初音ちゃん萌え〜#2

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307甘えん坊将軍
  捏造SSその9    初音ちゃんとお風呂に入ろう

「心配しなくていいよ。一緒にお風呂に入るだけ。絶対変な事はしないから」
「・・・ホント?」
「うん。ホント」
「うぅっ・・・。だめだよぅ」
 とは言うものの、初音ちゃんの表情は恥ずかしさの中にも嬉しさの入り混じった
様に見える。
 なんというか、照れを隠しているような感じなのだ。
「・・・別々に入った方がいいよぅ」
 初音ちゃんはしぶとく抵抗を試みる。
 が、ここまで押し切ってしまえばもうこっちのペースだ。
「絶対えっちな事はしないから。一緒に入ってしまえば時間の節約にもなるし」
 我ながら根拠の無い言い分だ。
「・・・」
 初音ちゃんは顔を赤らめたままでいる。
 いまいちためらい気味の初音ちゃんの様子を見て取った俺はいきなりうずくまった。
 そして、
「ううっ、初音ちゃんは俺を信用してくれないんだぁ〜」
 俺は秘技『泣き落とし』を試みる。
 大の男が全裸で、同じく全裸の可愛い少女の前で泣いた振りをしているのは、
傍目には相当不気味だろうが・・・。
「違うよっ。耕一お兄ちゃんのことは信用してるよっ」
 案の定、初音ちゃんは俺のまいた餌に釣られてきた。
 だが、詰めを誤って針に引っ掛けた魚・・・それも大きな(小さな?)魚を
逃してはいけない。
 俺はうずくまったまま初音ちゃんに訊く。
「じゃあ、いっしょにお風呂、入ってくれる?」
「・・・うん」
308甘えん坊将軍:2001/04/04(水) 23:24
「よし、そうと決まれば早速はいろう」
「耕一お兄ちゃん、嬉しそう」
 初音ちゃんの表情もさっきまでのそれとは違い、嬉しさが窺える。
 やっぱり、自分から『一緒に入りたい』とは言いにくかったのかもしれない。
 俺は上機嫌で初音ちゃんに返事をする。
「そりゃあそうさ。初音ちゃんとお風呂に入るの、久しぶりだから」
「本当にえっちなこと、しない?」
「ぎく・・・。う、うん。しないよ。体の洗い合いっこをするだけだから」
「・・・」
「ほ、ほらほら。早く入らないとみんな帰ってきちゃうよ」
「・・・? う、うん・・・」
 やばいやばい。思わず本音が出てしまった。
 初音ちゃん、結構勘が鋭いから。
 そうして俺は、初音ちゃんの手を引いてお風呂場に向かった。

