◆◇心霊ちょっといい話◇◆

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210これかな?
お盆百物語スレッドより。
ナンナさんの発言を転載。改行などをちといじりました。

名前:ナンナ 投稿日:2000/08/28(月) 23:11
はじめまして。
今日、たまたまこのスレに目が止まったので、私も参加させて下さい。
怖い話というより、ちょっと不思議な話かもしれません。

私が以前付きあっていた彼は、3年前、急性白血病でこの世を去りました。
病気の進行が早かった為、治療は無菌室で行い、外部との接触も遮断され、
会えない日が続きました。 薬の副作用が日に日に彼の体力を
消耗させていくようでした。

ある日の夢です。
広くて明るい真っ白な病室のベッドに彼が横たわっています。
そこはもう無菌室ではなく、静かで誰もいない病室です。
私はベッド脇に座って、眠っている彼の手をとり、自分の膝の上に載せた
洗面器の水で彼の手をさらさらと洗っています。 彼は白いパジャマを着て、
手を洗われていても終始、目を開けることは ありませんでした。
夢の中ではとても穏やかな気持ちでいられたのに、はっと目を覚ますと
私は泣いていました。
暫くして彼の訃報が届きました。

この話はもう少し続きます。
211これかな?:2001/02/28(水) 21:00

彼の死後、私はしばらく気持ちが滅入って、鬱々と過ごす日が続きました。
気力もなく、暇さえあれば彼との思い出をたぐってばかりでした。
ある日、『俺、いつか犬を飼いたいんだよ』と言っていた彼の言葉を
思い出しました(でも彼はマンションに住んでいたので、その夢が
叶いませんでした)。

私は動物好きでしたし、犬を家族の一員に迎えることで彼の夢を
共有したかったのかもしれません。
親に相談しても、別に反対されませんでした。
(うちの親は、彼を亡くした悲しみから一刻でも早く、私が立ち直ることを
犬に託していたようです)

動物管理センタや、いくつかのツテをたどり、♂の子犬と出会いました。
沢山の子犬の中から第一印象で、『この子!』と決めましたが、
あとで聞いたところによると、その子犬の誕生日というのは、
奇しくも彼が亡くなった日と一致していました。

今では天国の彼が私を元気づけるために、子犬と巡り合わせてくれたのかなあと
思いながら毎年愛犬の誕生日を祝っています。
#長い割に怖くなくてごめんなさい。(カウントされるのは気が引けます・・)