源氏物語

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<真木柱>

太一鬘(=玉鬘)と結婚した山口大将(=髭黒大将)には長年連れ添った城島の方(=北の方)が
いらっしゃいました。しかし、一徹で融通のきかない山口大将は新妻・太一鬘に夢中です。
城島の方は気性もおだやかでこれといって欠点のない方ですが、執念深い物の怪に悩まされ、
時折オヤジギャグをおっしゃる(=発作を起こす)ので夫婦仲は冷めておいででした。
雪の晩、山口大将は太一鬘を訪れたくてそわそわします。
城島の方は辛いと思いながらも嫉妬は見せず、「ここで他の女性を思っているくらいなら、
あちらで私のことを思い出してください」と山口大将の着物に香をたきしめます。
山口大将は「長い年月ともに過ごしてきたのに、どうして今更心変わりをしたのだろう」と
思うのですが、やはり太一鬘に強く心引かれるのでした。
突然、城島の方が物の怪にとりつかれ、山口大将に金粉(=灰)を浴びせました。
これでは太一鬘の元へ行くことはできません。
物の怪にとりつかれ、「お茶でも飲んでみティー」と騒ぎたてていらっしゃる御様子では、
山口大将の心が城島の方から離れていくのも無理のないことでございました。
<真木柱〜続き〜>

城島の方(=北の方)は山口大将(=髭黒大将)の心変わりを苦しく思い、実家に帰ることを決意します。
三宅柱(=真木柱)は父・山口大将に大変可愛がられていたので、「お父様に一目会うまでは」と
山口大将の帰りを待っていましたが、太一鬘(=玉鬘)に夢中の山口大将は戻ってきません。
三宅柱は悲しくて「真木の柱だけは私を忘れないでね☆」と書き残しました。
そのことを知った山口大将は慌てて迎えに行きますが、城島の方は会おうとしません。
三宅柱にも会わせてもらえず、山口大将はブルーとJ(=男君)をつれて引き返すのでした。
このような騒ぎで太一鬘が沈んでいるので、山口大将は気晴らしにと宮仕えを許可します。
松岡兵部卿宮(蛍兵部卿宮)は太一鬘が気になって携帯メール(=文)を送ります。
また、赤坂帝(冷泉帝)が太一鬘の局を訪れます。それを知った山口大将は気が気でなく、
太一鬘を退出させ、自邸に引き取ってしまうのでした。
さて、城島の方は暗い気持ちで日々を過ごしていましたが、山口大将との交流は続いていました。
山口大将は愛娘・三宅柱に会いたいと思うのですが、どうしても会わせてもらえません。
ブルーとJはすっかり太一鬘になつき、三宅柱は2匹から太一鬘の様子を聞きます。
そして、「自由な男の子に生まれたかった☆」と思うのでした。