だから事の恐ろしさに寒気が止まらない。
天変と災害を約束されているようなものなのだから。
家路の上の時間は思考と感想で埋められ、妖怪の山へ着いたのもいつの間にかだった。
「ただいま、雛」
「ただいま?いつでも雛よ。……おかえり」
ギャグで自爆する雛も可愛い。
「ちょっと『中』に入ってくる」
妖怪の山中枢を即興で隠語。
「………結界を張り替えるからお怒りの龍神様が出てくる。それに応戦する。そうでしょ?」
「!?なんで分かったんだ?」
「飽和しても神様よ、ご飯食べてく?」
「食べる」
いちゃいちゃして、また出発した。もっといちゃいちゃしたかった。
神様、狗、河童、鴉、鼻が高いの、体が大きいの。
妖怪の山に人間は自分だけ。
──妖怪の山内部
文字通り、山の中の洞穴に入るとすぐそこには狗みたいな天狗、白狼天狗がいた。
「何をしに来た、人間風情」
「悩み事があってね、相談したいんだ。お偉いさんに」
全く嘘じゃない。
「そうか……なら、眠れば懊悩も消えよう、くたばれ」
白狼が剣を引き抜く
「待て待て、幻想郷には美しい戦い方がだな」
「死ね」
言い終わる前には既に銀色の閃光が自分に限りなく近づき─
「『メイニア中級!』融通が利かなすぎるぞこの犬め!」
自分の身体能力を引き出す半分暗示の魔法。
半身で切っ先を避けて、脱兎の如く『中』へ逃げる。
「人間がそっちに逃げた!!誰か!」
このチクリ魔!
ナンダナンダ……ワンワン……ニンゲンガイルゾ!ツカマエロ!…ワンワン……
ダメだ逃げきれない
オトナシクシロ!……ワンワン………コノマエミタイニシニカケタイカ……ワンワン
もういいや。こちらの方が却って会いやすいのかも知れない。
既に魔法の効力が失せた俺はわんわん御一行に体を任せる事にした。
引きずられる痛みに顔をしかめていても、俺の事は意にも介さず哨戒の犬天狗は楽しそうに談笑している。
仕方もなく、追ってくる犬を颯爽と撒いて中へ侵入していく妄想をしていると、不意に犬の口数が減り、俺は大きい影のもとに放り投げられた。
大きい影の正体は背丈が三尋ほどもありそうな、鼻の高い大天狗だった。
大天狗が白髭の口を開く。姿に違わず爺さんの声だ。
「厄介者め」
「こんにちは!あなたの様な目上の方にアポなしで会う事が出来て光栄です!」
目上過ぎて首が痛い。
「帰れ。妖怪は人を喰う」
「俺は人間じゃありません!」
「弱い者は皆人間だ……」
「じゃあ尚更人間じゃありません!」
「………」
本人はさして意識している訳ではないだろうが、殺気がにじみ出ている。
禅問答をしに来た訳ではないので、気を取り直して居住まいを正し、とりあえず詫びる。
「失礼をしました。今日は折り入って伝言がございます」
「結構だ」
「出来れば上層部に伝播させて欲しい事ですが、取るに足らないならその場で忘れていただいても構いません」
「………」
少し気になったのか話すのが厭になったのか、大天狗は傍聴の素振りを見せた。
「えっと……要は簡単です。ここが外の世界と繋がっているのは実はバレてて、最近幻想郷の結界が不安定なのはそのせいかと疑ってますので、少し慎んで下さい、以上!」
刹那、大天狗の無意識の殺気が爆発的になったヤバいヤバいヤバい
「何を巫山戯た事を…!!」
わなわなと怒り震えているのが脅しということは俺にも分かる。でも神の権現をも感じられる巨体の怒りは、すごく怖いー
「落ち着いて下さい、今のは嘘です」
嘘だ。嘘に付け加える。
「今ここで俺をアレしても意味はありません、どうか怒りの矛を納めて下さい」
「………」
「じゃあ、言うことは言いましたので、これにて!」
そそくさと最高速で飛んで脱出を図る。
そういえば哨戒天狗がいない。
「待て」
巨体が追ってくる。
このままじゃ多分追いつかれる。面倒を感じ始めた頃だったのに。
高速で逃げる、その時だった
俺は目の前の異質に気づいた。
空間が醜く穴を開けている。その中からこの世の物とは思えない何かが覗ける。
その時は俺はこれがスキマだとは思わなかったけれど、俺は何故か安心してその中に突っ込んでしまった。さらばだ大きいの。
視界が不快な色に侵される。
中に入ると確かにグロテスク
無限に広くグロテスクを感じられた。
間違えて罠にかかってしまったかな?
