正義のヒーロー・ヒロインのピンチに萌える人!

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27やられフェチ
【 新・月世界の戦慄(1) 】

 その日、モロボシ・ダンはウルトラホーク2号で月を目指していた。ザンパ星人によって
破壊された月世界基地再建の為に派遣されたステーションV3の隊員が、消息を絶ったのだ。
ホークの機内でダンは、月面でのザンパ星人との戦いを思い起こしていた。
(あの時、僕は敵を完全に殲滅する事が出来なかった・・・)
ウルトラセブンに変身したダンは、ザンパ星人の操る怪獣ペテロの頑丈な巨体と、月の夜が
もたらす寒さにすんでのところで敗れかけたのだ。戦いのさなかに大隕石が月面に衝突しな
ければ、セブンは光のエネルギーを補充出来ずに、ペテロの巨体の下敷きになったまま最期
を迎えていただろう。ギリギリの一瞬に放ったワイドショットでどうにかペテロは倒れたが、
木っ端微塵に爆砕するまでには至らなかった。
(生きて地球に戻る為には、あのワイドショットに全エネルギーを使う訳にはいかなかった
・・・いや、それは言い逃れだ。ひょっとしたらペテロは生きていて、V3の隊員達を襲ったの
かも・・・だとすれば、責任はこの僕にある・・・・)苦悩するダン。その時、無線機からアマギの
声が響いた。
「ダン、加速をやめろ!月に突っ込むつもりか!?」
ぎょっとして計器盤に目を走らせると、エンジンは動いていないのにスピードが急速に増して
いる。すでに逆噴射の開始ポイントを遥かに過ぎていた。
「何故だ?オートパイロットが効いているはず・・・」
驚きながらも素早く手動操作に切り替えて各スイッチを操作するが、何一つ反応しない。本部
からはキリヤマの切羽詰った声が飛んでくる。
「どうしたダン、減速しろ!!」
「隊長、全系統が操作不能です!あの時と同じですーーー!!」
やり取りの間にも、月は恐ろしい速さで迫ってくる。もはや一刻の猶予も無い。
「本部、こちらモロボシ。ホークを捨てて脱出します!」
                           ( つづく )
28やられフェチ : 2001/01/08(月) 23:05 ID:???
【 新・月世界の戦慄(2) 】

「ダン、V3に応援を要請した。すぐクラタが助けに行くぞ。いいか、絶対に生きて・・・」
ダンは最期まで聞かずにウルトラアイを着眼した。ウルトラセブンに変身すると同時に機外
に飛び出す。猛烈なスピードで月面に突き立とうとしていたホーク2号が、それを待っていた
かのようにピタリ、と中空に静止した。ザンパ星人の超兵器、遠隔指示機の恐るべき威力で
ある。
(やはり生き残りがいたか・・・)
地表に降り立ったセブンの呟きを聞き取ったのか、岩陰からゆらり、と人影が現れた。不敵
な笑みをもらしながら光の中へ歩み出たのは、果たせるかな殲滅されたはずのザンパ星人で
あった。
「フッフッフッ・・・ようこそ思い出の地へ。いや、自分の墓場へと言うべきかな、ウルトラ
セブン?」
「くだらん御託はいい!V3の隊員達をどうした!?」
ザンパ星人は、判り切った事を聞くなとでも言いたげに肩をすくめてみせた。
「君やキリヤマ、それにクラタとかいったな、おびき寄せる為の小道具に過ぎんよ。では、
私からも聞こう。弟の頭を吹き飛ばしてくれたのはキリヤマか、それともクラタか?そいつが
出て来るまで私は地球人を殺し続ける、何億人でもな。さあ、答えてもらおうか」
無言のまま飛び退って間合いを取ったセブンは、膝立ちの体勢から必殺のアイスラッガーを
放った。
「デュアッ!」裂帛の気合と共にセブンの手元を飛び出したアイスラッガーは豪快な軌跡を
描いて敵に殺到し、避ける間もあらばこそ、遠隔指示機を構えたザンパ星人の右腕を肘から
切断した。
「ギイイエエエ〜ッ!!」
腕を押さえて転がり回る星人には目もくれず、右手から投げ出された遠隔指示機を拾い上げ
たウルトラセブンは、力を込めてそれをひねり潰した。うずくまったまま呻くザンパ星人に
その残骸を投げつける。
「教えてやろう、お前の弟を倒したのは私だ。これ以上歯向かうのなら、お前も弟の後を
 追う事になるぞ!」
                                ( つづく )
29やられフェチ : 2001/01/08(月) 23:06 ID:???
【 新・月世界の戦慄(3) 】

