WOWOWのフレンズ Part2

このエントリーをはてなブックマークに追加
21奥さまは名無しさん
●『フレンズ』を製作したきっかけって?

『フレンズ』のスタッフは、『Dream On』という番組で、
30代の離婚した子持ちの男性が自分の人生の選択を顧みるという
ストーリーを描いたばかりでした。
そこで、今度は人生がこれから始まろうとしている人、
まだ人生の選択をしていない世代を描きたくなったと言います。
その時期って、人生の中でとても楽しいとき。もう子どもではないけど、
いろんな責任を抱えている大人でもない…。
それって、すごくエキサイティングなテーマ。だから20代を選び、
1人を主人公としたものではなく、アンサンブル・ショーに仕立てたのです。
実際、中心スタッフはニューヨークで6人のグループで仲良く過ごしていた
という経験がありました。
それで、20代の若者に話を聞きながら物語を作っていったんです。
最初は、スタッフの経験を盛り込んだりして。
例えば、ロスの元妻と同棲しているレズの女性はスタッフの友だちが
ベースになっている。
でもそのうちキャラクターたちが、自然に自らの世界を創造し始めました。
日本にはまだ例がない「スチュエーション・コメディ」というスタイル、
つまり登場人物と設定場面とのからみの面白さで笑わせる連続コメディです。
撮影法も『ER』などの他のドラマのようではなく、
舞台のようにステージで演じている作りになっています。
22奥さまは名無しさん:2001/08/20(月) 02:01
●6人のキャスト選びは?

この番組が始まったとき、主演の6人のキャストはほとんど無名でした。
何百人も、何百人もの人の中から、最後の2週間くらいで6人が決定。
シンプルだけどとにかく彼らが最高でした。
彼らを選ぶ決め手となったのは、もうただ、台詩を言わせて、
その人になりきっていたから。まるで、彼らの言葉のように自然に言って、
しかも笑わせてくれました。実は、ジェニファー・アニストマンと
マシュー・ペリーは既に別の番組と契約していて、フレンズは2番手でした。
だから、可能性としては低かったけど断られることもありえたわけ。
あと、コートニーもはじめはレイチェル役で起用したけど、
彼女自身が、「違うわ、違う、私はモニカ」と言った。
彼女の選択は見てのとおり正しかったようです。
6人はとても仲が良く、仕事のアドバイスをしたり、正直に話をできる仲。
いっしょに遊んだり、旅行にいったりもしているとか。
オンステージでも「フレンズ」で、オフステージでも「フレンズ」なんです。
カメラが回っていないときでも、私生活でも仲がいいから
お互いに本当に好いてるってことが番組にも現れています。
23奥さまは名無しさん:2001/08/20(月) 02:01
●コメディのネタはどうやって作ってるの?

まず、みんなで大きなデーブルを囲み、
「こんなことも起こりえる、あんなことも起こりえる」という具合に
アイデアを出し合います。
そして、人々を笑わせる話で共感できる話の中から起承転結のある話を選ぶ。
その内容を14人いるライターが脚本にし、1〜2回下書きをしてから、
全員でまた書き直します。脚本ができると、俳優たちが集まり、
大きなテーブルを囲みみんなの前で読み上げる。
そしてライターが改稿します。
次の日、改稿された台本で監督と打ち合わせをして、
ラン・スルーと言われるリハーサルをし、また改稿。3日目は、
監督と俳優がネットワーク関係者とスタジオ関係者の前で台本を読み、
彼らからフィード・バックをもらってさらに改稿する。
4日目はカメラとステージで打ち合わせして、最終改稿を。
とにかく改稿に改稿を重ねて台本ができ、5日目に本番となるわけです。
俳優もジョークのアイデアや素晴らしいアイデアをくれます。
24奥さまは名無しさん:2001/08/20(月) 02:01
●『フレンズ』はなぜ受けると思う?

愉快なショーであり、主人公に共感できる、という2点が誇れる部分です。
それに、愛を求めて、人生について、仕事について、悩みを抱えた20代の
若者を描いた番組が今までになかったのが人気の秘密だと思います。
この番組が始まった一番始めから明らかだったことですが、
観客は主人公6人に共感できて、彼らが観客の人生の一部になって
しまうのです。そして続きが気になってしまう。
愉快だけど、愉快だけではない。
ユーモアのセンスが違うイギリスや諸外国でも大ヒットしているのは、
キャラクターの話に共感できるからだでしょう。
はじめは、20代の若者の話を、彼らの親の世代が見てくれるかという
懸念はありました。しかし、愛を求めたり、家族との問題、友人との関係は、
世代も国も超えて普遍的なこと。
それが番組のコアな部分で、共感できる部分だから…。
また、魔法のようなスケジュール調整と、全てのコンビネーションがよかった。
俳優、素材、共感できる話題、そして笑いがある。
だから、俳優が1人違ったり、話が少し違ったり、たったひとつでも変えたら、
もう全く違ったでしょう。
25奥さまは名無しさん:2001/08/20(月) 02:02
●観客の笑いはどうやって作るの?

観客はこの番組の重要なところ。まず、クルーメンバー、俳優たち、
ライター、そしてワーナーブラザースの関係者、
ABCの関係者はゲストを招待できます。
それに加えて、200人の観客を導入。観客は偏ってほしくない、
ファンだけで観客が構成されるのを防ぎたいから、
仲介会社に手伝ってもらって、観光客、アメリカ人、いろいろな人種、
いろいろなタイプの人を混ぜて選んでいます。だから、ひたすら喜んで
ゲラゲラ爆笑する観客もいれば、静かに見入っているゲストもいて、
好ましいんです。インターネットで公募したり、観光客の多いロサンゼルスの
ハリウッドにあるチャイニーズ・シアターやユニヴァーサル・スタジオの
シティー・ウォークの辺りでもチケットを配ってます。
既に、4000〜5000人がウェイティングしている状態。
中には無料でチケットを手に入れて、
インターネットのオークション・サイトでせりにだすやつまでいる。
そうすると無料のチケットに25ドルとか30ドルといった値段がついてしまい
困ったもの。バラエティに富んだ観客を選びたいから無料にしているのですから。