A嫁の攻撃の特徴をあげてみましょう。
* 最初は優しい
A嫁は最初はとても優しく、気のつく相手として登場します。A嫁を選ぶ夫は真
面目で従順そうな女性に弱いので、まずその部分に惹きつけられます。愛され
て育ったため人を疑うことを知らない夫の心を掴むのは簡単なことなのです。
* 同情を誘う
A嫁は自分がどんなに不幸な家庭で育ったか、どんなに惨めな子供時代を過ごし
てきたか、涙ながらに話をしたりします。まるで土砂降りの中の子猫がミウミ
ウと憐れに鳴くように相手の同情を誘います。被害者は結構男気があったりす
るので「俺がこの人を幸せにしてあげよう」と思い、「二人で平和な家庭を築
こうね」と約束したりします。
* 豹変する
相手の心を掴んだと思った瞬間、豹変します。それは見事な早変わりです。し
かしA嫁に言わせればそうさせたのは夫のせいだと言いいます。あっと驚くよう
なこじつけ理論で自分が悪いのではなく、自分をそうさせた相手が悪いのだと
弁舌巧みに訴えます。豹変するのは結婚時、妊娠、出産後などのきっかけで多
く始まります。
* 密室で起こる
A嫁が夫に対して特有の言葉や動作で威嚇するのは家の中だけです。一歩外に出
れば温厚で明るい絵に描いたような理想のA嫁が、家の中ではただならぬ暴君に
変身します。夫は「家の恥は外に曝してはならない」と教えられていますので、
なかなか外の人に実情を訴えることはできませんし、また話したことがわかれ
ばA嫁から何をされるかわからないという「学習」を常日頃からされていますの
で、怖くて言えません。言ったところでA嫁はどう見ても良妻なので、わかって
もらえないと思ってしまいます。
* 暴力は伴わない
A嫁は普通暴力は伴いません。それはA嫁は外から見た自分を非常に大切にする
からです。暴力A嫁なんて言われるのはとんでもないことなのです。暴力をふる
えば証拠が残ってしまいます。賢しいA嫁は証拠が残るようなことはしませんが、
激高すれば伴うこともあります。その暴力も痕が残らない程度に首を絞めたり、
胸ぐらを掴んで揺さぶるなどといった証拠が残らない方法で行います。刃物を
持ち出しても、結局脅すだけだったりします。それは何を意味するでしょうか。
それは激高しても理性が存在するということです。憤怒で何も考えられなくなっ
ているわけではありません。A嫁にとって相手を傷つけるのが目的ではありませ
ん。相手に威圧感・恐怖感を与えて支配することが目的なのです。
* 自分を正当化する
A嫁にとって自分は常に正しいのです。正しくないはずがないのです。間違って
いるのはいつも相手なのです。だから「お前が間違っているから教えてやって
いるのだ」という態度で接します。夫がどんなに「それは違う」と言っても言
葉を変え、昔のことや関係のないことを引き合いに出して「あの時のあなたは
間違った。だから今も間違えてるに違いない」と言い始めます。言われたこと
は事実ですから何となく「そうか、私がまた私が間違ったのか」と思ってしま
います。
* 攻撃方法
攻撃は暴力を伴いません。ではどうやって夫を追いつめるのでしょう。これが
A嫁の攻撃の一番の特徴です。A嫁がとる行動は「私はあなたに対して非常な怒
りを感じているんだぞ」という態度です。これがA嫁の一番やっかいなところで
す。何しろ「態度」は証拠にならないからです。
決まり文句は「私は正しい事を言っている。あなたもそれを認めた。だから反
省しないあなたが悪い」です。そう言われてしまえば、夫はA嫁を怒らせてしまっ
たという罪悪感を持つことを計算して言っているのです。
夫は家庭の平和のために何とか機嫌をとろうとしたり、話し合いを求めたりし
ますが話しかけても無視をするので聞いてもらえません。夫はそうならないよ
