1 :
名無しだって洗ってほしい:
大佐ここは何なんだ?
地味に生活感に溢れている・・・
2 :
名無しだって洗ってほしい:2007/02/04(日) 13:51:33 ID:Ociv8Svu
3 :
名無しだって洗ってほしい:2007/02/04(日) 14:28:03 ID:FT5SOrKb
ジョニー佐々木はこの板の常連
5 :
名無しだって洗ってほしい:2007/02/05(月) 20:33:05 ID:dE7O+AmQ
大佐「スネーク、今回のミッションは水洗便所洗浄用水漏洩箇所の修復だ。いつものように修理器具は現地調…」
スネーク「大佐、それはつまり『トイレの水漏れを直せ』ということか?」
大佐「簡潔に言えば、その通りだ」
スネーク「だが大佐!そんなトイレのトラブルは8000円で……」
大佐「無事を祈る」
スネーク「おい!大佐!8000円をもケチるというのか!大佐!!」
6 :
名無しだって洗ってほしい:2007/02/06(火) 07:09:27 ID:VPskb2kp
大佐「スネーク。まずは漏水箇所を見つけるんだ。」
7 :
名無しだって洗ってほしい:2007/02/06(火) 10:43:05 ID:FVtdZdwF
スネーク「こちらスネーク、水周りはダンボールがふやけて使えない」
8 :
名無しだって洗ってほしい:2007/02/06(火) 11:33:46 ID:qiYIzSbB
中ボス「俺の名はザ・ハリー(あせり)。トイレに流してはいけないものを流したり
使用するペーパーの量が多くて便器を詰まらせてしまう男。スネーク、勝負だ!」
9 :
名無しだって洗ってほしい:2007/02/06(火) 12:16:52 ID:y0cT/4xb
10 :
名無しだって洗ってほしい:2007/02/06(火) 12:32:59 ID:VPskb2kp
>>8 大佐「スネーク!奴に対抗するにはラバーカップを使うんだ。」
スネーク「ラバーカップ?」
大佐「スッポンのことだ!!」
スネーク「あれか!」
大佐「奴が便器に近づいたら水を流してはいかん。外へ漏れ出してしまう。どうなるか判るな?」
スネーク「考えたくはないな。」
大佐「ラバーカップを装備して、アクションボタンを押すんだ!!つまりが解消できるはずだ!」
11 :
名無しだって洗ってほしい:2007/02/06(火) 13:24:03 ID:+KNQjZRC
>>10 ザ・ハリー「・・・見事だ。だが、2度流しをしない奴と異常に水量の少ない
トイレがある限り、トイレ詰まりは何度でも襲ってくるのだ。ハーハッハハー・・・」
(滝つぼに流される)
13 :
名無しだって洗ってほしい:2007/02/06(火) 21:13:27 ID:GXimxqn7
このスレワロシュッw
スネーク「大佐、便意を持て余す」
まさかこんな過疎板に潜入するスネークがいるなんてwwww
15 :
名無しだって洗ってほしい:2007/02/08(木) 05:52:18 ID:5TGRpKcK
スネーク「こちらスネーク。大佐、まずいことになった。やつに紙を全て使われてしまった。」
16 :
名無しだって洗ってほしい:2007/02/08(木) 13:15:18 ID:TlzPAEKN
スネーク「……」
大佐「…スネーク、君の行動は全てこちらで監視されているんだぞ」
スネーク「…あぁ、わかってる」
大佐「ならば、C4をしまうんだ」
スネーク「……」
大佐「スネーク、やめろ!その便器の中には大便が潜んでいるんだぞ!C4を仕掛けるのをやm」
スネーク「ウンコ爆雷!(大爆笑)」
ズドーン!!
大佐「スネェェェェク!!」
17 :
名無しだって洗ってほしい:2007/02/08(木) 14:40:36 ID:og59LmTz
18 :
名無しだって洗ってほしい:2007/02/08(木) 22:43:12 ID:TlzPAEKN
大佐、あとその他のシャワイレ板の住人達よ
このスレは長編の投下は可能なのか?
覚悟完了
20 :
名無しだって洗ってほしい:2007/02/09(金) 23:28:08 ID:vWclns43
・・・・スネーク、どうした?応答しろ
21 :
名無しだって洗ってほしい:2007/02/10(土) 02:02:58 ID:2FWGUh+x
ザ・ボス「スネーク。小用でも座って用を足しなさい!」
【調査】「楽・清潔・嫁以外には言えない」 成人男性の3割 自宅トイレで座って小便
http://news22.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1170986565/1 楽・清潔…自宅で小用、男も3割は座って
成人男性の3割近くが自宅の洋式トイレで座って排尿していることが、
読売新聞社発行の週刊誌「読売ウイークリー」の調査でわかった。
住宅事情や清潔志向などが、日本人男性のトイレ習慣に影響を与えているようだ。
この調査の結果は、「男のトイレ事情」として10日発売の同誌2月25日号に掲載される。
調査は、ネット調査会社「インフォプラント」(東京都)の協力で、
20歳以上の男性1000人を対象に先月22〜24日に行った。
それによると、自宅の洋式トイレでは排尿時、立ってするか、座ってするかを尋ねた問いで
「座ってする」人は28・4%いた。世代による差はなく30、40、50代がそれぞれ29%で平均よりやや多い。
既婚者(29・8%)の方が、非婚者より4ポイント多かった。
座る理由は、「座る方がしやすい」(47・5%)
「同居する女性に言われた」(18・3%)「なんとなく」(12・3%)など。
座る派の自由表記には、「慣れたら楽」(30歳)「時代の流れ」(38歳)など、こだわらない様子がうかがえる。
一方で「嫁以外には言えない」(48歳)「人に見られたくない」(70歳)など、恥じらいや嘆き節も。
「その他」(34・9%)の自由表記には、
「掃除が楽」(26歳)「汚したくない」(20歳)など、清潔志向によるものが大半だったが、
「前立腺肥大症で小便の勢いが悪くなり座るようになった」という高齢者の切実な声もあった。
(2007年2月9日10時43分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070209i502.htm
レボリューション
おれのペニスは 革 命 だ
23 :
名無しだって洗ってほしい:2007/02/10(土) 18:57:17 ID:gMeelzEF
この場合早撃ちはどんなもんかと
24 :
名無しだって洗ってほしい:2007/02/10(土) 22:53:58 ID:xce2Pozq
高貴なウンコは戦いに使うものじゃないぞ
この過疎板でこの伸びの速さは凄いなw
ちょwwwこの板で一番勢いのあるスレで
勢い(一日当たりの平均レス数)が18.0って・・・
あまりにも人が来なくてジ・エンドが老衰しそうorz
終焉ぢゃ(´∀`)
METAL GEAR SOLID −EXCREMENT OF THE HUMAN−
誠意製作中!
29 :
名無しだって洗ってほしい:2007/02/11(日) 21:04:57 ID:4W+aESuL
乙です。
Ben the of toilet じゃなかったんだ。
>>29 その発想はなかったわwww
ちょっくら今からそのタイトルに変えてくる
31 :
名無しだって洗ってほしい:2007/02/11(日) 22:32:48 ID:PsHI+2Eq
スネーク「こちらスネーク、水漏れ箇所を発見した。次の指示を頼む」
大佐『いいか良く聞け……ザッ』
ザ・ボス『スネークいい?、まずゴムパッキン取替の基本を思い出して』
33 :
名無しだって洗ってほしい:2007/02/12(月) 02:12:15 ID:GVT+G0Kz
スネーク「こちらスネーク、ゴムパッキンの換えをまだ調達できていない。」
34 :
名無しだって洗ってほしい:2007/02/12(月) 23:19:20 ID:cfpaxHFQ
大佐「スネーク、そんなもの近所の市役所あたりから盗んで来ればいいじゃないか」
35 :
名無しだって洗ってほしい:2007/02/13(火) 08:13:56 ID:kZ9nns5t
まさか俺の立てたスレが伸びるとはwwwww
36 :
名無しだって洗ってほしい:2007/02/13(火) 10:53:12 ID:G9xb55oQ
スネーク「どうやら、市役所の赤外線センサーにひっかかったようだ。
フライングプラットホームに乗った市職員たちがこちらに向かってきている」
大佐『ウンコ爆弾を使うんだ』
38 :
名無しだって洗ってほしい:2007/02/13(火) 18:02:12 ID:gCcJ7oaG
スネーク「ゴムパッキンが見つからないぞ」
39 :
名無しだって洗ってほしい:2007/02/13(火) 18:48:19 ID:GfflYnOI
大佐「スネーク、市役所のトイレから直接ゴムパッキンを盗るんだ。OVER」
ザッ・・
スネーク「この貝殻に入った青い固形物は食えるのか?」
41 :
名無しだって洗ってほしい:2007/02/14(水) 09:04:37 ID:jD9Zve7f
ペイン「俺の名前はザ・ペイン!
痔でケツが痛いから、ウォシュレットは弱でしか使えないのだ!!」
スネーク「…カチッ(弱→強)」
ペイーーーーーーン!!!!
ペインww スネークヒドスww
43 :
名無しだって洗ってほしい:2007/02/14(水) 12:39:27 ID:zEQeB2x3
「俺の名はザ・フィアー。便秘気味でうんこが硬くてよく切れる。
今も冬の寒い中『お釣り』が尻にかかるんじゃないかと恐怖しながらうんこしている。…出る、出るぞ!」
………ポチャン ピチャッ!!
「フィアァーーーー!!」
スネーク「………」
「そして俺の名はベン=ジョー。
自爆装置付きのバキュームカー、というアイデアを考えているところだ。
(実用新案出願中)
スネークの野望を阻止する為、これよりコイツで市役所へ向かう…。」
45 :
名無しだって洗ってほしい:2007/02/14(水) 16:26:37 ID:gROnJN5P
大佐「スネーク、その青い物はそれほど美味しくないから食べない方がいいぞ
それはもともと、小便器に放り込んで尿で真ん中をくりぬいて遊ぶためのものだ」
___
/  ̄\
γ〃 _ァ―――ヘヽ
i / リi
| 〉 ― ""ーリ
| | ー くー|
ヤ、リ´゙ r"_>、゙)
ヽ」 ト-=-ァ i
ヽ ``二′ ノ
r|、`ー――f′
/ | \ /|\_
| /`又\| |
皇太子様がこのスレに
興味を持ったようです
スネーク「だめだ。あのバキュームカー、弾を弾いてしまう」
大佐「タンクが満杯のバキュームカーは地上最強の兵器だ。ヘリからミサイルでも
打たないかぎり爆破できないし、う○ちの臭いにも鼻が慣れてしまっている。
だが、他の臭いはどうかわからん。スネーク、ドリアンやお父さんが一日はき続けた靴下、
とにかくなんでも臭いのキツいものを運転席に放り投げてみるんだ!」
48 :
名無しだって洗ってほしい:2007/02/15(木) 14:05:40 ID:xFxH50fr
「ワシの名はジ・エンド。蛇に会う前に腹が痛くて公衆便所に入ったはいいが紙もウォシュレットも無くさらにさっきからつなぎを着たいい男が執拗にドアをノックしていて人生\(^o^)/オワタ」
49 :
名無しだって洗ってほしい:2007/02/15(木) 21:17:25 ID:sgW97ZPd
50 :
名無しだって洗ってほしい:2007/02/15(木) 21:50:17 ID:K0YAm25s
ベン=ジョー「フッ、笑止な。ドリアンや靴下なんぞで、このコック
ピットの強化ガラスが破れる筈もなし。(銀杏だったら、ちょっとヤ
バかったかも…。
ところでジ・エンドよ、便所の鍵は閉め忘れるな!」
? 「ベン=ジョーよ、何を家ゲRPG攻略板で遊んでおるのだ」
(スレのキャプチャ画像)
ttp://www.vipper.net/vip180631.jpg ソウルクレイドル-世界を喰らうもの攻略スレ 1食目
http://game11.2ch.net/test/read.cgi/goverrpg/1171344559/959 959 名前:大丈夫!名無しさんの攻略法だよ。[sage] 投稿日:2007/02/15(木) 23:14:23 ID:BenjoSQw
戦闘シーンのオン、オフすぐに切り替えられるの今知ったわw ↑
963 名前:大丈夫!名無しさんの攻略法だよ。[sage] 投稿日:2007/02/15(木) 23:17:35 ID:g4b7rWgn
>> 959
SUGEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE便所がいる!!!!!!!!!
964 名前:大丈夫!名無しさんの攻略法だよ。[sage] 投稿日:2007/02/15(木) 23:18:06 ID:tn7/n3eK
>> 959
ごめん便所噴いた
965 名前:大丈夫!名無しさんの攻略法だよ。[sage] 投稿日:2007/02/15(木) 23:18:13 ID:DXFa4s3D
>> 959
IDクソワロタwwwwwwwww
52 :
名無しだって洗ってほしい:2007/02/16(金) 18:53:10 ID:qbus/8Nn
???「スネーク。バキュームカーには消臭装置が装備されている。消臭剤タンクを狙え。」
スネーク「誰だ?」
???「ファンのひとりだよ。」
ジョニー「出る! 出るっ! まだ出るぅっ!!
…うわ! こんなモノが… 新記録だ…
流せるのか、コレ?」
ショーシュー・リキッド・スネーク
「俺の名はザ・フューリー、さっきからトイレが何者かによって占拠されて困っている。」
「よほど凄いうんこなのだろう、『流せるのか?』などと聞こえている様子だがとりあえず早くしろ!俺はもう我慢の限界なんだ!」
「……あぁ、(限界が)見えた!管制塔、聞こえるか!?(やや錯乱気味)」
「3、2、1、 イグニッション! ファイヤーーー!!!111!!」
ブリュッ! ブリブリュリュリュリュ!! ビビビビビビビ!!! ブバッ!!
「フューーリィー!!」
????:「排便の基本はきばりだ。水や道具に頼ってはならない。」
スネーク「素晴らしき知性だ…、今、オレは、それを全身に浴びて、ようやく
自我を取り戻したところだ…。
…悪い夢を見ていたようだ…。
…そうだ、ミッションに復帰しなければ。オレの任務は、市役所へ潜入
して、ゴムパッキンを奪うことだったのだ!」
(
>>51 ところで、ベン=ジョー書いたの俺なんスけど、絵のURL、既に無効になってて
んー残念。あっちじゃ遊んでないっすよw。似たような書き込みした人がいたのかなぁ。
こっちじゃ小説の気になって遊んでますがね、オモロイからw。止まっちゃったかなw。)
スネーク「こちらスネーク、トイレに潜入した。人影は無いみたいだ…。」
大佐「いかん、スネーク、そこは女性トイレだ!今すぐ男性トイレに移動するんだ、誰にも見られるんじゃないぞ!」
スネーク「………」
大佐「どうした?スネーク?」
スネーク「………」
大佐「……スネーク、先に言っておくがこれが潜入任務である事を忘れるな。おまえの痕跡は残してはならん。わかるな?」
スネーク「…ああ、もちろんだ大佐。」
大佐「…ならばその汚物入れを早く元の場所に戻すんだ…。わかるな?」
スネーク「………」
(
>>58 画像は単なる専用ブラウザのキャプチャ。下にコピペしたものとほぼ同じですw
普通に便所扱い?されてるだけ なので特に発展はしていナス)
>>59 メリル「スネーク、弾薬が残り少ないから少し分け・・・! その手に持っているのは何 !?」
61 :
名無しだって洗ってほしい:2007/02/21(水) 23:45:37 ID:a51Bodcy
スネーク「My eyes only、だ。後で教えるよ…。
(注:オレはソルジャーだ!決してアレの類ではないッ!! ああっ!信じ
てないな!!いいよいいよフンっ!!!)
その時、背後で何か物音がした!
大佐「誰だッ!!」
市長「よくぞここまで来たな、精鋭なる諸君よ…。
先ずはその何者をも恐れぬ不屈の勇気と、そして、こともあろうに女子便所
に潜入しちゃう破廉恥さ具合を褒めてやろー。
…ちなみに、便所の使用料は3バーツだ!!」
62 :
がっつりいこう:2007/02/23(金) 18:20:20 ID:xO1zEcA0
63 :
名無しだって洗ってほしい:2007/02/23(金) 18:28:42 ID:gFFXAs47
トイレ板スネークの長編を書いてたら本当に長くなってしまった
誰か助けてくれ
64 :
名無しだって洗ってほしい:2007/02/24(土) 01:17:25 ID:E70T92Op
とりあえず、書けてる部分だけ読ませてくれ。
ニーズトゥノウの原則だ。このスレの住人にはそれを読む権利がある。
65 :
名無しだって洗ってほしい:2007/02/24(土) 04:01:27 ID:v5ktjvRI
窮地に追い込まれたスネークが、モントーク・プロジェクトの極秘文書
を入手、マジェスティック12のメンバーと接触し、便器を透明化して
危機を脱する、ってネタがあるんだけど、続き書くぅ〜〜?
66 :
名無しだって洗ってほしい:2007/02/24(土) 10:35:38 ID:2hzxCFFU
予感・・・
67 :
名無しだって洗ってほしい:2007/02/24(土) 14:40:52 ID:qM+UgLRX
>>64 今凄い頑張ってる。
スネークが食料探したりダンボール盗ったり
大佐やオタコンを馬鹿にしたりトイレ直したりする長編をね。
>>65 いいんじゃないのか?
とりあえず途中までのを晒してみる。
全体を通すと何日かにわけて書き込まなきゃならないな。
――西暦200X年、日本国某所。
大手衛生陶器製造会社の策略によって、水洗式便所の普及率が急上昇し、
日本国内の汲み取り式便所は水洗式便所へと変貌を遂げていった。
時代と共にトイレの水も流れ、人々はしだいに汲み取り式便所の利点を忘れていき、
誰もが水洗式便所に頼っていた。
しかしある日、政府の人間御用達の建物内の便所が使えなくなるという事態が発生。
原因究明を急ぐものの、それを嘲笑うかのように便所という便所の機能が停止。
瞬く間に建物中の便所が使用不可能な状態に陥った。
調査の結果、何者かの手によって人工的にトイレットシステムが止められたことが判明。
便所とはいえ、政府の人間が出入りする建物。そのセキュリティーシステムを潜り抜け、
これほどのダメージを与えられたことを知った政府上層部は、事を重大に受け止めた。
そして表ざたになることを恐れ、極秘裏にこの事件を解決することを決定する。
その任務に借り出された男の名は―――「ソリッド・スネーク」
M E T A L G E A R S O L I D
− BEN THE OF TOILET −
何もする事もなくただ煙草をふかし、テレビを見ていた。
時折カロリーメイトを口にする。やはりチョコ味が一番美味いと思う。
しかし最近は、テレビをつければ暗いニュースばかりでうんざりする。
もうちょっとこう、刺激的な明るいニュースが欲しいものだ。
だがそれは表面上の話であって、本当は暇なだけ。
暇だから刺激が欲しかっただけだ。もうホント、
する事と言ったら息ぐらいのもんだった。それぐらい暇だった。
気が付いたら、ぼんやりしながら受話器を握り、大佐のところへ電話をかけていた。
そして大佐の声で急に現実に引き戻ってきた。
「スネーク、ちょうどよかった。今君のところへ
連絡を入れようと思っていたんだ。今から潜入任務へ行ってくれないか?」
「あぁ……潜入任務……なんだって?」
こんな「ちょっとコンビにでも行ってきてくれないか?」みたいなノリで
潜入任務に行かされるとは思ってなかった。
「……ここが、今回の仕事場ってわけか」
結局あの電話の後、ろくな説明も受けずに日本へのチケットの手配をされて
大佐に流されるまま飛んできた。空港からここまでの移動手段が徒歩だったのは
予想外だったが、いいウォーミングアップになったんじゃないかと思う。足が棒のようだ。
「流石に政治家が出入りする建物なだけある。それなりに大きいな……」
いつもは基地やタンカーなどと、呼ばれればすぐに駆けつけ
潜入工作をしていたものだが、今回はただの会館だ。
なんかもう俺の出る幕じゃないような気がする。
だが、スニーキングミッションは嫌いじゃない。
興味本位で民間人をスニーキングしたこともあった。
「興味本位じゃすまない、良識を持ちなよ」とオタコンに怒られたがな。
まぁ、そんなことはどうでもいい。とりあえず建物に侵入することにする。
「……はーじめーのいーっぽ!」
日本の少年達はこんな感じで物事の第一歩を踏みしめるそうだ。
オタコンに聞いた。中々しゃれたリズムの良い掛け声じゃないか。
「ん?これは……妙に静かだな……」
まるでシーンという擬音が聞こえてきそうなほど静かだ。
人っ子一人見当たらないが、なんとなく戦士の感で人がいる気配を感じ取る。
とりあえず恒例の「潜入成功報告通信」でもしておくか。
PLLLL♪ PLLLL♪
[こちらスネーク、シショケーツーホールに潜入した。妙に殺風景だな…]
[よくやったスネーク。会館の中が静かなのは、職員に避難をしてもらっているからだ]
[避難?]
[うむ。敵は数あるセキュリティーシステムをものともせずに、
トイレ全てを使用不可にするほどの潜入のプロフェッショナルゆえ、何をしてくるかわからん。
一応一部の職員達には避難をしてもらっている。今その建物内には、数名の職員と君しかおらん]
[なるほど……ってことは、いつもよりは敵に遭遇する可能性は低いということだな?]
[だが油断するな。いつどこから攻めてくるかもわからん。いつも通りのスニーキングミッションだ]
[あぁ]
[では、念のため今回のミッションの内容をもう一度言っておくぞ。
君の任務内容は、シショケーツーホール内のトイレの修理、及び故障の原因究明。
また、このトイレの件はテロ組織の存在アピールなのかもしれん。
テロリストが潜伏している可能性も十分ありえる。注意しろ]
[………]
[どうしたスネーク]
[大佐、百歩譲って故障の原因究明は納得するとしよう。
だがな、トイレの修理なんて民間企業に任せれば……]
[そう言うな。私の友人からの頼みなんだ。こんな失態、外には漏らせないそうだ]
[友人?……大佐、俺以外に友達がいたのか……!?]
[……スネーク、君は私をなんだと思ってるんだ…]
[……オホン。その友人というのは、日本の政治家で、その建物を建てさせた本人だ。
“御手洗 丹剛(みたらし だんごう)”という男でな。今や国際的に支持がある政治家だ]
[御手洗丹剛か……聞いたことがある。
世界各国全ての国と仲良く手を取り合おうとしている政治家らしいな]
[その通り。そして、『国の違いという心の壁を取り去る』というコンセプトで建てられたのが
そのシショケーツーホールだ。世界中のありとあらゆる政治家が出入りし、
世界各国様々な人種がそこで働いている。まさに差別社会から遺脱した建物だ。
そんな世界規模の建物のトイレを破壊されただなんて、
公表できないだろう?だから君に任務を頼んだというわけだ]
[なるほどな……だが、建物の大きさとしては少し大きい市民会館レベルだな]
[御手洗の政治指針は『“もったいない”は世界に通ずる』だ。
元は市民会館だったものを改装し、今のホールを作り上げたらしい]
[けちんぼうというやつか]
[節約家と言うんだ、節約家と]
[よし、任務内容はわかった。要するにトイレの修理と故障の原因究明だな?]
[その通りだ。では、検討を祈るぞ。武装はいつもの現地調達だ]
[あぁ了解……] シュイィィン
「ふぅー……まぁ、ぼちぼちやるかぁ」
今回はそんな24時間以内とか期限もないし、ゆったりまったり
ラジオでも聞きながらやろう。
ん?緊張感のないスニーキングはスニーキングというんだろうか?
どうでもいいか。まずはその故障したトイレとやらに行って故障具合を……
んん?あれ?ちょっと待て……武装は現地調達…?
PLLLL♪ PLLLL♪
[こちらスネーク!おい大佐ァ!!]
[大きな声を出すな。潜伏してるかもしれない敵に見つかったらどうする]
[いや、大佐!修理道具はどうする!?]
[武装は現地調達と言っただろう?]
[ここは普通の建物だぞ?廊下やなんかに修理道具が落っこちてるわけが……]
[健闘を祈る]
[俺は神様なんかじゃない!祈られてどうにもなら] シュイィィン
「……クソッ!通信を断ち切りやがった…」
大佐は親友だが……時々無茶を言うところが嫌いだ……
「……あぁもう、なんだよもー!着信拒否してんじゃん氏ね!
マジムカツクー!っつーかー、マジウザくね?」
あれから五分。まだ俺は入り口で大佐に連続コールをしていた。
着信拒否とか、本当にありえない。もしものことがあったらどうするんだ。
何十回目のコールだったろうか。俺は気づいた。
「はっ…!?確か俺の行動は全て向こうに筒抜けなはずだ」
ならば、やることはたった一つだ。
「大佐!見ているな!?今あんたは今までの俺の行動を見て
腹を抱えて笑っているだろう……だがな、俺はまだコールし続けるぞ!大佐が出るまで!!」
体内無線なので、はたから見れば玄関に突っ立って片耳押さえてブツブツやってる危ないやつだが、
俺は今きちんと戦っている。己自身、そして見えない大佐と戦っているんだ……!
PLLLL♪ PLLLL♪
「むっ!なんだ!?大佐め、度重なる連続コールにいい加減根を上げたか!」
ハハハハハざまぁみろ!と思いながら通信に応えた。
[こちらスネーク。大佐、今なら素直に謝れば許してやる]
[いやスネーク……僕だよ。僕]
[なに?……あぁ、これが日本で流行っているボクボク詐欺というやつか?
なんてこった、通信機の周波数まで知られているのか。どこで情報が漏洩したんだ]
[いや違う違う。忘れたの?オタコンだよ!]
[え……あぁ、なんだオタコンか……]
[なんだよその僕と解かったやいなや、心底落ち込んだっていうような反応は]
ションボリした大佐、略してションボリし大佐からかと思ったら、オタコンからだった。
[で?なんだ?用件は?早くしろ。五秒以内に五文字以内で]
[えぇっ!?ちょ、ちょっと!なんでそんな厳しいんだよ!]
[アウト。五文字以上喋った。さよならだ]
[冗談だろ!?スネーク!スネェェェク!!]
[うるさい!大声で叫ぶんじゃない!!]
[うわっ、ご、ごめん?]
[………]
[………?]
[ふぅ、で?どうしたんだオタコン]
[え?あ…あれ?]
……大佐に対するストレスがこれで発散できた。
[あぁ、いやね、なんか武装で困ってるみたいだからアドバイスしようと思って]
[そうか、それはありがたい。大佐に無視されてもの凄い困っていたところだ]
[う、うん…友達なんだから仲良くね……]
[心配するな。大体平均して週一でこんな気まずい喧嘩状態になる]
[そうなの?割と頻繁じゃないか……]
[だがそのうち自然に仲直りする。不思議だな、人間の心ってのは]
[そんなことで人間の心の不思議を再認識されても困るよ。
あ、そうだ。とりあえず武装なんだけどさ]
[どうすればいい]
[うん、ていうか、潜入任務って言ってもそこにいるのは
そこの職員さん達なんだから、言えば貸してもらえるでしょ?たぶん]
[え……あ、事務室あたりで言えば貸してくれるか?]
[そうだね。流石にそのシショーケーツーホールにも話は通してあるだろうし、
『すいません、潜入工作員の者ですけど、トイレ直すんで工具貸してもらえません?』
とでも言えば貸してもらえるんじゃないかな?]
[なるほど。早速実行してみる] シュイィィン
そうだったな……この会館の中は数名の職員達もいたんだったな。
初めから素直に借りに行けばよかったのか。大佐なんかにコール必要なかった。
オタコンの指示通り、事務室に行ってみることにした。
途中、何人かとすれ違いざまに挨拶を交わしながら
順調に事務室へと向かう。それなりに広いのでちょっと迷ったが、
近くにいた掃除のおばさんに訊いたら親切に教えてくれたので割と早く問題解決。
……もう、これはスニーキングでもなんでもないな。
ただ単に「トイレを修理しに来た業者の人」だな。
建物内案内図を見たりしながら、とうとう事務室へ到着した。
事務室の中を覗くと、大佐と同じくらいの年の人柄のよさそうな老人が座っている。
オホン、と咳払いをしてからノックを二、三回し、ドアを開けた。
「あの、すいませんスネークなんですけど」
「あ…あー、はいはいスネークさんね。トイレ修理の」
「え?あ、まぁ、そうです」
この手の老人は間違いを訂正をするのもめんどくさくなりそうなので、スルーしておいた。
「で、修理屋さんが何の用で?」
「修理のためのですね、工具を貸してもらおうと思いまして」
「ありゃま、修理屋さんが道具を借りるのかい?」
「いやはや、お恥ずかしい話、工具を忘れてきてしまって」
「アッハッハ、若いのにもう物忘れかい?ワシも最近ひどくてなぁ」
ニコニコと笑みを浮かべながら話しかけてくる。それにつられて会話も弾む。
たぶん、孫とかに甘い老人だ。笑顔でわかる。ついついしばらく話し込んでしまった。
「ほんじゃ、物置部屋に工具セットがあったと思うから」
「はい、わかりました」
「これがその物置部屋の鍵ね。物置部屋って名前の通り、
その部屋には色んなものが置いたり重ねたりしてあるから、崩さないようにしておくれよ。
部屋の中のものは何を使ってもいいからね。頑張んなさい」
「あ、どーもありがとうございます」
結局あの後話し込んでしまって、お煎餅を一枚頂いていろんな話を聞いた。
この建物内トイレの位置や、お孫さんが初めて歩いたときの話、最近の若者の話などなど。
「じゃ、後で鍵返しに来ますんでー」
「あーい、行ってらっしゃい」
キィィ、バタンとドアを閉め、鍵を物置部屋の鍵をグッと握り締めた。
ああいう性格を大佐にも見習って欲しい。いや、ホント。
PLLLL♪ PLLLL♪
「ん……?大佐からか?」
[キーを手に入れたようだな。早く工具を取りに行き、トイレの修復作業に移るんだ]
[……大佐]
[なんだ?]
