〜WAより・弥生と冬弥〜
抱きたいんでしょう……。
欲しいんでしょう……。
……寂しいんでしょう……。
契約の3月を終えても、俺と弥生さんの関係は終わらなかった。
それからさらに数ヶ月が経つっても、俺は未だに弥生さんから離れる
ことが出来ないでいる。
もう、由綺を愛していないのかって?
……どうだろう。
まだ、俺は由綺を愛しているかも、しれない。ワカラナイ。
じゃあ、俺は弥生さんを愛しているのだろうか。
……その答えは、出ない。
一時は俺も、自分の抱えるモヤモヤとした感情から、それが愛なのかも
しれないと考えた。
弥生さんは決して俺を好きだとは言わなかったけれど、二人の心が通じ
合っているように感じたこともあった。
……あの、TV曲での抱擁。
けれども今の俺には、二人の間に愛があるのかどうかなんて判らなかった。
或いは俺は、単に弥生さんの性技の虜になっているだけなのかもしれなかった。
そして、それは今も……。
「うっ……くうぅ……」
堪えていた声が、俺の口から漏れる。
弥生さんが、綺麗で長いその指で俺の分身をさすりながら、袋を口に含んで
強く吸い込んだのだ。
既に受けいた愛撫と、今のとで俺は益々元気になった。
弥生さんが俺の袋を口に含んだまま、舌でなめ回す。
俺の体はもう、そこ以外全てに弥生さんの舌が這ったあとだった。
弥生さんの愛撫は、まずそうやって全身をなめ回すことから始まる。
言葉少なに俺の体をなめ回す弥生さん。
俺はそんな弥生さんのなすがまま、されるがままでばかりいて。
ベッドの上での二人の行為は、いつだってそうだった……。
此処は緒方プロの事務所からほど近いところにある、弥生さんの
アパートだった。
仮の住まいだからなのか、此処にはあまりにも、物がなかった。
室内はひどく閑散としていて、けれども必要な物は概ね揃っている。
彼女の実家にあるだろう、弥生さんの自室もこんな感じなのだろうか。
空虚な俺の心が、やがて肉欲で埋められていく……。
誰を愛しているのかなんてどうでもいい。
誰にも愛されていなくてもいい。
今の俺はただ、弥生さんに弄ばれるままに。
この淫らな行為に、己の身を任せていたいだけなんだ……。
弥生さんが俺の袋を、今度は大きな音を立てて強く吸った。
「う……うはぁ……」
俺は益々固さを増していった……。
何も考えたくない。今はただ、この快楽に身を任せよう。
果てしなく続く弥生さんの愛撫に、俺は、俺の脳は真っ白になっていった……。
終わり (要望があれば続くかも。尻も犯ってないし……)