936 :
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紹介されてその男に会った
僕はまだ若くて 助言が欲しい時期だった
「よろしくお願いします」と僕は挨拶した
「君は幸せか」――いきなり、男は言った
「う…」僕はつまった
「君の中には不安がある」――男は断言した
「ヴ…」僕はよどんだ
「柱を持たんからだ」――男の声が高くなった
「そ、そ」そうかもしれない、と言おうと思った
「自分を見つめろ!」――男は言い放った
「ぐ…」そうしたいと思っているのだ。が…
「そうすれば見えてくるはずだ、そこに…」――男は続けた
「!!」僕はハッとして男を見た
「…“何か”が…」――男はじつに重々しく 言った
「な…」何が?と訊こうとすると
「信じろっ!!」――男は大声で言った
「…はい」僕はついに そう答えてしまった
937 :
.:2001/06/09(土) 20:06
>>936 続き
…男が詐欺師だとわかったのは、
ずっと後になってからだった…