[俺、がんばるよ]
[…? がんばればいいじゃないか]
[………]
[………?] シュイィィン
「なんか……なんか違うんだよ…俺の求めているものと……」
なんとも言えぬ虚無感のようなものに駆られながら、
工具を取りに物置部屋へ向かった。
歩くこと数分。東にある物置部屋についた。
「ここだな……物置部屋。えっと…鍵、鍵……
んん?鍵穴に鍵が入らん……あぁ、なんだ上下逆か…」
鍵を開け、暗い部屋の壁を探って電気を点ける。
「うおっまぶしっ……おぉ、これは……」
本当に名前の通り、嘘偽りのない物置部屋だった。
雑然と物が積んであり、廃墟にあった物を適当にこの部屋にぶち込みました
みたいな感じになっている。
「これはこれは……この物の山から工具を探せというのか…」
ゴミ同然の物の中から工具を探し出すなんて、考えただけでいやになる。
いつものミッションとは違うハードさだ。
「はぁ……どうにかならんかな」
ガラクタの山の前で、ただただ立ち尽くして溜息をつくばかりだった。
もう、どこから手をつけていいのかわからない。
こうなると、テレビ番組の特集でゴミ屋敷を片付ける人は凄いと思う。
「……あいや、なんだあれは」
部屋の隅を見ると、古ぼけた事務用ロッカーが置いてあった。
書類とか小物を入れておけるタイプのやつだ。
「この展開で、このロッカー……ということは、だ」
淡い期待を抱きながら、ロッカーの引き出しを一つ一つ開けていく。
アレ?二段目が開かない。鍵がかかっているのか。まぁいい。
途中でやたらスパナばかり入っている引き出しがあったので、一応全部とっておく。
そして、上から四段目の引き出しを開けたときだった。
「! 見つけた!見つけたぞ……!」
ついに工具を発見した。しかも、様々な工具が揃っている「工具セット」だ。
電気ドリルとかもあるし、普通のドライバーも入ってる。これは良い物を手に入れた。
「よし!これはついているぞ!」
予想していたより大分早く、要領よくトイレ修理に使えそうな
工具を手に入れることが出来た。しかもスパナも大量ゲットしたしな。これでOKだろう。
PLLLL♪ PLLLL♪
「お、何だ?また大佐からか?」
[スネーク、工具を発見したようだね]
[おぉ、オタコンか。しかもご丁寧に工具セットだからな。これで大抵のものは直せる]
[流石にハンマーは使わないだろうけどね]
[いやわからんぞ。赤い帽子の配管工はハンマー使いだ……お?]
[どうしたんだい?]
無線通信をしながら雑然と積み上げられたガラクタの少し上方を見ると、
もうサブキャラ扱いから脱線している、影の主役が見えた。
[……スネーク?]
[……ダンボールだ……]
[え?]
[ダンボールを発見した!よし!早速捕捉しにかかる!]
こんな所でダンボールが発見できるとは思っていなかったので、
思わず鼻息が荒くなる。
[ま、待ちなよスネーク!そんなガラクタの山の途中にある
ダンボールを引き抜いたら、崩れてきて……]
[男は度胸!何でもためしてみるものさ]
頭の上くらいの高さにある、折りたたまれたダンボールに手を伸ばす。
しかし、ガラクタがなだれて来るのは怖いので、
一応ゆっくり慎重にダンボールを引き抜いてみる。
だが、いくら引っ張ってもビクともしない。
[なんだこいつは……全然引き抜けない]
[無理に引っ張らず諦めたら?]
[こうなったら、強行突破だ]
ガラクタの山から申し訳なさそうにはみ出ている
ダンボールの端をグッとつかみ、深呼吸をした。
[ス、スネーク!?まさか一気に引っ張り出すつもりかい!?]
[テーブルクロス引きの要領で一気に行けば大丈夫だ!]
「つぇあっ!」という掛け声でいっぺんにダンボールを引き抜いた。
ズザザッという音とともに、ちょうど良い感じの大きさの
ダンボールを引き抜くことに成功した。
[どうだオタコン、無事ダンボールを手に入れたぞ]
[全く、そのダンボールへの情熱はどこから沸いて来るんだよ……]
呆れ気味のオタコンをよそに、早速ダンボールの着用を試みる。
「む、大きすぎず小さすぎず……実にベストな大きさだ……」
完全に悦に入っていると、後ろでガタタッと音がした。
「!? なんだ!?」
音に反応してとっさに振り向くと同時に、ガラクタの山が雪崩れてきたのがわかった。
「くそぉっ!」
急いでその場から回避をしてみたが――数秒出遅れた。ダンボール被ってたから。
「ぐぐ……いたた…」
ラッキーなことに、重みのあるものは体にぶつからなかった。
しかしこの量が積まれていたとは……これを積んだやつは
相当バランス感覚が養われているな。
[ス、スネーク!大丈夫かい!?]
この衝撃でもオタコンとの通信状態は継続されたままだったようだ。
[あぁ、ダンボールがなければ即死だった……]
[いや、ダンボールがなければすぐに逃げられたと思うけど……]
ガラクタの山を掻き分け、体についたほこりを掃った。
……それにしても酷いほこりだ。我が家より汚いんじゃないか?
[酷い目にあったねスネーク。でも、工具は
手に入れたんだし早くトイレを直しに行かないと!]
[そうだな……]
崩れてきたガラクタに足をとられながらも出口へ向かうと、
先ほど工具セットを発見した業務用ロッカーがガラクタに押しつぶされて壊れていた。
「やっかいなことになったな……」
事務室の老人に怒られるかもしれない、と考えたが、
あの優しそうな老人だ。きっと笑って許してくれるに違いない。
……と、そこで俺は壊れたロッカーの引き出しから白い紙が見えているのに気づいた。
さっき鍵が掛かっていて開かなかった引き出しだ。
「……なにが書いてあるんだろうな」
好奇心に負けて、ロッカーに近付き紙を手にとってみた。
「これは……便器…か?」
どこからどうみても便器。色々書き込まれているところをみると、
新型便器の設計図ってところだろうな。妙な言語で書かれている。暗号か?
[どうしたんだいスネーク?]
[いや、なにやら便器の設計図を発見した]
[便器?……本当だ、こりゃ便器だ]
[しかし暗号で書かれているんだ。何が書いてあるかわからない]
[近頃は便器業界も厳しいんじゃないの?情報漏えいを恐れて暗号にしてるのかも]
[なるほど] シュイィィン
宝の隠し場所でも記した地図かと思って近付いてみたものの、
ただの便器設計図だったとは。ガックリだ。
「まぁいい。工具は手に入ったし、トイレの修理しにいくか」
ふわぁーあとあくびを一回して、物置部屋から出た。
ガラクタが崩れたままだが、元に戻すのも面倒くさいから別にいいだろう。
この建物内のトイレの位置は、事務室の老人の話しで既に確認済みだ。
東と西にトイレが一箇所ずつ。便器の数は男女合わせて八個。
そして四階建てなので、トイレの箇所数は全部で八箇所、便器数は六十四個。
……あれ、ちょっと待て。六十四個の便器を直すのか?
俺一人で?六十四個を?一人で?
「……こりゃ当初の予想以上にハードになりそうだ…」
ミッション終了後、二、三日外に出られなくなるかもしれない。
体に便所の匂いが染み付きそうだしな……。
……と、まぁ今日はこの辺まで
こんな感じで駄目スネークと愉快な仲間達が
シショケーツーホールを舞台に駆け回る
何か「ここおかしくね?」とか「ここわかんねーんだけど」ってところがあったら言ってくれ
疑問に答えたり答えなかったりするから
続きは明日にでもじゃないか?
一人でかきこむなよ
こういうバカバカしい読み物は嫌いではない
とにかく乙
ワッフルワッフル
ワッフルワッフル
103 :
名無しだって洗ってほしい:2007/02/25(日) 17:17:50 ID:6/jFrqi4
期待age
――Mission Log――
シショケーツーホールに無事潜入したスネークは
トイレ修理用の工具がないことに気づき、事務室で
工具セットが置いてる部屋、“物置部屋”の鍵を借りることに成功。
早速物置部屋に向かったスネークを待ち構えていたのは
雑然と積み上げられたガラクタ達。近くのロッカーから工具セットと
大量のスパナをゲットし、ガラクタの山からダンボールも入手した。
ダンボールを入手した際ガラクタが崩れてロッカーを破壊する
というミスを犯したが、とくに気にすることもなく進むことにした。
必要な物を全て調達したスネークは、
最短距離にある一階東側男子トイレを目指す。
【EXIT】
「それじゃあまず、最短距離にある一階東側男子トイレへ行くか……」
あんまり乗り気がしないまま、とぼとぼ歩き始める。
しばらく歩くと、なにやらほんわかとした良い匂いがしてきた。
なんだこれは?便所の匂いじゃあるまいし、美味しそうな……パンか?
思わず足を止め、鼻をヒクヒクさせて匂いを嗅ぐ。
まるで匂いに反応するかのように、腹がググゥと鳴った。
「そういえば……腹が減ったなぁ……」
嗅覚を通常の三倍まで上げ(ているつもりで)、
犬のように匂いを辿りながら歩いた。
「あわよくばつまみ喰い、あわよくばつまみ喰い、あわよくばつまみ喰」
PLLLL♪ PLLLL♪
慎重に歩いていただけあり、一瞬体がビクッとし、慌てて通信に応答した。
[スネーク、やめんかみっともない]
また大佐のお小言か。
[だが大佐、腹が減っては戦が出来ぬと言うだろう?]
[日本に飛ぶ途中の飛行機で、機内食を食しただろう]
[腹が痛くて食べられなかった。カロリーメイトをかじっていたのに
急な召還命令で、途中まで走って空港まで向かったからな。
何か食べた後に走ると横っ腹痛くなるだろう]
[………]
[それに大佐、必要なものは全て現地調達だろ?なら食料も現地調達だろう。
盗み食い……もといつまみ食いの何が悪い!]
[どっちも大して変わらんが……まぁ、仕方ない]
[わかってくれたか。それではまた食料の捜索に戻る] シュイィィン
大佐のお許しも出たことだし、全力でパンらしき匂いの元を辿ろう。
お許しが出なくてもやるつもりだったがな。
「クンクン……こっちか……こっちだな……」
視覚・聴覚・味覚・触覚・嗅覚、五感のうち嗅覚以外の感覚を
犠牲にしてでも、嗅覚の感度を最大限にしてパンの匂いの出所を掴もうとする。
そしてしばらく歩くと、「食料庫・調理場」と書かれたドアに辿り付いた。
「この扉の向こうに食料が…生唾がでる……」
もう腹の虫も限界なようで、グゥグゥではなくゴルンゴルンと鳴り始めた。
フフフ、アイムスネークイーター。……これじゃ『私は蛇を食べます』か。
……いや、食う!今の俺だったら毒蛇でもムシャムシャと食う!
腹の空きすぎで思考能力が低下してきた。早く何か食わなければ。
「さぁ、この扉の向こうには楽園が広がっているはず……
食べ放題という名の楽園がな……!」
気持ちを一度落ち着けるために目をつぶって深呼吸し、
楽園へのドアをバン!と勢いよく開けた。
すぐさま溢れんばかりのパンの匂いが鼻を通り抜ける。
目をかっ開いて部屋の中を見渡すと、そこには――。
「……なんにも…ない……?」
人は一人もいないのだが、
調理台が沢山並び、隅にコンロがいくつかある。
あと巨大な冷蔵庫と棚のようなもの、食器……。
パンの匂いはするものの、パン本体がどこにも見当たらない。
「こ……これは一体どういうことだ……」
急いで冷蔵庫や棚の中を探すが、パンどころか何の食料もない。
「く…くそ!食料もないのに何が食料庫だ!」
ないとわかってしまうとさらに腹は減る。
いろんな意味で腹の虫が収まらない。
腹を突き破って腹の虫とやらが飛び出してきそうだ。
くまなく部屋の中を見渡してみると、コンロ台の下に収納スペースがあった。
「……そこか!そこだな!」
「いやいやそれはないだろ」という気持ちで、なかったときのショックを
軽減させる保険をかけつつ、一欠けらの希望を抱き収納スペースを開けた。
「……小麦粉しかねえええええぇぇぇ!!」
魂の叫びが、虚しく部屋に響いただけだった。
収納スペースの中には、どっさりと小麦粉の袋が置いてあるだけだった。
パンの匂いが漂うのは、普段ここでパンが作られていて、
パンの匂いが部屋中に染み付いてしまっているからかもしれない。
空腹も癒せぬまま、このままやるせない気持ちでトイレ修理作業に移らなければならないのか。
「……いや、まて。こんな危機的状況、これまでにも何度も体験してきたじゃないか」
そうだ。俺はこれ以上危機的な状況でも、知恵を絞って切り抜けてきた。
不可能を可能にする男、そんな風に呼ばれたこともあったじゃないか。
逆に考えろ、小麦粉しかない。パンはない。腹は減っている。
次の瞬間頭の上に電球が浮かび上がり、明かりがともった。
思いついた次の瞬間、俺はもう行動に移していた。
PLLLL♪ PLLLL♪
[大佐!小麦粉を使った料理を知らないか?]
[小麦粉を使った料理だと?]
[そう、逆転の発想だ。パンがなければお菓子、
お菓子がなければ小麦粉を食べればいいじゃない。ということだ]
[……スネーク、そんなに我慢出来ないほど空腹なのか?]
[お腹と背中がくっつきそうだ]
[……私は小麦粉料理は知らん]
[何?じゃあいつものようにその道のスペシャリストはその場にいないのか?]
[小麦粉料理のスペシャリストなんて呼んでおらん]
[ならば大佐、日本の平野レミというクッキングマスターに連絡をしてくれ。
あの人は俺が唯一信用できるメニューを考案してくれる人だ]
[……あ、スネーク、すまないがキャッチが入ってしまった。切るぞ]
[キャッチて!大佐、逃げるな!これは電話じゃないだろ!] シュイィィン
気のせいかもしれないが、最近大佐が俺に対して白状な気がする。
……気のせいじゃないな……確かなことだ。
「さて……小麦粉料理が出来ないとなるとどうするか」
大佐なら自炊とか得意そうな顔をしてるし
何かしら教えてもらえると思ったが、少し買い被りすぎていたようだ。
それならオタコンにでも訊くか?
……いや、やつはきっと料理なんて出来ない。
めんどくさがって三食コンビニ弁当とかで済ましてそうだ。
空腹でそろそろ視界がぼんやりしてきたところで、
調理台の上になにか置いてあることに気が付いた。
「……調味料か」
砂糖、塩、酢、醤油、味噌。料理のさしすせそが揃ってる。
あとは一味唐辛子、七味唐辛子、わさび、からし、マスタード……。
ありとあらゆる調味料、それと大量の小麦粉。あとは水道から出る水。
究極の空腹のせいで一瞬妙案が頭をよぎる。
……これだけは、人としてどうかと思う……だが…!
「空腹には敵わない……!物は試しだ!」
小麦粉に水を混ぜ粘土状にしてそこに調味料を適当にぶち込み、一口食べてみた。
「俺は空腹に屈した…負け犬だぁぁぁぁぁっ!!」
口からぐちょぐちょの小麦粉粘土が飛び出た。
あれ?おかしいな美味しくないのに目からよだれが出てきたよ。
「エホッ、エバハッ、ペッペッ……食えたもんじゃないな」
それはもう、もの凄くひどい味だった。
なんというかこう、「小麦粉に水を混ぜて、適当に調味料を入れたような味」だ。
とにかく不味い。もしも他人の家でこれを出されたら、
その場でスティンガーをぶっ放さんばかりの怒りが湧き起こるだろう。
しかし転んでもただでは起きないのが俺の根性。
「……ん?この粘土状のものを水で茹でれば、料理が出来るんじゃないか……?」
そういえば前に何かで見たことがある。
小麦粉と塩と水で「すいとん」という団子のようなものが作れると。
「よし、やってみるか」
トイレ修理のミッションは急ぐ必要もない、今は満腹中枢を満足させることが先決だ。
あれから三十分くらい経ったか。近くにあったストップウォッチを駆使して
簡易すいとんを作ってみた。
小麦粉に塩少々、それに水を少々加えて
丁度いい大きさにちぎる。それをしばらく寝かせる。
一時間くらい寝かせるのがいいと聞いたが、
待ちきれないので二十分でお湯の中へダイブさせた。
「そして、これでいよいよ完成か……!」
茹で上がったすいとんを皿に乗せて、醤油をかけて一口戴く。
「ハムッ、ハフハフ、ハフッ!!……うままっ!」
本当はスープに入れて食うものらしいのだが、
スープがあるわけもないのでそのまま食べる。
そのままでも十分に美味しいじゃないか。
やっぱり腹が空いてるときは何でも美味い。
「『泣きっ面に蜂』ならぬ、『空きっ腹に飯』……これは流行る」
そんなことを呟きながらガッガッとすいとんを口に運ぶ。
これは中々腹に溜まる料理だな。実に素晴らしい。
ものの五分ですいとんを完食し、ゲフゥッと一息ついた。
先ほどは空腹で考えが働かなかったが、今は満腹で眠くて考えが働かない。
いつまでもこうしているわけにもいかないので、
爪楊枝でシーシーやりつつ、これからの行動を予定する。
どうするもこうするも、ここから最短の一階東側トイレに向かうしかないか。
「ハァ、やれやれ、ぼちぼち仕事に戻るか……」
んー、どっこらしょと立ち上がり、コキコキと肩を回した。
「しかし……この大量の小麦粉をここに残すのはもったいないな」
一袋あけてすいとんを作ったものの、まだ結構な量の小麦粉が残っている。
正確には数えていないが、大体二十袋くらいはありそうな感じだ。
「……くすねて、いやいや、貰っていくか」
なんせ六十四個ものトイレを直すんだ。作業途中にまた腹が減るかもしれない。
小麦粉を持てるだけ持っておいて、腹が減ったらここに調理しにくれば……
「よし、それがいい。そうしよう」
すんなり自分を納得させて、小麦粉の袋を持てるだけ持った。
持てる最大上限は二十個みたいだ。
いつもニキータだのスティンガーだの大型なものを
体のどこにしまってるんだと訊かれるが、それは企業秘密。教えられんな。
小麦粉を大量ゲットし、空腹も満たした所で食料庫・調理場を後にする。
後でまた来るかもしれないから場所を覚えておいた。
「さて、じゃあ一階東側トイレに向かうか……」
もの凄い乗り気がしないまま、満腹になった腹をさすりながら
うだうだと一階東側の男子トイレへ来てみた。
「あーあ……今回のミッション、引き受けなきゃよかった……
こういうのは雷電がやればいいんだよ雷電が」
PLLLL♪ PLLLL♪
ぶつくさぼやいているとまた通信が入った。
[スネーク、一階東側男子トイレへ着いたな]
[あぁ、大佐か]
[修理の方法はわかるかスネーク?]
[昔テレビの特集で見たから、水洗便所の節水方法くらいは知ってるぞ]
[………]
[疑っているのか大佐?……まずペットボトルに水を入れてだな]
[いや、知っている]
[大佐も毎週見てるのか?『イトゥ・KのShock Tackle!』を]
[スネーク、それはトイレの裏技最低知識だ。しかも修理とはなんら関係ない]
[百も承知だ]
[……そう思って、トイレのスペシャリストを呼んである。
トイレ研究家のラシクアン・レイトー氏だ]
[大佐、トイレ研究家もいいが、俺のボケをトイレの水の如く流すのもどうかと……]
[よろしくスネーク。俺がトイレ研究家のラクシアン・レイトーだ]
こいつら俺のボケをとことん無視する気だ。
もうちょっと心にゆとりがあってもいいんじゃないか?
[ラクシアン・レイトー、トイレ研究家か。何にでもその道の者がいるもんだな]
[地球上のトイレは全て熟知していると思ってもらってもいい。
トイレ関係で答えられないことはないからな]
[本当か?]
[本当だとも]
[……“ジョニーどこ行くの?”]
[……“ちょっと便所にー”]
[よろしく頼んだ、レイトー!]
[スネーク、君とは解かり合えそうだ!]
[……それでは、あとは二人に頼んだぞ。私はちょっと頭痛薬を飲んで休んでくる]
大佐が弱弱しい声で通信状態から離脱した。やはり歳には勝てないのか?
今日はここまで
っていうかもう文章のストックがないから
次はいつになることやらわかんねぇ
次はまた明後日とか明々後日とか明々々後日くらいに
ワッフルワッフル
「ふう…。」
人払が済み、ようやく重々しい溜息を一つくことが出来た後、スネークはこう切り出し
た。
「一つ教えて欲しいことがある、レイトー…。」
「…何だ? トイレについて、俺が分からんことはない。」
スネークはレイトーを見た。ただ、見詰めていた。…お互いに、だ。
「分かった…。では言おう…。」
「…博多雪隠詰めについてどう思う…。」
ほんの一瞬の出来事だったが、この時、目線が合ったことをスネークは覚えている。
「…あれは、俺にとって、今回のミッションに重大な暗示を含んでいるように思えてな
らないのだ…。」
レイトーは、瞬時に、その言葉の影に隠れた危険さを察知した。
そして、今さっき友人になったばかりの男を、ただ睨み返すしかなかった。
127 :
名無しだって洗ってほしい:2007/02/26(月) 16:17:39 ID:2fmySw3k
ラクシアン・レイトー
↓
ラ ク シ ア ン ・ レ イ ト ー
↓
クラシアン・トイレー ってことか・・・
ん?誰か来たみたいだちょっとみてくる
128 :
名無しだって洗ってほしい:2007/02/26(月) 21:18:18 ID:h+VX4me+
__
|\ ∧ ∧ / `i
/|ノ `´ `´ `vi | ___
l __ ヽ | / \
</ ̄ ̄ l水l ̄ ̄\/ | / お そ |
| , --、 ,--、 | ヽ | / い れ |
| lへ ヽ / .へl .| ヽ| < な. は |
| | \| |/ | .| | | .り. |
| |ヽ二>|廾|<二ノ.| .| | | さ .私 |
ヽヽ. '| | / ∧ | | ん の /
\`ー' ::::`ー''/ ヽ | \ だ /
,, -‐'' ̄''▽\ :: /||:: ヽ |l \_/
,, -‐''., ― 、 ヾ, `ー― ' ||: |::::::〈::l
. r‐厂(~.二.~)、 ヾ \ /. ||: |:::::::::V
「| | |`ーイ ヽ || || |:: |
| | | ヽ X 〉::.. || ::: || |:: |
ヽヽヽ ン /::: :::|| : || .....ii:: /
 ̄(()_|/!!: :::||. || ..:::::: /
このスレ、目立ちすぎなんだよ!!
そうだよ!目立ちすぎなんだよ!
過疎板でこれは目立ちすぎなんだよ!
糞スレだと思っていたが・・・ここまで発展するなんて・・・
132 :
名無しだって洗ってほしい:2007/02/28(水) 05:37:27 ID:yrW0scnA
「博多雪隠詰め…。」
レイトーは、重苦しく口を開いた。
「率直に言っていい…。」
スネークは、そう答えた。幾分不躾に捉えられるかも知れなかった。しかし、
その言葉には、彼への敬意も含まれていた。
「あれは感情の暴走だ…。」
「…いいか、人は感情で動くものなのだ…。理屈ではなく、だ…。」
〜〜〜と、ゆーことで、スネーク目立ちまーすッッ!♀ヾ仝★℃●〒⊂▼§☆!!!
あー、今日も日本酒がウメェわww〜〜。やべー、明日は○痢かッ?!〜〜〜
133 :
名無しだって洗ってほしい:2007/02/28(水) 16:11:25 ID:Mo/4aDO9
いや、面白いんだけど長編出すならVIPでやってくれないかな?
たまに細々とネタ書いてたのに長編で書けねーじゃん
確かに面白いよ。だからこそ言う、VIPでやってくれ
あ、長編書いてる人。次からでいいよ、もうこのスレはネタスレとしては死んだから
俺ももうこねーし
ネタスレとして死んだって言うんなら別に長文が投下されててもいいじゃないか
ワッフルワッフル
>>133 VIPなぁ……あそこはベジータだの阿部さんだのじゃないと
中々受け入れてくれないし、過疎板だからこそ俺はシャワートイレ板が好きなんだ
俺はやっぱりここでしか動けない不器用な人間なんだよ
137 :
名無しだって洗ってほしい:2007/02/28(水) 21:13:24 ID:KQXDNn21
( \/ /_∧ <./| /| /\___
ヽ/ /Д`/⌒ヽ / .| / / / //
/ /\/ ,ヘ i  ̄ > \_/ /____//
し' \_/ i />  ̄ ̄ ̄ ̄
i⌒ヽ ./  ̄>__ .|| |:: VIPからきますた
/⌒ヽ i i \( .|/ / /\ .|| |::
i | /ヽ ヽ ∠__/  ̄ .|| |::
ヽ ヽ| |、 \_ノ > <> || |::
\| )  ̄ ./V ___ ..|| |::
____ .ノ ./⌒)∧ / ...____[__||__]___||___
/ し'.ヽ ( .∨ /\________|__|
// し' / /\  ̄:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
138 :
名無しだって洗ってほしい:2007/02/28(水) 21:25:45 ID:1Hw3KMj8
VIPからの紹介で来ますたァァァ!
一応wktkして待ってるぜ
sageた方が良かったか…?
もしそうならスマソ
140 :
名無しだって洗ってほしい:2007/02/28(水) 23:55:00 ID:u6S0USzk
篭手付いてれば長編と判るから、他のネタ投下したってええと思う。
どーもよー分からん? 板なんだから、臨機応変にやりゃイイのでは?
先にネタ考えてても、次に来た時は多分全く話が変わってると思うぞ??
だからオモシロい!
俺ゃ、その時々でちょっかい出す♪
御手洗 丹剛は確かに政治家だった。スネークは彼の仕掛けた術中にまんまとハマ
って仕舞う。彼の腹心の部下が仕込んだヤク(ちなみにそれはアンモニアだったんだ
が)によって、スネークは前後左右不覚に陥る。
ふらつく足取りで用を足そうと便所に行き、洋式便器に腰掛けたはいいが、困った
ことにケツが抜けなくなる。
…というアイデアが…、って、火に油を注ぐようなもんか??!
MGS〜氏にゃ、俺の仕掛けた撹乱文章をどう掻い潜るか興味があるんスけどねw
143 :
今日から:2007/03/01(木) 15:52:56 ID:256/q4XZ
プリスキンと呼んでくれ
>>139 別にsageとかそういうのは気にしないから大丈夫
>>140 小ネタの投下は全然制限なんてしないし、むしろここネタスレなので
バンバンしたほうがいいんじゃないかな
>>142 そのネタはちょっとあれだ、今後の展開と被るからダメだ。たぶん。
――Mission Log――
必要な武装を調達したスネークは一階東側男子トイレを目指すが、
途中、美味しそうなパンの匂いを嗅ぎつけてしまい
その匂いで腹が減っていたことに気づく。空腹に溺れた
スネークは、パンの匂いを辿って“食料庫・調理場”に辿り付く。
そこでパンを捜索するも、実体が掴めず空腹は抑えられぬままだった。
しかしパンの代わりに小麦粉と調味料を発見し、小麦粉で
“すいとん”を作ることに成功する。見事空腹を満たした。
空腹を満たした後、大量の小麦粉を入手したスネークは
いよいよ一階東側男子トイレに到着する。
大佐の紹介のトイレ研究家“ラクシアン・レイトー”と
すっかり意気投合したスネークは、いよいよミッションに取り掛かる。
【EXIT】
トイレの専門家も仲間についたところで、いよいよ本当のミッションに移れる。
思えば長々と全然関係ないことをやってきたものだ。
工具を探したり、ダンボールを発見したり、パンを探したり、すいとんを作ったり……
今までのは全部デモンストレーション的なものに過ぎない。
これからが本当の、便器との一対一の戦いだ。
[よし、それでは便器の修理を開始する]
[じゃあスネーク、まずは便器一つ一つ水を流してみて、故障箇所を点検するんだ]
[了解]
男子トイレ特有の小便専用便器から調べてみることにした。
[これは……ボタンを押して流すタイプじゃないな]
[あぁ、自動洗浄小便器だな。その便器の前に立つとセンサーが反応し、
便器から離れると自動的に水が流れる仕組みのやつだ]
[それはもう、トイレというより電気配線の話じゃないのか?]
[ふっ、トイレ研究家を舐めてもらっちゃ困るな。トイレ関係なら
配線だろうが配管だろうが何でも知ってるさ]
[そうなのか。それじゃあまずどうすればいい…… !!]
通信途中、キュピィンと何とも言えぬ嫌な予感がした。
その嫌な予感はすぐに的中することになった。
[ぐああっ!]
[!? どうしたんだスネーク!]
思わず腹を押さえてその場にうずくまった。
――キリキリとした痛みが俺を襲う。
[腹が……腹が痛い!便意だ!!]
[べ、便意だって!?]
[ぐああ……そういや飯も食ってなかったが、トイレにも行ってなかった……!]
[スネーク!腹ってことは大か!?]
[くそ!便器を直しに来て便器にすがることになるとは!あぁぁ……]
[まずいぞスネーク、今その場の便器はほとんど使えない。なんとか代わりを探せ!]
[あぁ、すまない……だが、今は便意を
抑えるのに専念したい。一旦通信を切らせてもらうぞ] シュイィィン
「ぐっ……ぐおぉぉぉ!代わりのトイレはないのかああぁぁ!!」
とてつもない便意の波に呑まれる。今日はとんでもない厄日かもしれない。
このまま便意のなすがままにされて脱糞してしまえば、社会的にゲームオーバーだ。
「まて……落ち着け、まだ何か策が残されているはずだ……!」
こんなときこそ落ち着いて物事を整理するのが一番だ。
さっきの空腹ピンチも、すいとんの作り方を思い出したことで
なんとか乗り切ったじゃないか。
「……あ!そうか、確か緊急時用仮設トイレというのがあったな!
場所は確か……一階東階段付近、この近くだ!」
あの事務室に行く前、建物内案内図を見たときに
そんな感じのトイレの場所が書いてあったような気がする。
そのトイレも使えないかもしれないが、一か八かだ。
ん?でも緊急時だけしか使っちゃいけないのか?
……少なくとも今俺は緊急時だ。使っても文句は言われないだろう。
なるべく肛門に力を入れながら、ひよこのような
ピョコピョコ走りで仮設トイレへ向かう。
……あぁ、今ならジョニー佐々木とわかりあえるような気がする。
それにしても、この状態で敵に遭遇したりしたら間違いなくやられるだろう。
ゲーム的にも社会的にもゲームオーバーだ。
「間に合ってくれ……なんとか間に合ってくれ!」
人間窮地に立たされるととてつもない力が出ることがあるらしい。
火事場のクソ力というやつだ。あ、ヤバい。クソとか思ったら漏れそうになる。
とにかくその火事場の馬鹿力の全てを肛門に費やす。
これで仮設トイレが使えなかったらもう俺は駄目だ。
「くっ…はぁっ……あ、あった!フリーダムへの扉!」
必死の思いでなんとか仮設トイレドア前に到着した。
もう腹は限界だ。肛門のダムもそろそろ決壊する。
あせる気持ちを抑え、ドアを蹴破るように開けた。
「ぐっふぅ……クサッ!コノヘヤニオウヨ!!」
アンモニア臭やら大便臭やら、やたらクサい臭いがする。
だが背に腹はかえられない、ここで用を足すほかに方法はない。
鼻を摘み、尻を押さえながら個室のドアを開け……愕然とした。
……水が張っていない。
「こ、故障しているのか!?」
PLLLL♪ PLLLL♪
「うおっ!?」
コール音にビックリして肛門が一瞬緩んだが、なんとか持ちこたえた。
[な、なんだ!]
[スネーク!それは汲み取り式便所と言って日本古来の]
[御託はいい!用件を言えええぇぇ!!]
[いやいやすまん、つまり水が張らないタイプの便所だから
故障じゃなくて、そのまま用を足せるということだ]
[なに!本当かレイトー!!]
