大好きな妹、あやたん

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706スレ創設者(本物)

俺 「今日は何処へ行こうか?明日は外に出ちゃダメだから今日は遊び溜めしようなっ!」

あやたん 「うんっ!」

二人はしばらく周囲を散策した後、家の裏の森にある井戸に向かうことにした。

あやたん 「お兄ちゃぁん・・・わたし、ココちょっと嫌い・・・怖いもん」

俺 「怖い?」

あやたん 「前に見たテレビで井戸からおんなの人出てくるの、あったでしょ?あの井戸と似てるし・・・」

あやは井戸に近づくのを嫌がっているようだった。それが俺のイタズラ心を刺激した。

俺 「大丈夫だって!ほら!」

あやたん 「あ!お兄ちゃん!」

俺はあやの手を離し、井戸に近づく。

俺 「おばけさんいるかなぁ〜?」

あやたん 「お兄ちゃん!あぶないよお!」

俺 「どれどれ〜?」

俺は井戸を覗き込む。この後、ちょっと井戸の後ろに隠れてあやを脅かしてやるつもりだった

だが・・・そこで俺が見たものは・・・
707Mr.名無しさん:2001/07/05(木) 21:17
貞子?
708スレ創設者(本物):2001/07/05(木) 21:22

俺 「うあああああああああ!!!」

お兄ちゃんが私の前で叫び声をあげながら井戸に落ちていった。

あやたん 「お、お兄ちゃぁぁぁぁぁん!!!」

あやは井戸に駆け寄ろうとして少し躊躇する。

お兄ちゃんが井戸に落ちる寸前、井戸から誰かの腕がお兄ちゃんの手を掴んでいたのを見た気がするからだ。

あやは怖くなった。お兄ちゃんがいなくなって、今、自分は一人なのだ。

あやたん 「ふ、ふええええ・・・・・」

あやは座りこんで泣き出してしまった。

あやたん 「おにいちゃああんおにいちゃぁぁぁぁん・・・」

あやの泣き声が森に響き渡る。



あれから、どれくらい経っただろうか?ふ、とあやが気づくと、しゃがみ込み、地面に蹲るあやの目前には誰かの足が見えていた。

その足はやけに青白く、ドロで汚れていた。爪の奥にはドス黒い土がはさまっている。

あやは恐る恐る足の主を見あげた・・・・そして相手の顔を見てしまった

あやたん 「ブヒイィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ!!!!!」

あやの恐怖の叫び声が森に木霊した
709スレ創設者(本物):2001/07/05(木) 21:32

母 「はい・・・はい、そうです、まだ中学生なんですよ、これでも」

祖母 「なんまいだーなんまいだー」

母 「どうして・・・どうしてこんなことになってしまったのか・・・ええ、はい、息子のほうはまだ見つかってないんです」

母 「せめて遺体だけでもと・・・・はい、・・・・いえ、病院には・・・はい」

古びた家に祖母の呟きと母が電話する声だけが響く。

あやは広い部屋のすみに蹲っていた。

髪の毛は白く染まり、顔には10代とは思えないほどの量の皺が刻み込まれている。

あまりの恐怖に、老け込んでしまったのだ。

母 「あや?大丈夫?」

母が電話を終えて部屋に入ってくる。

母 「大丈夫・・・大丈夫だから・・・」

母は以前は愛らしかった娘を抱きしめる。

それでもあやの眼は恐怖で見開かれたままだった。

母 「かわいそうに・・・・かわいそうに・・・絶対、絶対治してあげるからね・・・」

母の嗚咽の声が何時までも部屋に響いた。
710スレ創設者(本物):2001/07/05(木) 21:35
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    田舎 編  終了

        ありがとうございました

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