自信を持って入ったのに早くも参ってしまった
そうしてどんよりしているとグロテスクに混ざってスキマが見える
そのスキマは古びた、だがどこか懐かしい匂いがした
駆け込む。
出る。
「わっ」
「おおっ!」
霊夢が居た。厳密には自分が霊夢の前の畳に突っ込んだ。
「びっくりさせないでよ」
「ごめん」
「あんたもスキマ妖怪だったのね、どうして黙っていたのよ」
「そんなことはないからだ。紫はどこ?」
「……そこ」
霊夢が指さす先には何もなかった、強いていえば箪笥があった。
空間から声が響く
「はぁい」
「どうしてわざわざ助けてくれたんだ」
「伝えたい事があったの」
「そうか」
「やっぱり止めにしたわ、大結界を張り直すの」
「はぁぁ!?」
「どうして止めにするか知りたい?」
「えー?」
「面倒になっちゃったのよ、色々と…」
面倒の意味が複雑さの事か単に紫の怠惰の事なのか見当もつかない。
「じゃあ俺の頑張りはどうなるんだ?」
「楽しかったでしょ?」
「うん」
「じゃあ、ご苦労様」
多分最初からやる気はなかったんだろうと思う、そう帰路で思い返した。
「ただいま」
「おかえり、ご飯とお風呂、それとも」
「全部。先にお風呂入る」
「じゃあ入れば」
「そうする」
終わりwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
おまけ
別に、人間社会に必要とされなくなったから幻想郷に来た訳ではない。
私はただ、自分の持つ気質の正体を確かめたかっただけだった……。
言わば時空を越えた小旅行のつもりだった。
今私が住んでいる都会の喧噪、好きなのだが、ここに居ては準備が出来ない。
鈍行電車で都から下り下る。長い道のり、……嫌でも物思いに耽る。
――何故幻想郷に行くのか
自分の気質を確かめたいから。
――それだけか
……。
現実を離れたいなんて考える者が後ろめたい何かに冒されている事など、当たり前の事だった。
誰だってそうだろう?
半日かかり、田舎の田舎までたどり着いた。
余りの人気のなさに、もはや既に幻想郷にたどり着いたのか?と、一瞬勘ぐったが、田舎にもコンビニはあった。幻想郷にはない筈。
徒歩で奥地まで進む。目指してきた訳ではない。田舎の神社なら、どこでもよかった。
図らずも古錆びた神社にたどり着いた。
常識が身から剥がれていくのを感じた。
私は静かな興奮を引き連れ参拝を装い境内に入り賽銭箱の前まで来て―――魔法を使……おうとした。
ケソサソ系のコテでやってほしかったです!!!!!!!
ありがとうございました!!!
20 :
再び!拒み続ける良コテ君 ◆jjArcQrak22l :2014/10/04(土) 20:10:39.53 ID:wxo8HFAA
うわぁ…痛てぇ…移民のSSと同じくらい痛い
21 :
名無しさん祈祷中・・・@転載禁止:2014/10/05(日) 17:51:51.36 ID:XmjRnleP
22 :
おっ土星 ◆YQw9AlySwk :2014/10/05(日) 17:58:53.37 ID:sEVVLkZO
あああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!
絶頂射精
糸色 丁頁 身寸 米青
24 :
名無しさん祈祷中・・・@転載禁止:2014/10/06(月) 18:34:30.69 ID:mlZzeKT5
雛が可愛かった
ほ
スレタイNGにぶち込んでやる
>>29 はよ別のSSかけよ
自分の書いたものNGとかもうわけわからんわ
わりと本気で続きか新作書いてほしいんだよなぁ・・・
東方のオリ主物の小説なんてみんなこれくらいかこれ以上にひどいからへーきへーき
オリ主(自分)
もう馬鹿な真似はしません
オリを出すならキャラとのちゅっちゅ限定
尻assならオリキャラ厳禁,厳禁
以降レスする度にケソサソ系ポイント3ポイント没収