その言葉を聞いてすぐにスニーキングスーツを脱ぎ、
疾風の如く速度で便器に座った。
「うおおおぉぉ……ああぁ…あああうぉ……」
――俺は精神的に楽園へと飛び立った。
全てから解き放たれた本当の自由とは、ここにある。
[なんとか間に合ったか、スネーク]
[あぁ、レイトー……俺のこの様子もモニターされているのか?]
[……残念ながら]
[別にいい……今は自由を楽しみたい……]
[だが、少し臭うだろ?そのタイプの仮設トイレには汲み取り式便所が
多く採用されてるんだ。なんせ穴を掘って上に便器を設置すれば完成だからな。
日本では古くから親しみを込められて『ボットン便所』なんて呼ばれてる]
[少しどころじゃなく、とてつもない臭いがするけどな……鼻が曲がりそうだ]
[そうか?妙だな。仮設とはいえ、臭いをこもらせず外に放出するダクトがあると思うんだがな]
[いや……臭すぎてなんだかめまいが……]
……なんだか、頭がぼーっとする。
目も焦点が合わせられないし、気分がおかしい。クラクラす――
――暗い。ここはどこだ?ん?ここは、トイレだったか?
汲み取り式便所?何が?何の話だっけ?俺は何を?
あぁ、そうか。俺はトイレが大好きなのか。何で?いや、何でだ?
便所、便器、便座、愛するトイレ。地の果てまで続くような深い穴。
汲み取り式便所独特のこのクサさが大好きだ。
いや、これはクサさではない。極上の幸福の香りだ。
憎しみや怒りを忘れさせてくれる、全てを包み込んでくれる奈落の穴。
汲み取り式便所は最高だ。汲み取り式便所万歳。
だが憎しみ、怒りがまた込み上げてくる。
水洗式便所からだ。水洗便所が人間の「負」を生み出してる。
水洗式便所が人間の幸福を流し去ってゆく。
憎い。水洗式便所が憎い。壊したい。水洗式便所を壊したい。
ニクイニクイスイセンベンジョニクイスイセンベンジョコワシテヤル
――ーク、ス…ク……スネーク!!]
[!? な、なんだ!?]
なんだ今のは、夢か?それとも幻か?
ここは汲み取り式便所、まだ排泄途中だ。
[どうしたスネーク!今、気を失ってなかったか!?]
[あ、あぁいや、なんだかこの臭いで幻覚が見えて……
レイトーの呼びかけでなんとか正気を取り戻した]
[幻覚だって?]
しかし妙な感覚だった。自分の中に新たな人格が
生まれるような感じというのだろうか……まだ頭がクラクラする。
[幻覚って、どんな幻覚?]
[いや、なんだか汲み取り式便所が大好きになって
水洗式便所が大嫌いになって、水洗式便所を破壊したい衝動に駆られた]
[……なんだそりゃ?]
[いや、よくわからない。幻覚ともいえるし夢とも言えるような……]
[スネーク!話は聞いていたぞ、すぐにそのトイレから脱出するんだ!]
急に回線割り込みで大佐の声が響いた。
[大佐!?何だって?脱出?]
[キャンベル大佐、脱出とはどういうことだ?]
[レイトー博士、そしてスネーク。よく聞くんだ。そのトイレには
『激臭性催眠洗脳薬』がしかけられている可能性がある]
[激臭性催眠洗脳薬?なんだそれは]
[『臭い』によって人に催眠をかける特殊な薬だ。サブリミナル効果というのを
聞いたことがあるだろう?映像で潜在意識に働きかける一種の催眠のようなものだ。
サブリミナル効果が『視覚』ならば、激臭性催眠洗脳薬は『嗅覚』で催眠状態にする]
[臭いで洗脳だと?そんなことが可能なのか?]
[嗅ぐだけで脳に影響する薬など珍しくもない。シンナーだってそうだろう。
激臭性催眠洗脳薬はその名の通り激臭がするためあまり使われないが、
そこは汲み取り式便所だ。便の臭いにまぎれて嗅いでいる可能性がある]
[なんてこった……俺は水洗式便所嫌いに洗脳されるところだったのか!]
[キャンベル大佐、その激臭性催眠洗脳薬を嗅がない方法はないのか?]
[その場から出るしかあるまい。スネーク、君は通信状態で
我々が呼びかけたからその精神を保てたんだ。
普通の人間なら個室には一人で入るし、大便となれば数分はその場に
留まっていなければなるまい。そうすれば数分で洗脳されてしまう]
[なるほど、読めてきたぞ。敵が水洗式便所を破壊したのは、
この汲み取り式便所を使わせ、水洗式便所を嫌わせるためというわけだな]
[洗脳なんて手段を使う敵は何をするかわからん。君も早くそこから脱出しろ!]
[了解!大佐達も引き続き通信状態で待機していてくれ]
水洗式便所嫌いに洗脳し、汲み取り式便所好きに洗脳する。
……全く持ってその意図はわからないが、何か大きな計画が動き出しているような気がする。
なにか陰謀のような計画が見え隠れしてきたところで……続く
正直まだ今後の展開に悩みながら書いてる
ワツフル、ワツフル
>>143 「プリスキン・・・プリスキン・色っぽい だ」
165 :
名無しだって洗ってほしい:2007/03/02(金) 12:26:28 ID:hZ+AyyGR
トゥルルトゥルル
オタコン「どうしたんだい?スネーク?基地の中で通信なんて」
スネーク「助けてくれオタコン!!紙が!!紙が切れてしまった!!これでは俺の核が発射されない!!」
勢いで書いた
反省はしていない
166 :
名無しだって洗ってほしい:2007/03/02(金) 20:09:09 ID:671h1fn4
なんか最近俺の中のスネークイメージがどんどん壊れていくなぁ…
大佐大変だ!こいつは過疎板にあるまじきスレ消費速度だ!
そろそろ黒幕くるー?
最近じゃあシャワートイレ板のこのスレに来るのが日課になってしまった
レイトーは、レシーヴァーに向かって唾棄を飛ばした。
「全くもって! キミらは何をやっているのだね!! あのなスネーク、紙切れ
なんぞ大した問題じゃない。たかだかアンタのパンツが汚れるだけだ! ラリっ
てねぇで、いいから早く撤収して来い!
…全く、何がサブリミナル効果だ! あんなもんとっくに否定されてる。しかもコ
マンダーまであの有様とは!! この先思いやられるな…。」
「博士…、あんまり興奮してると、脳の血管が切れちゃいますよ…。」
「やぁ、メリル…。」
バーラウンジで、気を落ち着かせる為、軽く一杯煽った…。
「メリル…。」
「はい、博士…。」
「私は、ドクター権限で、キャンベル大佐の解任要請を考えている…。」
――Mission Log――
これまでミッションと関係ないことばかり
やっていたスネークは、いよいよ本格的にミッションに移った。
早速一階東側男子トイレの修理にとりかかろうとするが、
いきなり強烈な便意に襲われる。壊れたトイレで
用を足すわけにも行かず、困り果てたスネークは
近くに“緊急時用仮設トイレ”があったのを思い出す。
急いで仮設トイレに駆け込むものの、そこは異臭漂う
汲み取り式便所だった。しかし腹が限界だったため
そこで用を足し、危機は去ったかに思えた。
だが、そこには匂いで人を催眠状態にする
“激臭性催眠洗脳薬”が仕掛けられていたのだった。
大佐の通信でそのことに気づかされたスネークは、
大きな策略の気配を感じとりつつトイレからの脱出を試みる。
【EXIT】
「ゲホッ、ゲホッ、しかし本当に酷い臭いだ。早く脱出しないと頭をやられる」
スニーキングスーツをしっかり着込み、
個室のドアの鍵を外して外に出た。
……いくら洗脳されないように急いでいるといっても、
手くらいは洗わなければだめだろう。
洗面台の水も出るみたいだし、しっかり石鹸をつけて……
――蛇口をひねって水を出した瞬間、背中に鋭い殺気を感じた。
「クッ!!」
反射的に身を伏せたのは正解だった。
シュワンッ!という空気が斬れるような音がして、洗面台の鏡が真っ二つに割れていた。
伏せた状態からすぐに立ち上がり、体勢を立て直す。
俺の後ろには見たこともない女が立っていた。
作業着のようなものを着込んでいるが、中々の美女だ。
……片手に日本刀さえ持ってなければ口説いていたのに。
「あなたがスネークね……もう話は耳に入ってるわ」
「なんだお前は」
「あなたはどこまで耳に入ってる?個室から駆け出てきた
その慌てぶりだと、臭いで洗脳されるって知ったくらい?」
「………」
日本刀の切っ先をこちらに向けたまま微動だにしない。
向けられた俺も無論微動だにできない。
「……貴様らの目的はなんだ」
「目的?そうね……」
依然女は刀をこっちに向けたままだ。
いつでも身をかわせるように構えているものの、
先ほどの刀の動きを見る限りでは、100%かわせるという自信はない。
「……失われた過去を取り戻すってところかしら?」
女の口元がニヤリ、緩んだ。刀からも女からも殺気が出ている。
「失った過去は取り戻せやしない」
「取り戻せるわよ、もう一度世界を過去に戻すんですもの」
言葉を言い終えると同時に、切っ先がかすかに動いたのが見えた。
首元を狙った突きを紙一重で左に避け、トイレの個室に飛び込む。
突きの風圧だかなんだかで、首筋から一筋血が流れた。
……ヤバイ、これはヤバイ。俺丸腰だ。相手日本刀。
[大佐!聞こえるか、大変だ!敵に出会ってしまった]
[落ち着くんだスネーク!その狭いトイレの中だ。相手の刀使いも早々刀は振り回せまい。
それにいつまでもそこにいると激臭性催眠洗脳薬にやられてしまうぞ]
[ならどうすればいい!]
[隙を見て逃げ出すんだ!]
[くそ!仕方ないがそれに了解するしかあるまい!]
逃げるというのはあまり気が進まないが、
この状況下ではもはやそれしか方法は残されていなかった。
「ああああぁぁぁ!!」
女の雄たけびのような掛け声と共に
俺の入っているトイレの個室がなぎ倒された。
……いくら日本刀とはいえ、なんてパワーだ。
「スネーク、お喋りの時間は終わった?」
「ここは男子便所だ。出て行ってもらおう……いや」
個室を切り倒してくれて好都合。おかげで逃げやすくなった。
女の左が空いている。
「ここは俺が出て行こう!!」
陸上で言えば好タイム確実、野球で言えば盗塁成功確実の
とびっきりのダッシュで出口に向かって走り跳んだ。
しかし「させるか!」と言わんばかりに
高速で日本刀の刃が目の前に立ちはだかった。
「あらら、逃げるの?伝説の傭兵が聞いて呆れるわね」
……ますますまずいことに気が付いた。
激臭性催眠洗脳薬の臭いが充満していているのも十分まずいが、
トイレ自体が狭いということは、その分刀の届く距離も近いということだ。
……隙を見て逃げ出すのは、はっきり言って至難の業だ。
「……よし、わかった。逃げるのは無理そうだな」
「あら?じゃあおとなしくここで首を斬られることに決めたの?」
「……その前に、二、三訊きたい事がある」
「冥土の土産ってやつ、ね。いいわよ聞いてあげる」
「赤い配管工の伝説を知っているか?」
「赤い配管工?」
女は言葉に疑問符をつけながらも、刀にはまったく動揺を見せていない。
「そうだ。一説には大工だという話もあるが、その配管工はな、
ただの一人の国民であり、毎日泥にまみれて働いていたそうだ」
「それがどうしたの?」
「ところがその配管工は、その国の王族関係者がさらわれるという
一大事が起こったとき、どういうわけか国の代表となって王族の救出に向かった」
「………」
「たった一人の配管工は国の命運を背負い、単身で軍勢に立ち向かった。
無謀とも思われたその挑戦だったが、見事に王族関係者を救い出すことに成功した。
それから彼は英雄と呼ばれ、今もどこかに生きているそうだ」
「……だから、なんなの?」
今度は俺がニヤリと笑い、女に言い放った。
「英雄というのは、いかなる絶体絶命な状況下でも英雄になれるということ。
訊きたい事は……お前は配管工は嫌いか?ってことだ」
「長い前置きして、そんなのが訊きたかったの?ふーん、まぁ、嫌いね。
とくに水洗式便所を直したりする配管工は大嫌い」
「……そうか。じゃあ、それともう一つ訊きたいことがある」
「ハァー……今度はなに?」
深い溜息をつかれ、刀を首元に近づけられた。
「お前の名前はなんだ?」
――ほんの一瞬、ピクリと刀に迷いが出た。
その一瞬の迷いをつき、体をしゃがませる。
神速で刀がコンマ数秒前に俺がいた場所を通過する。
刀は斬るべき俺を斬らず、またも個室を斬り裂いた。
「はぁ……はぁ……!」
完全に刀に女の迷いが映っている。恐らく動揺で周りが見えていない。
「名前を聞かれるのは嫌いか?」
「……私が……私が女だってだけで……!」
刀を持っていない左手で顔を押さえ、凄い形相でどこか心の闇を見ている。
「先に生まれても“ベン”の名は貰えず……女に生まれたせいで!!」
さっきまでのクールな顔つきから鬼の形相に変わった女が、
床を蹴り壁を斬りつけながらこちらへ突進してきた。
「うわあああああぁぁぁぁぁ!!」
無数の斬撃が俺めがけて飛んでくる。
第一撃の横斬りを屈んで避け、第二撃の縦斬りを横に跳んで避ける。
第三撃の斜め斬りを間一髪、後ろに撥ねて避けた。
錯乱して刀を振り回しているとはいえ、流石の鋭い斬りつけだ。
「はぁ……はぁ……あぁ、ふぅ……!!」
息と髪を乱した女は、一度髪を掻き上げて一息ついた。
「いいわ……教えてあげる。私の名前を!」
ある程度落ち着いたのか、まだ錯乱しているのか。
鋭い目つきで睨み、刀を構えた状態で止まった。
「私の名前は“クミ・ジョー”!世界を過去に還すジョー・ファミリーの一員よ!!」
自己紹介と共にスペインの闘牛の如く突進してきた。
さっきよりもまた早い速度で刀が振り下ろされて来――
――ガッキィィン、と金属音がトイレ内に響いた。
「!! ばっ、バカなっ!」
「……さっき配管工は嫌いだと言ってたな」
「私の剣術をそんなもので……!?」
「さぁ、やっと敵の正体も見えてきたところだ」
『工具セットに入っていたモンキーレンチ二本』で刀を止めた俺は、
久々の戦闘に闘志を燃やし、力を込めて勢いよく刀をはじき返した。
「――ショウタイムだ!」
女剣士「クミ・ジョー」の登場。今回はここまで。
風邪引いてるから次はいつになるかわからんね
183 :
名無しだって洗ってほしい:2007/03/04(日) 19:11:16 ID:vS1kgnM6
ヽ "゙ー-、、 / : :!
i 、 :. ヽヽ_,,.....、,,,....._;/ ,;' ;,.!
i., ..;;;ヽ ヾ ,,;_ , / +
ヾ_:::,:' -,ノ
ヾ;. '''''' '''''' ;:、
;; (●), 、(●);: +
`; ,,ノ(、_, )ヽ、,; ;:
,;' `-=ニ=- ' ,;:'、 +
;' `ニニ´ ;:.
;: ';;
>MGS氏
乙!!
猥雑な雰囲気が辺りを取り囲んでいた。
なんだここは…。もうもうと煙草の煙が漂う…。そして、カウンターに並んだ強
い酒のボトルが、鋭い光を放っている…。
怪しげな科を装った女が、俺の肩を叩き、ウインクを1つして消えて行った…。
やがて、取って付けたようなファンファーレとともに、ステージの幕が開いた。
…それは、ただのショウではなかったのだ…。
と、そろそろお色気をリクエストしてみるテスト。
スネーク「・・・ん? ステージ中央で細い金属棒にしなだれかかっているのは・・・
大佐!? こんなところで何をしているんだ!」
大佐「ショウタイムだ」
188 :
名無しだって洗ってほしい:2007/03/05(月) 17:18:49 ID:ACSe437H
グレイフォックス「さぁ!!感じさせてくれ!!!」
ステルス迷彩で用を足すことにより、空中に便が浮いてるように見えるのだ!
「よし、リモコンミサイルを手に入れたな。便所に行く前にこれで便所の様子を確認するんだ。
臭いは実際に行って見ないことにはわからないのが、いきなりうんこを踏み付けるのだけは防げる。」
「たかが糞にご大層な兵器だな。大佐、あとこの薬はなんだ!?」
「それはジアワセパムだ。」
「ジアワセパム?向精神薬か何かか!?」
「精神安定剤だ。戦闘中に小便に行くと緊張して狙いが定まらないだろう?
これを飲めば落着いて小便が出来るため狙いが安定するわけだ。
血管拡張作用が少々大きいのが難点なんだがな。」
「座って用を足せば済む話ではないのか?」
「スネーク。スニーキングスーツを脱ぐ大変さを君が知らないわけではないだろう」
「しかし大佐、俺のスニーキングスーツにはチャックが無い。それに、ぼ…」
「今は余計なことを考えるんじゃない。任務を優先しろ。」
「大佐、待てたあ…ガチャン」
192 :
名無しだって洗ってほしい:2007/03/08(木) 15:40:25 ID:KvqMtU5B
空中に便が… 恐ろしい技だ…。
俺がこの技を何気に食らえば、小便ちびるは必至…。
スネークは、策を練りながら、その一方でおのれの置かれている立場を考え
込んだ。そして、やっと気付いたのだった。
「や、やろー! ボンテージスーツの気になってやがったなぁ〜〜!!」
−その頃、グレイフォックスは、めくるめく官能の世界を漂っていた。
ああ、これが…、
――Mission Log――
トイレに仕掛けられた激臭性催眠洗脳薬から逃げるため
個室を飛び出したスネークは、手を洗おうとしていたところを
背後から何者かに斬りつけられる。間一髪、身をかわした
スネークが後ろを振り向くと、そこには日本刀を持った女がいた。
日本刀の女は今回の事件の首謀者の手下らしく、
世界を過去に還すジョー・ファミリーの一員、“クミ・ジョー”と名乗る。
興奮したクミの斬撃をことごとく避け続けたスネークは
なんとか隙を見てトイレから脱出を試みるも、脱出は困難と判断した。
逃げることを困難と見たスネークは、
日本刀相手にモンキーレンチ二本で戦うことを決意する。
【EXIT】
モンキーレンチ二本を構え、刀に全注意力を注ぐ。
刀に工具で対抗するだなんてバカだと思われるかもしれないが、
これでも結構大真面目だ。刃物に対抗できるような硬いものが工具ぐらいしかなかった。
「面白い、そんな工具で私の日本刀と殺り合おうっていうの!?
この刀は私の魂、私の魂はそんな工具に負けやしない!」
さっき名前を聞いたときよりは落ち着いているものの、
やはり若干興奮しながら攻撃を仕掛けてきた。
狭いトイレの中でも縦横無尽に繰り出される斬撃だが、
気分が高揚してがむしゃらに振られる攻撃なんて防ぐのはたやすい。
「えぇい!ちょこまかと動き回って……!」
「……クミ・ジョーと言ったか。名前からしてハーフか?」
がむしゃらに刀を振っていたクミは、
戦闘している間に落ち着きを取り戻していったようだった。
「……そうよ。日本人とアメリカ人のハーフ。
私の母親が日本人なのよ。私にこの日本刀と剣術を授けてくれたわ」
「実の娘に日本刀を持たせるとは、随分な両親だな」
「フフッ、私はこれでもジョー・ファミリーの一員。世界を作り変える能力があるのよ」
すっかり落ち着きを取り戻したのか、一息ついて切っ先を俺に向けた。
「そう、あんたみたいな『男』に負けてちゃ、父親にも認めてもらえないのよ」
切っ先が目の前からゆっくり引いていき、クミが刀を持ち直した。
……あれは、日本の剣道でいうところの『面』の構えだろうか。
「スネーク、私はいつでも相手に致命傷を与えられるように、
急所だけを狙って斬りつけているのよ」
「……あぁ、さっきから何度も防いでいればわかる」
「だから……一撃当てられれば私の勝ち。あなたは死ぬわ」
クミの足が踏み込みの形になる。一気に攻めてくる気だ。
「これで終わりよ!スネエエェェク!!」
目にもとまらぬ速さで一気に踏み込んでくる。
一瞬で間合いを詰められ、真正面から頭めがけて
刀が振り下ろされてくるのがわかった。
慌ててモンキーレンチで防御をするが、刀の勢いは止まらず――
――ジャギギギ、と鉄が斬れる音がした。
「………」
「………」
戦闘の終わりを告げる、沈黙。
「……チェックメイトだ」
右手のモンキーレンチを縦にして防御していた俺は、
レンチを縦に裂け斬られながらも手まであと数ミリというところで刃を止めていた。
クミの唖然とした顔をチラッと確認し、左手のモンキーレンチをしっかり握りなおした。
「うおああぁっ!!」
右手のレンチに静止した刀めがけ、
左手のモンキーレンチに持てる限りの力を込めて殴り叩いた。
キィン、という音をたてて刀は折れ、クミもその場に崩れ落ちた。
「……そんな、バカな……私の魂、私の剣術がレンチなんかに……」
とどめを刺そうかと思ったが、
もはや戦意を失っているようだしやめておこう。
「……フフ、フフフフフ。私じゃ世界返還の力になれないってことかしらね」
膝をついたまま、顔を上げようとしないクミに俺は問いかけた。
「教えてもらおうか、今回の計画の全貌を」
そう、どうにも計画の目的がわからない。
わざわざこの建物内の水洗式便所を破壊し、
職員にこの仮設トイレの汲み取り式便所を使わせることで
「水洗式便所嫌悪・汲み取り式便所信仰派」に洗脳させる。
それをして、一体何のメリットがあるというのだろうか。
世界を過去に戻すということと、汲み取り式便所に何の関係があるんだ?
クミが顔を上げてニヤリと笑う。
「計画の全貌?……フッ、そんなの教えるわけないでしょ」
「……お前達のボスは誰だ」
このイカレた計画を計画したのもどこのどいつだかわからない。
何から何まで全く見当がつかない。
「……言ったはずよ?私は世界を過去に返すジョー・ファミリーの一員だって」
「それがなんだ」
壁を背もたれにして座ったクミが呆れたように言い放った。
「ファミリーの長って言えば……言わずもがな、あなたにもわかるでしょ」
「……!! まさか、ファミリーってのは本当に家族……!?」
……てっきりマフィア一家とかそういう意味の「ファミリー」だと
思い込んでいたが、血の繋がった本当のファミリーなのか。
「その通り。私の父親がこの計画の発案者よ」
……なんというか、声が出ない。
「それよりも、こんなところでじっとしてていいのかしら?」
……あぁ、そうだった。この部屋には激臭性催眠洗脳薬が
充満してるんだった。長くいると洗脳されてしまう。
「……今すぐにでも、建物内の私達の部下があなたを殺しに来るわ」
クミが胸のポケットから煙草を取り出して吸い始めた。この臭いの中で
よく吸える気になるもんだ。……まて、建物内の部下?
「部下だと?この建物内には数名の職員しか残っていないはずだ」
「……本当にバカね。なんのために汲み取り式便所信者を増やしたと思ってるの?
普段この建物内で働いている職員は大半が避難している。
そこにわざわざ残っている職員がいるってことは、何らかの理由があると思わない?」
「………」
「……その顔はまだわかっていない顔ね。職員達は危険かもしれないっていうのに、
なぜこの建物内に残っているのか。それは……既に私達の催眠洗脳にかかっていて、
自ら『この建物内に残りたい』と志願したのよ。それはもちろん計画の邪魔をする者を
始末するように考えているからだけどね」
……建物内の職員達は、既に洗脳されたジョー・ファミリーの部下?
「!? なんだと!?」
「あなたはここに来るまで何人かの職員に会ってるだろうけど、
みんな人が良さそうだったでしょ?でもそれは仮の姿。
本当は洗脳されていて、あなたを殺したくてうずうずしてたはずよ」
「嘘だ!あの優しさが偽りだっただと!?……信じられない!」
フラッシュバックされて、これまでの職員達の顔が浮かんでくる。
どれもとても偽りとは思えない笑顔ばかりだった。
その時、ピンポンパンポーンと館内放送の音が聞こえた。
〔汲み取り式便所を愛する諸君に告ぐ。ソリッド・スネークが
我々の計画の邪魔をするそうだ。見つけ次第殺せ。どんな手を使っても構わん、殺すんだ〕
「さぁ……あなたもこれで終わりね、ソリッド・スネーク」
今まで面倒を見てくれた優しい職員の人たちが、
実は敵に洗脳されていた忠実なしもべだったっていう。
そんなところがわかったここまで。
大体物語の半分くらいは来たんじゃないかな。
なんかゴチャゴチャしてわかりにくいんで、
よくわかんない所とかあったら遠慮なく言ってくれ。
俺もわかんなくなりそうだ。
203 :
名無しだって洗ってほしい:2007/03/09(金) 20:01:18 ID:lp0T9okV
こういう馬鹿らしい読み物大好き
俺は特に不満はないからガンガレ
ところ変わってアメリカはテキサス州。ここは西部の平原地帯だ。砂埃を伴い、乾いた
風が舞っている。
クミの兄、ベンは、古びたロッキングチェアに座りながら、愛馬の馬蹄をならしていた。
そこに砂塵を舞い上げながら、一頭の馬を駆り男が走り寄って来たのだ。
「大変だベン! クミが、クミが…!」
男は手早く電報を差し出そうとした。
「いや、いい…。」
ベンはそれを軽く遮った。そして遠い目で言う。
「あいつはガキのころからお転婆でね。女にしとくにゃ惜しいヤツ
だったよ…。」
馬蹄を研ぐヤスリの音と、そして、時折吹く風の音だけが、虚しく
荒野に消えていくだけだった。
「ああ、そうだ…。」
ベンはやや億劫そうに立ち上がり、踵を返すと、風車小屋の脇にしつ
らえてある、あれは車庫なんだろうか、そこへ向かった。
「ちょいとヤキが廻ってるや。手伝ってくれんか…。」
男が手を貸すと、なかなか動かない、更に力を入れる、シャッターは
重々しく金切り声を立てて開いていった。
「これは…。」
「…なんだ…?」
「…言いたいことがあればはっきり言ってくれよォ!!」
ベンは目の幅涙を撒き散らしながら郵便屋に詰め寄るのだった。
「…オレはタンク(戦車)を発注したんだッ! あの野郎ォ! こんなの持って
来やがって!! ブツブツ」
−ダメだなこりゃ。やっぱこうなっちまった。キレが悪い。
方向転換しよう。
「くく、クミさん!」
スネークはどさくさ紛れにクミを口説いてみることにした。よくよく見
ると、敵ながら可愛らしい女のコだ。
「どうですか…、これからボクと一緒にお茶でも…。」
舞台はスターバックス・カフェへと移る。
スネークはハイソな会話を試みた。先ずは彼女の心を解きほぐし、あ
わよくば鷲?みにしなければならない。
スネークは、窓の外を遠い目で眺めた…。
「ボクは、アメリカのSFテレビドラマ、スター・トイレックがたま
らなく好きなんだ…。」
…俺、降りる…
−=≡ちょっとここで確認のコーナー≡=−
【スネークの現在の持ち物】
・いつものスニーキングスーツ
・物置部屋の鍵
・工具セット┬モンキーレンチ二本(うち一本はクミとの戦闘で破損)
└大量のスパナ(およそ25本くらい)
・ダンボール
・小麦粉×20袋
【登場人物】
〜スネークと愉快な仲間達〜
ソリッド・スネーク・・・・・・・・・・・・・・・伝説の傭兵。ダンボール大好き。
ロイ・キャンベル大佐・・・・・・・・・・・・頼れる指令。でも時々頼れない。
オタコン (ハル・エメリッヒ)・・・・・・・アニメオタク。そして天才ハッカー。
ラクシアン・レイトー ・・・・・・・・・・・・・トイレ研究家。トイレのことなら何でも知ってる。
〜世界を過去に還すジョー・ファミリー〜
クミ・ジョー (久美・ジョー)・・・・・・日本刀操る女剣士。日本人と米国人のハーフ。
??・ジョー・・・・・・・・・・・・・・・・・・今回の事件の首謀者。ジョー一家の大黒柱。汲み取り式便所をこよなく愛する。
潜入先の会館――【シショケーツーホール】
様々な人種が働く世界的に有名な会館。元は古くなって使われなくなった
市民会館だったものを政治家の御手洗丹剛が買い取って改修工事をし、現在に至る。
御手洗丹剛は今回のミッションの依頼人。大佐と旧知の間柄。
休日によく一緒に買い物とか行ったりする。
現状の設定は大体こんな感じ。一回整理しないと自分がわからなくなりそうだったんで。
210 :
名無しだって洗ってほしい:2007/03/10(土) 16:21:07 ID:YduoySdj
211 :
MU:2007/03/10(土) 17:45:06 ID:9x7MdEiX
>>203 そういう言葉は本当に俺の燃料になりますなぁ
>>204-208 クミのお兄さんがベンか……お前は…お前はコラアアァァ!!
>>210,
>>212 こう、モンキーレンチの根元を握って、受け流したり弾き返したりする感じで戦ったんだよ。
どっちにしろスネークだから出来る芸当なので、マネはしないようにするのがお勧め。
――Mission Log――
日本刀の使い手クミ・ジョーをモンキーレンチで倒した
スネークは、クミの話により今回の件が“ジョー・ファミリー”の
長である“父親”の一存で計画されたことを知る。
その際、既に激臭性催眠洗脳薬で洗脳されている職員達が
館内をうろついていることもクミから知らされた。
館内放送で「スネークを抹殺せよ」という命令が職員達に下り、
スネークは敵地で孤立無援の状態となってしまう。
【EXIT】
「くっ……!くそおっ!!」
急いで仮設トイレから駆け出て周りを確認した。
幸いにも人の姿は見えない。今のうちに大佐に連絡をしておこう。
PLLLL♪ PLLLL♪
[大佐、聞いていたか!?]
[スネーク、やっかいなことになったな。今その建物内には全職員の一部とはいえ、
百数名の職員が残っているんだ。しかもそれが全員洗脳されているときている]
[あぁ、いつもの『俺以外全員敵』って状態だ]
[だがスネーク、間違っても洗脳された彼らを殺すんじゃないぞ。
洗脳さえ解ければ一般の人間だ。悪党でもなんでもない]
[では、どうすればいい]
[決して一人も殺さず、なるべく見つからないように黒幕のところへ行くしかあるまい]
[一人も殺さず、か……随分難しいことを言ってくれるな]
[君のミッション内容も変更だな。『汲み取り式便所世界返還計画』の全貌を暴き、
それを阻止することだ。……君ならきっとできる、検討を祈るぞ]
[スネーク!俺も応援してるからな!とりあえずがんばれよ!]
