533 :
名無 :
「矢口真里の、オールナイトニッポンスーパー」
裕ちゃんが、娘。を抜けて一ヶ月が過ぎた。
9人体制の娘。にもすぐに慣れるだろー、って思ってたけど、実際はそうはいかなかった。
どうしてだろう?
紗耶香の時も、悲しかったけど、今回は、微妙に違う。
(裕ちゃんがいたら、ここはなんて言うだろう)
(裕ちゃんなら、どうフォローしてくれるだろう)
ふっ、と(このまま消えてしまいたい)って思った。
楽屋に戻る。大きな鏡の前で、自分の顔を見る。
(あんましいい顔してないな〜)
こんな顔、裕ちゃんに見せられない。
私は、ここで何をしているんだろう?
私は、どこにむかって歩いているんだろう?
(こらっ、裕子! 私、どーしたらいいか分かんないよ)
難しいことを考えると頭痛くなってきた。
しかも眠い。すっごく眠い。
もう、スタジオに戻んなきゃ……
……。
534 :
名無 : 2001/03/07(水) 21:09 ID:wJrumE5Y
「矢口さん、矢口さ〜ん」
スタッフの呼ぶ声に、がばっ、と跳ね起きた。
しまった、完全に寝てしまっていたっ!!
「わあああ」
と、楽屋を飛び出しかけて、
鏡をみて、凍り付いた。
く、黒い……。
黒髪のダサダサ矢口真里が、鏡の向こうからこっちを見ていた。
「な、なにこれ、なんのイタズラ?」
横には、カメラクルーがいる。私が寝ていたところをずっと撮影していたらしい。
(スターどっきり?)
一瞬、そう思ったが、違う。彼らは、asayanのスタッフだった。
535 :
名無 : 2001/03/07(水) 21:10 ID:wJrumE5Y
「懐かしいですね〜。どうしたんですか?」
「寝てるところ、撮っちゃったよ。全然緊張してないね」
「緊張? どうしてですか?」
「先輩たちが、二階でメイク終わったら、次は君たちの番だからね」
振り向くと、わあっ!
紗耶香!
圭ちゃん!
みんな、どうしたんだ一体!
ずっと昔、
ずっと昔の、二人がテーブルに座っていた。
そして、
「あの、お水は……」
裕ちゃん!
裕ちゃんだ!
二階から、裕ちゃんが降りてきた。
昔の、まだ田舎くさい裕ちゃんだ(笑)