油断無くエメリウム光線の発射体勢を取りながら、間合いを詰めていくセブン。ザンパ星人は
ふらつきながら立ち上がる。
「そうか、おまえが・・・こんなに早く仇が見つかるとはな」
「無駄な抵抗はやめろ!遠隔指示機はもう無い、それにその身体で私に勝てると思うか!?」
「やってみなければ分かるまい」もはや星人は背筋を真っ直ぐに伸ばし、必殺のエメリウムに
狙われている事も意に介さぬ風でセブンを見据えていた。その落ち着きぶりに、ウルトラセブン
は次第に気圧され、詰めていた間合いがじりじりと広がっていく。
(何故だ、こいつのこの自信は一体どこから来るのだ・・・?)
と、不意にザンパ星人が肘から先の無い右腕を振り上げた。次の瞬間、
ばきッ-----!!
「ぎゅあ!」突然のパンチに吹っ飛ぶセブン。辛うじて受身を取って転がったものの、その
パンチがどこから繰り出されたかが全く判らない。彼我の間合いは十数歩も離れていたのだ。
そのうえ敵の右手は胴体からずっと離れた所に転がって--------
(無い、奴の手が!?確かに斬り落としたはず・・)思う間もなく虚空から拳が立て続けに
見舞われ、防戦一方のウルトラセブン。ザンパ星人はその様子を愉快そうに眺めていた。
もちろんその足は先程から一歩も動いてはいない。
「見事に引っ掛かったな。私の遠隔指示機を壊したつもりだろうが、あれはダミーさ。弟の
 形見を改良して、私の身体に埋め込んだのだ。私を倒さん限り止める事は出来んぞ」
右腕を掲げると、消えていた肘から先が飛んで来てピタリと合体する。一瞬の隙が生まれた。
(今だ!!) セブンはすかさず構えを取らずにエメリウム光線を発射!必殺の青い光芒が
敵の無防備な顔面を襲う。しかし星人は手の一振りで軽々と光線を逸らしてしまった。
「馬鹿な------!!」呆然とするセブンの背中に、鋭い爪が振り下ろされる。ザキュッ!
「ぐあウ!」仰け反るセブンの無防備な腹に、正拳が撃ち込まれた。2発、3発・・・
「ギュエッ!ギョ、ウギュワ!!」さすがのウルトラセブンも堪らず膝を付いてしまう。と、
その膝から、あろう事かザンパ星人の腕がニョキニョキと生えてセブンの首を掴んだ!!
「ギュ!ううぐ・・・ぎゅああ・・・ッ」懸命に振りほどこうともがくが、腕は万力のよう
に締め付けて離れない。
                                ( つづく )
30やられフェチ : 2001/01/08(月) 23:07 ID:???
【 新・月世界の戦慄(4) 】

