小説「仮面ライダーのの」

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120名無し娘。
市井紗耶香は探していた。親友の明日香を、
福田明日香を殺した犯人を。
だが、目の前で殺されたにも拘らず、
犯人の手がかりは一切なかった。
故に彼女は探偵となり、日本全国を犯人探しの為
放浪する事となったのだ。

ここ最近起きている小さな犯罪組織や暴力団の壊滅は
市井の手によるものであろう。
市井は片っ端から潰していったのである。
ただ、そんな彼女ですら手をこまねく組織があった。
そう、ゼティマだ。相手が生身の人間ならまだしも、
改造人間となれば話は別だ。彼女はゼティマの謎を
調べるべく、組織に自ら組した。だから石黒と中澤は
その存在を知っているのである。ただ、市井の真の目的に
ついては全く知らない。あくまでも
ゼティマの一員と言う存在に過ぎなかった。

(市井紗耶香、あなたは何を考えているの!?)

石黒は中澤家で一人考えていた。あの公園での出来事、
すぐ後の真里の帰宅。石黒、中澤の裏切り、辻の存在。
それらを知っているにも拘らず真里を助けてくれた。
疑問が残る。裏切り者の妹を助ける義理などないはずだ。
なのに、彼女は助けてくれた。そしてなにより、
彼女が残した言葉も気になる。

『「明日香って知らない?」』
121名無し娘。:2001/07/16(月) 00:18 ID:8UKtYqek
一応、市井は早川健=ズバットって事で。
122名無しっぺ :2001/07/17(火) 22:43 ID:iiRMnjeE
「市井、よくも今まで騙してくれたな。だがこれで終わりだ!」

ここはゼティマの改造人間の一人、コウモリ男のアジト。
とうとう市井の正体がばれたのだ。

「ふっ、とうとうバレちゃったみたいだね。
 まぁ、いい加減アンタらみたいなゲス野郎の
 元で手下のフリしてるのも疲れたし、
 アンタらの情報も十分集めれたし。辞めるには
 丁度いい頃合みたいだね」

市井はボコボコにした戦闘員を足で転がせながら言った。

「『辞める』だとう!?お前には死んでもらうんだよ!!」

コウモリ男が問答無用で市井に襲いかかった。
滑空してきたコウモリ男をヒラリとかわす市井。

「アンタ、自称日本一の超人なんでしょ?」

「なんだ?こんな時に。だが、まぁ、そうだな。
 俺ほどの実力者はなかなかいないだろうな」

戦いを止め、突然語り合う二人。妙な雰囲気だ。

「ヒュウッ、チッチッチッ。アンタ、日本じゃ二番目だ」

市井がテンガロンを人差し指で上げ、ポーズを決めた。

「何ィッ!?じゃあ、日本一は誰だ!?」
123名無しっぺ :2001/07/17(火) 22:56 ID:iiRMnjeE
「チッチッチッ」

親指で自らを指差す市井。

「貴様ぁ!舐めてるのか!」

コウモリ男が再び市井を襲う。だが市井はまたもこれをかわした。
普通の人間には出来ない芸当だ。だが、市井は普通の人間である。
ただ、何をしても「日本一」な所以外は。

「ぬうっ!?ど、どこだ!?」

思いっきり攻撃を避けられ、コウモリ男は
市井を見失った。
するとコウモリ男の背後からエンジン音が。

コウモリ男が振り向くと、そこには真っ赤な
車に仁王立ちしている、これまた真っ赤な特殊スーツを
着た人間が立っていた。

「誰だ!?」

「ズバット参上、ズバット解決!人呼んで、
 さすらいのヒーロー、怪傑ズバァット!!」
124名無し娘。:2001/07/19(木) 22:56 ID:HlYBVzXQ
ヽ^∀^ノ<誰か書いてよー!もしかしてズバットじゃマニアックすぎ?
125名無しっぺ:2001/07/20(金) 19:08 ID:43naijH6
見てる人がいるのかわかんないけど、続き書くぜ!
>>123の続き
「!!??市井かっ!?ええい、誰だろうと構わん!
 血祭りに上げてやる!」

コウモリ男は牙を剥き出しにし、市井の喉元に喰らいつこうと
ものすごいスピードで襲い掛かった。が、市井は素早くそれをかわし、
コウモリ男の首に右手に持ったムチを巻きつけた。

「ぐぅぅっ!」

コウモリ男はムチによって攻撃の勢いをなくし、たまらず
声を上げた。そして市井はムチに込めた力を更に強める。
126名無し娘。:2001/07/20(金) 19:28 ID:GE6t25Uc
ギターに入った強化服が(・∀・)イイ!
127名無しっぺ:2001/07/20(金) 20:15 ID:43naijH6
「人間だったら警察に突き出せばいいんだろうけど、
 アンタら改造人間の場合は警察じゃどうしようもないからね。
 悪いけど、死んでもらうよ!」

市井はそう言うと、ムチを巻きつけたまま空中高く
ハイジャンプし、秘密基地の天井部分の鉄骨を飛び越えた。
結果として市井が着地することでコウモリ男は首吊り状態になった。

「アディオス・・・」

それがコウモリ男が最後に聞いた言葉だった。

「うぐぅっ!・・・」

市井はムチをピンと弾いてトドメをさしたのだった。