グレイプバインのオサーンを待つ間

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925名無しのエリー
リーダー、すーべー、だーりー、りだ、オサーン・・・いくつもの名を持つ男、
西原誠。
926名無しのエリー:2001/06/08(金) 09:22
彼の顔は知っていた。朴訥そうな好青年。そんな印象だった。
927名無しのエリー:2001/06/08(金) 09:23
真剣にベースを弾く表情に私は魅かれていった。
928名無しのエリー:2001/06/08(金) 09:25
そしていつしか私は、「彼の声がきいてみたい」そんなことを思うように
なった。少女のように。
929名無しのエリー:2001/06/08(金) 09:26
そして、その想いが叶う日がきた。
930名無しのエリー:2001/06/08(金) 09:41
・・いやっいやぁぁぁ!こんなはずではかった。
931名無しのエリー:2001/06/08(金) 09:42
彼の声はヘタレな私の想像をはるかにこえた、超低音バリトンボイスであった。
932名無しのエリー:2001/06/08(金) 09:44
イメージとのあまりのギャップに、落雷をうけたかのような衝撃をうけた。
・・ある秋のことだった。
933名無しのエリー:2001/06/08(金) 09:45
あれからどれくらいたったのだろう。
934名無しのエリー:2001/06/08(金) 09:46
私はいつものようにベッドに入った。枕元にはMDプレーヤー。
935名無しのエリー:2001/06/08(金) 09:50
いつの頃からか私は、彼の声をききながら眠るようになっていたのだった。
936名無しのエリー:2001/06/08(金) 09:51
時がたち、魅了されたのだ。あんなに忌み嫌ったはずの、あの声に。彼の声に。
937名無しのエリー:2001/06/08(金) 09:53
暗闇に横たわり、ヘッドホンを耳にあてる。PLAYボタンを押す・・・
938名無しのエリー:2001/06/08(金) 09:55
「ばふばふばふ」・・・ああ、これなの、これなのよ。
939名無しのエリー:2001/06/08(金) 09:56
彼の低音は私を優しく包み、そっと眠りへといざなうのだった。
940名無しのエリー:2001/06/08(金) 10:00
その時だった。「ふははははは」
甘ったるい、かすれた、でかい笑い声に私は目をさましてしまう。
941名無しのエリー:2001/06/08(金) 10:01
「ばふばふばふ」「ふはははは」「ばふばふ」・・くり返される2つの声。
942名無しのエリー:2001/06/08(金) 10:02
眠りは妨げられ・・・そうして夜は更けていった。  おわり