俺は42歳の男。ロックを愛するアウトローだ。
時にはダラダラすることもあったが、男を張りつづけて生きてきた。
「正直、全部ハッタリでしょ?」
こら、チー坊、余計なこと言うな!そんなこと言ってると馬まわしてやらんぞ!
・・・また筋目を通してしまったナ。
溢れる男気が、俺に平凡な生き方をされてくれないのサ。
全く俺は困った男だ・・・。
困った男が、ここにも一人いる。
「タヴァラさん、また自分に酔ってるんですか?」
憎たらしい言葉を発するこの男。
そう、俺はその厚い唇を今すぐねぶりたいと思っている。
たまらなくなった俺は、甘い声で囁いた。
「ミキーオ、もっと近くにカモーン」
・・・キマった。この瞬間、漏れはアル・パチーノを超えたと思っている!
「何言ってんですか成貴さん。そんなことより今年の厩舎成績はどうなんですか?
もう8月なのにまだ5勝って・・・プププ」
酷すぎる仕打ちに、俺は涙をこらえきれなかった。
「あ・・・僕、言いすぎちゃいました。ごめんなさい・・・」
わかっているよミキーオ。お前が本当は優しい男だってことぐらい。
でも、涙が止まらないのは何故?と思っている・・・。
「グラサンに涙が溜まってますよ・・・」
フッフッフ、ミキーオ、股間の長鞭にも血が溜まってきたぜ!
「うわ!やめてください成貴さん!」
「ここにお座り!」
私はミキーオを強引に引っ張り出して膝の上に座らせた。
「背中に固いものがあたってますよ?」
「フッ、それは俺の分身だよ〜ん」
「え・・・チッサ!ホソッ!!」
ミキーオは小声で何かつぶやいたが、2ビート、4ビート、6ビート、8ビートと加速している真っ最中。
俺の耳にはなにも聴こえない。
俺は力任せに唇を押し付けた。
「んぐんぐ」
Make up your mind味(媚薬入り)の唾液を流し込むと、ミキーオの喉仏が怪しく上下する。
ミキーオの黒い瞳にトロンとモヤがかかった。
「僕のこと、ホントに好きなんですか?」
「ミキーオ、俺の息子を触ってくれ」
ミキーオの細い指が、俺のマイスティックに絡みつく。イイ!!
「先っちょが少し濡れコズんでますね」
「ああ、この固さがお前への想いそのものだよ。イイ!!」
俺はもう、パンク寸前だ。
「不思議な気持ちです。あんなに成貴さんのことを毛嫌いしてた僕なのに・・・」
「イイ!!」
「今はこの広東包茎を受け入れてもいいような気がして・・・」
そう言うと、ミキーオは、俺のトップガンに顔を近づけて、ゆっくりと口に含んだ。
そのときだった!
そのときだった!
イク!
「田原機長!逆噴射とはあんまりです!!」
チー坊、また余計なこと言いやがって・・・。
「ごめんなミキーオ、顔射するつもりはなかったんだよ」
「別にいいですよ。成貴さんの自分勝手は昔からわかってたし」
なんておみとーしな男なんだ。
「とにかく、粘っこいのが目に入っちゃったんで眼科に行ってきます」
「本当にすまないと思っている・・・」
俺は、自分の不甲斐なさに打ちひしがれていた。
「それじゃ、行きますね」
もう抱かせてくれないかもしれないな・・・。まだ合体してないのに。
ミキーオが、部屋を出るときに振り返ってこう言った。
「成貴さんのサイズ、存外僕にピッタリだと思います」
いたずらっぽくワラって立ち去るミキーオ。
その後ろ姿に、俺は投げキッスを送った。
いつの日か、フルビートな合体を果たしたいと思っている・・・!