葉鍵ロワイヤル!

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729アボパスレより出張のヘタレ
「まぁ、そんなことはどうでも良いでしょう。」
先に緊張を解いたのは、アボガドパワーズのシナリオライター大槻涼樹だった。
「こちらに攻撃の意志はないですよ、涼元さん。」
そういって手に持っていた銃を涼元のほうに放り投げる大槻。
「何故あなたがここにいる?最初に集まった時には見なかったですね。
まさか主催者側の人間なのですか?」
「ははっ、早合点しないでください。あんな寄せ集め共などすぐに・・・
いや、あなたが知る必要はないか。」
「で、私の前に現れた理由は何ですか?」
くろきちをスタンバイさせつつ、涼元は大槻に問うた。
「まぁ、偶然ということでいいじゃないですか。」
「ふざけているんですか?」
「強いて言うならば、我々アボガドパワーズとしても入社予定の有能な元Leaf社員たちを守る義務があると思いましてねぇ。」
・・・そうかこいつら・・・
「ああなるほど。高橋さんや水無月さんたちの援護ですか?」
「そういうことです。」
・・・しかし
「この状況でよく銃を捨てられますね。誰が殺人鬼に豹変しているかも判らないこの事態の中で。
今私がこの銃であなたのことを殺すかもしれませんよ?」
「あなたのことを信頼していますから。」
・・・ふたたび両者が沈黙する。
銃を構え、くろきちもスタンバイさせている自分は圧倒的に有利なはずだ。
しかし、大槻のこの余裕は何だ?まさかまだ何かあるのでは・・・

さっきの異臭、まさか。

「ああ、やっと効いてきましたか。」
なんだ?視界が・・・
「少し眠っていてください。では、私はこれで。
あなたは自分のするべきことをしてください。」
眠い・・・

730アボパスレより出張のヘタレ:2001/04/03(火) 02:19
−実は、先ほどの異臭には何の毒性も効果もない。
自らが圧倒的有利になったときにまだ何かあるのではないかと思い、心に生まれる疑心暗鬼。
一介の小説家にはつらすぎるこの過酷な状況−もっとも、それは他の参加者にしても同じことだが。−
その他様々な要因が重なり、大槻の言葉によって引き金が引かれた一種の催眠効果である。
策士策に溺れるというのはこのようなことを言うのか−

>>476@`>>480>>639のあいだということで。
意外性を持たせようとして失敗しました。
ヘタレなんで無視していただいても結構です。