(このままではやられる・・・)セブンはアイスラッガーを外すと逆手に持ち、首を締め上げる
ザンパ星人(の腕)に斬りつけた。しかし寸前で腕は煙のように掻き消え、何物をも切断する
正義の刃は自らの胸に並んだ太陽エネルギー変換用のジェネレーターに食い入った。
「じゅあ!あああアッ」思わずアイスラッガーを取り落とし、セブンは傷付いた胸を押さえて
うずくまる。その傍らを、糸で釣られたようなフワフワした動きでアイスラッガーが漂っていく。
「待てッ・・・!」掴もうとするその手をすり抜け、彼の分身は鋭い動きで斬り掛ってきた。
ビシッ、という小気味のいい音と共に、セブンの手首から鮮血がほとばしる。ザンパ星人は
片手でベルトのバックルに触れて遠隔指示機を操作しながら、自らの武器に翻弄される正義
のファイターの姿を満足げに見やっていた。
「どうかね、素晴らしい性能だろう?物体を自在に動かし、空間を捻じ曲げてビームを逸ら
 し、そのうえこんなイタズラも出来る」
バックルに触れると星人の手首から先がふっと掻き消える。フラフラと立ち上がりかけてい
たウルトラセブンが、その時ギクリと身体を凍りつかせた。
「な・・・ギュアッ、よ・よせッ!!」突然内股になり、前屈みになるセブン。身体にピタリと
張り付くその真紅の戦闘服の股間に奇怪な手形が浮き上がり、もぞもぞと蠢いている。
「ジュオ!う・・くウッ・・・」がくがくと膝を震わせ、股間を這い回る邪悪な指の動きに
翻弄されるセブン。ザンパ星人の指先からは甘やかなパルスが放たれ、正義の戦士の生理に
揺さぶりをかけてくる。先程までとはうって変わった淫猥な攻撃に、さしも無敵のウルトラセブン
も自分のペースを取り戻す事が出来ない。
「ううウ・・あ!ウジュアッ・・・!!」傍らの岩塊にもたれかかり、股間を押さえて身を揉むセブン。
離れた敵に一物をまさぐられ、からかい半分の凌虐を受けながらも、何一つ反撃の出来ぬ屈辱
がその身内にわだかまる。そしていつしかそれは、自分自身の意志を裏切って鼠径部に凝固
し始めていた。掌の感触からそれと知った復讐者は、口の無い顔から恐ろしい笑いを放つ。
「これはこれは!!私の愛撫もまんざらではなかったようだ!いやいや、そんなに溜まって
 いたのかね、ウルトラセブン?」そう言いながらも、油断無くセブンの股間に置いた手を
小刻みに振動させる。秒数千回という経験した事もない刺激に、セブンはもはや反撃どころ
ではなかった。
                                      ( つづく )
31やられフェチ : 2001/01/08(月) 23:07 ID:???
【 新・月世界の戦慄(5) 】

「うあ!・・ぐうッ、うウく・・・おおお!!」今や月の大地に倒れ込み、自らの股間を掴んで
のたうち回る真紅の宇宙人を、地球の守護神と言われて誰が信じるだろうか。
「そうしていると自分で自分を慰めているようだな、まったく無様な・・・」ザンパ星人の揶揄も、
快感の大渦に巻き込まれたヒーローにはもはや届かない。
(こ、このままでは・・・駄目・・だッ・・・!)朦朧とする意識の中、セブンは本能的に遠隔指示機
の影響から逃れようと這いずり始めた。
「私を倒さん限り、逃げられはせんのだがねエ・・・」やれやれと首を振り、ザンパ星人は
バックルに触れる。ギクシャクと股間を上下させながら進んでいたセブンが、止めの刺激に
ギクリと身を凍らせた。
「あああッ!ギユア、おおアッ!!んンおおお・・・」
絶叫とともに精を放ち、一気に脱力したその腕は、自らの体重すら支えきれずに大地に突っ
伏してしまう。
「さて、仕上げといくか」ザンパ星人が左手を上げると、巨大なカボチャを乱暴に積み上げ
たような深緑色の塊がフワリと着地した。ザンパ星人の忠実なる下僕、大怪獣ペテロだ。
ペテロは主人のテレパシーを受け、恥辱に満ちた快楽の余韻に未だその身を痙攣させている
ウルトラセブンの後ろまで進むと、そのままセブンの上にのしかかった。下敷きになったセブン
が悲鳴を上げる間もあらばこそ、倒れこんだ勢いでぐるりと前転したペテロの身体に、ウルトラ
セブンは見事にめり込んでいた。
「よしよし・・・」ザンパ星人はこの時ようやく敵の身体に触れられる距離まで近付いた。
セブンの股間に置いていた右手をようやく戻す。どろりとした白濁にまみれたその手を、目の前
のヒーローの顔にかざした。半ば失神していたセブンが、敵の意図に気付く。
「やめ・・ろツ・・・」
「君の身体から出たものだ、君に綺麗にしてもらおう」無慈悲に言い放つと、銀色の顔面に
白い汚辱を塗り込めていく。
「ウウブ!おッ、やめ・・・ぎゅおお!!」ペテロの身体にめり込んだままでは避ける事も
ならず、顔一面に自らの精液を塗りたくられる屈辱に耐えるしかないウルトラセブン。と、その
ペテロが激しく全身を揺すぶった。
                                        ( つづく )
32やられフェチ : 2001/01/08(月) 23:08 ID:???
【 新・月世界の戦慄(6) 】

