英語の勉強の仕方・18

このエントリーをはてなブックマークに追加
12いいめえる
レス12
【Q】『英ナビ』→『新・英頻』→『ビジュアル』でどのレベルまでいきますか?

【A】もちろん人によって異なりますが
偏差値70レベルはじゅうぶん可能です。
ただし、それぞれ100%近く理解でき、8割以上が身についているという条件付きです。


【Q】Z会の参考書は使ってもいいですか?
また、どのように使ったらいいのでしょうか?

【A】Z会の本は、どれも作りに一貫性があり、性格が似ている点で特徴的です。
長所は、1.網羅性が高いこと、2.説明が正確であること、
短所は、1.並べ方に思想がないこと、2.出題率の考慮がやや甘いこと

たしかにどの本も質がたいへん高く、丁寧につくられていると思います。
ただ、個人的には、問題集は問題の並べ方こそが命であって
その並べ方によって、土台となる学力を養成していくものだと考えています。
(『新・英頻』の見事な流れと比べると一目瞭然です)

したがって、Z会の本はやり方が決まってきます。
何度も繰り返しやって1問1問について覚え、理解するというやり方がベストで
それ以外の方法では効果がかなり落ちてくるということです。

『桐原英頻』ですと、さらに並べ方は実にめちゃくちゃですが、
本当に良く出る問題ばかりを集めていますから(名人芸ですね)
最後に漏れがないかチェックするのにはたいへん向いていることになります。

それに対し、Z会の本をチェック用に使ったら、
それこそ「漏ればかり」ということになってしまいます。
けっきょく1つ1つ覚えていかねばならない、それしか使い道がない、というわけです。

したがって、
1.Z会ブランドが好きである・信頼している
2.基礎学力がある
3.最初から何度も繰り返すつもりである
という条件がそろえば、たいへんいい参考書になるわけですが
半端な使い方をすれば、無駄が多くなってしまうだろうと思います。
これのことは、ほかの主立った本(『速読』『解釈のトレーニング』など)でも
共通していえるのではないでしょうか。
ただ、『英作文のトレーニング 入門編』は全体の構成もしっかりしていて、
ユニークな視点も得ることができるので、この限りではありません。
13いいめえる:2001/05/24(木) 09:58
レス13
【Q】単語集はどれがいいのですか?

【A】単語集を使うこと自体は否定していませんが
『DUO』と『速単』のどっちがいい、なんて質問は無視しています。
どれを使ってもいいと思います。

たしかに単語集は必要なことがあります。それは3段階に分けられます。
1段階目は、本格的な文法の勉強をやる場合に必要な中学レベルの単語1500程度です。
(『入門英単語』を推薦するときはこの意識があります。)

2段階目は読解演習を始めるときに最低限必要な単語で
『ターゲット英単語』でいうと、受験では1900のうちの1500が必要ですが
その1500のなかの最初の800単語くらいがかなり重要です。
(『基礎ターゲット』にも重なる部分がありますが)
これは最初に身につけておかないといけないのですが
文法と構文の本をなんとかなんとか読みこなした人は
おそらくそのレベルはクリアしていると推測できます。
また、このレベルの単語は英文にどんどん出てくるので、
単語集を使ってもかなり覚えられるので、使ってもまったく差し支えはないでしょう。

1500のうちの残りの700は読解演習を数ヶ月重ねているうちに身につきますが
やはり漏れがある場合があるので、11月あたりに一度見直したほうがいいというわけです。

さて、3段階目にあたる以下のアドバイスは、いつも秋以降にやるものです。

1900のうちの最後の300〜400はいらないのか、と疑問に思いませんでしたか?
答えは、いらない人もいれば、いる人もいる、というものになります。
比較的やさしい英文を出すところならいらないでしょう。

また、必要な人であっても、じつは志望学部で違ってきます。
このレベルの単語は分野ごとのキーワードになるものが大半です。
学部ごとの英文のテーマは、だいたい分野が限られているので
過去問で慣れてしまったら、あとはその分野の英文を読んだり
『英単語分野別』や『リンガメタリカ』で、絞って覚えたほうが効率がよくなります。
(出ない分野は大学に入ってから覚えてもいいですよね)

蛇足になりますが、単語集のことはよく聞かれるので、まとめておきます。
ボクは学生に『ターゲット』を勧めていました。
難易度と重要度の順番になっていて、例文が別冊でチェック用に向いていること
重複のない『基礎ターゲット』があること、などがあります。

でも、最初から『速単』のように英文で覚えたい人はそうすればいいし
例文暗唱をかねて『DOU』を使いたい人はそうすればいいし
『2001』でも『システム』でも、ほかの単語集でもなんでもいいのです。
ただ、「入試問題数十年分を分析した。これまでの単語集は間違い」なんて言う人がいると
「単語の傾向は学部によって違うのによく言うよ」と思います。
すべての学部を分析している時点で、
万人向け=そこそこの的中率、にしかならないことに気づいていないのです。
また、「基本単語」をどこで線引きするか、文法・語法問題に出る単語をどう処理するかで
どんな単語集だって一長一短が出てくるモノです。

「どの単語集がいいか」という議論はまったく不毛です。