皇国史観で東日本人を侮辱するな その5

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964諏訪大社の氏子

さて、民主主義なんだけど、致命的な欠陥があるんだな、これが。
民主主義って、自立的に存在し得る制度じゃないんだ。

例えば北アイルランド。北アイルランド紛争の民主的解決って可能だと思う?

民主的にということで、北アイルランドの帰属を住民投票で決定することになったとして、もしもその住民投票の有権者が北アイルランドの現在の住民に限られれば、プロテスタント多数派によって英国残留が可決されるだろうね。

でも今の英国とアイルランド国の間の国境自体、ちっとも民主的でも何でもない歴史の産物だろ。その国境を前提に誰が投票に参加出来るかを決めたら民主主義に反するのでは?

だからと言って、アイルランド島全体を対象に住民投票をやればカソリック多数派は北アイルランドのアイルランド共和国入りを決めるだろうけど、北アイルランドの将来を南アイルランドの多数派が決めちゃって良いのかい?

どういうことかというと、国家それ自体の線引きに異義申し立てをしている人達がいた場合、民主主義は機能不全に陥るんだ。より一般的に「民主主義には有権者を民主的に決定する方法論が欠けている」わけさ。

民主主義って、国家が既に存在している、国民(有権者)が既に確定している、そういう前提で、既に存在している共同体のある一側面について合理的に理性的に話し合いで集団的意志決定をしましょうよ、ということなんだ。
965諏訪大社の氏子:2001/03/28(水) 00:11

資本主義について言うと、選挙の時に買収ってしちゃいけないことになってるよね。

契約自由とか商取り引きの自由とか、そういう資本主義の価値観から言えば買収して何が悪いって思うけど、でも買収って選挙を歪めるし、公正な選挙は代議制民主主義の根幹だし、だから買収はいけないわけだ。

つまり資本主義より民主主義の方がより上位の価値である、という判断なんだろうな。

その民主主義より共同体の存立の方がさらに上位の価値だろ。だって各人の帰属する共同体が確定していなければ有権者が決まらないんだからね。そしてその共同体が近代的で合理的で信頼の置けるものでなければ資本主義は機能出来ないんだから、共同体の健全性の確保はもちろん資本主義より上位の価値だよね。

それなのに資本主義+民主主義の組み合わせは共同体を裏切っているように思うんだ。

一つの例として原子力発電所。原子力発電をすると必然的に核廃棄物が出るけれど、この核のゴミの処理方法はまだ確立してないよね。そして核のゴミは物によっては何万年もに渡って放射線を出し続け、我々の子孫の世代のお荷物になり続けるかも知れないよね。

じゃ、一体何の権利が有って我々は未来の世代を排除した今の議会で原子力発電所を作ることを決めることが出来るわけ?