「何だ、ウン?・・・そうか。セブン、ペテロからも君に言いたい事があるそうだ。君が 吹き飛ば
してくれた顔のお礼をね」
そう、先の戦いでセブンが放ったワイドショットは、ペテロの頭部の半分を吹き飛ばしていた
のだ。ペテロはぐい、と身をよじり、無残に焼け焦げた顔面をセブンに向ける。口とおぼしき
辺りから粘り気のある液体が流れ出し、セブンの顔面にふりかかった。
(溶解液か・・・だが私には効かん)しかしその余裕も、溶解液が胸のジェネレーターに達する
までのものでしかなかった。アイスラッガーで自ら付けた裂け目に粘液がもぐり込むと、
じゅううううウ--------!! 激しく煙を上げ、セブンの身体を侵食していく。
「ギユエエエ-------ツ!!!うぎゃアツ、ギョアア・・・・!!」身も世も無い悲鳴を上げ、
悶絶するセブン。その眼光が激しく明滅していることからも、苦痛の大きさが見て取れる。
巨体を跳ね上げて喜ぶペテロに、ザンパ星人も満足げに声をかけた。
「よしよし、ペテロ。待っていろよ、今お楽しみを増やしてやるぞ」
遠隔指示機で奪い取ったアイスラッガーを使い、セブンの身体のあちこちに傷を付けていく。
どぶ、どぶりと吐き出されるペテロの溶解液を手に取り、巌のように引き締まったセブンの
肉体になすり込むと、
「ぎゅ、アツ!!うお、おおおツ・・・」真紅のスーツは赤黒い煙に包まれ、傷口から覗く皮
膚が無残に焼け爛れていく。
「うむう、ううアツ!グウッ・・くッ・・・」
激痛に耐えかねてがっくりとうな垂れた顔面に、ビームランプが点滅する。そこには普段の
輝きはもう、無い。再び朦朧とした意識の下、ウルトラセブンは死の感覚に苛まれる。
(ああ、このまま私は負けるのか・・・せめて光の国に知らせを・・)
必死の思いでふり仰いだセブンの顔面に、アイスラッガーの尖端が突き立てられた。最後の
力でウルトラサインを発しようとしたビームランプが、グシャリと潰される。
「ガッ-------------!!」
「返すぞ、もともと君の物だ」どこまでもネチネチと、だがソツのない敵の責めに、無敵を
誇ったウルトラセブンの闘争心も粉々に打ち砕かれてしまった。
「殺せツ!!このうえは・・・・」荒い息の下、セブンは戦士としての誇りを見せる。
「勿論そのつもりだ。だが、そう急くな。ふさわしい死に場所を考えてやったぞ」素っ気無
く答えると、ザンパ星人は両手で遠隔指示機を操作した。セブンを取り込んだままのペテロ
の巨体が、フワリと浮き上がる。
「・・・どうする気だ!?」足の下に遠ざかっていくザンパ星人に問い掛けるセブン。
「君を地球に帰してやろう。迷子にならんようにペテロをお供に付けてやるから、二人旅を
 楽しむがいい」ザンパ星人は次第に速度を増しながら離れていくセブンに応える。
「何ッ・・・まさか、私を地球に突っ込ませようというのか!?」
「さすがはウルトラセブン、察しがいいな。君とペテロを合わせれば、ちょっとした大隕石
 の出来上がりという訳だ。地球の守護神が破壊神として降臨する、どうだ、皮肉が効いて
 いるだろう?まあ、その前に君の愛する地球人が、ペテロごと君を破壊しなければの話だ
 がね、フッフフフ・・・君はどちらだと思うかね、自分自身の最期を?」
急速に遠ざかりつつある月面からの恐ろしい哄笑が、ウルトラセブンの胸をドス黒い絶望で
塗り潰していく。エネルギーも失い、満身創痍の身では羽交い絞めする巨獣を振り切る事も
叶わず、成す術の無い自身の悲惨な運命を呪うだけが、彼に許された唯一の自由だった。

                                     ( この項 了 )