うに日頃からA嫁の顔色を伺う癖がついてしまいます。そうするようにA嫁が
「調教」するのです。
* 後出しじゃんけんする
A嫁は常に優位に立っていなければなりません。だから時々夫を怒ってやらなけ
ればなりません。それに使われるのがこの「後出しじゃんけん」です。暑いか
らエアコンをつけようとしますね。「つけていい?」と聞けば「聞かなければ
わからないのか!」と怒鳴ります。黙ってつければ「そんなに暑くないのにな
ぜつけるのか!」と怒鳴ります。つけなければ「こんなに暑いのになぜエアコ
ンをつけようとしないのか!」と怒鳴りつけます。エアコンのスイッチひとつ
で夫は悶々と悩むことになります。それが毎日続くのです。
* 責任転嫁
A嫁は常に正しくなければなりません。間違いなんかあってはならないのです。
ですから選択を迫られることがあれば常に夫に聞きます。「あなたはどう思
う?」
夫は即答を求められます。次第にA嫁の表情が険しくなるので考えている時間な
んかありません。しかも日頃からA嫁の思考を読みとるよう訓練されていますか
ら、A嫁が望む答えはわかっているのです。もし違う答えをすれば、A嫁は即座
に不機嫌になり、モラハラが始まります。ですから答えはひとつしかありませ
ん。
「こうしたい」と夫が言えばA嫁は「いいんだよね、あなたが選んだんだからね」
と念を押します。選んだ結果がよければ問題ありませんが、不都合な場合は
「あなたが選んだのになんだ、これは!」と、責任を押し付けます。それは相
手に罪悪感を与え、自分が怒ったのは相手のせいなのだという認可を自分に与
えるためです。
* 人を利用する
夫の時間、お金、人脈など、利用できるものは徹底的に利用します。すでに支
配されている夫はそれを差し出せばA嫁の機嫌がよくなると学習しているので、
何でも言うことを聞いてしまいます。しかし夫の頼みは聞いてもらえません。
自分は決して人から利用されたりはしないのです。
* 共感性がない
A嫁は非常に共感性が乏しく、夫は人間として見られていません。自分の都合の
いいように使える道具としか思っていません。夫も病気になったり、疲れたり、
時間は同じように24時間しかなかったり、同時に2カ所に存在できないこと
が、A嫁には理解できません。できなければ「私の言うことを聞いてくれない」
となります。
* マイルールがある
自分が勝手に決めたルールによって家族が動くよう強制します。またA嫁だけが
「それは常識」と思っているルールがあります。例えば「太陽は西から昇るの
だ」と家族には言います。「そんなバカな」と言うと攻撃が始まるので黙って
聞き入れなければなりません。ところが外では「太陽は東から昇るに決まって
いるじゃないか」と言ったりします。どうやらA嫁の頭の中では外向けと内向け
の答えが用意されているようです。
* 不安にさせる
わざと全部まで言わず「前にも言ったことなんだけど」「あなたは覚えてない
かもしれないけど」などと言ってぼかしたり、別の部屋から肝心の部分だけ聞
き取れないようにつぶやいたりします。夫は「私がまた悪いことをしたのだろ
うか」「また切れるのだろうか」と不安になります。
* 嫉妬深い
夫の外でのつきあいを嫌います。それは夫が外で何をしているかわからないの
で、いつも自分の監視下においておきたいのです。家にいても何度も電話をか
けてきたり、外出先に頻繁にメールを送ってきたりします。その内容も「怒っ
ている」という文面や、それを臭わすものだったりします。夫はA嫁の機嫌を損
ねるのが怖くて外出することができなくなってしまいます。
* 外との接続を絶つ
友達の悪口を言って仲を絶つようにし向けたり、夫が実家へ行くと不機嫌そう
にして、親の悪口を言ったりします。ただし夫と実家の親の仲が悪ければ実家