[……大佐……レイトー……了解だ!出来る限りのことを尽くす!] シュイィィン
全く……こんなハードミッションになるなんて考えてもみなかった。
敵に見つからず、ボスの居場所を見つけ出し、計画を阻止。
……スニーキングミッションらしくなってきた。
自分の頬をパァンと叩いて、気合を入れなおした。
「よし!やってやる!必ずミッションクリアしてやる!!」
「いたぞ!!スネークだ!!」
見つかった。
「スネエェェク!!待て!我々の計画の邪魔はさせないぞ!!」
「うおおぉぉ!待てといわれて待つわけにはいかん!」
気合を入れなおすにしても、大声なんて出さなければよかった……
二人組の男に追われているが、幸いにも鈍足の肥満体型だ。逃げ切れる。
ある程度距離を離して曲がり角を曲がり、立ち止まった。
「あっ、くそっ、まて……はぁはぁ」
「スネー、スネ、ク、はぁはぁ」
息を切らしながら二人が曲がってきた。
隙有りといわんばかりにいつものパンチパンチキックを食らわす。
「ふっ、はっ、ほぁっ!」
「ぐわわぁっ!!」
……いつも思うんだが、パンチやキックで気絶するってのは結構体弱いよな。
洗脳された職員達は殺すなと言われて、気付かれて追われてしまったのだから
気絶させることはやむを得ないだろう。気絶した二人を目立たないところに
隠そうと思ったが、重いし隠せそうなところもないのでやめた。
「さて……ここからは慎重に動こう」
普通の会館なので落とし穴などの罠はないだろうが、
職員達がうろうろしているのでうかつには動けない。
それにクミ・ジョーが言うには「ジョー・ファミリー」とのこと。
まだ第二、第三の「ジョー」が潜伏しているかもしれない。
「問題は、どうやってボスの居場所を調べるかだな」
少々危険だが職員を捕まえて聞き出すか、
それとも地道に部屋を調べ上げるか。
「そうだ!事務室に行って聞いてみよう!」と一瞬思ったが、
今館内にいる職員は全員洗脳されているということは
あの人の良さそうな老人も洗脳されているということだろう。
……あの老人の話は嘘なのか?
心の中では俺を敵視していたのか?
人間が信じられなくなりそうなので、これ以上考えるのはやめた。
このままここにいても、そのうち見つかるのが関の山だ。
なんとか監視の目をかいくぐって移動しよう。
……監視?
「ちょっと待て、この建物内には監視カメラとかあるのか……?」
確か大佐は最初のほうで「数あるセキュリティーをものともせず」とか言ってたよな。
ってことはだ。この建物には厳重なセキュリティーシステムが……
忍び足で歩いて曲がり角に近付き、角から通路の様子をうかがった。
「……なんてこった、監視カメラがしっかり設置されてやがる」
これでは迂闊に動けない。本当に迂闊に動けない。
チャフグレネードもなければ銃もないから、監視カメラの破壊は無理だ。
「……仕方がない、仕方がないよな。これしか方法ないよな」
よっせ、よっせと体を屈伸させ、ふぅ、と一息つく。
そして両手を地面につき、片膝も地面につける。その体勢のまま頭は下げておく。
「うし、やるぞ。よーい……」
顔を進行方向に向けた。
「……ドン!!」
――世界記録を塗り替えるつもりでの全力疾走。
走った。とにかく走った。監視カメラに発見、視姦されようとも走った。
強行突破しか方法がなかったんだ。
そのとき「フィーユン、フィーユン」といかにも緊急事態っぽい音が鳴り響く。
〔スネークは一階東側通路を階段に向かって疾走中。繰り返す、一階東側通路を……〕
現在位置を全職員に向けて報告するなんて、こんなん聞いてないぞ。
ここで流石に俺はあせった。
「どっか、どっか隠れるところだ!隠れるところがどこかに……!!」
しかしここは廊下の途中。隠れるところなんてどこにもない。
普段ならあんなに頼もしいロッカーもない。
あたふたおろおろしているうちに、どこからともなくザワザワと団体の声が聞こえてくる。
きっと洗脳された職員の奴らが俺を探しに来たのだろう。
「一か八かだ!……なんか今回のミッション一か八かの賭けが多いような気がするな」
……数分後、数名の職員達が俺の近くへ寄ってきた。
「オイそっちにいたか?」
「いや、全然みつからん」
「おかしいな、一階東側通路といったらこの辺なのに」
息を殺して職員達の様子をうかがう。
「もしかしたら、もうどこか別の場所へ行ったのかもしれない」
「あぁ、伝説の傭兵だからな……監視カメラを掻い潜って移動するのも容易いかも」
「よし、じゃあ二階を探しに行くぞ!!」
――よかった、セーフだ。とりあえず危機は去った。
俺はその場で、賭けともいえる手段だったが、
「ダンボールに隠れてやり過ごす」方法を思いついたのだった。
しかし、ダンボールに「危険物注意!」って書かれてるからとはいえ、
何もない廊下にダンボールが落ちてたら普通怪しいと思わないか?
……ダンボール、あの時あの場所で取っておいてよかった。
ダンボールを再度折りたたんで懐にしまいこみ、
周りを注意深く確認しながら進んでゆく。
とりあえずは一階をうろついて使えそうな情報を探してみることにした。
……しかし、あのクミという女と戦ったときに一撃も喰らわなかったのは奇跡だな。
この会館の中には回復アイテムだなんて無いだろうし、
傷を負ったらどう治療しよう。止血くらいならできるか?
「ん……物置部屋……か」
当てもなく徘徊していたらいつの間にか物置部屋に戻ってきていた。
ダンボールや工具セットやら、色んなものを手に入れた所だ。
中に入って隠れようと思ったが、扉の鍵とは別に南京錠で鍵がかかっている。そりゃそうか。
「仕方がない、階段で上に上るとするか……」
ふぅ、と溜息をついて先ほど通りかかった階段に戻ろうとしたときだった。
「いたぞ!スネークだ!!」
曲がり角を曲がってきた職員に見つかった。
「くっそぉっ!ソリトンレーダーさえあれば!!」
何を隠そう今回の潜入にはソリトンレーダーが使用されてない。
なので肉眼で確認できない敵は本当に確認のしようがないのだ。
だから子供の鬼ごっこのようなもの。
ただし鬼は百数人、追われるほうは一人。
しかも見つかって捕まれば死が待っているという過酷な鬼ごっこだ。
「まてぇスネーク!!おとなしく捕まれえぇぇ!!」
後ろで喚き散らしながら追いかけてくる職員は、
先ほどの肥満体型とは違って足が中々速い。学生時代に陸上でもやってたのか?
俺はとりあえず逃げながら二階へ進む階段を目指し、疾走する。
二階にさえ進めば、進展という名の新しい道が開けるかもしれない。
後ろを振り向き確認しながら、ついに階段にたどり着いた。
「よし……!早速二階へ!!」
階段の上を確認すると、運悪く職員の団体の姿が見えた。
「あっ!スネークだ!ひっ捕らえろ!!」
慌てて後ろを確認するも、後ろからは陸上系職員。
上の階からは五、六人の職員がやってくる。
「チッ!上もダメで後ろもダメなら……!」
大変不本意だが、ここは下の階に降りるしかない。
「職員以外立ち入り禁止」と書かれたガードを乗り越えて
階段を急いで駆け降りるが、正直な話階段ってのは駆け上がるより駆け降りるほうが怖い。
なんか、転んだらもうそのまま転げ落ちてイタタな感じになりそうだからだ。
途中で一段踏み外しそうになりながらも無事に階段を駆け降りると、
三手に分かれる通路があった。とりあえず左に曲がって再び走る。
「はぁ…はぁ…!今日は走ってばかりだな!」
後ろを振り返るとまだ追ってきている。今度は中々しつこい。
PLLLL♪ PLLLL♪
「なんだぁ!?こんなときにもコールか!?」
こっちがこんなにピンチなのにコールしてくるということは、
それだけ大変な事なんだろう。無視するわけにもいかない。
かなり大変だが走りながら応答することにする。
[こちらスネーク!なんだ!?急いで用件を済ませてくれ!]
シショケーツーホール地下一階を逃走するスネークと、追う洗脳職員達。
そこに何かを告げる通信のコール音。
次回、とんでもない新展開がッ!?
そんなわけで今回はここまで。いつボスんとこにつくのかな。
スネークらしくなってきたな・・・
わっふるわっふる
つか難易度タカスw
わっふるわっふる
スネーク×ダンボール=最強
スネークとダンボールはカポー成立だな
ソリトンレーダー無し武器無し味方無し回復アイテム無し
難易度高いってレベルじゃねーぞww
大佐とオタコンはギリギリで仲間判定?w
>>233 あぁそうか、大佐とオタコンとレイトーがいたか
でも援軍とかはないんだよな、実質一人だなスネーク・・・でもダンボールっていう相棒が(ry
>>233書いた時点でレイトーを完全に忘れていたw
援軍ならいるじゃないかそこらへんに
ダンボールという(ry
――Mission Log――
仮設トイレから脱出したスネークは大佐に連絡を入れ
指示を仰ぎ、“汲み取り式便所世界返還計画”の全貌を暴く
ことを命じられた。洗脳された職員達に見つからぬよう
隠れながら進むが、監視カメラに見つかってしまうという
アクシデントが発生。たちまち職員達が駆けつけてきたが、
ダンボールに隠れてなんとかやり過ごしたのだった。
そこで一階にいてはらちがあかないと思い、二階へ続く階段へ
向かうスネークだったが、途中で職員に見つかってしまい、全力で階段へと走った。
しかし二階へ続く階段に職員がいたため、仕方なく
地下へ続く階段を駆け降りたスネークに無線のコール音が鳴った。
【EXIT】
[スネーク!たたた大変だ!おち、おち落ち着いてよく聞いてくれ!]
[なんだオタコンか!早くしてくれ!あとお前が落ち着け!]
大佐かと思えばやけにテンパっているオタコンだった。
通信しながら後ろを振り返ると、なにやら追っ手が増えている。
どこで増援したんだ。こっちはもういっぱいいっぱいなのに、
むこうはそういう意味でいっぱいいっぱいか。
[あの、あのね!スネークが全然コールしてこなくて暇で暇だったから、
君が物置部屋で見つけた便器の設計図の暗号を解読してたんだ]
[あぁ、そういやあったなそんなの。そういえばお前に通信したのもあの物置部屋が最後だった]
[そしたらそしたら、この便器の設計図は、なんとななんと便器の設計図じゃなかったんだよ!]
[なに?どういうことだ?]
[じゃあ問題!なんだと思う!?これ!]
[知るか!問題形式にしてる暇があったらさっさと言え!!]
[いいかい!?聞いて驚くなよ!?これはなんと……!]
イライラしながらまた後ろを振り向き、凄い勢いの職員達がいることを確認。
そろそろ胃がおかしくなってきそうだ。
[――“新型メタルギア”の設計図だったんだ!!]
七十パーセントほど追っ手たちに気が行ってたのが、
メタルギアという言葉によって一気に通信に気が引き戻された。
[な、なんだと!?メタルギアの設計図!?]
[そう!だけど正確にはメタルギアの新型ボディの設計図と言うべきかな?]
[オタコン!詳しく教えてくれ!]
[うん!あっ!で、でもスネーク!後ろ!!]
オタコンの言葉で後ろを振り向くと、数人の職員達が今まさに俺に飛び掛ってきているところだった。
「ぐおおっ!!」
たちまち俺は押さえつけられ、上から上から他の職員達がのしかかってくる。
とんでもない圧迫感に襲われながら必死にもがくも、どんどん圧縮されていく。
このままじゃzip形式にされかねない。
「うおおおぉぉ!俺はこんなところで倒れるわけにはいかない!!」
のしかかってきた職員達を蹴りだの拳だので弾き飛ばし、やっとの思いで立ち上がる。
洗脳されていようが、ただの一般人だ。ゲノム兵ほど強いわけじゃない。
弾き飛ばした職員達は立ち上がり、恨めしそうな顔でこっちを見てくる。
じりじりと間合いをつめてくる職員達を相手に、俺はファイティングポーズをとる。
「……まとめてかかってこい」
俺の言葉を受け、職員達は無言で互いの顔を確認し始めた。
誰もが顔を見合わせ、黙ったままうん、うんとうなずいている。
[ど、どうするつもりなんだいスネーク]
[……相手は生身の人間だ。策はある]
[策って一体……?]
アイコンタクトで了承を取ったのか、
職員達はタイミングを合わせてブワッと飛び掛ってきた。
「ハンマーを振り回して殴り倒す!!」
[ス、スネェェェェク!?]
かかってくる職員達を、金槌で殴って殴って殴り飛ばした。
「ちぎっては投げちぎっては投げ」という表現はこういう場で使われるんだろう。
もちろん殴られたほうはひとたまりもない。殴られたそばから気絶していっている。
「うらあぁぁっ!!」
ゴッ、と重い音がして最後の一人も倒れ、上がった息を落ち着かせるために立ち尽くした。
[ス、スネーク!当たり所が悪かったら死んじゃうよ!?]
[あぁ、大丈夫だ。死なない程度に力を抑えて殴っておいた]
[ほ、ホントかな……力いっぱい殴ってたように見えたけど……]
[仕方ないだろう、不測の事態だ。この暴力はやむを得ない]
落ち着いて周りを見渡してみると、地下ということもあり静かな場所だ。
足音を立てて移動したら、すぐにばれてしまいそうな感じでもある。
「職員以外立ち入り禁止」というガードを飛び越えて
階段を降りて来たんだから、ここは職員達が何かする部屋が集まってるのだろう。
[あぁそうだスネーク、それで新型メタルギアの話なんだけど……]
[そうだったな。便器の設計図にしか見えなかったのに、それの何がメタルギアなんだ?]
[それが、設計図を見つけたときは洋式便所の設計図にしか見えなかっただろ?
ところが暗号を解析してみてビックリ、洋式便器型のメタルギアのボディだったんだよ!]
[……便器型メタルギアだと?そんなアホな話があるか。信じられんな]
[本当さ!まだ一部しか解読できてないけど、設計図のタイトルには
“METAL GEAR NEW BODY”って書いてあるんだ]
しかし何度聞いても、あまり信じられない。
便器型のメタルギアだと?誰がそんなものを……
いや待て。心当たりならあるじゃないか。便器で世界を揺るがすことを目的としている奴らが。
[オタコン!そのメタルギアはジョー・ファミリーが設計しているのかもしれないぞ!!]
[な……ジョー・ファミリー!?……だ、誰?]
[なんだお前、全然こっちの展開を見てなかったのか]
[ご、ごめん。すっかり暗号解くのに夢中になっちゃってて……]
[……まぁ、いい。よし、大佐!レイトー!聞こえているな!?]
回線を作戦本部の大佐、レイトーとも接続する。
[……スネーク、エメリッヒ博士……話は聞いていたが、信じられんな]
[スネーク、メタルギアってのは一体なんなんだ?ただことじゃないみたいだが]
[レイトー、詳しいことは大佐に聞いてくれ。それと、大佐とレイトーとオタコンに
頼みたいことがある。三人で力を合わせてその設計図の暗号の解読してくれないか]
[うん、オッケースネーク。じゃあ作戦本部に設計図のキャプチャ画像を送るよ]
[うーむ……よし、スネーク。私達は暗号の解読を急ぐ。君は引き続き任務を続行してくれ]
[おいスネーク……俺になにかできることがあるのか?]
[レイトー、トイレのことなら何でもわかるんだろ?トイレの専門用語が出てきたらどうする?]
[……なるほど。よし、じゃあ俺も頑張って解読とやらをしてやるよ!]
ようやく敵の思惑が見えてきた。メタルギア絡みとなれば、確かに世界を動かしかねない。
[それじゃ大佐、俺は任務へ戻る]
[あぁ、検討を祈る]
[スネーク!暗号は僕らに任せてね!]
[トイレとあらばすぐに解決してみせるぜ!] シュイィィン
さて……新型メタルギアの設計図解読は大佐達に任せ、
俺はボスの居場所を突き止め、計画の全てを吐いてもらわねば。
「だが……どう動けば良いのか検討もつかん」
敵に追われた勢いで地下一階に来てみたものの、本来俺は二階に行くつもりだった。
……「ここは何かの縁」とこのまま地下一階を調査するか、
それとも一階に戻って調査をするか、二階へのぼるか。
「……うん、よし。決めた。このまま地下を調査するとしよう」
決して面倒くさいからとかそんな理由じゃない。本当だ。
「しかし……地下一階を調査するにしても、どこから行けばいいのか」
また監視カメラがあるかもしれないので慎重に周囲を調査する。
幸いなことに監視カメラらしきものは見当たらない。
一階よりは動きやすいから、大分ましだろう。
鍵が掛かっているドアはある程度のものであれば
ドアノブを工具セットで壊せばこじ開けられるし、
自動ドアみたいなドアも叩き壊せば壊せないこともない。
力任せで荒っぽいやりかただが、他にいい方法があるわけでもない。
ガンガン突き進みながら、見つからないように行動すればオッケーだ。
「よし、じゃあ手始めにこのドアをぶち破るか」
ドアには「第一資料室」と書かれている。
資料を調べれば、何かこの建物のことがわかるかもしれないしな。
もしかしたらどこかに隠し部屋があったりするかもしれない。
「……一般のドアノブだ。ドライバーで開けれるか?」
工具セットの中からプラスドライバーを探し出す。
つくづく良い工具セットだ。日曜大工のお父さんなんかにもってこいだな。
一番大きいプラスドライバーを取り出してネジに宛がってみるが、少し大きすぎた。
続いて一回り小さいもの。やっぱり合わない。三番目に大きいやつは……ピッタリだ。
「よし、大きさはバッチリだな……緩めるときって時計回りだっけ?反時計回りだっけ?」
試しに時計回りに回してみるが、ビクともしない。やっぱり反時計回りだったか。
「よしよしよしよし、順調に落ちついて回せ俺、
ネジの頭がバカになったらそれまでだからな……よしよし」
無事ネジを最後まで緩ませ、二本目のネジの取り外しにかかる。
「一本外せばもうこっちのもんだ、ネジなんぞ敵じゃあない」
それでもゆっくりゆっくり慎重に、プラスドライバーの先端に全神経を注ぐ。
……あと四回転で外れる。三回転、二回転、一回転……
「……オッケェイ!!ミッションコンプリートだ!」
完全にネジが外れたことで思わずガッツポーズをとる。
何事にも全力で挑む、それがマイクオリティーなのだよ。
「あいや、おめでとうねスネーク」
「いやいや、たかがネジ、されどネジですよ」
いつの間にか隣にいた青年と握手を交わす。
へいセンキューセンキュー、俺はやれば出来る男だ。
「……貴様誰だ!!」
「伝説の傭兵とも呼ばれる男が、隙だらけ過ぎて逆に笑えてくるね」
見たことない男が俺を指差しつつ片腹押さえ、
ゲラゲラと笑っている。心の底から誰だお前は。
>>95-96の便器の設計図が新型メタルギアの設計図だった!?
しかもピッキング中になぞの青年現る!?
今回はここまで。
そろそろ『−BEN THE OF TOILET−』という
サブタイの意味が明らかになってくるかもしれない。
なんと言うまさかのリアルタイム…
一目見ただけでwktkしてしまった
この俺は間違いなく幸せ者
便器型メタルギアか
どんな姿なのか見てみたい
ハンマーキモチヨスwwwwwww
あのBGMが脳内再生されたwwwww
257 :
名無しだって洗ってほしい:2007/03/16(金) 03:12:55 ID:l1jWi9vE
時間をかえせ〜!
>>252 展開が進むまでしばらくお待ち下さい
>>253 あのBGMってのはあのBGMかな?
赤い配管工がハンマー取ったときの音楽かな?
>>254 なんか……タイトルだけ立派みたいな感じでこっちが申し訳なくなる
本編の内容はトイレットペーパーみたいに薄いのに でもGJ
>>255 ……やっぱりどう考えてもこっちが申し訳ない、まとめなんて、まとめなんて…
Mission Logまでまとめて貰っちゃっておいてナンなんだけど、
実はこれ第何章とかに分けるつもりだったんだよね……自分の段取りが悪かっただけで
>>257 あれかな、全部読み通しちゃってから無駄な時間だったと気づいてしまったのかな
……運が悪かったと思ってあきらめるしかないな
――Mission Log――
数名の職員に追われながらも無線のコールに
応答したスネークは、オタコンにより衝撃の事実を告げられた。
物置部屋で見つけた便器の設計図は、実は“新型メタルギア”の
設計図だったのだった。そのことを知ったスネークは、
追っ手の職員達をハンマーで気絶させ大佐とレイトーと
オタコンに便器の設計図の解読を頼み、自分は地下一階の
調査に移るのだった。
地下一階で“第一資料室”を見つけたスネークは
ドアノブを破壊し中に入ろうとするが、謎の青年に見つかってしまう。
【EXIT】
「いやいや、自己紹介が遅れたね。ワタシの名前は“ト・ジョー”いうね」
「!? ジョーだと!貴様もジョー・ファミリーか!?」
「うん、大体はご名答ね。本当はもうちょっとゴチャゴチャした関係なんだけどね」
二人目の「ジョー」が現れた。
敵を観察すると、もうこれ以上ないってほどの中国人系の男だった。
カンフー映画でよく見る男性用のチャイナ服を着込んでいる。
「……貴様いつから俺の隣にいた」
「えっと、お前が『一本外せばもうこっちのもんだ、ネジなんぞ敵じゃあない』とか呟いてる辺りからね」
こいつ、結構前から俺の隣にいたんじゃないか。
ヘラヘラ笑っているが只者じゃない。俺の隣にいる間完全に気配を消していた。
「いやー、ビックリしたね。巡回の為にこの辺うろうろしてたらなんとあのスネークがね、
ドアの前にしゃがみこんでブツブツ言いながら何かやってるんだもんね」
相変わらず俺を指差しながらヘラヘラ笑っている。
ヘラヘラ、っていうよりもうちょっとちゃらんぽらんな「えへらえへら」って感じだろうか。
「あー、笑いすぎて涙でてきたね。ちょっと待ってね」
懐から花柄のハンカチを取り出して涙をぬぐっている。
……俺を油断させるために「ちゃらんぽらんなえへらえへらキャラ」を演技しているのだろうか。
「まーまー、そんな怖い顔しないね。確かにワタシとスネーク敵同士だけどね、
戦ってないときくらい笑顔でいるといいね」
……それとも天然の「ちゃらんぽらんえへらえへらキャラ」なのか?
「あぁ、それとね、その第一資料室には役に立つような資料はないね。
ワタシも一回入ってみたけど、ラーメンの資料とかわけわかんないもんばっかだったね。
プバハッ、思い出しただけで笑っちゃうね」
口を押さえて「ブプフフフ」と空気を漏らしながら笑い出した。なんか腹立ってきた。
「ト・ジョー。お前は何しに来たんだ」
「あいや、そうだったね。スネークは計画の邪魔をする侵入者だったのを忘れてたね」
またプップスプップス笑いを漏らし、笑いすぎて疲れたんだろうか。
ハァハァ言いながら深呼吸をした。
「一応ワタシも父さんに育てられた身ね。
父さんの計画を邪魔する奴を許すわけにはいかないね。
だからちょっとついてきて欲しいね」
右手で笑い涙を拭いながら、左手で俺をちょいちょいと招いた。
「どこに連れて行くつもりだ」
「なんてことないね、ここで戦うのもなんだから、広いところに行くだけね」
「広いところだと?」
それにこいつは「戦う」と言った。
中国人っぽい、ということは、やっぱりアレか。カンフーか何かか。
「そうね。広いところね。やっぱりのびのび戦えるところがいいね」
のびのび戦う、か。こいつの目に濁りはないし、
俺を罠にはめるための嘘でもないだろう。
「……よしわかった。お前を信じてついていこう」
「あいや?信じないっていう選択肢もあったのね!?」
「当たり前だ。敵の言うことをホイホイ信じられるわけないだろ」
「んー、まぁ、それもそうね」
またアッハッハッハと笑い始め、どこかに向かって歩き出した。
少し間をおき、二、三歩歩いたところで少し気になることを質問してみる。
「それはそうと、お前」
「ワタシの名前はト・ジョーね。ちゃんと名前で呼んでほしいね」
「……じゃあト」
「トって何か短いね。ト・ジョーでヨロシク頼むね」
……何かと注文が多い。名前ぐらいどうでもいいだろうが。
「じゃあト・ジョー。お前さっき『一応ワタシも父さんに育てられた身』とか言っていたな」
「……それがどうかしたね?」
「その感じだと、お前はボスの実子じゃないな?」
足は進めたままト・ジョーがこちらを振り向き、笑顔で話し始めた。
「実はね、ワタシ中国で名前も忘れた捨て子だったね」
「……捨て子?」
「毎日毎日ロクにご飯も食べられず、死ぬか生きるかの生活だったね。
そんな生活をするのは何人もいたね。でもワタシは武術の心得があったからね、
時々町に繰り出して観光客とかを襲ったりして食いつないでたね」
内容は暗いのに、明るい表情をしながら話している。
「観光客の中にはそれなりに強いやつもいたね。でもワタシ負けなかったね」
「ちょっと待て、子供の頃の話だろう。なんでそんなに強かったんだ」
「もちろん、強くなるように修業したからね。生きるためには強くないと生きれないね。
これもまた死ぬか生きるかの壮絶な鍛え方だったね。今思えば子供なのに無茶したものね」
「で、そんな観光客を襲ったりしてたときに、一人の青年観光客がやってきたんだね。
もちろんいつものように襲い掛かったね。でも、その時初めて『負け』を経験したね」
生い立ちを話しているうちに目的地に着いたのか、鉄の引き戸の前に立ち止まった。
「その青年観光客が、今の父さん。敗北とともに、その人に尊敬の意を感じたね。
この人についていけば、ワタシは変われる。この人に一生ついていくべきだと思ったね」
懐から鍵を取り出して、鉄の引き戸の鍵を開けた。
「……ワタシは、罪のない観光客を襲った勝利でも勝ち誇ってたね。『勝利の喜び』を感じたね。
でも……あの人は違ったね。襲い掛かってきたワタシに勝利しても、とても悲しい目をしていたね」
重い引き戸がゴゴゴと音を立てて開き、俺とト・ジョーはカツカツ中にと入っていった。
ト・ジョーが引き戸の鍵を閉めて、部屋の中心へ向かう。
「その時、ワタシは誓ったね。この人についていき
自分を変え、この人の悲しそうな目も変えるってね」
だだっ広い何もない部屋の中心でト・ジョーは立ち止まり、俺のほうを振り向いた。
「そういうわけだからスネーク、ワタシは負けないね!父さんの邪魔はさせないね!」
片足で爪先立ちをし、何か武術の構えをしたト・ジョーの目に
さっきまでの「ちゃらんぽらんえへらえへらキャラ」の面影は無かった。
「あぁいいだろう……」
フシュー、と息を吐いて精神集中する。
「だが、俺も任務の邪魔をさせるわけにはいか……?」
さっきまでト・ジョーがいた部屋の中心を見ると、もういなかった。
「遅いね!!」
「がぁっ!?」
「遅いね」の声の次には、もう俺の後頭部に激痛が走っていて、
弾き飛ばされた勢いのまま床にうつぶせに叩きつけられた。
「スネーク……お前が本気でかかってこないと、ワタシは倒せないね。
いや、本気でかかってきてもワタシは倒せないかもしれないね」
「くっそぉ……いたた」
後頭部を押さえてふらふら立ち上がると、目にもとまらぬ速さ、
一瞬で間合いを詰められ拳を目の前で止められた。
「痛がってる暇なんてないね。ワタシの一撃は象よりも重く、豹よりも速く、虎よりも強いね」
思わず冷や汗が頬を伝う。目の前で止められた拳から殺気がにじみ出ている
「ちくしょう!」
ババッと体をしゃがませ、ボディめがけてパンチを放つ。
だが一瞬で後ろに撥ね跳んだト・ジョーは華麗な連続バク転で間合いをとられる。
「スネーク、遅いね。遅すぎるね。そんなんじゃ蚊も叩き潰せないね」
連続バク転に続いて壁を蹴り、こちらに向かって跳んで来る。
頭上から叩きつけられるように拳が降り注いできた。
「うおっ!!」
ト・ジョーのマネをするわけじゃないが、俺もバク転で上からの拳を避ける。
ゴガァン!という音とともにト・ジョーの拳が床に叩きつけられた。
……拳を叩きつけられた床が心なしか凹んでいるように見えるんだが。
「スネークもバク転ができるのね?でもちょっと華麗さに欠けるね」
今は華麗さなんか求めていられない。お前の攻撃をかわすので精一杯だ。
「それにワタシ相手にその状態じゃ、父さんには触れることもできないね。
父さんはワタシよりも数倍強いね。ワタシじゃ全然敵わないくらいね」
「……くっ」
ト・ジョーの口元は緩んでいるが、目はしっかり鋭い。
獲物を狩る肉食動物のような目だ。
「じゃあ……ウォーミングアップはここまでで、本気ってものを見せてやるね」
いやいやいや、ちょっと待ってくれ。心の準備ができてない。
ここまでウォーミングアップなのに、本気出されたらどうなるんだよ俺は。
なんて思う暇も無く、気が付いたら腹のすぐ手前に拳が迫り来ていた。
「はっ!!」
危機一髪、腹に手を当てて防御できた。
だがすぐにト・ジョーの手が引かれ拳の連打が来る。
それこそマシンガンの如く、拳拳の猛ラッシュ。
目で追うのも精一杯で、こっちの防御なんて間に合わなかった。
「ぐああああぁぁっ!!」
何発ほどのパンチを浴びせられたんだかわからない。
とりあえず顔や腹や肩や、所狭しと上半身に激烈な痛みが走って体が地面に倒れた。
「どうねスネーク……ワタシに勝てそうね?」
もう、口を動かすのもだるい。口の中に血の味が広がる。
「……その様子じゃ、クミちゃんに勝てたのもきっとまぐれね。
あちこち隙だらけだし、防御が遅すぎるね。」
クミちゃん……?あぁ、仮設トイレで戦ったクミ・ジョーのことか。
随分かわいい呼び方をするもんだ……あの日本刀を振り回す娘を。
痛みで力の入りにくくなった体に気迫任せで
力を入れなおし、バッと立ち上がる。
口の中で血と唾液が混ざり合い、なんともいえない味がする。
不快極まりないので、ペッと吐き出した。
「クミ・ジョーに勝てたのはまぐれじゃない……」
「? どういうことね?」
口の中を切ったせいでろれつが回りにくいが、続けて言葉を放つ。
「奴は確かに強かったが……精神面が弱かった」
「精神面……クミなにをしたのね?」
「なんてことはない、名前を訊いただけだ」
俺のセリフを聞いたとたん、ト・ジョーの顔が歪んだ。
「名前ね……そうね、それは仕方ないね。クミちゃんはちょっと名前にトラウマがあるからね」
「トラウマ?」
ノドに何か引っかかるので、ゲホッ、と一回咳をする。
血が出てきた。大丈夫か?
