栞の幸せこそ我が幸せ@栞スレpart3

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510名無しさんだよもん
 2月12日 土曜日
 夜 水瀬家にて

『祐一さん明日ちょっと家に行っても良いですか?』
「おお、暇だからいいぞ」
『よかった…』
「しかしいきなりだな…」
『迷惑でしたか?』
「言ったろ暇だって気にせずこいよ。楽しみにしてるから」
『ハイ♪』
511名無しさんだよもん:01/09/21 11:46 ID:JiKMM1qA
2月13日 日曜
 昼

「こんにちは〜」
「よ、まぁあがれよ」
「お邪魔しま〜す」
 栞を連れて2階に上がる。
 部屋に入っていつものように人間座椅子になって栞を抱きかかえる。
 栞に会って1年経つがまだそこまで背は伸びていない。
 しかし、要所要所は発達してるようで抱いているととても気持ちが良い
「それにしても今日は唐突だったな、何かあったのか?」
「はい、大切な用事があったんです」
「なんなんだ?」
「その…チョコ持ってきたんです」
 そう言いながらポケットから少し大きめの袋を取り出す
「チョコ?」
「はい、バレンタインのチョコです♪」
「バレンタインは明日のはずだが…」
「大丈夫です。義理チョコですから」
「義理って…」
「祐一さんへの感謝と愛情を込めた義理チョコです♪」
512名無しさんだよもん:01/09/21 11:47 ID:JiKMM1qA
「普通恋人に義理チョコ贈るか?」
「変ですか?」
「多分…」
「なら”いつもお世話になってるお兄さん”に対してなら良いですか?」
「はい?」
「あ、いいんですか♪」
 いや、そういう意味の”はい”ではないのだが…(思考混乱中)
「なら私が食べさせて上げますね。あ〜んしてください」
 そう言いながらこっちのほうに向き直って
 袋の中からちっちゃいハート型のチョコをつまんで俺に差し出す栞
 あ〜んって…あ〜んって(思考混乱中)
「はい、祐一お兄さん。あ〜ん」
「あ〜ん」(条件反射)
 俺は義理と言う事を忘れ、栞が差し出すチョコを幸せに食べていた。
 お兄さん…ちょっと悲しい気もするが…まぁ、こうやって食べさせてくれるからまぁいいや
「美味しいですか?」
「おお、美味いぞ」
「よかった…沢山作りましたからもっと食べてください♪あ〜ん」
「あ〜ん」
 :
 :
513名無しさんだよもん:01/09/21 11:48 ID:JiKMM1qA
「ほら…栞もあ〜〜ん」
「だけどこれはお兄さんのために作ってきたのに…」
「いいじゃないか、ほらあ〜〜ん」
「…あ〜〜ん」
 俺が差し出すチョコを少し恥ずかしそうに食べる
 その仕草がまた可愛い…
「モグモグ…」
「美味しいか?」
「はい。祐一さ…祐一お兄さんが食べさせてくれるから」
 こんな可愛い事も言ってくれるし…
「ほら、もう1個」
「だめです。次は祐一さ…お兄さんの番です。あ〜ん」
「あ〜ん」
514名無しさんだよもん:01/09/21 11:53 ID:JiKMM1qA
「ふう…美味かったぞ栞」
「お兄さんに…」
「もう祐一で良いぞ栞、チョコ食べ終わったんだし…」
「祐一さんによろこんでもらえて嬉しいです♪」
「しかしさ…なんで今日なんだ?明日でも良いのに…」
「明日は学校じゃないですか…」
「…うちの学校持ちこみ禁止してたっけ?」
「…学校終ってからだと…こうやって食べさせて上げられないですから…」
 赤くなってうつむく栞
 もう…たまらなく可愛い!!!
 ギュ!!
 思いきり栞を抱きしめる
「きゃ!?」
「栞はホント可愛いなぁ…」(髪サワサワ)
「そんなこと…」
「あるって…」(ちょっと強く抱きしめ)
「…(真っ赤)」
「ホント栞は最高の彼女だよ…」(頬すりすり)
「…祐一さんは最高の彼氏です〜〜〜♪」(すりすり)
「栞〜」(なでなで)
「祐一さ〜ん」(すりすり)
 結局今日はこれ以上何もせず日が暮れるまでこんな調子でイチャイチャしてた。
515名無しさんだよもん:01/09/21 11:54 ID:JiKMM1qA
 2月14日 月曜

 学校 休み時間 祐一達のクラスにて

「祐一さ〜〜ん」
「おお、栞どうした」
「バレンタインのチョコ持ってきました〜」
 教室中がざわめく。香里はこめかみを押さえてる…
 ちょっと怖いが無視して栞に駆け寄る
「チョコって昨日もう…」
「今日は”恋人の”祐一さんへの本命チョコです。最後のバレンタインは学校で渡したかったんです」
「だから昨日のは義理だったのか…」
「はい♪どうぞ」
 ホント可愛いなぁ…
 俺は栞が差し出した大きい箱を受け取った
「ありがとうな、栞」
「あ、もう一つ…あげたい物があるんです」
「なんだ?」
「あの………」
 急に声が小さくなって聞こえなくなる
「??」
「あの……」
 やっぱり聞こえない。仕方が無いので栞に顔を近付ける
 …と顔に栞の両手が添えられて…
516名無しさんだよもん:01/09/21 11:55 ID:JiKMM1qA
 チュ…

 栞の唇が俺の唇を優しくふさいだ…
 周りで男達の怒号が聞こえてるような気もするが頭に入ってこない…
「えへへ…バレンタインにキスってドラマみたいにかっこいいですよね?」
 唇を離した栞の顔は真っ赤で…
「普通二人きりのときにキスはすると思うが…」
「だって…セオリーどおりじゃつまらないじゃないですか…私なりのアドリブです…」
 いつもの仕草も顔が真っ赤になって…凄く恥ずかしいんだろう…
 やっぱりここは…
「栞…」
「はい…」
「俺もアドリブしたいんだが…」
「私…今逃げたしたいくらい恥ずかしいんですが…」
「俺は別に恥ずかしくない」(大嘘)
「そんな事言う人嫌いです…」
「…嫌いか?」
「…大嫌いです…でも…いやじゃないです…」
「…目を閉じてくれると嬉しい…」
「はい…」
 そう言って素直に目を閉じる栞に俺は周りに見せ付けるように甘いキスをするのだった…