「さてと・・・」
 お風呂場に入った俺は、周りを見回した。
 しかし、俺のアパートに備え付けられているユニットバスとはえらい違いだ。
 俺が浴槽に入り、ゆったり足を伸ばしても、まだまだスペースは空いているくらいだから。
 いいなぁ・・・。
「お兄ちゃん。お湯を入れるよ」
 初音ちゃんの声で俺は我に返る。
「あ、ああ」
 俺は生返事を返しながらも、初音ちゃんをお風呂に誘った真の目的のお膳立てをするべく、
初音ちゃんの後ろに回った。
 初音ちゃんは・・・慣れた手つきでお湯の温度や量を調節するボタンを押している。
 ・・・今がチャンスだ。
309甘えん坊将軍:2001/04/04(水) 23:25
 俺は、洗い場にある『スポンジ』や『ヘチマ』(何故か混じって置いてあった)を
根こそぎ鷲掴みにした。
 そして、そっとお風呂場の引き戸を開け、脱衣カゴに山盛りにされている洗濯物ごと
『スポンジ』や『ヘチマ』を洗濯機の中に放り込む。
 洗濯カゴの中にある複雑なレースの刺繍が施された千鶴さんのガードル、
 一目でそれと区別のつく梓のブラジャー、
『おしゃれを始めてみました』という初々しい感じの楓ちゃんの下着、
 初音ちゃんの『おぶら』と『ぱんつ』が容赦なく俺の網膜に飛び込んでくる。
 いつもの俺なら思わず見とれてしまう所だろう。
 が、初音ちゃんを待たせるわけにはいかない。
 俺は下着たちに別れを告げた。
 次に、新品のボディシャンプーを洗面台の引出しから取り出し、栓を抜く。
 そして何食わぬ顔で風呂場に戻る。
 じゃばじゃばと派手な音を立てて蛇口からお湯が出ている。
 初音ちゃんがこっちを振り向いた。
 どうやら、俺がお風呂場から出たのには気付いているようだ。
 その証拠に、
「どうしたの? 耕一お兄ちゃん」
と訝しげに訊いてくる。
「あ、ああ。ボディシャンプーを取ってきたんだ」
「えっ? まだ無くなってないよ?」
「いやいや、これからたくさん使うんだ」
「?」
「あ、いや。それよりも、ほら。お湯が埋まる前に身体を洗っちゃおう」
「・・・うん」
 俺は初音ちゃんに栓の抜かれた新品のボディシャンプーを手渡した。
310甘えん坊将軍:2001/04/04(水) 23:27
「あれっ!? スポンジが無いよ!?」
 初音ちゃんが素っ頓狂な声を上げる。
「あっほんとうにない」
 俺も予め用意されていたシナリオを棒読みするが如く、白々しい驚きの声を上げる。
「どうしよう・・・」
 初音ちゃんは心底困った表情で俺に問い掛けてくる。
「こまったなあ」
 俺は特に困ってない口調で初音ちゃんに相槌を打つ。
 そして、
「そうだ!」
 俺は、さも素晴らしいアイデアを思いついたように初音ちゃんに提案した。
 いや、実際素晴らしいアイデアなんだが・・・。
「スポンジが無いんだったら、初音ちゃんで俺を洗ってくれないかな?」
「洗ってあげたいんだけど・・・スポンジがないよぅ」
「いや、スポンジなんか無くったって初音ちゃんで俺を洗ってくれれば済むじゃないか」
「???」
「だから、初音ちゃん『で』俺を洗ってくれれば何の問題もないよ」
 くりくりした目を大きく見開いてきょとんと俺を見つめる初音ちゃんの顔が一気に赤くなる。
 遅まきながら、俺の真意に気付いたらしい
 そして、
「だめだよぅ・・・」
 小さな声で言った。
「どうしてだめなの?」
 俺はこともなげに初音ちゃんに訊く。
「だって・・・恥ずかしいよぉ・・・」
 顔を赤らめたまま、初音ちゃんは言う。
「恥ずかしい事なんか無いよ。『お肌の触れ合い』はとても大事なコミュニケーションなんだ」
「・・・」
311甘えん坊将軍:2001/04/04(水) 23:29
 俺は初音ちゃんを正面から見つめ、優しく話し掛ける。
「初音ちゃん・・・俺とキスするの、好き?」
「うん・・・お兄ちゃんとのキス・・・すき」
 初音ちゃんは自分のおむねを右手で、股間を左手の手のひらで隠しながら答える。
「じゃあ、初音ちゃんの身体で俺の身体を洗うのは何故嫌いなの?」
「えっ? えっ?」
 戸惑う初音ちゃんを見て、俺はまたも悲しげに言う。
「ううっ、初音ちゃんはやっぱり俺のことが嫌いなんだぁ〜」
「ち・・・ちがうよっ!」
「身体で身体を洗うのもキスするのも同じじゃないかぁ〜」
「で、でもっ、わたしの身体でお兄ちゃんの身体を洗うのは、その・・・初めてだし・・・」
「初めてだったら、どんなに気持ちいいじゃなかった、どんなに素晴らしいか解らないよ」
「あううっ・・・」
「人間、初めての体験を少しずつすることによって、大人になるんだよ」
「でも、恥ずかしいよぅ・・・」
「恥ずかしい事でも、一回しちゃえば慣れっこになるじゃなかった、その素晴らしさ
に気付くってば」
「・・・」
 初音ちゃんは黙りこくってしまった。
 俺は初音ちゃんの言葉を待つ。
 すると、
「いいよ・・・」
 初音ちゃんは小さな声で言う。
 そして続ける。
「お兄ちゃんを・・・洗ってあげる・・・」
 消え入りそうな声で言った。