しかも、嫌悪刺激は容易に弁別刺激化しますから、
(1)の社会的強化子を得る機会をも提供することになります。
この攻撃行動は同時に苦痛を伴うにもかかわらず、やめられないのです。
これを、「厨房随伴性」と呼ぶことにします。
この随伴性の特徴は、サド・マゾヒスティックな高頻度行動にあります。始末に負えません。
したがって、嫌悪刺激の提示を断ち切ることが重要なのです。
つまり、攻撃行動を生じさせる確立操作を行わないことです。
しかし、消去を徹底することは現実的に不可能です。
そこで、穏やかな正の強化に切り替えることによって、
適切な行動のみを正の強化スケジュールの下へ置く必要があるのです。
臨床強化活動はこの目的で推奨されるべきものです。
しかも、臨床強化活動自体が、嫌悪刺激提示の確立操作とは逆の確立操作として作用するため、
厨房に限らず、適切な行動が生起しやすくなります。
>>11氏の「弱バブルの陽気な景気維持の方が幸せ」という見事な分析がこれにあたります。
ただし、介入初期において強化のインターバルが突然長くなると、
消去過程だと勘違いした厨房が一時的にバーストを起こす可能性がありますが、
今回の臨床強化活動においては、バーストはしばしば攻撃的になります。
なぜなら、消去は、嫌悪刺激呈示の確立操作と同様の作用をする事もあるからです。
厨房にとっては、消去=正の強化子除去(負の罰)を、
嫌悪刺激提示(正の罰)と勘違いすることなど簡単なので、
大喜びでバーストしまくるでしょう。
そんなときにうっかり強化してしまうと大変です。気をつけましょう。