英語の勉強の仕方・13

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5いいめえる
レス6
●その他の著者によるお奨め本・その2
○その他の本
☆『語法・構文完璧演習』『整序問題完璧演習(上・下)』(研究社)
早慶上智など難関私立の文法・語法問題の応用問題形式に対応できる数少ない本。

☆ 『会話長文のナビゲーター』『口語表現で大切なこと』(研究社)
前者は代ゼミ・安武内ひろし著、後者は河合塾・里中哲彦著。
会話問題の大部分がたんなる「会話形式になった長文問題」であり
基本的には長文問題が解ければ解けるので、これくらいやっておけば対応可能。

☆『基礎からよくわかる英文法』『同問題集』(綿貫陽著・旺文社)
基本的に綿貫先生の本はすべて推薦できる水準にある。
本書は文法がまだ固まっていない人にはたいへんお奨め。

☆ 『シリウス 精選英文法語法問題』(同上)
基本レベルの薄青と、入試レベルの黄色がある。受験生は黄色を。
『新・英頻』がしんどい私立志望の現役生にはとくにお奨め。難関校まで対応可。
(どうしても満点が狙いたい人はZ会の『英文法・語法のトレーニング』「戦略編」か)

☆ 『英語長文問題の解き方』(同上)
骨のある読解問題演習書。難関私大志望で予備校に行っていない現役生向き。

○補足
☆『英文読解100の原則<上下>』(大和書房)
個人的には疑問のある本なのですが、あまりに問い合わせが多いので、
一言だけコメントします。この本を使いたい人(とくに著者の講義を聴いていない人)は、
早めに仕上げてすぐ問題演習に入ることです。
原則を覚えたら、いかにそれを「忘れるか」が勝負でしょう。

☆『英語頻出問題総演習』(桐原書店)
通称『桐原英頻』。問題の並べ方がランダムで(よく言えば)
解説が最小限なので(よく言えば)英語の土台作りや基礎固めには向いていません。
ただし、そのぶんまどろっこしいことが書いていないのでデキル人がチェックするのとか
苦手な人が理屈抜きで丸暗記するのには便利です。

※ 単語集については(個人的に興味がないため)研究不足にあります。
近年はPCの発達などで水準が高くなっており、差はなくなっているようです。
※ Z会の本については英作文以外(しんどくて)読み通したものがありません。
どれも「誤植なし、漏れなし。はずれもないけど、体系性も思想もない」という印象です。
※ 「熟語」は、ここまでで述べた「語法」に含まれます。
6いいめえる:2001/02/03(土) 09:33
レス7
● 『ビジュアル英文解釈』および伊藤メソッドの学習法について・その1●
○『英文法のナビゲーター』とは何なのか?
『英文法教室』(研究社)という本がありました。
この本は、それまでの「文法は暗記するモノ」という概念を根本から覆し、
その後の受験英語の在り方を革命的に変えた文法書でした。

ただ、たいへん高度で、高校生レベルで読みこなすのは困難です。
ところで、『英文法教室』のどこが「革命的」だったかというと、
それまでは、文法がいわば「英文を説明するためのもの」だったのに対し、
この本では「英語をアタマから読むための道具」として再編されたのです。

『英文法のナビゲーター』は『英文法教室』をさらにわかりやすくした本です。
もっと正確に言うと『英文法教室』を問題演習化したのが
『新・英語頻出問題演習』その『新・英頻』を講義化した本が
『英文法のナビゲーター』です。
構文演習への橋渡しとしてはこれ以上の本はありません。

○『ビジュアル英文解釈』とは何なのか?
名著『英文解釈教室』は英文中に現れるすべての構文を
5文型の範囲内で説明しています。
また、その構成は「英語をアタマから読むための思考法」ということで一貫します。

ただ、そういった「メソッドの一貫性の優先」の弊害で、
頻度の高い構文も低い構文も同じような扱い方をされ、
頻出の大切な構文なのに数がこなせないとか、
それほど使われない構文なのに数例の例文が上げられるなどの現象が見られます。
その欠点の克服を試みたのが『ビジュアル英文解釈』です。

『ビジュアル』は、それほど無理のないやや量のある英文の演習を通して、
基本的な構文を習得し、既習の構文を使い前よりやや難易度の高い英文で、
次に大切な構文を学ぶという、段階式の演習を試みています。

大切な構文は繰り返し現れ、そうでないものは英文の難易度が上がるにつれ現れるという、
わかる人にはため息さえ出るほど、芸術的ともいえる英文選択をしています。
そして、最後までいったとき、いつの間にか受験に必要な構文は、
その重要度に応じて習熟している、というわけです。

こんな本は他にはないし、たとえ伊藤先生に「もう1冊書いて欲しい」と言っても、
できたかどうかさえ疑ってしまうほど、奇跡的なツクリだと思います。