「我がジョー一族では、代々一番最初に生まれた男の子に“ベン”を
含む名前をつけることが掟とされてきているね。
その“ベン”の名を持つ者が、親が死んだときジョー一族の全権を担うことになってるね」
「……親の名前を子に継がせると共に、ジョー一族も継がされるということか」
「そういうことね。クミちゃんは父さんの一番最初の子供なのに、
女の子に生まれちゃったからベンの名前を継がせてもらえなかったのね。
だからそれを悔やんでいるのね……可哀想な子ね」
ト・ジョーは実の兄妹を思うかのように悲しそうな目をしている。
実子ではないト・ジョーも、ベンの名を貰えなかった一人だろうに。
……待てよ、“ベン”の名を持つ者が一族の後を継げるということは、
ト・ジョーはベンの名がない。クミ・ジョーにもベンの名がない。
……なら、“ベン”は誰だ?
「まさか……ト・ジョー、お前とクミの他にも、ベンの名を持つジョーがいるのか?」
「……その通りね。ジョー家の血が流れる長男がいるね」
そんな……ってことは、コイツを倒してもまだ一人残っているということか?
俺はもうパンチの連打を受けて虫の息なんだぞ?
「でも、お前にはもうそんなことも関係ないね。お前はここで死ぬんだものね」
再度カンフーの構えをし、目が鋭くなった。
このまま相手のペースだと、本当にここで死ぬことになってしまう。
そんなことさせるわけにはいかん。
「……関係ないわけない。俺はここでくたばるつもりはないからな」
第二のジョー、中国人系武術家“ト・ジョー”現る。
ジョー・ファミリーを継ぐ“ベン”の存在も明らかになった。
スネーク、ここにきて初めてのまともなダメージを喰らった。
今回はここまで。
今時、中華な服着て語尾に「ね」つけるコテコテの中国人ってのはどうかと思うんだ
274 :
255:2007/03/16(金) 18:58:53 ID:dbYzeusu
>>258 そうそうそのBGMw スマブラっぽくテケテケ走るスネークを想像して噴いた
章で分けるんなら言ってもらえれば直しますよん
>>273 いやー毎度毎度おもしろいねー!
応援してますがんばってください。
276 :
名無しだって洗ってほしい:2007/03/16(金) 23:49:47 ID:Bw8UKdWk
なんというヘタレスネーク・・・だがそれがいい
277 :
名無しだって洗ってほしい:2007/03/17(土) 00:26:46 ID:rTXcB9p3
保守
スネーク、CQCの基本を(ry
でもナイフは… 代用品があるか
それ以前にネイキッドじゃなくてソリッドだからCQC使えなくね
ソリッドはナイフ嫌いなんだっけ
お前が鬼だ
283 :
名無しだって洗ってほしい:2007/03/19(月) 00:15:09 ID:X42GxphS
ガチでつまらないのは俺だけ?
>>274 章で分けるとかそういうのは全てが終わってからでも遅くはないはず
>>278-281 確かにソリッドはCQCが使えないし、ナイフも好きじゃないと公言していた。
ネイキッドとソリッドに共通するのが、ダンボールが大好きってこと
>>283 面白い、つまらない、糞、人それぞれ好き嫌いがあるんだよな……
メタルギアを知る全ての人に受け入れてもらえるような物を書けたらなぁと何度思ったことか
――Mission Log――
突如現れた謎の中国人系青年の正体は、第二のジョーだった。
第二のジョーは自らを“ト・ジョー”と名乗り、スネークに「広いところで戦おう」と
勝負を持ちかける。その誘いに乗ったスネークはト・ジョーと共に
別室に向かい、一対一の拳と拳の勝負をするのだった。
しかしスネークは相手の拳法に翻弄され次々と攻撃を受けてしまい、
早くも強烈なダメージを負ってしまう。しかもト・ジョーからは
ジョー一家の跡継ぎである“ベン”の名を持つジョーがいることを
知らされ、愕然とするのであった。
ジョー・ファミリーという家族組織がゆるりゆるりと正体を表す中、
スネークは目の前のト・ジョーの打破を目指す。
【EXIT】
「はぁああああぁぁっ!!」
もの凄い気迫の掛け声とともに、また拳が飛んできた。
また同じ手だ、普通にガードしても連続パンチでKOされるのがオチってことはわかってる。
「うらっ!!」
右脇を狙って伸びてくるパンチを腕ごと脇でしっかり固め掴み、ガッチリ止めた。
これで左拳による連続パンチは封じた。
「なかなかやるねスネーク。でも、まだまだ甘いね!!」
右脇から持っていかれ、足が宙に浮いた。
このまま俺を投げ飛ばすつもりか。
「させるかああぁぁぁ!!」
空中で狙いを定め、ト・ジョーをロックオンする。
できる限りの勢いをつけて右足を振り回す。
「ぐああっ!」
まぐれかそれとも実力か。苦し紛れに放った俺の蹴りは見事に
ト・ジョーのみぞおち辺りにヒットした。
俺は地面に落ち、ト・ジョーは後ろによろめく。
「ス、スネーク……流石にやればできる男ね……!」
ト・ジョーも俺もすぐに体勢を立て直し、いつでも飛びかかれる状態になる。
先に動いたのはト・ジョーのほうだった。
「うおぉぉぉスネーク!おとなしくやられるがいいねええぇぇぇ!!」
パンチ対策にト・ジョーの両腕に神経を張っていると、
横っ腹にズシンと激痛が走った。
こいつ、さっきから鋭いパンチばかりかましてくるから
拳の攻撃に自信があるだけかと思えば、イイ蹴りまでしてきやがる。
歯を食いしばると、血が滴り落ちた。
腹をやられると本当に血が出るもんだ。
しかしそこは根性で倒れずに踏みとどまり、
すかさずト・ジョーの顔めがけて足を振り上げた。
が、ト・ジョーは器用に顔を素早く動かし、俺の足は空を蹴りあげた。
「ハッ!覚えておくねスネーク!!接近戦では拳のほうが効くのね!!」
強烈な右ストレートがみぞおち目掛け飛んでくるが、今避けるわけにはいかない。
「悪いな、俺はここぞというときは足でと決めてるんだ!!」
宙に振り上げた足を、重力を味方に思い切り振り落とす。
ト・ジョーの脳天にかかとが直撃し、首が一瞬沈むのが見えた。
「うがっ……!?」
流石のト・ジョーも前屈姿勢になり、そのまま倒れそうになるが
倒れる一歩手前、俺と同じように根性で踏みとどまった。
俺はすかさず両手でト・ジョーの肩を掴み、体を持ち上げさせる。
その時一瞬見えたト・ジョーの目は、まだ闘志を失っていなかった。
肩を掴む腕にいっそう力を入れる。絶対に放さないように。
「うおおおおぉぉぉぉ!!」
上体を反らし、腕に力を入れてト・ジョーの体をこっちに引っ張る。
タイミングよく頭を前に振り、思い切り頭突きをかました。
「ゴッガァァァ…ン」
本当にそう音が聞こえた。目の前に星がチラチラと散ったのも見えた。
勢いよくやりすぎたか、腕から力が抜けてト・ジョーの体が離れていった。
ショックで視界と頭がボンヤリするが、向こうも相当フラフラになっている。
足取りがおぼつかない。いや、おぼつかないのは俺か?
そのフラフラの状態のまま右手でグーを作り、
フラフラして踏ん張りにくい足を気合で踏ん張らせる。
「ううぅ……あぁ……フンッ!!」
そのグーをト・ジョーの頬目がけてブチ当てた。
ト・ジョーの体が吹き飛んでいくのを見届けて、俺の意識も吹き飛んだ。
――気がつくと、仰向けに床に倒れてた。
なんか三秒くらい意識がなかった気がする。
まだグワングワンする頭を押さえ、体を起こす。
ト・ジョーも床に倒れ伏せていた。
「勝った……か?」
やっとこさ立ち上がってト・ジョーに寄ると、完全に白目を向いて気絶していた。
「どうだ、俺の頭突きと拳でさぞかし脳が揺さぶられたろう……」
こんなこと言ってるが、脳が揺さぶられたのはコイツだけじゃない。
俺も十分グラングラン来てる。でもまぁ軽い脳震盪ってところか。
「フ……フフ……随分頭の硬い男ね、スネーク……」
倒れたままだが、ト・ジョーの黒目が戻ってきた。
意識も大分はっきりしている。
「なんだ、わりと効いてなかったか」
「でも、もう戦う気も起きないね……ワタシの負けは負けね」
ト・ジョーは寝転がったまま懐を探り、鍵を取り出した。この部屋の引き戸の鍵だ。
「おい、俺に鍵なんか渡していいのか?」
「スネーク……ワタシは負けた相手には敬意を払うね。スネークは先に進む資格があるね」
黙って鍵を受け取り、グッと握り締めた。
「ワタシが武術で負けたのは……父さんに続いてお前が二人目ね。
せいぜいジョー・ファミリー相手に頑張るがいいね、父さんの場所は吐けないけどね……」
そう言い残してト・ジョーは「フゥー」と溜息をつき、ぐったりと眠りこけ始めた。
苦戦しつつも第二のジョー、「ト・ジョー」を撃破。
これでまた一歩ボスに近づいた。
次回は、ジョー・ファミリーの過去が明らかに……
ここまで。
今思えばクミ・ジョーがあっさりやられすぎだった。クミカワイソス
乙
すばらしい。
296 :
名無しだって洗ってほしい:2007/03/22(木) 16:12:57 ID:V8BTI3Bb
一時期(2ちゃんがなくなるとかいう話)に凄いココ人気あったのにね…今じゃサビレちまったよ
ええぇいっ!続きはまだかっ!じらすでない!
――Mission Log――
ト・ジョーの攻撃を受けダメージを負ったスネークは、
起死回生とも言える反撃で一撃必殺のチャンスを
得ることに成功した。スネークはト・ジョーの肩をしっかり
掴み頭突きをかましたが、二人揃って軽い脳震盪状態に
陥ってしまう。しかし最後の拳の一撃でト・ジョーはダウン、
スネークは見事に勝利を収めた。
勝利後気絶しながらも見事に復活したスネークは、
ト・ジョーから受け取った鍵を使い部屋から脱出する。
【EXIT】
引き戸のほうへ方向転換し、ツカツカと歩く。
施錠を解き、重い鉄の引き戸を開けて通路へ出た。
「……久々に、本当に意味のある良い戦いをしたかもしれない」
不思議と充実した戦いだった。拳と拳のぶつかり合い、
“男の浪漫”みたいなものだろうか?
だが、これはこれ。それはそれ。
早くボスのところへ行き、この計画を阻止する。
……いや、ボスより先に“ベン”がいるのか。
「ゲホッ……それにしても、大分ダメージを受けたな……」
拳と拳の戦いだったが、ト・ジョーから受けたダメージは計り知れない。
満身創痍とまではいかないが……満身創痍度七十パーセントくらい、ってところか。
そこで俺はあることを思い出した。
「あぁそうだ、新型メタルギアの設計図はどうなったんだろうか」
戦闘に集中しすぎて、あと頭がクラクラするせいもあって
メタルギアのことを忘れていた。早速大佐達に連絡をとろう。
PLLLL♪ PLLLL♪
[大佐、メタルギアの設計図はどうなっている?]
[あぁ、今暗号解読中だが……かなり厳重に暗号化されている。時間がかかりそうだ]
[今大体どのくらいまで解読できてるんだ?]
[……この便器が、何か特殊な感じの素材で出来てることくらいしかわかっておらん]
[……随分アバウトだな]
[とにかく、設計図の解読は我々に任せて君は任務を続行してくれ]
[了解、そのつもりだ]
たいした進展も無く、がっかりして通信を切ろうとした。
[あぁ、ちょっと待つんだスネーク]
[ん?なんだ?]
[“ジョー・ファミリー”で少し気になることがあってな、我々で少し調べてみたんだ]
[……気になることがあったということは、何か思い当たることがあったのか?]
[ジョー・ファミリーという名を昔どこかで聞いたことがあってな……
気になったので調べてみたら、ある事実が浮かび上がった]
[ある事実?]
[ジョー・ファミリーとは……昔、米国でNo.1のシェアを誇るトイレ会社
“パラダイストイレット”の社長一族だったようだ]
[トイレ会社の社長一族……だと?]
[No.1シェアのトイレ会社と言ったが、正確にはジョー・ファミリーの先代
“バトロゥムベン・ジョー”が一大会社に伸し上げたらしい。表向きには、の話だがな]
[表向きには……やはり何か裏があるのか]
[実はその利益と人脈を元に、裏社会で伸し上がっていったらしい。
成り上がりのマフィアのようなものだ。だが勢力は中々のものだったらしいぞ]
[表ではトイレ会社、裏ではマフィアか。壮絶なファミリーだな]
[なにしろ社長のバトロゥムベンがやり手でな。奇跡の経営術とも呼ばれていたようだ。
しかし……ある日、バトロゥムベンが不可解な死を遂げた]
[他のマフィアによる殺しか?]
[その線が最も有力らしいが、真実は闇の中だ。何せ裏という裏が絡んでいたからな。
その社長の穴埋めに、バトロゥムベンの息子が社長になったらしいが……
社長交代の五年後に会社は倒産している。当然マフィアも自然壊滅したそうだ]
[一大会社がたった五年で倒産か?その息子の名前は?]
[それがわからんのだ。そのときの資料がどこにも残っておらん。
一部ではその息子が消息を絶ったために会社の経営が崩れたんじゃないかという話もある]
[……まさか、その“息子”ってのが今回のボスって話じゃあないだろうな]
[……時期的にその説が有力だ]
なんてこった。トイレ会社の社長息子が、トイレで世界を揺るがそうとしてるってか?
[失踪したその息子が、何で日本で世界革命なんてしようとしている?
汲み取り式便所にこだわる理由は何だ?何故メタルギアまで設計している!?]
[……それを解明するのは君の仕事だろう。君がその目と耳で確かめてくるんだ] シュイィィン
大佐……また通信を一方的に切りやがった。俺に全てを任せるつもりか。
しかしまぁ、なんだ。ややこしい話だ。
ジョー・ファミリー先代のバトロゥムベン・ジョーとやらが
大手トイレ会社及び裏社会のマフィアで、その息子が今回の首謀者らしい。
バトロゥムベン・ジョーは変死を遂げ、
社長の権限が息子に切り替わった。しかし息子は失踪。
それにより五年後会社は倒産。
息子は現在、汲み取り式便所で世界を返還する活動をしていて、
新型メタルギアをも設計した。
「……また頭が痛くなってきた」
謎が謎を呼び、まるで謎の宝石箱のようになってる。
あまり考えるのはよそう。こんがらがってわけがわからなくなる。
「さて、あまり考えるのはやめて……どこへ進むか」
直接ボスのところへ行きたいものだが、場所がわかるはずもない。
それにこの流れだと、「ベン」を倒さねばならないんだろう。
……思い切って「ベーン!」と叫んでみるか?
「……流石にそれはなぁ、スニーキングミッションへのプライドが崩れるしなぁ」
頭をポリポリと掻いて、辺りを見回した。迷路のように入り組んだ通路が広がる。
地図の一つや二つ欲しいところだ。
「とりあえず歩くか……いつかはつくかもしれない」
さっきまでは「早くボスのところへ!」と思っていたが、
ト・ジョーに受けたダメージもある。ゆっくり回復しながら行くのが吉だろう。
回復と言っても、数値的な回復は望めないがな。
一階からここへと降りてきた階段から、正反対の方向へ歩いてゆく。
一応ボスなんだから、エリアの入り口から一番遠いところにいるだろう。
……動いたらまた腹が減ってきた。小麦粉は大量にあるが、水と火がない。
食料庫・調理場に戻りたくても一階へ戻るのは気が引ける。大勢の職員達がいるからな。
ちょい小腹が空いたところで腹をさすっていると、ふとあることが脳裏によぎる。
「こういう迷路みたいな通路を効果的に歩く方法があったような気がするな」
確か、壁伝いに歩いていけばいつかはゴールである出口にたどり着くんだっけか。
……でも目指してるのは出口じゃないし、普通の迷路と違ってゴールの位置も把握できてない。
この方法はボツだ。
「しかしまぁ、よくこんな迷路みたいな通路を作ったもんだな……」
何が面白くて館内に迷宮を作ったんだ。設計者の頭はどうにかしてるんじゃないか?
ここで働く職員達もこれじゃあ戸惑うだろうに。
それとも俺が方向音痴なだけなのか?
「いや……確かにRPGをやっても道に迷うことがあるが……」
思わず自分の方向感覚を疑ったが、ブンブンと首を横に振った。
最近のRPGはマップが広すぎてわけがわからんだけだ。
なんなんだ、国を飛び出して他の国に行くとか。世界が広すぎるだろ。
あの八ビットのちまちましていた時代が懐かしい。
あの頃はよかった、あの頃に戻りたい、と
時代の浅いノスタルジーに浸っていると、背後からキピィンと人の気配を感じた。
「……!」
足音はしなかったが確実に後をつけられている。
俺から死角である曲がり角に隠れているんだろう。
ただの洗脳された職員か?いや、そんなわけない。
この人気のしない地下で、コソコソとしているやつはろくな奴じゃない。
俺がいい見本だ。
「……誰だ」
背後から返事はない。
「……俺をつけているのはわかってる。出て来い」
無声。
あくまでもそっちからは動かないつもりか。上等だ。
ゆっくりと振り返りつつ、工具セットからモンキーレンチを取り出した。
「……誰だと言っている!!」
殴りかかるポーズで角から飛び出し、威嚇した。
……つもりだった。
「……あれ?誰もいない?」
目を凝らして通路の奥まで見通したが誰もいない。
人どころか、物音を立てそうなものすらない。
気のせいだったのか?敵がいるもんだと思ってあれだけ慎重に飛び出してきたのに。
うわ、なんだこれ無性に恥ずかしい。
「くそ、大佐たちに今の見られてたろうな……不覚だ」
愕然として顔を押さえた。今鏡を見たら少なからず頬が赤いはずだ。
もしかしたら耳も赤いかも知れないな……
「動くな」
チャキッという音と共に、背後から声がした。
「伝説の傭兵が背後を取られるとは、大したことないな」
ウソだろ、マジなのか。
ジョー・ファミリーは元々トイレ会社の社長一族だった。
それを先代のバトロゥムベン・ジョーが米国No.1まで業績を伸ばし、
さらには裏社会でものさばっていった。
しかしバトロゥムベンが何者かに殺され、息子に社長の権限が移った瞬間
その息子は姿を消してしまい、No.1シェアの会社はたった五年で倒産。マフィアも壊滅。
その姿を消した息子が、今回の事件の首謀者である可能性が高いらしい。
大体そんな感じで、今回はここまで。
予定以上に日が開いてしまった……でも次回はいよいよ“ベン”が出てくるかも。
312 :
名無しだって洗ってほしい:2007/03/24(土) 15:49:48 ID:a7SvIwY/
今トイレに行ったが出なかった............
こちらすねーくおうとうねがいます
失望した!後ろを取られる伝説の英雄に失望した!
>>312-313 どっちだっていいじゃないダイベンでもベンでも
……もしもベンが死んだら「DIE BEN」だな……どうでもいいなぁ
>>315 伝説の英雄が後ろを取られるわけないじゃないですか
きっと背中の糸クズを取ってもらおうとしたんですよ
ミッションログを参照しますか?
YES >NO
「どうする、このまま頭をブチ抜くこともできるが……」
後頭部に冷たい銃の気配を感じる。顔は見れないが、
低く唸るような男の声が聞こえる。その中にもまだ若さが残る感じだ。
だが……俺の後ろをとるくらいだ、それなりの技術はあるだろう。
「……貴様は“ジョー”か」
モンキーレンチを持ったまま両手を挙げ、背中の人物に問う。
「……あぁその通りだ。見てたぜ?スネーク。
お前がトの兄貴と戦っているところを。別室でじっくりとな」
「フン、覗きか。いい趣味じゃないな」
「コソコソとコソ泥のみたいに動き回ってる奴に言われたくねぇな」
一丁前の口調で反論してくる。返す言葉もない。
……そういえば、コイツはさっき自分をジョーと認めた。
こうなれば残るジョーは……例の名を持つ、奴しか残っていない。
「残るジョー……か。長女の“クミ・ジョー”。養子……という形かどうか
わからんが、“ト・ジョー”。そしてお前が……」
「トの兄貴から聞いてるだろ?“ベン”の名を持つジョーがいるってな」
後ろの声は、淡々と自らの名を名乗り始めた。
「俺がジョー・ファミリー正統の跡継ぎ……“リシキー・ベン・ジョー”だ。スネーク、お会いできて光栄だよ」
「いよいよベンのお出ましというわけか……」
そしてクククッと俺を嘲笑う声。
「あぁ――そしてお別れだ」
すかさず上半身をひねって後ろを振り向き、
振り向きざまにモンキーレンチで銃身を叩いた。
――白人、欧米系の顔が歪み、コートがなびくのが見え、
叩いたとほぼ同時に銃声が通路に響く。
「あっ、危ねぇっ!!」
思わず本音が出た。いや、だって銃弾が頭を掠めて行ったんだもの。
「ぐっ、この野郎……!!」
よし!強く銃身を弾いてやった甲斐があった。リシキーは銃を床に落としていた。
銃はリシキーの足元にあり、屈めばすぐ手に取れそうな感じだ。
今のうちに反撃か?それとも逃げるか?回答締め切りまであと二秒もない!
「アンサー!逃げるが勝ちだ!!」
バッと方向を変え、銃を拾おうとするリシキーを背に全速力で走り出した。
『銃、つまり飛び道具』VS『モンキーレンチ、つまり打撃道具』じゃ分が悪すぎる。
「待ああぁぁてえぇぇスネェェェク!!」
後ろからの喚声と銃声。本日何度目かわからんが、
待てと言われて待つようなマネは決してできない。
銃弾が足元でギィン、ギィンと音を立てる。
ここまで当たらないのが奇跡だ。一体何発銃弾を打ち込んできてるんだ?
……しかしさっき弾いたときに見たのはリボルバー、
そろそろ弾切れが訪れる……はず、だと思う。
「くっ……この、待ちやがれ!!」
後ろを振り返れば、それ見ろと。
走りながら弾を込めているリシキーが見える。
だが、視線はこちらに向けながらも手元ではしっかり弾を込めている。
あれは随分と手馴れてる様だ。どうするか。
あれよあれよという間に、リシキーは
あっという間に弾を詰め終わり再び俺を狙い始めた。
「ハッハッハァ!スネーク!弾切れを期待しても無駄だぞ!
俺のコートの中身はほとんどが銃弾だ!」
……まずい。このままじゃいつか撃たれる。
追いかけっこもいつまで続くかわからん。
弾が当たらないようにわざと足のステップを崩したりしながら走っているが、
このごまかしもいつまで続くかわからないし、頭を撃たれたりしたらそれこそ一発KOだ。
「ハァ……ハァ……だが、ここが迷路で助かった……!」
曲がり角をグネグネと曲がりつつ走れば、奴を撹乱させることもできる。
そう踏んでいるのだが、中々しぶとい。ジョー・ファミリーにはしぶとさの血が流れているのか?
随分と粘っこそうな血だ。不健康そのものだな。
そんな余計な考えを浮かべる余裕もなくなってきた。段々と奴が近づいてきている。
「スネーク!追いかけっこは終わりだ!死ね!!」
またズダンズダンと撃ちに撃ちまくってくる。
ああ、そういうことか。奴のスタイルは一発必中型ではなく、下手な鉄砲数撃ちゃ当たる型か。
「がっ、くそっ……こんだけ動き回れちゃ当たるモンも当たらねぇ!」
また弾切れのようだ。一体何度目の充填作業だ。
……いや、あぁ!!そうか!
凄くいいことを思いついた。グッドアイディアだ!
懐をゴソゴソと探る。なにも俺の武器はモンキーレンチだけじゃないんだった。
「よし、充填完了……スネーク!覚悟……!?」
「覚悟するのはお前だ!リシキイイィィィ!!」
奴の顔めがけ思いっきり――スパナをブン投げた。
「うがあぁっ!?」
高速で回転しつつ、ほぼ一直線に飛んでいったスパナは
当てた俺が思わず「痛そっ」と言いたくなるほど見事にリシキーの顔にクリーンヒットした。
そのままリシキーはのけぞり、ゴシャンと音を立てて倒れた。
「ぐぐ……くそ、猪口才なマネを……」
気絶とまではいかなかったが、頭を押さえてて痛そうな素振りを見せている。
「よし!今のうちだ!」
なるべく足音を立てずに、なおかつ急いで走る。
音を立てずに急ぐいで逃げることで、俺の存在位置をわからなくさせるという作戦だ。
まぁ簡単に言ってしまえば、リシキーから見えない場所に逃げるだけなんだが。
曲がりくねった迷路通路を抜け、どんどんリシキーから離れていく。
後ろのほうから「くそ、待てスネーク!どこだ!」と聞こえるが、無視してとことん逃げる。
「こういう逃げ隠れアクションは俺の専売特許だ。負ける気がしない」
逃げる隠れるというのが特技ってのもどうかと思うが、
これも仕事だし、十分特技としての自慢も可能だろう。
とにかく逃げ隠れ、走りに走った。
――どれだけ遠くに逃げれたかわからないが、
リシキーの声は聞こえない。向こうから俺が見えないということは、
俺からも向こうは見えない。まだ近くにリシキーがいるんだろうか。
「ふぅ、随分走り回ったな……ここはどの辺りだ」
近くにあったドアを見ると、何故かドアノブが外れかかっている。
ドアに書いてあった文字を読んで驚いた。
「……『第一資料室』じゃないか……」
俺が工具でドアノブを外し、ト・ジョーと出会った場所だった。
「なんてこった……走り回ってる内にここに戻ってきてたのか」
確かに後ろを振り返りつつ我武者羅に逃げ回ってたが、
まさか原点回帰してるとは、夢にも思ってなかった。
いや、確かに走ってる途中で
「アレ?ここなんか見たことがあるな……デジャヴ?」とか思ったが……
「スネーク!どこだあぁ!出て来い!」
突然の叫び声に体がビクンと撥ねる。……リシキーが確実に近づいてきている。
「くそ、どうする?また逃げるか?」
だが……そうするとなると、いつまでこの追いかけっこを続けなければならないんだ。
どうにかして追いかけっこデスサバイバルに終止符を打つ方法はないか?
奴が銃を手にいている限り、はっきり言って俺には勝ち目はない。
流石にモンキーレンチで銃弾を弾き返せる自信はないからな。
「……奴の声がしなくなったな」
声を張り上げていると自分の位置がバレる、ってことにやっと気が付いたか。
だが気づくのが少し遅かったな。もう近くに来ているってことはわかっている。
近くに来ているってことがわかってても、打開策は何ら思いついてないが。
「考えろ、考えるんだ。この状況を脱する方法を……」
これまでジョー・ファミリーを相手にしてきて、何を学んだ?
勝負の基本はとにかく相手の特性を知り、その特性を潰すこと……
ト・ジョーはともかく、クミ・ジョーは武器である刀をへし折って勝利したんだったな。
ならば、リシキー・ベン・ジョーの特性、武器である銃を封じる方法。
……銃身になにかを詰まらせれば……いや、無理か。
「それなら、それなら一体どうすればいい……」
懐を探り、持ち物の中で何か使えそうなものを探す。
工具セットの中には?モンキーレンチ、大量のスパナ、ドライバー、電気ドリル……
――その瞬間、頭上にピカーッと光が差し、俺にアイディアの神が舞い降りた。
「こ……これだ!これしかない!」
あのときあの場所でこれを確保していて、本当によかった。俺は本当にツイてる。
「そうと決まれば、早速部屋の中に逃げ込まなくては……!」
俺は工具セットを握り締め、第一資料室のドアノブを握った。
――第一資料室に篭り、何分経ったろうか。
ドアの向こうからは足音一つ聞こえない。ここにいることに気づかないのだろうか。
その時、ドアノブがガチャガチャと音を立てた。
ギィィ……と音を立て、銃を構えたリシキーが入ってくる。
「……スネーク、いるんだろう。出て来い」
よっこらせと、元はこの資料室の資料が入っていたダンボールから出る。
名指しで呼ばれては、出ないわけにもいかないだろう。
「部屋に隠れたつもりだったか?下手な隠れ方だったな、
ドアノブに細工がしてあったのが丸わかりだったぜ?」
「……まぁな。元はドライバーで無理やり外したドアノブだ。元通り修復する時間がなかった」
リシキーがニヤッと笑い、銃口を俺に向けた。
「さぁスネーク、追いかけっこは終わりだ」
「あぁそうだな。流石にもう疲れた」
「……聞き訳がいいな。何か最後に言い残すことはあるか?」
奴の無駄に白い歯に対抗して、俺もニヤッ、と笑ってみせる。
「そうだな……お前達、家族のことを教えてもらいたい」
「……おいおい、俺は『言い残すことは?』って訊いたんだぜ?
何も『質問はあるか?』って訊いたんじゃない」
「まぁ、いいじゃないか。こういうラストシーンには身の上話をするってのがよくあるだろう?」
この減らず口が、と思ったのか、リシキーはフンッと鼻で笑った。
「いいだろう……話してやろうじゃねぇか。身の上話ってっことで、
俺のことでも教えてやろう。冥土の土産にもならんぞ」
出入り口のドアの前に立ったまま、リシキーは話し始めた。
「俺は……見ての通り純潔なアメリカ人だ。クミの姉貴は日本人とのハーフ。
さぁ、これで俺がどういう生まれか大体わかるだろ?スネーク」
確かに茶髪にコート、銃。それにこの顔立ち。
どこからどう見てもアメリカンスタイルだ。……ってことは。
「……腹違いの息子、ってとこだな」
「その通り。クミの姉貴の母親である日本人が本妻だったらしいが、とっくに死んだ。
それから親父はアメリカ帰って浮気だかなんだかして、俺が生まれちまったみたいだな」
「お前の母親はどうした」
「……クックック、どうなったと思う?それがな……俺の母親も死んじまったのさ」
クハハハハ、と顔を押さえて呆れたように笑っている。
「全く……信じられないよなぁ?親父と関わった女はみんな死んじまうんだもんなぁ。
しかも、クミの姉貴の母親も、俺の母親も事故死だってよ。偶然ってのは恐ろしいもんだな」
「実際は偶然だかわかんねぇけどな。意図的に事故死に見せかけられたのかもしれねぇ」
ハァー、と笑い溜息を漏らす。銃口はこちらに向けたままだ。
「……父親が殺した、というのか?」
「馬鹿言うんじゃねぇ」
笑っていたリシキーの顔が急に真面目な顔に戻った。
「親父は元マフィア一家だ、そんな親父に関わったやつは、
誰がどんな殺され方をされてもおかしくない。それに親父は間違っても家族を殺したりしない」
鋭い眼光で睨みをきかせ、リシキーは話を続ける。
「俺はな、いや俺達家族はな。何があっても絶対家族を裏切らない。
堅い結束で結ばれてるんだ。正確に血が繋がってなくてもな」
「俺達クミ、ト、リシキーの三人兄妹は、親父を尊敬している。
親父は俺達を信頼しているし、俺達も親父を信頼している」
決して揺らがない決意の表情を浮かべ、リシキーはなおも訴え続けた。
「俺は兄妹の中では一番下だがな……正統な血縁関係、男か女かの関係で
“ベン”の名と“ジョー”の戸主を受け継ぐことになった。お前も聞いてるだろ?
