>>444の続き。しつこいがネタバレにつき以下略。
まだ信じられない。こうして目の前で泣きじゃくる姿すら。
「えうっ、ひぐっ、死んじゃ、駄目だよ香澄…。 ごめんなさい、
一人にして。約束破って、ごめんなさいっ…!」
それまで私を支配していた黒く濁った感情が遠くへ追いやられていく。
代わりに、切ないほど暖かな、優しい気持ちが私の胸を満たす。
まひるの小さな肩を引き寄せて、力の限り抱きしめて。
そして、ずっと言いたかった言葉を。
「お帰りなさい」
「た、だいま…えぐっ」
あのね、まひる。私もう大丈夫だよ。
あなたがいてくれるなら、きっと、この先もずっと、大丈夫だから。
「ほら、もう泣かないの。…笑ってよ、まひる」
「うん…、そうする」
そう言って無理やり作った泣き笑いの表情が。滑稽で、愛しくて。
「ほんとに、もう…」
ようやく私の頬を涙が伝った。
「めでたし、めでたし、と…」
傍らに佇む透が、糸目をさらに細めて満足げに呟く。
……………って
香澄・まひる「「どこから湧いたっっ!!」」
…こんなんはどうだろう。無理があるのは承知だってば。