を味方につけようとします。A嫁にとって、人とは利用できるかできないかが重
要なのです。
* 言葉で冒涜する
A嫁は相手が「絶対人には言われたくないこと」を探り出す天才です。そしてそ
の部分を徹底的に言葉で攻撃します。「あなたのようなだらしない夫はいない」
「どんな育ち方をしたの?」「それでも夫としての自覚があるの?」などと相
手の弱いと思う部分を集中的に攻撃します。言い返せばモラハラが始まるので
黙って聞くしかありません。その攻撃は夫が「すべて私が悪かった」というま
で何時間でも続きます。自分が傷つきたくなかったら何も言わずに黙って従う
ことを夫はここで学習します。「私が悪かった」と言いさえすれば、事は平和
に終わるのですから。
* 夫が不機嫌なのは嫌い
自分が不機嫌なのは夫がそうさせるからだと言いながら、夫が不機嫌なのは許
しません。夫たる者は、いつも明るくほがらかで家族に接しなければならない
と思っているからです。夫の横っ面をはり倒しながら「なぜ怒るんだ」と言っ
ているようなものです。A嫁の頭の中ではこれが矛盾せずに存在しています。夫
は(心を)殴られても蹴られても、ニコニコと笑って立ち上がらなければなり
ません。A嫁の思考回路は普通ではないのです。
* レポートを書かせる
小言の後に「反省文を書け」「レポートを出せ」と夫に命じたりします。A嫁は
こうすることで、自分が相手よりも上の人間だと思いこませたいのです。
* 疑問形で責める
A嫁は、いつも疑問形で責めてきます。「あなたはこんなこともわからないのか?」
「言わなければわからないのか?」「私が悪いというの?」
疑問形ですから夫は一生懸命答えを出して相手に伝えようとしますが、答えは
自分の非を認めるものしかありません。「私が悪いというのか?」という問い
には「そんなことはない」という答えしかありません。「では悪いのはやっぱ
りあなたね」という会話の持っていき方をします。もし「悪いのはお前だろう」
と言えば、怒号が繰り出され、1時間の喧嘩が1晩になり、下手をすると身体
的暴力になりますので、「悪いのはすべて私です」としか言えない会話を強い
られます。
* いつも怒っているわけではない
こんなことが毎日続いているわけではありません。普段は外と同じように冗談
を言い、家事をこなす普通の嫁です。プレゼントを買ってきたり、いたわりの
言葉をかけてくることも珍しくありません。だから夫はA嫁が実はいい人で、自
分が悪かったから怒らせてしまったのではないかと思うのです。
平和を保つために夫は365日顔色を伺い、好物を用意し、気にいるように掃
除洗濯をし言葉尻をとられないように話す内容をあらかじめ決めておきます。
爆発が起こった後は、嵐のあとの海のように穏やかになります。「悪かった」
などど謝ることもあります。治ったと思うと数週間から数ヶ月後、また緊張期
がやってきます。
A嫁が夫に向ける仕打ちというのは犬の調教と同じなのです。しつけるためにい
つも殴っていたら犬は噛みつくか逃げ出してしまいます。しかし時々飴を与え
てやれば犬は「ご主人は本当はいい人なんだ。怒るのは自分が悪いからなんだ」
と思うのです。時々殴れば犬は主人の顔色を伺うようになりますし、飴が欲し
い犬は尻尾を振りながら主人を追いかけるようになります。それをA嫁は無意識
のうちにやっているのです。
A嫁の最大の特徴は、上記にあるような方法で相手を支配し、自分の思いどおり
に操ることです。夫はその状況を素早く読みとり、相手が何を望んでいるかを
察知し、速やかに望み通りのことを実行するようになります。A嫁は眉ひとつ動
かすことなく、夫を操縦します。そして夫は自分を恐怖のどん底におとしいれ
る事をされないよう、どんなことでもしてしまうようになるのです。