ジョー一族は、その家庭に生まれた血の繋がる長男に全権を担わせるって」
「そうらしいな」
「……クミの姉貴はベンの名を継げなかったことを悔やんでる。男に生まれたことを悔やんでる!
トの兄貴も血が繋がってないってだけでベンの名を継げなかった。トの兄貴だって本当の家族同然だ!」
銃を持つ手を後ろのドアに叩きつけ、悲しみと憎しみの形相で俺を睨んだ。
「ベンの名を受け継いでまで、ここでお前に負けてみろ!兄貴と姉貴に顔向けできないだろうが!」
ジャキッ、と再び銃口を俺に向ける。俺の運命を分ける引き金には、既に指がかけられていた。
ジョー・ファミリー次男であり、ジョー・ファミリー次代当主、ベンの名を持つ男“リシキー・ベン・ジョー”。
狭い資料室の中、銃を向けられたスネークに勝ち目は……?
そんなこんなで今回はここまで。
そろそろボスの正体が出てきてもおかしくない。
あと、ジョー・ファミリーは大体こんな感じ。
ジョー・ファミリー図(暫定版)
ボスの父親?……バトロゥムベン・ジョー
ボス……????
長男(中国人・養子(?))……ト・ジョー
長女(日本人と米国人のハーフ)……クミ・ジョー
次男(米国人)……リシキー・ベン・ジョー
なかなか
面白いなぁと
スネークのヘタレっぷりが楽しい
今・・・・
>>331を読み返して気がついたんだけど
クミ、ト、リシキー+ベン・ジョー
↓
クミトリシキーベンジョー
↓
くみとりしきべんじょ
↓
汲み取り式便所
ん?誰もいないはずのトイレから物音がしたからちょっと見てくる
>>336 オマエ ハ ヤリスギタ
ヤリスギタノダ!
338 :
名無しだって洗ってほしい:2007/03/30(金) 19:33:47 ID:zupxODVe
>>336 オタコン、こんなところで遊んでないで暗号解読に戻ってくれ
あれれー続きマダー?
続きマダー?
>>336 おやまぁ、まさか気づかれるとは思ってなかった……
でも登場人物とか登場スポットは結構アナグラムみたいなの仕込んでるけどね!
>>340-341 ごめんね、大分日が開いちゃってごめんね。
こんなヘタレスネークじゃなくて、もっとちゃんとしたスネークを忘れちゃって
MGS2をやってたんだ。すまない。やっぱスネークはかっこよくないと。
「……あぁ、わかった。お前達家族の絆は十分に感じられた」
フゥ、と息を吐いてリシキーの目を見る。
「……わかったかスネーク、それじゃ、お別れだ」
「だが、そうはいかん」
「!?」
リシキーの表情に感嘆符と疑問符が浮かび上がったのが見え、
すぐに地獄の鬼のような形相に変わった。
「……どういうことだスネーク」
「家族の絆は重々理解した……が、それと俺の任務とは別だ。
人々を恐怖に落としいれ、世界返還だのなんだのと喚き、挙句の果て
メタルギアまで造ってしまった。お前達家族はやりすぎた、やりすぎたんだ」
「……メタルギア、だと?」
? なんだ、どういう意味の顔だそれは。
リシキーはまるで、「それはなんだ?」と言わんばかりの表情をした。
「……フン、まぁいい。スネーク、この部屋の出口は俺の真後ろしかない。
お前がいくらあがこうと、俺の銃弾から逃れ、ここから脱出するのは不可能だ」
先ほどの表情が気になるが、話を先に進めよう。
「……甘いな、リシキー。脱出するのが不可能なのは、何もお前だけじゃない」
「? どういうことだ?」
「後ろのドアのドアノブを見てみろ」
俺の言葉を受け、リシキーは銃口と体をこっちに向けたまま
後ろのドアノブを確認した。
「!? これは……!」
ドアノブを確認するなり、驚愕の声を上げた。
「……そうだ。内側のドアノブを外させてもらった。外からしか開かないようにな。
これでお前も外に出ることは不可能だ」
俺はニヤリッ、と悪役張りの笑顔を見せ、勝ち誇った。
「……ハッ、バカが!出られないのはお前だけじゃないか!俺は銃さえあれば、
ドアノブを撃ち壊して出ることができる!」
俺に対抗してか、リシキーがニヤリと笑う。俺もニヤリと笑い返す。
ここに来てからニヤニヤと笑い返し合戦だ。
「銃が使えたら、の話だがな……」
足を後ろに大きく振り上げ、足元のダンボールを思いっきり蹴り飛ばした。
「ぐおっ、ゲホッゲホッ、こ、これは……――」
たちまちリシキーは咳き込み、俺も少し煙たくなる。
「――え、煙幕か!!」
エホッエホッ、という咳が聞こえ、白い煙の中リシキーの位置を確認する。
「うおおおぉぉ!!」
「ぐっ、な、何を――」
リシキーの腕を掴み、背負い投げの形で投げ飛ばした。
ビタァンとリシキーが床に叩きつけられる音と共に白い煙が舞い上がる。
「く、クソッタレめが!!」
すかさずリシキーは立ち上がり、俺に向けて銃を構えた。
……これで俺がドアの前、リシキーが部屋の中心付近。立場逆転だ。
「煙幕とはやってくれるな……古典的過ぎて逆に引っかかっちまった」
「煙幕?いや、違うな」
「なんだと?」
もくもくと舞い上がり視界の悪い中、俺は自信満々に強く言って見せた。
「この絶体絶命な状況下でただの煙幕を張るほど、俺も馬鹿じゃない」
リシキーは宙を漂う煙幕を凝視し、鼻をヒクヒクさせ煙幕の正体を探り始めた。
「……な、これは……!」
やっと気がついたか……だがもう遅い。お前は既に俺の術中に陥ってる。
「そう、こいつは――“小麦粉”だ」
緊急時用食料としてとっておいた小麦粉をこんなところで使うとは思わなかった。
いやぁ、成せば成るもんだ。食料が立派な煙幕、しかも『武器を封じる武器』になるとは。
「……フンッ、どこで手に入れたか知らねぇが小麦粉で煙幕とはな。安っぽいもんだ」
「安っぽい?重要なのは値段じゃない。全てはそれをどう上手く扱うかだ」
「小麦粉の煙幕如きで粋がるなよスネーク!小麦粉で俺は止められない!」
今すぐにでも眉間を貫き撃ってきそうな気迫。
……それが瞬時にして弱まった。
この状況下、自分がどう不利になったかやっと解かったか。
「……くっ、そ、そうか……!小麦粉の煙幕、そして銃……!」
撃つ事ができるのに撃てない……そんな状況に陥ったことを。
「そうだ。こんな小麦粉が充満している狭い部屋で銃なんて撃ったら……」
「……発射時の火薬で粉塵爆発を起こし、俺もお前もろとも吹き飛ぶ」
リシキーは「クソォッ!」と吐き、構えていた銃を下ろし
顔を押さえうなだれ始めた。
俺の作戦勝ち、ってところだな。
いやしかし、本当に小麦粉を持っててよかった。
あそこで腹が減っていなければ小麦粉も取りに行かなかっただろうし、
今頃俺は頭から血を出すことになってたかもしれない。
いやはや、ダンボールもそうだが小麦粉にも感謝せねばならんな。
今度から潜入任務にはダンボール・小麦粉セットを常備して行かねば。
「……フフ、フフフフフ、フハハハハ……」
うなだれたポーズのままリシキーが笑い始めた。いやな予感しかしない。
「まさか、小麦粉如きでこの俺が抑えられるとはなぁ……」
笑いを漏らしながら頭を後ろに反らせた。
……こういうやつは追い込まれると何をしだすかわからん。
「だが俺は!恐怖に屈しない!死を恐れない!決して家族を裏切らない!」
ジャコン、と再度銃を構える。銃口は俺の脳天。
「……撃つ気か?」
「……言っただろスネーク。ここでお前を撃ち取らなけりゃ、兄貴と姉貴に顔向けできない」
本気の眼だ。もう何を言っても聞きそうにない。
「一旦さらばだスネェェェェク!この決着は地獄でつける!!」
地獄への招待を告げ、地獄行きのキップである引き金が引かれた。
スネークの小麦粉煙幕による粉塵爆発の危機。
発砲でもすれば一発でドカン!そんな状況。
それにも屈さず銃を放ったリシキー・ベン・ジョー……!
で、ここまで。
たぶん、小麦粉が充満した部屋で発砲すれば粉塵爆発くらい起きる。たぶん。
MGS2効果なのかスネークが前より格好よくなった気がしたw
(気のせいか……?)
続きが楽しみだ
そのスネークを物陰から見詰めながら
「そうだ!その構えだ!」と恍惚そうな表情をしている男がいる。
彼は19歳のオセロットだ。
物陰からサッとチンコを出して
俺のお尻に挿入するのか
いいセンスd(ryを゛〜〜・・・!
354 :
名無しだって洗ってほしい:2007/04/07(土) 00:35:03 ID:5vt1VBHX
性欲を持て余す
355 :
名無しだって洗ってほしい:2007/04/07(土) 14:21:20 ID:bb0JH4MM
40:本当にあった怖い名無し :2007/04/07(土) 10:29:56 ID:09Zt4J/VO
これは僕が生まれてからの話である。
体もでき上がりそろそろ旅にでる時期。
正直遅咲きである。
なんとゲイであると。
私はどんだけーと心の中で叫んだ。
私はおじいちゃんのことが心配になった。
しかしそれとは裏腹におじいちゃんはこなかった。
私たちはオニタイジに出掛けた。
そして敵をオニからおばあちゃんに的を変えた。
それから僕とババアの激しい戦いは始まった。
早く決着をつけたい。
356 :
名無しだって洗ってほしい:2007/04/08(日) 00:44:24 ID:cIS5Qwqd
大佐、オバちゃんが男子便所に入ってきた!指示を頼む
>>356 スネーク、君はこんな時間にどこの便所に入っているんだ?
そのオバちゃんは罠だ、逃げろスネーク!
オタコン、日本の関西地方だ、詳しい場所はわからない。
大佐、オバちゃんはこちらにはかまわずまっすぐ個室に向かった。ひとまず様子を見る
スネーク、何時間トイレにこもっているんだ?
――カタカナ擬音では表せない轟音、瞬時にして部屋を包み込む炎。
白い景色があっという間に真っ赤に染まっていった。
灼熱の爆炎に焼かれながら、俺は部屋の外に放り出された。
「ぐはっ、げほっ、げほげほ……くそ、あちち」
パチパチと音を上げ部屋の中で炎が燃え盛る。
大量の資料も燃料となり手伝って、炎はどんどん大きくなってく。
PLLLL♪ PLLLL♪
軽い火傷であちこち痛む中、コール音が響いた。
[スネーク!大丈夫か!?]
大佐からのコールだったか。珍しく心配してくれたのか。
[あぁ大佐か……なんとか大丈夫だ。多少の火傷と、
資料室にあったダンボールを焼失した。あと小麦粉も何袋か使ってしまった]
[そうか、よく無事だったな……]
[もちろんだ。最悪、奴が発砲することも考えておいて
ドアノブを内側から簡単にはめ込めるように細工しておいた。
奴が銃を構えた瞬間ドアノブをはめてドアを開け、飛び出てきたんだが……
あと少し反応が遅れていたら俺も丸焼けだったかもしれない……]
[全く、危険なことを考える。奴が銃を構える前に自分だけ部屋から出てくればよかったものを]
[いや、俺が中にいないと奴も発砲する気にならないんじゃないかと思ってな。
一応最善の手段をとったつもりだったんだが]
[まぁ、とにかくよかった。無事に越したことはない]
ふぅぅ、と息を吐いて資料室から遠ざかる。
メラメラと燃え盛る炎からの熱が厳しい。
[それより大佐、新型メタルギアの設計図はどうだ?]
[あぁ、それがだな……レイトーが言うに、気になることが一つあるそうだ]
[レイトーが?]
[よぉスネーク、調子はどうだ……って言っても、良いわけないよな]
[レイトー、気になることってのは何だ?]
[あぁ、それがだな……現時点じゃ完全にそうだとは言えないんだが、
どうも汲み取り式便所の便器にしては構造がおかしいんだ]
[どういうことだ?]
[いや、何というか……見たことがない。汲み取り式便所の便器としてこんな便器は]
[……そりゃまあ便器とはいえメタルギアのボディだからな。
少しばかり本物のトイレの便器とは違うんじゃないか?]
[んー……何とも言えんが。まぁ、もうちょい暗号が解読できたら
連絡を入れるさ。ただ、ちょっと頭に入れといてほしいなーと思って]
[そうか。わかった。普通の便器とは違う……ってことだな]
[……そういうわけだ、スネーク。エメリッヒ博士、レイトー博士共に暗号解読を急いでいるが、
信じられないほど高度なプロテクトで暗号化が成されている。まだまだ時間はかかりそうだ]
[……了解。それじゃあ俺は任務へ戻る] シュイィィン
汲み取り式便所の便器としてはおかしな構造……か。
新型メタルギア用に設計された便器型ボディだからなぁ。
多少実際にトイレで使われている便器とは違うんじゃないか。
まぁいいか。とりあえず戦闘も終えたことだ。
ゆっくり一休みでもしよう。
「……しまった、煙草を忘れた」
ごうごうと燃え滾る炎を眺めながら一服しようと思ったのに、
俺としたことが、戦場に煙草を忘れるとは。
「しくじったな、出かける直前まで吸ってたのに……慌てて玄関に置いてそのままか……」
そうだ、カロリーメイトを喰いつつテレビを見、煙草をふかしていてた。
それであまりにも暇だったから大佐に電話したら突然任務を……って流れだった。
仕方無しにとりあえずその場に屈み、ぼやーっと炎を眺める。
たまに火の粉がパチパチと飛んでくる。この分じゃ奴も助からないだろう。
「さて……それじゃああとはボスを倒すのみか」
よいこらしょと膝を叩き、立ち上がった。
立ち上がるはいいが、どこへ向かったらいいのやら。
「……適当に歩いていればいつかつくだろう」
ここに来てから行き当たりばったりで歩き回ってるが、
本当に全部何とかなっているのが我ながら恐ろしい。
今日の俺はたぶん運がいいんだ。そう信じよう。
何かと苦しい今回の任務、そうプラスに思ってないとやってられん。
「しかしまぁ、リシキーを倒したら本当に人の気配が無くなったなぁ」
少し警戒しつつ通路を歩いているが
一階は沢山の職員達がいたのに、地下一階には人っ子一人見当たらない。
この階で出会ったのはリシキーとト・ジョーだけだ。
誰もいないとなるとそれはそれで不安になる。何か罠があるんじゃないかと思ってしまう。
これはもう、職業病と言っても間違いではないだろう。
「……おい、そこにいるのはわかっている」
……こんなことを言ってるが、頭じゃ誰もいないとわかってる。
ただなんとなーく、誰かに見られているような気がして
こんなふうに呟いてみたりしちゃったり、誰にだってあるだろう?
もちろん俺の問いかけに返事はない。
返事があったらあったでそれは恐ろしい。
「そういえばここ、かなり暗いな……」
これまでさほど気にしてはいなかったが、薄暗い。
何も無くて逆に空気が重くシーンとしていて、俺の僅かな足音しか聞こえず
ひんやりした壁と床と天井、申し訳ない程度にほそぼそと光っている蛍光灯。
真夜中の学校や病院を髣髴とさせる。
そんな雰囲気に呑まれ、嫌な考えがふっと浮かんだ。
「……はは、馬鹿らしい。そんなのいるわけない」
幽霊。お化け。ゴースト。亡霊。死霊。
……いやいや、ないない。ないったらない。
大体そんな、出そうな雰囲気だからって出るわけがない。
ゴキブリとかは「出そうだな」と思うと出てくるが、
幽霊はそんな気前がいいわけでもないし、第一存在するかどうかも怪しい。
そんな空想と戦う俺に、嫌な思い出が蘇る。
「……そういえば、心霊写真腐るほど撮ったことあるな」
……よし、じゃあ幽霊が実在するとしよう。
写真に写ってしまうくらいだから存在するとしよう。
だがしかし幽霊だのなんだのの類は、この世に恨みがあって
あの世に行けなかったがために、現世をうろつきまわってるらしい。
それなら、俺は幽霊に恨まれるようなことはしてないし、たぶん大丈夫だ。
「……今まで何人の人間を殺してきたんだ俺は……」
もう、頭が痛い。精神的に。
恨まれるようなことばかりしてるじゃないか、しかも殺人って。
一番恨まれるし、人としては一番悔いが残り、幽霊として現世に残りそうな死に方だ。
幽霊業界のことはよく知らないが。
過去の自分の過ちを悔やみ、冷や汗が吹き出る。
俺らしくないが、生きてる人間ではなく死んでいる人間に恐怖することになるとは。
大丈夫、大丈夫だ。自分を信じろ。
信じるものを未来に伝えろと、あれほど偉そうに言ったことがあったじゃないか。
信じろ、自分を信じればなんとかなる……!
――いいか。これから俺がやることは、自分を裏切ったわけじゃない。
自分を信じ、自分の意思にのっとってやる事だ。
人は弱い。誰しもが一人きりで生きれるわけじゃない。
一人では生きれない者も、他の人間の力を借りることで、今まで見えなかった世界が見えてくる。
そう、俺は一人じゃない。仲間、友人、戦友……全ては、自分の力に通じるんだ。
PLLLL♪ PLLLL♪
[どうしたんだい、スネーク?メタルギアの設計図ならまだ……]
[オタコン、ちょっと音楽でも流してくれ]
音楽は環境をガラリと変える。こんな淋しくお化けが出そうな雰囲気も、
音楽一つでハッピーな空間へ早変わりだ。
うん?間違ってないぞ。俺は間違ってない。
ドアノブを外したは外したが、自分で持っておいて
ドアに宛がえば簡単に開けられるように細工した。
そしてリシキーは発砲、粉塵爆発発生。
爆発より一瞬早く行動を起こして部屋から飛び出たスネークの作戦勝ち。
リシキーは炎に包まれた……と。
大体そんな感じで、ここまで。
MGS2効果も空しく、すぐに幽霊を恐れるようなヘタレに戻ったスネーク。哀れ。
乙
あれほど偉そうにって、まさかノリで言っただけじゃないだろうな・・・
>>371 ノリであそこまで真剣に聞いてた雷電…不憫だ
スネーク、おばけの恐怖に打ち勝つにはダンボール箱を被るのが一番だ
ダンボールの心地よさが恐怖を忘れさせてくれる……
>>371-312 あのときのスネークはノリにノッてたからね。
調子に乗って雰囲気任せに言っただけじゃないと私は信じたい。
>>373 いかん、心地よくてもダンボールは紙製だ。
恐怖に打ち勝ったところで、幽霊はダンボールをすり抜けて
体を乗っ取りに来るかもしれない。それほど未知のものなんだ。幽霊というのは。
[……は?]
[いや、は?じゃなくて、ちょっとBGMでも流してくれ]
[……なんで?]
[オタコン、お前はいつからそんな反抗期の子供みたいな態度をとるようになった]
[いやごめん、ただ何で突然BGMなんか……と思って]
[……よしわかった、正直に言おう。……この雰囲気が怖い。幽霊が出そうだ]
[……プブフッ]
[オタコン!!]
[ご、ごめんごめん。スネークらしくないなぁと思ブハァ!]
[………]
[オ、オッケースネーク。BGMだね。わかったよ探してみる……クププ]
……任務から無事帰還したらオタコンの部屋のアニメ映画のポスターに
ヒゲ描いてやろう。よし、そうしよう。それがいい。
微妙に漏れ聞こえてくるオタコンの笑い声を聞き流しつつ、待つことほんの数十秒。
ウッウゥン、と咳払いをしてオタコンが戻ってきた。
[スネーク、こんなCDしかなかったけど……その雰囲気を吹っ飛ばすには十分だと思うんだ]
[よし、なんでもいいから早く掛けてくれ]
[うん、ちょっと待って……今、無線機とCDプレイヤーを繋ぐ]
ブツッ、ザザザザザ……と耳に障る雑音が聞こえ、
すぐに何か明るい曲調が聞こえてきた。
聞いたことがない曲だ。最近CDなんか買わないから流行がさっぱりわからん。
[……オタコン、これは何て曲だ?]
[これかい?よくぞ訊いてくれたね。日本の歌で『残忍な悪魔のジャスティス』って
いって、予約して買おうと思ってたCDなんだけど僕としたことがうっかり予約し忘れてたんだ
でも顔馴染みのお店の店長がね、なんと僕の為に取って置いてくれたんだよ。
いやぁ、いいお店だよ。スネークも今度行く?]
あぁ、なるほど。「オタコンが馴染みの顔になるような店」というのと、日本ってのと、
時折歌詞の中に聞こえる「愛」だとか「キッス」で大体合点がついた。
[……アニメソングなんだな?]
俺の問いに、普段のオタコンにない明るい声が返ってきた。
[ご名答!それが凄いんだよ、三週間前に発売して、なんと週間CD売り上げランキング初登場四位!
その後着々と順位を上げていって、今週では二位だよ!これはアニメソングとしては快挙で]
[オタコン、別の曲はないのか?]
[あれっ?僕の話聞いてた!?]
生き生きしていたオタコンがなんとなくうっとおしかったので、
別の曲をリクエストする。聞きたくない話を延々とされるのもごめんだ。
[聞いてたが、適度に聞き流してた。曲のほうも]
[聞き流さないでよ!歌も僕の話もこれからがいい所なのに!]
無駄にオタコンが熱い。通信でも熱気が伝わってくる。
こいつにBGMなんか頼むんじゃなかった。
[いや……駄目なんだ。典型的なこういう歌はどうも肌に合わん。
今はスニーキングスーツを着てるからお前にはわからんだろうが、
この下は鳥肌が立ちまくっている。焼けば上質な焼き鳥になるくらいだ]
[それは、素晴らしい曲だから鳥肌が立ってるってことじゃ……]
[ない。絶対にない]
[えー……いい歌なのになぁ。二番とか、本当に作品に対する愛が伝わってくるのになぁ]
[……自分が良いと思うものを他人に薦めるのは悪いとは言わないが、
何事にも適度ってものがある。お前のソレは薦めすぎだ。
腹が痛くて食えないと言っている人間に、豪華フルコース料理を食えと言ってるようなもんだぞ]
[……わかったよ。じゃあ、再生を止めるよ?]
「明日の空を駆け抜け……」とかほざき歌っているところで、音楽が止まる。
やれやれ、やっと静かになったか。これで鳥肌も治まる。
……いや、静か過ぎて鳥肌が立ってきた。
[……オタコン、やっぱり別の曲を流してくれ]
[……スネーク、君らしくないなぁ。そんなに怖がりだったっけ?僕じゃあるまいし]
[いや、もうなんとでも言え。実は昨日幽霊と戦うアクション映画を観てたんだ。
もの凄い激戦だった……銃は効かないし刃物は刺さらないし、最終的に雷の光で]
[わかったよ……僕も恐怖映画観たあとにトイレに行きにくくなることもあるしね。
その気持ちはわかる。何とかCDを探すよ]
[なるべく早く頼むぞ]
オタコンの声が消え、変わりにガサゴソという音が聞こえてくる。
ダンボールの中でも探してるんだろうな。奴の部屋には
何が入ってるんだかわからんダンボールが山積みだったし。
ダンボールは中に入って隠れるものだというのに。
「……ぐく、やはり嫌なほどに静かだ……」
シーンという擬音が聞こえてきそうなほど静かな空間が広がっている。
もしかして今、この地球上には俺しかいないんじゃないか、と地球規模で錯覚するほどだ。
それでも、幽霊でいいから出てきてくれないかなぁ、とは思わない。
いい加減淋しさで死んでしまいそうになっていると、
ようやくオタコンが戻ってきた。
[スネーク、今度は沢山持ってきたから好きなのを選ばせてあげられるよ!]
[そうか。それは助かる]
いや、待て待て。選択肢があるといってもこいつの選択肢はろくなもんじゃない。
[……じゃあ、まずアニメソングを除外してもらおうか]
[え?……じゃあ、BGMはなしになるけど]
アハハ、ホラ思ったとおりだ。こいつもう駄目だ。
そして俺ももう駄目だ。
どうするか。音楽は欲しい所だが、俺の駄目なアニメソングしかない。
だが音楽が無いとなると、ちょっと怖すぎてこの雰囲気が駄目かもしれない。
恐怖を我慢するか、アニメソングを我慢するか。
どちらにせよ我慢するしかないんだな。
[……あぁもう、わかった。アニメソングで妥協しよう。適当に流してくれ]
[お、ついにスネークも僕の仲間入りか。よーし、僕のお勧めを流そう]
勝手に仲間に入れられたが、俺はそういう道に進む気はさらさらない。
その道の者にはその道しかない。俺には戦場にしか進める道がないんだ。
今の何気に名言だったんじゃないか?と思っていると、
どこかで聞いたような音楽が聞こえだしてきた。
? なんだったか、このイントロ。つい最近どこかで聞いたような気がする。
いや、これは……最近にもほどがある。
[オタコン、この曲はさっきの……残酷な天使のうんちゃらか?]
[残忍な悪魔のジャスティスだよ!]
この野郎、さっきあれだけこの曲は嫌だと言ったのにまだ聞かせるか。
[お前……俺があれだけ嫌だと言ったのに]
[ん?別にいいんだよ?嫌なら止めるし、それ以外はCD掛けないし]
……人が下手に出てるから足元を見やがって。
だが今音楽を止められるのは困る。
[あーあー、わかったわかった。妥協する。こいつを無線で聞きながら行動する]
[そりゃよかった。延々この曲をループで聞かせようか?]
[勘弁してくれ……俺を洗脳する気か]
[冗談だよ。たまにCDを取り替えたりするから。通信状態を保っておくよ。
僕を呼びたくなったら、再度コール音を鳴らしてくれ]
[あーあー了解了解、精々吟味しながら任務を遂行する]
[うん。じゃあ僕はメタルギアの暗号解読作業に戻るよ]
……結局この曲で妥協してしまった。
ここまでオタコンに言い包められるのも珍しいな。
任務が終わる頃にはこの曲が大好きになってたりしないだろうか。
無いな。無い。大丈夫。俺は強い子だ。
無線通信を通して垂れ流されるアニメソング。
やっぱり心配しないでも好きになれそうにない。よかった。
この曲のおかげで恐怖が和らぐ。独特の淋しい雰囲気も吹っ飛んだ。
その点ではこの曲は評価できるな。
「さて……それじゃ、ぼちぼちフラフラ歩くか」
んー、と背中を逸らし、軽い準備運動をする。
首をコキコキ鳴らし、いざ出発だ。
「なんともまぁ……緊張感の無い潜入任務だ」
我ながら本当にそう思う。緊張感を煙草と一緒に玄関に忘れてきたか。
敵がいないに越したことはないが……いないと緊迫感、緊張感がない。
まさか、それが奴らの作戦か?
俺の緊張を解き、腑抜けているところに奇襲を仕掛けるという作戦なのか?
「……深く考えすぎか」
だとしたら中々の作戦企画能力だ。こんなアイディアマンが企業に入社すれば
その応用力で三流会社もたちまち一流会社にのし上げることも可能だろう。
いや、しかしこの程度のアイディアじゃのし上がるのは難しいか。
戦場で音楽を聴くのは悪くはない。士気の高揚などに繋げることもできる。
しかし過去に敵兵での例があるように、音楽を聴いてたが故に
敵が近づいても気づくことができず、そのままホールド、頭をズドンなんてこともある。
BGMのご利用は計画的に。というところでここまで。
お化けが怖いスネークに、名に恥じぬオタクっぷりを発揮するオタコン。
哀しいことに二人揃ってアホなほうが書き易いっていうね……
それともう一つ。最近の連続投稿がたたって、
いよいよFOXに目をつけられてしまった。
そしてバイバイさるさんが発動、投稿規制に引っかかるという失態。
これからはもう少しペースを落としつつ投下するかもしれない。
385 :
名無しだって洗ってほしい:2007/04/11(水) 19:55:39 ID:uGMnrjt5
乙です
運営にしっかり書き込んでるMGSBTOT氏ワロタwwww
これはCすればいいのか?
誰も言わないようだから先制しておくわ
俺・・・・この物語が終わったらPV作るんだ
389 :
名無しだって洗ってほしい:2007/04/14(土) 11:32:18 ID:6rvWOAJ5
便器!便器!
_ ∩ ,-― 、
( ゚∀゚)彡// / ` i
⊂彡 _...,,_ |_ i |
〈 \ ,|
\ // ヽ 丿
||l >====||l=
/|l / |" バッコン!
ノ /、 // }
) ヽ、__i||,./ / ベッコン!
⌒ ,〉 ,, ",〉
〈 _ _ , /
`ー--‐''"
シャワートイレ板が奇跡を起こす!
>388
ビデオの配役を考えてみた
スネーク:渋カコイイおっさんをスカウトしてきてくれ
スネークサポートチーム:388の友人
ベンファミリー:388の同僚
ベンキ型メタルギア:388の職場のトイレ
ダンボール:388
いやもう、言い方が悪かった
PVじゃなくてPF、プロモーションフラッシュだった
物語の続きもフラッシュも期待している
>>386 いえいえ、なんとなく報告したくなりまして……
流石にシャワートイレ板でバイさるは今までいないだろうなぁと。
>>387 支援……その気持ちはありがたいのですが、バイバイさるさんの規制は
他の人間の支援でどうこうなるものではないんですよ。すいません。
>>388-392 ちょ、プロモーションフラッシュとな?
あんまりクオリティ高いのを作られると、糞みたいな本編がさらに糞になるじゃない。
クオリティはほどほどに……いややっぱ好きに作ってください。
物語本編については、「あと一ヶ月以内に完結させらればなぁ」って感じです。
現代社会における中小企業のありかたについて
考えながら歩いていると、大きめな両開き扉の前に辿り着いた。
なにやら、いかにも扉の向こうにラスボスが待ち構えていますよ的な
大扉。ファンタジー系RPGなら結界が張られていてもおかしくさそうだ。
「……鍵はかかっていないようだな」
こんなに簡単に侵入できる部屋、さては罠か?
そうも思ったが、ビクビクしてたら先に進めない。
一歩踏み出し、突撃!隣の大広間だ。
通信で聞こえるオタコンオススメアニメソングを聞きつつ、
そっと扉に手をかける。念のためスパナを右手に持って。
「ふんふふんふふふーんふふーん……」
流れる音楽を鼻歌でリズムを取る。この次のふんふふーんのタイミングで突入だ。
「ふんふふふんふ、ふふんふふんふ……ふんふふーん!」
クソ重たい扉を押し開け、完全に部屋の中に入った。
かなり広いが、部屋の中も外の通路と変わらずシーンとしている。
……ただ一つ、通路とは違うところがあった。
「………」
「………」
ご丁寧にも、数え切れないほどの職員達が整列して俺を待ち構えていた。
後ろで扉が閉まる音がする。気のせいか、
ガチャリ、という鍵が閉められる音もした。
ゲームオーバー、そんな言葉が頭をよぎる。
縁起でもないが、あながち嘘でもない。
思わず体が硬直して動けん。頭の中がパニックだ。
タンマ、タンマだ。誰かちょっと時間をくれ。十秒、いや五秒でいい。
あの、誰か本当、考える時間をくれ。土下座でもなんでもしてやるから。
俺の頭の中が混乱状態にもかかわらず、職員達は
その辺に落ちてるゴミを見つめるような視線で俺を睨みつける。
無線から聞こえる音楽は軽やかなのに、どうなんだこの状況は。ホラーゲームじゃないか。
職員達のリーダー的な奴が、俺を指差した。
おい、やめろ。ちょっと待ってくれ。
「スネークを殺せ!」
不気味なほど静かな空間に響いた鶴の一声。
ワァッと周りの職員達が一斉に動き出した。
しかしピンチに陥った俺の脳みそは、
オーバーヒート寸前のエンジンの如く猛回転。すぐさま最適な状況判断を下した。
もう奴らには俺の声も届かないだろうし、洗脳を解くことも難しい。
洗脳されているとはいえ元は罪の無い人間達、殺すわけにもいかない。
それならば気絶させながら逃げるのみだ。
「うううおおおぉぉぉ!!」
モンキーレンチとハンマーを装備、バーサーカーも真っ青になるほどの
必死さで、襲い掛かってくる職員達に鈍撃を喰らわせた。
数に圧倒され、もみくちゃにされながらも両腕を振り回してなぎ倒し進む。
この部屋のどこかに出口はないのか。
辺りを見回しつつ攻撃していると、誰かに足を引っ掛けられた。
「ごぶっ!」
転倒すると、待ってましたと言わんばかりに上から上から
職員達が取り押さえに来る。圧死する、とはこういうことか。
ミシミシと悲鳴を上げ始めた体、もうあちこちガタが来ている。
ははん、なるほど。俺の感が正しければこの先がボスの居場所で、
ここが最終防衛ラインってわけか。
しかし、この状況じゃとてもボスの所まで行けそうにない。
行けたとしてももうペシャンコになってるかもしれん。
重いし、痛いし、暑苦しい。
全身の骨がキシキシと警報を鳴らしている。
「う、うあ、うあああぁぁぁぁっ!!」
オモチャ売り場で駄々をこねる子供のように
ジタバタを繰り返し、体に纏わり着く職員達を振りほどく。
しかしやっとの思いで立ち上がってもまた俺を倒しに掛かってくる。
これじゃキリがない。質より量とはこのことか。
キリがないとわかっていても、とりあえずは
片っ端から気絶させていくしかない。
ハンマーが脳天を打ち、モンキーレンチが頬を叩く。
バタバタと倒れながらも、必死で食いついてくる職員もいる。
まるでゾンビ相手に戦っているようだ。
永遠にこの戦いを続けるのか……
そんな現実離れしたことを考えていると、俺に打開の道が見えた。
「と……扉だ!!」
部屋の一番奥の中央に、ここの入り口と同サイズくらいの
扉が見えた。どこへ通じる扉かはわからんが、未知なる希望へ通じる扉には間違いない。
腹を決めた俺は、しがみついてくる職員達を振り払いつつ扉のほうへと進む。
だがどんなに一生懸命進もうと、職員達のせいで
三歩進んでは二歩下がるような進み方になってしまう。とにかく邪魔だ。
「ごふっ!」
時々腹に強烈なパンチが入ったりもするが、大したことない。
ト・ジョーのパンチに比べれば赤子同然だ。
「ぐぶふっ!」
……失礼、やっぱり訂正する。赤子よりは強かった。
やんちゃ盛りの中学生ほどの威力はある。こう何発も喰らってちゃたまらん。
「ぐおっ……くそ!うっとおしい!」
細かく何発も重ねられる攻撃がやっかいだ。
まとめて職員達を吹っ飛ばす方法はないものか。
大佐達に連絡して知恵を貸してもらうか?
いやいや、この状況じゃやっぱり戦闘に集中したほうがいい。
通信しながら戦うには状況が悪すぎる。
あれこれ考えながらひたすら工具を振るっていると、
前方にクラウチングスタートの体勢をする職員を発見した。
なんだ?ちょっと……いや、大分がたいがよくないか?
一般人にあるまじき肩幅の広さだしなにかスポーツでもやってるのか?
さてアレが来たらどう対処するか、と考えようとしていたのに
考える猶予もくれずに突進してきた。
「ぶうおおおぉぉぉぉ!!」
いかにもいきり立っているような声を上げつつ突進してくる姿は
まるでスペインの闘牛だ。赤マントでも用意したかったが、ゴチャゴチャ文句言う暇もない。
「ふんっ!」
顔面パンチ。正面からの突進にはこれに限る。
綺麗に決まって気持ちいいほか、大ダメージを与えることもできる。
がたいのよさに反して、突進男は顔面パンチ一発で気絶した。
そんなに効いたか、この拳は。
「うおおぉぉぉ!スネェェェェク!!」
そんな突進男を沈めて一難は去るが、また一難。
職員達が叫びながら俺を取り押さえに来る。
一難去ってまた一難というか、今このフロアには難しかない。
ここまで難易度ノーマルだったのにいきなりベリーハードって
ゲームバランスの崩壊にもほどがあるだろうが。
「いやまて、この突進男は利用できる!」
これだけ見た目丈夫そうな男だし、うまくいけば周りの敵もいっぺんに
弾き飛ばせるかもしれない。実はこれ前からちょっとやってみたかったんだ。
鍵が開いてたので、両開きの扉に入ったスネーク。
するとそこには洗脳された職員軍団が。
もはやお約束のモンキーレンチ、そしてハンマーで
大量の職員相手に立ち向かう!
そんなこんなでこ・こ・ま・で。
鍵が開いてたからって勝手に入るのはイクナイ
GJ!
一ヶ月だって一年だって読むんだぜ
なんかペーパーマリオ思い出したのは秘密
今までにないスネークスレなのでオチが読めない
ワクテカが止まらないんだぜ!
今さらかも知れないけど「残酷な天使のテーゼ」と「残忍な悪魔のジャスティス」は
全く関係のない離別した曲なのかな?かな?
>>403 なんかあの、カロンの大群をハンマーで薙ぎ払いつつ進むところか。
ドンババだったかゴンババだったか忘れたけど、ドラゴンがボスの……
>>404 オチを読まれたらそれはそれは困る。
なるべく読まれないように努力しながら書いていこうと思うよ。
>>405 たぶん全くの別曲、あるいは素でスネークが間違えてただけかもよ?
天使と悪魔、そして残酷と残忍を。
のびている突進男のガチガチな足を持ち上げ、わきの下に挟んだ。
「うおおおぉぉぉぉ!!」
歯を食いしばって突進男を振り回す。ブンブンと空気が振動する音が聞こえる。
これはいい。一旦勢いがついてしまえば、遠心力を味方に振り回せる。
職業柄普段目立つことができない身分、今ばかりは
派手な技で目立ててるということもあり俺は叫んだ。
「ジャイアントスイング!」
反撃しようと近づいてきた職員達は「うおっ!」「ぐわっ!」と弾き飛ばされる。
超広範囲に攻撃判定があるからな。そう易々と俺には近づけまい。
ブンブンと振り回される突進男の気分はさておき、
俺の気分は上々、敵をバシバシと弾き飛ばせる爽快感といったらもう。
「? これは……」
いい気分な反面、なにかモヤモヤとした気持ちが心の中に溢れる。
なんだこの気持ちは。恋?いや違うだろ。何かこう……あぁそうか!
「――これはゲームが違う!!」
うん、そうだ。こんなのはな、ちょっと違うよな。
ちょっとっていうか大分違う。全然戦術諜報アクションじゃない。
……でもまぁ、たまにはこんなのもいいよな。
流石にむやみに俺に飛び掛ってくるような職員はいなくなってきた。
本来ならこのまま振り回しながら扉のほうへ向かうのが最善なんだが……。
「……うおっぷ」
そう、目が回る。スタミナも減るし。まともに歩けやしない。
目が回るせいで倒れそうになるし、脇の絞めが緩くなりそうだし。
パワーでゴリ押しの技かと思ったら、意外に繊細な技なんだな。
ジャイアントスイングってのは。
「うぅ、もう辛抱たまらん!!」
脇の力を解き、突進男を解放。
職員達を巻き込みながらほぼ一直線に飛んでいった。
「はぁ、はぁ……」
目は回るしメチャクチャに疲れた……でも肩で息をしている暇もない。
俺を取り囲みつつ、じりじりとやらしく職員達が近づいてくる。
まずい、目が回りすぎて世界が回転する。
俺が立っているのは地面なのか天井なのか。
それほどまでにクルクル回りっぱなしだ。
気をしっかり保たせるため頭をブンブンと振ってみたが、駄目だった。
余計フラフラになるだけだった。
「それ、かかれっ!!」
一人の職員の掛け声で、エサを目の前に「待て」を
解除された犬の如く職員達が飛び掛ってくる。
今の俺は、狂犬の群れに囲まれた蛇ってところか?
ふっ、狂犬は狂犬らしく噛み付くがいい。蛇には蛇の特技があるんだ。
飛び掛ってくる職員達の群れの隙間を縫うように駆け抜け、
職員という守りの壁を突破する。ほんの数メートル先には希望への扉。
「なっ、速い!?抜かれたかっ!」
後ろの職員達がすぐさま俺を追いかけに来る。
だがワンテンポ遅かったな、もうドアは俺の目の前だ!
両開き扉のL字ドアノブを握り、その場から
早く逃げ出したい気持ちに乗って押し開けた。
「ふおばぁっ!」
……開かない。開いてなかった。
頭の中では開けたつもりでいて、そのまま走り抜けようと
思ってたのに、扉に激突した。
……冗談だろ?鍵がかかってるのか!?
俺のここまでの苦労は?職員達との死闘は!?
「待ああぁぁてスネェェェク!!」
耳に響く数十人の叫び声。
開かない扉、壁際に追い込まれた俺に、四方から追い込む職員達。
このままじゃ絶対に絶命する。絶体絶命というか絶対絶命だ。
「うおおおぉぉ!くそ!構ってられるかあぁぁ!!」
ハンマーとモンキーレンチで手が痺れるほどドアノブを殴打し、
ついにぶち壊した。
壊れたのを確認すると同時に、扉を蹴破り飛び込む。
すぐ後ろには、素手で八つ裂きにされそうなほど迫力のある職員達が迫ってきてる。
「よし!このまま走って逃げる!」
と、扉の向こうは希望が広がっているものと思っていたのに。
「う、うおおっ!?」
目の前に広がる光景は何だ?裏切られるにもほどがあるだろうが!
扉の向こう、つまりここは一本道の通路。わき道なんてもんはない。
一番奥にはまた両開きの扉が見える。
しかし扉を蹴破ってから一歩も動くことができなかった。
なぜなら、二メートルほど先の床は、無い。
通路の左から右まで、ぽっかりと床が抜け落ちてる。
“後ろは大群、前は大穴”これなーんだ?
答えは“ピンチ”でしたー。わーいやったね。
「スネェェェェク!!」
「はっ!?」
慌てて蹴破った扉を元にもどし、全体重をかけて押さえ、その状態をキープ。
職員達がガンガンとドアを蹴ったり殴ったりする度に振動が体に伝わってくる。
……いやはや、危ない危ない。あまりにも
この状況がショックすぎてどこかにトリップしていた。
しかしまだピンチには変わりないな。
職員達の猛撃に、この扉がいつまで耐えられるかわからん。
進む道は前にしかないんだが……進める自信は……。
ドンガンドンガン扉が音を立てる。
「開けろ、開けろ」という声も聞こえる。
……通信から残忍な悪魔のジャスティスが聞こえっぱなしだ。
先頭に集中していたから気づかなかったが、延々ループしてたのか。
「……通信?そうか、とりあえず連絡を……!」
音楽を聴くために常時通信状態なので、
オタコンに向けてコール音だけ鳴らす。
PLLLL♪ PLLLL♪
[スネーク、呼んだかい?]
[オタコン!見てくれこの状況!]
[いや、見てたけど……大変だねぇ]
[大変だねじゃない!他人事だと思いやがって]
[他人事は他人事だよ。それよりもスネーク、そこからどうする気?]
……気のせいかバリバリっていう音がする。
この音はポテトチップスなどのジャンクフードの類だと思うんだが。
[……どうしようかと思ってお前にコールしたんだ]
[うーん……どうするもこうするも、そこを飛び越えるしかないんじゃない?
その穴の向こう岸には扉が見えてるわけだし]
[飛び越えると言ってもだな、距離にして大体見た感じ八メーターはありそうだぞ!?]
[スネーク、君ならなんとかなるよ。君だもの]
[……お前は俺の何を知ってるっていうんだ]
[不可能を可能にする男、だろ?]
……たった今確信した。
バリバリという薄切りにした芋類を油で揚げた物が砕けるような音。
ポリ袋のようなものががクシャクシャとこすれる音。
こいつはポテトチップスを貪ってる。俺がこんな目にあってるのに。
[本当に不可能を可能にできる人間がいるのなら、それは魔法使いだ。
それに八メートルを幅跳びするとなると、世界陸上の世界記録クラスだぞ?
落っこちたらどうなるかわからない。一発アウトか、それともダメージか……]
[……いいかいスネーク。とあるジャパニーズレスラーの言葉にこんな言葉がある]
[またデタラメことわざのコーナーか。お前はそれが好きだな]
スネークの最大の敵はさるさんだな
いいとこなのにぃぃぃぃぃ
418 :
名無しだって洗ってほしい:2007/04/19(木) 19:14:10 ID:bx1lvGXj
リアル猿蛇合戦か・・・
>>406 そうそうそれそれ、あとモアモア
>連投規制は同じ板内のスレに数人がレスすれば解除
>さるさんは連投したスレに数人レスで解除
と聞いたのでさっそく試してみる
続きが気になるところ
続きが気になって夜も眠れません><
おやすみなさい
423 :
名無しだって洗ってほしい:2007/04/22(日) 21:27:52 ID:5tylF0Wm
通路で出会い頭にラリホーされて死亡
グッバイ俺の龍夢・・・
誤爆した
主人公はソリッドなのに、何か内容はMGS3っぽいな
腹が減るとかレーダーないとか…猿蛇とか
カロリーメイトで一番美味いのはフルーツ味
異議は認める
[違うよ!ことわざじゃないし嘘でもないし……ウェッホン。
とにかくスネーク、一人の偉大なジャパニーズレスラーがこんなことを言ったんだ]
[ほぉ、なんだ]
[『迷わず行けよ、行けばわかるさ』ってね]
[……その『わかる』、つまり理解が死だった場合はどうするんだ]
[スネーク!いつも思うんだけど屁理屈はよくないよ!]
[いや、いつもって……屁理屈ってお前……]
[……じゃあスネーク、こんな言葉もあるだろう。『信ずる者は救われる』って。
君は僕に信じられてる。だから君は救われるさ]
[……オタコン、それもちょっと意味が違う気がするんだが……]
[ん?でも、僕はスネークを信じてるんだよ?
信用されてないよりは信用されてるほうがいいだろ?]
[……あぁ、わかった。俺もお前の言葉を信じよう]
扉を破ろうとする攻撃が激しくなってきた。扉の耐久力もそろそろ限界か。
通信を切って次の行動に移らなければ。
[あ、待ってスネーク!]
[? なんだ?]
[……がんばってくれよ]
[……あぁ]
オタコンとの通信が途絶え、無線からはアニメソングだけが聞こえる。
……なんだかんだでやっぱりあいつは良い奴だな。
「スネェェェク!!」
ドォン、という衝撃が扉から体に走り抜ける。
何人かで一斉にタックルしてきてるんだろうな。
だが扉一枚の攻防もこれで終わり、俺は第二のステップに移らせてもらおう。
扉を押さえたまま奴らのタックルのタイミングを計る。
タックルとタックルの合間に扉から離れ、
そのまま走って穴の向こうの床に飛び移るという計画だ。
成功するかどうかはわからない。
いや、わからないじゃない。成功させてやるんだ、必ず。
ガァン、ガァン、と繰り返されるタックル。
今ぶつかって来た、離れた。ぶつかって来た、離れた。
ぶつかって来た……離れた!
「うおおぉぉっ!!」
助走距離は約二メートル、目指すは向こう岸まで約八メートルの跳躍。
ここで足がちぎれてもいい。とにかく、足をフルに動かして走る。
後ろで扉が破られた音がした。タックルの勢いで床に倒れた職員もいるだろう。
そのままの勢いで俺を追いかけてきている職員もいるかもしれん。
振り向きもせずに走った。踏切までの歩幅を微妙に合わせつつ走った。
――穴の直前まで走り、ギリギリで踏み切った。
体が宙に飛ぶ。下は真っ暗闇で何も見えない。向こう岸までは限りなく遠い。
その時景色がスローモーションになった。
空中で必死に手を伸ばして、なんとか向こう岸までとどけと願う。
「くっ……ダメか……!?」
足は岸まで届かず、体は重力に負け奈落の底へ向けて落下を始める。
目線が下へ下へと移っていき、床が目の高さの所まで来た。
ここで落っこちたら全てがパーだ。今回のミッションも俺の人生も、何もかもが。
いや、そんなことさせるわけがない!
「うおおおおっ!」
向こう岸へと肩が千切れんばかりに手を伸ばす。
左手が滑り、床の縁を掴み損ねた。右手が届くか届くまいか――。
「と……届いた!!」
――右手の指の先が縁に引っかかった。
間一髪、首の皮一枚、助かった。
慌てて左手も振り上げ、床の縁をしっかりと掴む。
歯を食いしばり腕に力を込め、宙ぶらりんの体を持ち上げる。
「く……ぬああぁあっ!」
必死の思いで床に這い上がり、ヘタリと座り込んだ。
計り知れない徒労感、精神的にも肉体的にもヘトヘトだ。
きっと寿命が五年分くらい縮まった。
「おっ、押すな!押すなよ!」
わいわいがやがや聞こえる声のほうを見ると、
今俺が渡ってきたほうの岸で職員達が揉み合っていた。
流石にこの大穴を渡れるようなやつはいないか。
そりゃそうだ。こんなもん俺が渡れたのも奇跡だ。
「フゥー……さてどうするか。このまま少し休むか、それとも……」
ここまでの疲れを吐き出すように溜息をつき、
後ろを振り返る。向こう岸と同じような両開き扉があり、
開ければ次へ進めるんだが……何しろ疲れた。
「フゥー……」
もう一つ溜息をついて、向こう岸でもみくちゃになっている
職員達を眺める。「スネーク!戻って来い!」とか何とか言ってるが、
誰が戻るか。戻る理由が一つもない。さっきと同じように飛び移れる保障もない。
「……あぁ、そうか。煙草ないんだったな」
無意識のうちに懐を探っていた。一難去って、一服したいところだったからな。
俺の深層心理の気持ちもわからんこともない。
ホントに煙草持ってくればよかった。一生モンの不覚だ。
……このままぼんやりしてても仕方がない。次に進もう。
立ち上がって扉のドアノブをひねる。鍵はかかっていなかった。
……何か既視感。
「……待て待て、慎重に進もう」
そうだ、そうだった。こんなふうに鍵がかかってなかったからと
部屋の中に入ったら、奴ら洗脳職員達が待ち構えてたんだった。
それでこんなに苦労することになったんだろうが。
危ない危ない。慎重に慎重に、超慎重に進もう。
扉を押し開け、中の様子を上下左右隅から隅まで見渡そうとした、が。
「……なんだ、階段か」
下へ続く螺旋階段があった。これまたかなり薄暗い。
電球がホタルの光の如く弱さでぼんやり光っている程度だ。
とにかく階段とあれば、降りないわけにもいかない。
降りた先に何が待ち受けているかわからない。一応モンキーレンチを構えておこう。
一段一段、カンカンと軽快なリズムを取りながら降りていく。
やけに軽快な音だな、と思ったら階段は鉄板が張られていた。
「珍しいな。こんな会館で鉄の階段とは」
俺が潜入するような基地でならわりと珍しくもなんともないが、
政治目的で建てられたような建物ではこんなデザインはあまり見かけない。
せめて大理石とか……赤絨毯を敷くんじゃないのか。よくは知らんが。
手すりにつかまりつつテンポよく降りていると、
やっと一番下の階が見えてきた。地下一階から降りてきたから、
ここは地下二階だな。地上一階から地下一階に比べて、随分長い階段だった。
十倍くらいの長さはあったんじゃないか?
長い長い階段の最後の段を降りると、目の前にはまたもや既視感。
「……また扉か」
だが、今度の扉は少し雰囲気が違った。
何というか、まるで囚人を幽閉するような頑丈な鋼鉄製の両開きの扉だ。
この建物の設計者は両開きの扉が好きなようだな。
ドアノブをひねり、少しだけ扉を開けて中の様子を探る。
何事も慎重に進めれば、あの洗脳職員達に囲まれるなんていう失態を繰り返すこともない。
……扉の死角で見えないところもあるが、見渡した感じでは何もなさそうだ。
モンキーレンチを構え、そっと扉を開ける。
忍び足で歩を進めつつ、ゆっくりと音がしないように扉を閉めた。
安全を確認し、モンキーレンチの構えを解く。改めて部屋の中を見渡した。
「……これは……また、なんとも……」
部屋の感想としてはまず、だだっ広い。
しかもト・ジョーと戦った部屋よりもだだっ広い。やたら広い。
天井も高いし、やろうと思えば室内サッカーが出来そうなほどの広さだ。
もしやこのシショケーツーホール全体の半分くらいの面積じゃないか?それくらいに広い。
が、やっぱり何か違和感がある。
天井も壁も床も、全てに鉄板のような堅いものが張り巡らされている。
何もかもを飲み込みそうなこの無機質な感じ。前に幾度も味わったことがある。
「……軍事基地……!」
とてもここが政治目的に建てられた建物の一部とは思えない。
人を緊張させる冷たい空気に、息苦しくなるような雰囲気の重み。
アウターヘブン、ザンジバーランド、シャドーモセス……その他にも
数々の軍事施設を俺は廻ってきた。これはやはり、戦場の匂いだ。
しかし軍事基地に雰囲気が似ていても、それらしい兵器は見当たらない。
もちろんメタルギアもない。それどころか、この部屋には一つたりとも物がない。
……一体、ここは何なんだ?
無事に八メートルの大穴を飛び越えたスネーク。
その先には扉、そのまた先には地下へと続く螺旋階段、そのまたまた先には鋼鉄製の扉、
そのまたまたまた先には戦場の雰囲気に似た地下広場があった。
そんなこんなの、どんなそんなでここまで。
次回はいよいよアイツが!そしてついに物語は最終章へ……!
あとそれと、誰かさるを捕まえてください。
ゲッチュ
乙です。
規制食らわないように書きますね。
wktkが止まらんww
ゲッチュ!
ゲェッチュゥ!!
いただき!
やったあ!
げっちゅ!
続きwktk
げっちゅ!
げっちゅぅ!!
げぇっちゅう!!!
げぇ(ry
…こんなもんか。
皆ノリノリ過ぎワロタwwww
げっちゅ!!
やったぁ!
,,,,,,,,,,,,,,,,
〜二二二 + ノハlililヾ
∩ ;´∀)) ───╂と(ー゚*liリ
ヽ ノ[[||呂ノ ( ^'=ヽ
[[|~| ̄|]] |―ヽ)
(__)_) し^ヽ)
┏━━━━━┓_________ ┏━━━━━┓
┃ ___ ┃|PTT |┃ ,,,,,,,,,,,,,,,, ┃
┃∠ノ_∇) . ┃|[]二二二二二二二l |┃ 二二二〜┃
┃ (.;`Д´) ┃|[]二二/ 140.85 |┃ (´∀`; ) .┃
┃ /||=V=|○ ┃|[]二l |┃ ([||呂||]) ┃
┃ ┃|▼MEM <lTUNEl>|┃ ┃
┗━━━━━┛ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄~.┗━━━━━┛
┌―――――――――――――――――――――┐
|
|モナベル:モナーク、やめんかみっともない。
|
| モナーク:(R2:また大佐のお小言か)だが大佐、
| 腹が減っては戦が出来ぬと言うだろう?
|
└―――――――――――――――――――――┘
げっちゅっ
動きがないね…
ゲッチュゥ!
452 :
名無しだって洗ってほしい:2007/05/01(火) 15:38:18 ID:jFcuoJP9
A ̄A⊃
(◎∀◎)
(σ σ
/_∧_>
画利便太郎だよ皆よろしくね
453 :
ビチィイ!:2007/05/01(火) 16:30:41 ID:hNirsPa2
よろしく!
454 :
名無しだって洗ってほしい:2007/05/01(火) 17:22:40 ID:jFcuoJP9
A ̄A⊃
(◎∀◎)
/ つ
(__⌒)
(^∀)(_)
~~~~~~~~~~~~~
ひゃっほーい返事がきた!
パラメディック、ピホザルをキャプチャーしたぞ
>>455 ・・・スネーク、まさか食べようなんて思って無いでしょうね・・・
GWだというのにこの人の少なさはなんだ・・・・
俺ガイル
俺もいる
461 :
名無しだって洗ってほしい:2007/05/04(金) 23:57:43 ID:0RRRIz+N
ノシ
| |
| ゴボゴポポポ・・・
| |
__ノ | _
| | | ノ\__ヽ
ヽ二二 ヽ -―- 、 ∩ | \ノ(◎)
_____/ /" ̄ヽヽ_| |.__|
/ / _∧_∧ l / / \
| |/( ;´Д`)/ \
.\ヽ∠____/\゚ 。 \
.\\::::::::::::::::: \\. |\ \
.\\::::::::::::::::: \\ /  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
\\::::::::::::::::: \ | 俺モイル…
\\_:::::::::::_)\_______
ヽ-二二-―'
(=◎=)俺ガ消エル…
フィアー倒せない〜
もういやだ(泣)
>>464 毒キノコとか毒蛙とか腐ったものを食わせるんだ!
466 :
名無しだって洗ってほしい:2007/05/06(日) 08:21:54 ID:K2QnCbnx
>>464 スネーク、君は大きな勘違いをしているようだな
フィアーからは弓矢を食らいまくってナンボだろう?
大佐「スネーク、シャワートイレは使えるぞ!匂いの痕跡を残さないんだ」
ス「しかし大佐、俺は少しだけなんだが漏らしてしまっている」
大「パンツにか?」
ス「ああ、べっとりだ」
大「それは困ったな・・脱ぎ捨てていったらどうだ?」
ス「そうだな、しかし俺とした事がおならとウンコの区別もつかないとは・・」
大「気にするな、年をとれば誰でもそうなる!」
ス「そうなのか?少し安心したよ」
パ「・・・・」
スネ:パラメディック、聞きたいことが…
パラ:オカケニナッタデンワバンゴウハ、ゲンザイツカワレテオリマセン…
ス「大佐、ビデって何だ?」
大「それはパラメディック君に聞いた方が良いだろう」
ス「?」
パ「知らなくて良いわよ」
ス「何故だ?知っておいて無駄な事など何も無い」
パ「知らなくて良いわよ」
ス「それで任務に失敗したらどうするんだ?」
パ「死ねば?」
女子トイレにて・・(MGS2より)
プリスキン (スネーク)「雷電・・・お前、どこにいるんだ?」
雷電「いや、これは・・・」
プリスキン (スネーク)「なに、恥じることは無い。任務達成にはあらゆる手段を尽くす必要がある」
雷電「プリスキン・・・」
プリスキン (スネーク)「俺も昔はよく入ったもんだ・・・」
雷電「・・・ぇ?」
スネークは何しに女子便へ……?
シコシコに決まってんだろ!
三角ゴミ箱の中身の回収任務だ、オタコン
まさに日の丸だな
ここまで書いたんだから焦らすなよ作者さん
筆っぽくしたら結構変わるんじゃないか?
すいませんすいません!
家が停電しまくりですいません!野良猫が家で産んでしまってすいません!
書くのが遅れてすいません!言い訳がましくてすいません!投下するのが遅れてすい(ry
いや、本当に申し訳ない。早く書上げねばと思っているんですが……
これがもしも漫画で、ジャンプとかだったらとっくに打ち切られてますね。
>>477 うわぁお、よく少ない容姿情報を元にそこまで描けるなぁオイ……しかも可愛いし
申し分ない出来じゃないですか……こっちが申し訳ない……
本当に何もない部屋。しかし注意深く周りを見渡す。
入り口は俺が入ってきた扉以外に無いようだ。
壁にも床にも天井にも、出入り上り下り出来るようなものは見当たらない。
人の気配も感じられないし、今この空間には俺しか存在していない。
――よう、スネーク。よくここまで来たな。
空虚な部屋に突如声が響いた。
「誰だ!」
とっさにモンキーレンチを構え、声の主を探す。
「そうビクビクと身構えるんじゃない。伝説の傭兵とやらは案外臆病なのか?」
声は後ろから、俺の入ってきた扉からだった。
すぐさま振り向き、姿を確認する。
「とりあえずは……会えた事を光栄に思おうか。スネーク」
振り向いた目線の先、出入り口の扉の前に立っていた。
ゆっくりとこちらに向かって歩いてくる。
ギギギギ……と音を立てながら閉まっていく扉を背に、
老人……いや、壮年か。その男は口を開く。
「どうした?お前が探しているボスにやっと会うことが
出来たんだ……もっと喜ぶべきではないか?」
ガチャン、と鈍重な音を響かせつつ扉が閉まった。
そうか、やっと会うことが出来たか。この事件の計画発案者に。
「お前が、ジョー・ファミリーの……」
「そうだ……俺が現代ジョー・ファミリー当主であり、
お前が血眼になって探していたボス」
「――“ヴォットンベン・ジョー”だ」
頬をクッと吊り上げ笑い、自らの名を名乗った。
立っていたのは……白人白髪の男……アメリカ人、か。
格闘用のグローブをみたいなものをはめている。おまけに腰には帯刀か。
くすんだ茶色のトレンチコート、これまた色あせた茶色ズボン、
長靴のようなブーツエトセトラ……。
……地味だ。帯刀と格闘用グローブさえしてなければ、
ただのダンディな中年にしか見えん。
「………」
「んん?どうした、この状況だ。すぐさま殴りかかってきてもいいんだぞ?」
「いや、何というか……」
まだ何か疑わしい。確実にそうだとはいえないが、どうも罠臭い。
「……その顔は疑いの顔だな?まぁ、無理もない。この見て呉れじゃあな」
溜息を吐きつつ、ヴォットンベンがキュキュッと手のグローブをはめ直した。
グローブの先っぽ、指部分が露出してるな。日本の「シブヤ」にいる若者みたいだ。
コンマ数秒後、もう俺は床に横たわりパチパチとまたたく星を見ていた。
本当に一瞬だった。グローブをはめ直して、手を下ろしたかと思うと、
数メートルの間合いを一気に踏み込んできていて、拳が顔面を捉えていた。
油断してたとはいえ、条件反射で手にしていたモンキーレンチで防ごうとした。
それをも上回る速さで奴は俺に一撃を喰らわせていた。
鼻が痛い。あ、これ、もしかして鼻血出てないか?
「どうだ?効いただろう。これがトをも負かした拳だ。
今のが刀だったら首が吹き飛んでいただろうな」
まぎれもない、こいつは“ボス”だ。
たとえボスじゃなくても、ボスの名がふさわしい。
それほどまでの強さ、威厳を持ち合わせている。
手で鼻をこすりつつ立ち上がる。
よし、鼻血は出ていないみたいだ。
「あぁ、そっちがその気ならこっちもそうさせてもらう!」
右手にモンキーレンチ、左手にハンマー。
戦闘態勢、準備万端。工具なりの殺陣を目に物見せてやる。
「おっと、ちょっと待て」
飛び掛ってやろうとしたところにストップを掛けられた。
「何だ?今更命乞いか?」
「何言ってやがる、男が命乞いをしていいのは、
肉親と自分が愛した女が殺されそうになったときだけだ」
フフン、と鼻で笑って続けた。
「俺は、お前の戦いぶりを見せてもらった。クミとの便所での戦い、
トとの大部屋での戦い、リシキーとの資料室での戦い、
そして洗脳した職員達との戦いも。全てな」
……全て、だと?
「バカな!?俺はずっと監視されてたのか!」
「あぁ。この建物の壁、天井、床、あらゆる場所に隠しカメラを仕掛けてある。
目に見える監視カメラだけが全てというわけではない。抜かったなスネーク」
「おかげでお前の戦いかたのクセはバッチリだ。
そしてお前は計算通り着々と地下へ進み、ここまで辿り付いた。
まぁ、俺の好きなすいとんの材料である小麦粉を盗まれたのは計算外だったがな」
「……お前の息子、娘が倒されるのも計算のうちか?」
「いいや、あいつらは俺の大事な息子達だ。
出来ればこんな所、こんな作戦には巻き込みたくなかったが……」
ふいにヴォットンベンが黙り込んだ。
顎に手をあて、何か考え込んでいるような仕草だ。
「……俺達ファミリーの意思はいつも一つだ。
四人で一つの意思、運命共同体と言ったほうがふさわしい。
俺がこの作戦を実行に移すことをあいつらに言ったとき、あいつらも賛同してくれた。
俺は息子達を裏切れん。息子達も俺を裏切れん。
この計画を完遂させられなかったとき、俺は息子達を裏切ったことになる」
神妙な面持ちで地を見つめた後、何かを思いついたように
ニヤリと笑って俺を見た。
「そうだスネーク。お前は確か、
『身の上話をするってのがよくあるだろう』と言っていたな」
頭の中で今まで吐いたセリフを思い出してみる。
……あぁ、確かにリシキーのところで言ってたな。
「俺がなぜ、ここ日本の建物の、ここの職員を洗脳し、ここを占拠したのか。
なぜここまで汲み取り式便所に固執するのか……気になるだろう?
それを調べるのがお前の仕事のはずだ。そのために俺を探し出したんだろう」
それもそうだが、俺としてはメタルギアが気になるところだ。
ここはひとまず身の上話をさせておいて、時が来次第詰問する。
「そうだなぁ……どこから話してやろう。どこからがいい、スネーク。
俺の家族のことか?それともお前の行く先か?」
「………」
気さくに身振り手振りをまじえつつ、俺に選択肢を与えてきた。
奴のブルーの眼は、全てを見透かされているような錯覚に陥る。
緊迫した空気で乾いたノドを唾を飲み込むことで潤し、口を開いた。
「……こっちでお前の素性は大体調べさせてもらった」
「ほう、俺のことをね……話してみろ。どこまで正しく調べられているかな」
俺は大佐から聞いた話を思い出しつつ話し始めた。
「ジョー・ファミリーとは元々、米国No.1シェアのトイレ会社、
パラダイストイレットの社長一族。正確にはバトロゥムベン・ジョーが一代で
巨大会社にまで持ち上げた。その利益と人脈を元に裏社会でも強大な勢力を伸ばしていった」
「おぉ、結構古く広い所まで調べ上げられてるもんだ……流石だな」
相槌のような返事を聞きつつ、口を動かし続ける。
「そしてバトロゥムベンの息子に当たるのがお前であり、
バトロゥムベンの死後、社長の座を譲り受けた」
「………」
「しかし社長が交代されてから五年後にパラダイストイレットは倒産、
裏社会のほうで築き上げた勢力も消滅した……原因は、社長の失踪という噂。
そしてどういうわけか知らないが……今、その社長は俺の目の前、
建物占拠、テロ行為をしている……というわけだ」
ヴォットンベンはしばらく眉をゆがめたまま沈黙を続け、
ふいに笑った。今まで見てきたジョー達と同じようなニヤリとした笑いだ。
思わずこっちが「何かヘマをしたか!?」と思ってしまうような、してやったり顔。
「なるほどね……ほとんど間違ってはいない。
俺の生い立ちをキレイにまとめてくれてる……だが」
人差し指を立てて左右に振る。
「それでは俺の生い立ちとしては完璧とは言えない。
お前も知らない“空白の期間”。そしてその前後の出来事を」
こいつの情報の闇の部分。露呈していない時間のことか。
「……お前が失踪していた時期か」
いよいよこの計画の発案者である大ボスに出会ったスネーク。
名は“ヴォットンベン・ジョー”。これまでの全ての謎が、今融解し始める。
と、いうわけでここまで。
次回「ヴォットンベンの思ひ出ぽろぽろ」。それなりにお楽しみに。
乙。
久美を描いてしまったからには出来れば全員描きたいなと思っている
久しぶり、今回もいい仕事っぷりでした乙
そして猫についてkwsk
お疲れっ!待ってましたよ!
いいぜ、言ってやるよ
ヴォットンベンっておまwwwwえおふぁjワロスw
493 :
名無しだって洗ってほしい:2007/05/12(土) 14:53:20 ID:FckrlGXU
>>493 お前…ヴォットンベンのおっさんに殺されるぞ
お前がボコられてる間に俺がクミを安全な場所に連れて行くから安心しろ
>>489 それはそれは、どうぞ頑張ってくださいまし。
……全員ってことは、レイトーもかな?
>>490 いえ、懐いてる野良猫が我が家で産み始めてしまいましてね、
それの環境を作ってあげたりしてたら猫に構う時間が多くなってしまいましてね……
でも大丈夫、今はもう赤ちゃん猫も目を開けて、ヨチヨチ歩きするくらいになりましたので。
>>492 ヴォットンベンだけでなく、この話に出てくるモノは全てトイレに関係してますよ。
ヴォットンベンほどわかりやすくはありませんけどね。
「その通り。その時期を語らずして俺の人生史は完成しない。
その時期に起こったこと、感じたこと、それら全てが影響して今の俺があるわけだ」
ヴォットンベンが懐を探り、トレンチコートの中から
煙草の箱とジッポライターを取り出した。そのまま煙草を一本口に咥える。
「ほれ」
箱から一本煙草の頭を抜き出し、俺に差し向けてきた。
「……いらん」
「遠慮するな、煙草が好きなんだろ。こっちもお前のことは大まかに調べてある」
「………」
少し躊躇しつつも、煙草に手を伸ばす。
何も言わずヴォットンベンが俺が手にした煙草に火を点けた。
そのままヴォットンベンは手を自分の口元に近づけ、煙草に火を点ける。
「ふぅ、やっぱり煙草はいいな……心が落ち着く。
もうかれこれ三十年くらいは吸い続けているか……」
ふぅ〜、と煙を吐き、再び煙草を口にする代わりに話を続けた。
「さて……スネーク、訊こうか。俺は何故、家を捨て地位も捨て、失踪したと思う」
「……わからん」
俺は素直にそう思い、そう答えた。
冨や名声に興味はないが、普通の人間ならそんなもの手放したくはないはずだ。
「……よく、自分探しの旅とか言う馬鹿がいるだろ。
探さなくたって自分はそこにいるのにな……まぁ、簡単に言えばそれだ。
あの頃、三十年ほど前。俺は若かった。親父が急に死んで……俺はまだ十五だった。
それなのに会社を継ぐことになって……眩暈のするような日常のせいもあって
『自分がわからなくなった』なんていう錯覚に陥った」
煙草を一旦口にし、またふぅ〜、と煙を吐いた。
「まぁ、ようするに現実逃避もあったし、今の自分が
嫌になったんだろう、ヴォットンベン少年は。小さい頃から
経営者としての勉強、そしてマフィアとしての教養。
そんな毎日を送ってきた俺は、会社の金を持ち逃げしてアメリカに別れを告げた。
スケールのデカイ家出みたいなものだ」
「……家出、か」
親の急死や、それまでに押し付けられるように受けてきた教養、
周りの環境からの逃避か。確かに家出には十分な理由かもしれない。
「しかし、十五にしては随分しっかりしたお子様だ。
家出するなら別に国外へ出る必要もないだろう。国内のどこかに行けばいい」
煙草を口から離し、真上に煙を吐いた。
「いや、家出もそうだが、俺には他にも目的があった」
宙に放たれた煙が空気中へと姿を消してゆく。
「俺は……“世界”を知りたかった」
「小さい頃から勉強ばっかりしてて外にあまり出させて貰えなかった俺は、
部屋に貼られている世界地図を眺めるのが楽しみだった。
いつかこの国に行ってみたい、と夢を風船のように膨らませていた。
その風船が弾け、夢は願望に変わって、家出ついでに俺は世界を廻ることにしたのさ」
しみじみと自分の子供に昔を語る父親のような眼をしている。
煙草の煙をすぅっと吸い、また上に向かって吐き出した。
「そして、世界を廻るほかに、もう一つ、俺に夢があった。
――俺にとっての“究極のトイレ”を見つけることだ」
究極の、トイレ。
……そうか、ここからがこいつの人生史の本編。汲み取り式便所の話か。
「これでもトイレ会社の社長の息子だ。トイレに対する愛情だけはある。
トイレに対する愛情は親父にも弟にも負けないつもりだ」
俺のダンボールに対する愛情のようなものか。
確かに、俺のダンボール愛の深さはオタコンにも大佐負ける気がしない。
……いや、弟?
「弟……だと?」
いや、ジョー・ファミリーについては大佐に聞いたが……
弟のことなんか言ってたか?
ヴォットンベンが煙を吐き出しつつ話を続ける。
「ん?お前達でも調べられなかったか?俺の弟については。
まぁ、俺には弟がいた。しかしそれがまた、何かとそりが合わなくて仲は凄まじく悪かった」
弟がいたのを言い忘れたかどうか、あとで大佐に訊くとして
とにかく今はヴォットンベンの話を聞こう。
「俺が右と言ったら左、俺が上と言ったら下。それくらい意見が合わない。
意見が合わないばかりか嗜好や運勢までもが正反対。顔が似てる以外に双子としての
共通点なんかほとんど無かった。それ以外の共通点といえば……トイレに対する愛情の深さだけだ」
煙草の火がぼんやりと明暗を繰り返し、ゆるりと煙を噴出す。
「その辺は流石にトイレ会社社長の息子達、誰に教わるわけでもなく
自然とトイレに愛情が湧いていった。考えや主張は違えど、俺と弟の人生の目標は決まっていた。
――“自分にとっての究極のトイレを探すこと”。……周りから見れば可笑しいかもしれんが、
俺達は本気だ。他人からどう見られようが、自分の信じたものはとことん追い求める」
一字一句ヴォットンベンの話を聞き漏らさずに聞いていると、
無線からアニソンが流れっぱなしなのに気づいた。だが、あまり気にならない。
それほどに俺はヴォットンベンの話に集中していた。
他人の人生に興味を持ったことはないが……こいつの人生は、中々興味深い。
「……そんなそりが合わなかった弟も、俺が社長の座を明け渡されたときに
失踪しちまった。社長になった俺も、すぐに失踪。
短期間であっという間にジョー・ファミリーは解体、何十年何百年も掛けて
ジョー一族が築き上げてきた冨、権力は水泡に帰した……。
これが、今のジョー・ファミリーよりも前のジョー・ファミリーの末路だ」
「………」
米国ナンバーワントイレ会社としての冨、そして裏の社会での権力。
全てを失ってまで、こいつが家出をする価値はあったんだろうか。
「……長々と昔話に付き合ってもらったが、全てをまとめて言おう。
周りを取り巻く環境からの逃避、世界を見て廻るという夢、
そして、“究極のトイレを探す”という人生の目標……それら全てを兼ね揃えた“旅”。
それがお前らの言う、俺の“失踪”というわけだ」
……これでヴォットンベンの失踪の大部分が露わになった。
ヴォットンベンの色々な思念が一気に沸騰した結果、世界を廻る……ということになったわけだ。
「……お前の失踪の理由はわかった。そろそろ本題に移らせてくれ」
「本題?今までのは十分本題だと思うが?」
確かに今までのも十分に気になる話だ。しかしまだ本件の謎が取り残されている。
パラダイストイレット、マフィアの解体、弟の存在や失踪の理由はわかった。
それにトイレに対する愛情が深いこともわかった。
「……何故、数あるトイレの中で汲み取り式便所を好み、水洗式便所を嫌うのか。
そして何故、ここ日本のこの建物を占拠したのかだ」
それを話すと自分で言っておいて、全然話していない。
俺はしっかり覚えている、話始めに、その件について話すと言っていた。
しばらくカリカリと頭を掻き、思い出したように口を開いた。
「……あぁー、そうだな。それを知りたがってたんだったなお前は。
……やれやれ、まだ昔話をしなきゃならないのか……顎が疲れる」
溜息を吐きながら、ヴォットンベンは咥えていた煙草を地面に落とし、足で踏みつけた。
露わになるジョー・ファミリーの過去、そしてヴォットンベンの過去。
ジョー・ファミリーの運命にスネークは翻弄されることとなる。
今回はちょっと短めにここまで。
要するに、親が敷いたレールは走りたくない、
自分の進むべき道は自分で決める。そのために俺は世界を見る。というようなことです。
次回はヴォットンベンとクミ、ト、リシキーの思ひ出ぽろぽろ」。
もうしばらく昔話にお付き合い下さい。家族、一族を物語に出してしまったばかりに
とことん過去を晒さなければならんのです。
ぬこか・・・
猫とレールで思い出した。
ある政治家猫の親子の会話
親が「お前は俺のあとを政治家になれ」と言うようなことをいうと
子「いや、俺は親父の敷いたレールを歩くのはごめんだ」
「これからは俺自身が敷いたレールの上に他の誰かを歩かせてやるんだ!!」
親「やはりお前は政治家向きだ」
>>503 ユリシーズでも見て勉強しろ
下らない
ブログかサイトでも作れ
自演の嵐だなw
>>511 そんな事は当たり前だ
何言ってるんだ?w
>>512 おまえさんがつまらんと思っても、面白いと思っている人もいるってことだ
好き勝手言わない方がいいと思うぞ、どうでもいいけど
>>513 なら逆もいるのが当たり前だろ?
自分の意見が全てって思ってる勘違いバカはお前だよ
話の続きwktk
>>QnJ47Ywf
_
/,.ァ、\
( ノo o ) )
)ヽ ◎/(.
(/.(・)(・)\
(/| x |\)
//\\
. (/ \)
阿蘭陀女房
made in Netherlands
since 1637
そして話の続きを期待
>>512、
>>513 とりあえず子供の喧嘩は止めろ。
便秘がスニーキングミッションよりハードな希ガス
いつも快便な幸せ
自演の横行してるスレはここですか?
どっち自演だよってツッコミは無粋か?
過疎スレで構って君とか
アンチの沸かない良スレなんて2chじゃない
アンチ、厨房、鬼才、職人、ROM等の様々な人間がいてこその2chじゃろうが
大佐、便座の右についてるこのボタンは何だ?
それは強制脱出装置だ
大佐、…尻にお湯g
お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛
で続きは?
誰かが言ってたけど、アンチも沸かない小説は駄目だって
2ちゃんで書く以上アンチを気にしてたらお終いだ
今頃ぬこと戯れてるにちがいない
ぬこー
アンチが怖くて書けない様じゃまだまだだなw
単にモチベがあるときだけちょこちょこ書いてるんだろ
アンチとか気にする奴はわざわざこんなとこ来ねーよ
投下マダー?
532 :
名無しだって洗ってほしい:2007/05/23(水) 22:12:24 ID:Kc6y420B
隊長!
もう限界です!
つ簡易トイレ
早く書けよボケ
次回はヴォットンベンとクミ、ト、リシキーの思ひ出ぽろぽろなんだろ?
笑ってやるからよw
うわぁぁぁぁぁ、まだこのスレあったのかw
嬉し恥ずかしwww
age
sage
538 :
名無しだって洗ってほしい:2007/05/29(火) 03:18:22 ID:XQHw3FwY
うわすんません
現実生活が忙しすぎてしばらく続きが書けそうに……めんぼくない
楽しみにしてる人にも楽しみにしてない人にも申し訳ない
>>1 俺も同じこと思った。
なんでこんな話題を板にするのかが分からない。
生活家電のトイレスレで十分だろ。
この板は謎に包まれてるな。
俺の予想ではひろゆきとか運営者の身内にTOTO関係者がいるんじゃないかなと思う。
>>539 (´-`).。oO(そのまま忙しかったら良いのにね)
545 :
名無しだって洗ってほしい:2007/06/01(金) 06:34:27 ID:h5E1U5sY
ツンデレが多いなここは
(´-`).。oOツンデレは既に死語になりかかっているのに・・
まーつーわっ♪いつまでもまーつーわっ♪
じゃあ俺も待つよ
じゃあ俺も
俺、ツンデレをウニの事だとオモってたよ。
外はトゲで中身があれだし。
ええい!投下はまだか!
あと十日ぐらいかかるかと.....
556 :
名無しだって洗ってほしい:2007/06/11(月) 12:41:22 ID:7q5qIm8+
釣りだよな?
スネークは きっと痔だろう
顔の感じからして
558 :
名無しだって洗ってほしい:2007/06/16(土) 20:09:54 ID:bMs9mLm+
ロイキャンベルって誰
大佐だよ
o
痔エンドな気分
便意をもてあます
そうは言うがな大佐・・・1週間ぶりなんだ
スネークの勇気がトイレを救うと信じて・・・!
マダー?
忙しいのかな…
567 :
名無しだって洗ってほしい:2007/07/20(金) 17:58:53 ID:B19rflMm
隣の部屋の女の子がトイレの水を逆流させ廊下にまで水浸しに。
それは夢のある話だ
569 :
名無しさん@そうだ選挙に行こう:2007/07/29(日) 01:20:28 ID:3Ch8WCZc
age
どうしてここに?
571 :
名無しだって洗ってほしい:2007/08/12(日) 20:21:06 ID:VauSDNzW
スレ主はまだいるのか?
572 :
名無しだって洗ってほしい:2007/08/16(木) 20:59:39 ID:G3h0P84d
あげ
573 :
名無しだって洗ってほしい:2007/08/19(日) 23:34:14 ID:BMN5aYuj BE:1708992588-2BP(444)
__[警]
( )
( )
| |
574 :
名無しだって洗ってほしい:2007/08/22(水) 03:45:14 ID:WEw7x0+y
大佐、入り口にお巡りさんが居て、出られない。指示を頼む
_
__|警|
( ) ('A`) 大佐…
( )V( )
ノ | ノ |
その頃、深い深い闇の中で、復活の兆しを、密かに、だが確かに、期待する存在
存在があった。
その者は、かつてこの世に存在を掛けて争い、また、有体に言えば、敗れた者で
もあった…。
目覚めるが良い…
ファミリーネームは忘れた…。名はベンという…。
自爆!! うぇ〜失敗!退散するっきゃ!!
578 :
名無しだって洗ってほしい:2007/08/27(月) 02:57:07 ID:RAiLjOkF
大佐「スネーク、今回の任務はハリウッドだ」
スネーク「ハリウッドだと?」
大佐「いかにも。最近落ち目になってるあるスタアに問題が発生したらしい」
スネーク「なんてスターだ?」
大佐「ベン・アフレックだ」
スネーク「そいつにどんな問題が?」
大佐「奴の自宅のトイレで、便、溢れっく。大至急飛ん」
スネーク「断る」
ちなみに奴はケツあごだ。
冨樫でさえ連載再開するというのにここの作者ときたら
581 :
名無しだって洗ってほしい:2007/09/12(水) 10:35:43 ID:b+AiRrFb
YOUあげちゃいなYO
582 :
名無しだって洗ってほしい:2007/09/30(日) 15:39:21 ID:baaicbAE
age欲をもてあます
俺の近況報告
彼女に振られそう
584 :
名無しだって洗ってほしい:2007/10/22(月) 08:54:17 ID:5jmKj26N
585 :
名無しだって洗ってほしい:2007/10/29(月) 03:00:49 ID:izJtyh0n
ショットガンうんこ
586 :
名無しだって洗ってほしい:2007/11/13(火) 21:09:52 ID:xS/EbT+U
残尿感がある
スネーク!返事をしろッ!スネーク!
トイレに大蛇は出たのかッ!スネーーーーク
こちらスネーク。便意と性欲をWで持て余す。
589 :
名無しだって洗ってほしい:2007/12/29(土) 00:05:14 ID:AeMesJ9d
まだー
こちらスネーク
シャワトレ板、最高だ!住もう。。。
こちらスネーク侵入に成功した
____
/ / /|
_| ̄ ̄ ̄ ̄| |__
/ |____|/ /
 ̄ ̄ |し |  ̄ ̄
し⌒J
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
スネークあけおめ
うむ
594 :
名無しだって洗ってほしい:2008/02/18(月) 13:47:15 ID:v5jMjS5E
ほっしゅ
保守
補習
Continue
保守
599 :
名無しだって洗ってほしい:2008/03/20(木) 22:33:42 ID:y0T/AWOS
保守
ほしゅ
何このすばらしいスレ
602 :
名無しだって洗ってほしい:2008/04/02(水) 18:05:23 ID:2WyH43Ke
きまぐれですねーくをけんさくしたらおもしろいすれっどについた
DKWAX
ってかTashiroってここのスレの住民だったんかwww
604 :
名無しだって洗ってほしい:2008/04/08(火) 15:49:47 ID:wZr9X+ba
他の人でもいいから完結させてくれないかなと、あげてみる
法
>>604 すまんが俺は個人的にはアイツは勘弁して欲しい。
そーゆーことは、同人誌とかてやって欲しいんだ。
ここBBSな訳だから、流れ無視して自己満足に浸る場じゃないよ。
608 :
名無しだって洗ってほしい:2008/05/04(日) 04:41:15 ID:Lub7JLOd
例えばこうだ。
スネークは軽いまどろみの中から目覚めようとしていた。
スネーク「大蛇…、大蛇とは何なのか…。幼い頃、確か何か経験があったような気がする…。
キモチワルイんだけど、なんかぷにぷにしてキモチイイんだよな、アレ、アア、、、」
「…」
「…〜〜〜ゲーッ!!アナコンダ!!?」
問題のアナコンダは、スネークの腹上に、もう彼自身のコードネームすらも全く太刀打ちで
きない程の威容を見せ付けながら、鎮座ましましていたのであった。
クミ「え…、あら…。まるで巨大なウ●コのよう…。」
609 :
名無しだって洗ってほしい:2008/05/05(月) 11:33:13 ID:pT+MMc5F
あげ
610 :
名無しだって洗ってほしい:2008/05/06(火) 09:45:49 ID:IeiVGk7r
あげ
611 :
名無しだって洗ってほしい:2008/05/11(日) 10:37:19 ID:5Xz1ijAr
あげ
612 :
名無しだって洗ってほしい:2008/05/13(火) 18:24:07 ID:Ji6PLlJJ
ageるぜ・・・スネーク・・・・
ちょえええええええええええええええええええええええええええ
>>607 半分同意だけどあんな所でやめるのはないよな…
616 :
名無しだって洗ってほしい:2008/06/15(日) 23:25:16 ID:t9n1iXFb
コソーリage
‥…・・・…
618 :
名無しだって洗ってほしい:2008/06/25(水) 11:02:17 ID:wsK2tB8r
期待age
619 :
名無しだって洗ってほしい:2008/06/25(水) 14:12:59 ID:cgTZgLti
この板はなんだ
期待ageせざるを得ない
620 :
名無しだって洗ってほしい:2008/06/25(水) 14:13:05 ID:cgTZgLti
age
621 :
名無しだって洗ってほしい:2008/06/25(水) 14:13:12 ID:cgTZgLti
age
622 :
名無しだって洗ってほしい:2008/06/25(水) 14:13:18 ID:cgTZgLti
age
623 :
名無しだって洗ってほしい:2008/06/27(金) 06:57:02 ID:Bk6S5AaT
なんぼほどあげるんだw
age
624 :
名無しだって洗ってほしい:2008/06/27(金) 12:35:13 ID:3WYX4bok
毎日新聞が hentai で自社がヒットするように工作!
世界各国で hentai を検索すると…
↓
毎日新聞がヒットします、そこには…!
■日本のティーンたちはバイアグラを使ってウサギのようにセックスをする
■日本では小学生の売春婦にも仕事がある ■日本女性は強姦大好き!レイプすると喜ぶよ!
■日本の女子高生は、刺激のためにノーブラ・ノーパンになる
という日本のクオリティペーパー(自称)の記事が!
↓
「オー、日本の女は肉便器か!小学生もありか!」←外国人の理解
「よーしパパ、日本女性をレイプしちゃうゾ!」←犯罪予備軍の外国人の理解
↓
工作成功で、担当者は昇進へ(ええっ!?)
朝比奈豊(デジタルメディア担当/常務)⇒社長昇進
http://img01.hamazo.tv/usr/bakadamonde/20071023.jpg 長谷川篤(デジタルメディア局長)⇒取締役昇進
これが毎日新聞が「組織ぐるみで」やっていることです!
「Ryann Connell mainichi」で検索すると、世界中の言語に翻訳された記事がヒット!
ロシア語、フランス語、イタリア語、スペイン語、中国語……
世界中の人間が、毎日の記事を読んで「日本人は変態だ」、
「日本の女は肉便器!女子小学生との性交もできる!」
と思っています。
626 :
名無しだって洗ってほしい:2008/06/29(日) 01:54:25 ID:sf3KS1Nb
もどってこないのね・・・
627 :
名無しだって洗ってほしい:2008/06/30(月) 19:22:50 ID:KPBjPnKS
___
/ \
/ \ , , /\
/ (●) (●) \ 「日本人女性の55%は、出会ったその日に男と寝る。」
| (__人__) |
\ ` ⌒ ´ ,/
. /⌒〜" ̄, ̄ ̄〆⌒,ニつ
| ,___゙___、rヾイソ⊃
| `l ̄
. | 毎日 |
では毎日新聞の女性社員の55%は出会ったその日に男と寝るのですね?
\____ ______________________/
\/
/ ̄ ̄\
/ \ ____
|:::::: | / \
. |::::::::::: | / ⌒ ⌒ \
|::::::: 読者 |/ (●) (●) \ 「名誉毀損です。訴えます。」
. |:::::::::::::: } | (__人__) |
. ヽ:::::::::::::: } \ ` ⌒´ _/
ヽ:::::::::: ノ | \
/:::::::::::: く | | 毎日 | |
-―――――|:::::::::::::::: \-―┴┴―――――┴┴――
何年もの間海外ニュースサイトでこのような報道を行ってきた毎日新聞
あなたは許せますか?
詳しくは まとめサイト
http://www8.atwiki.jp/mainichi-matome/
628 :
名無しだって洗ってほしい:2008/07/02(水) 00:23:29 ID:jsnLEUa4
まだなのか…
・・・
「こちらスネーク、和式便所に被せて洋式にするあれを破壊する」
631 :
名無しだって洗ってほしい:2008/07/11(金) 06:13:12 ID:rBQ1KRa7
マダー?
このままじゃ老衰で・・・
633 :
名無しだって洗ってほしい:2008/07/21(月) 15:35:03 ID:CglIO4jL
634 :
名無しだって洗ってほしい:2008/07/23(水) 20:08:16 ID:5+JtBkg/
,,,,,,,,,,,,,,,,
〜{i:i:i:i:i:i:i:i:}
( ´・ω・)
(::蛇::::::::)
し─J
マダ?
┌┐
/ /
/ / i
| ( ゚Д゚)
|(ノi |)
| i i
| i i
\_ヽ_ゝ
U" U
636 :
名無しだって洗ってほしい:2008/07/27(日) 23:11:10 ID:rUTRwfQN
age
637 :
名無しだって洗ってほしい:2008/08/04(月) 01:26:04 ID:OrpuWrjn
638 :
名無しだって洗ってほしい:2008/08/07(木) 00:57:19 ID:Pz5lyiwA
スネーク…4はもう発売したぞ…
639 :
名無しだって洗ってほしい:2008/08/22(金) 06:14:14 ID:gGPvagsq
あげ
640 :
名無しだって洗ってほしい:2008/08/22(金) 17:03:54 ID:EfR0iWpI
蛇よ…早く帰ってこい…
もぅ一生分保守してしまった…
うんこ
このスレもはやいとこ1才と6ヶ月か・・・
こちらスネーク、○ナカのトイレでの潜入捜査中におっさんがDQNに絡まれているのを目撃した。指示を求む。
644 :
名無しだって洗ってほしい:2008/08/23(土) 19:15:22 ID:Z1/EfsV8
スネーク、排便の基本はスカトロだよ
彼らの口内にぶちかましてやるんだ!
645 :
名無しだって洗ってほしい:2008/08/27(水) 08:29:37 ID:w1G5RgLF
TOTOこんなところに来ちまったか、スネーク…
DAI☆BENだ、持って還れ!
647 :
名無しだって洗ってほしい:2008/09/14(日) 17:08:33 ID:9OxuYzUq
age
648 :
名無しだって洗ってほしい:2008/09/14(日) 19:53:36 ID:WdbJ8Fcz
今北産業
649 :
(○ω○) ◆PURIy6HuuU :2008/09/14(日) 20:03:34 ID:JzHbOtVd
正直、ここのスレは全く分からんけど、サイコ~!ウンコ~!
スネーク、MGS4はクリアしたぞ…?
>>69の兄です。
端的に言うと弟は事故にあってしまい、この世界にはおりません。
そんなわけですいません。
これだからゆとりは
653 :
名無しだって洗ってほしい:2008/11/24(月) 00:39:44 ID:koOKNPtY
あげ
654 :
名無しだって洗ってほしい:2008/11/27(木) 10:30:07 ID:XN2El2y3
PS31週間でいいから貸してくれよ
655 :
名無しだって洗ってほしい:2008/12/07(日) 01:04:58 ID:tnD5SOkB
24世紀の便器は飛び散らんのだよジョン・ルック!!
なんだか知らんが艦隊提督が宇宙通信で吠えていた。
656 :
自由人中井 ◆GmgU93SCyE :
良スレあげ