ストレンジャー達の力でわざと空間を歪ませ、キョーコの居る元へ向おうとする逆滝。
部屋の中へ王様が入ってきて叫ぶ。
「逆滝!キョーコを連れ戻すなどと…ばかなことはやめろ!」
王様の方へ目線を向け、逆滝が笑顔を作る。
「ばかなことぉ?あなただってキョーコ様が居ないとつまらないと思ってるのでしょう?」
そう言い残し、キョーコの元へと向かう逆滝。
そこではキョーコの泣く姿があった。
クロノスがキョーコにつぶやく。
「彼の存在がなくなれば未練は消えるね?」
「逆滝を殺すの?」
クロノスとキョーコの元へ逆滝が現れ、逆滝が叫ぼうとしても、
空間の歪みが邪魔をして声を届けることさえ出来ない。
クロノスが逆滝を攻撃しはじめ、それに対し、全力で彼を守り抜こうとするキョーコ。
「指一本触れさせない!」
だが、クロノスに到底適うわけもなく、攻撃を封じこまれる。
何を思ったのか、攻撃をやめ、二人を認めたととれる事を言い出した。
「もうしばらく人間と暮らして大人になってこい」
二人を人間界へ送り返し、クロノスは再び一人となった。
二人が戻ってきた事を確認するストレンジャー達。
キョーコの体は幽霊と同じ、実体の無い状態だった。
王様は妻の「キユ」の死体を差し出した。
「この体をあげよう。おまえが気にしていた血のつながりも出来る。」
その死体はクロノスに時を止めてもらい、亡くなった状態のものだった。
「帰ってきてくれ。お前が居ないとつまらなくてたまらないよ!」
王様に抱きかかえられ、キョーコは笑みを浮かべた…。
血のつながりなんてもう気にしない
もういいの
だって…こんなにも強く
心がつながっているんだから!
国は盛り上がっていた。
「それではこれより、キョーコ様及び、憂姫様、第17回誕生式典を開催致します。」
式典があるというのに、キョーコと逆滝は散歩へ出かけていた。
「逆滝!こっちよ!早く来てっ!」
「姫様!どこまでいかれるのですか!?」
がけから落ちたと見せかけ、木に引っかかるキョーコ。
逆滝への胸へと飛びこみ、くちづけを交わす。
「好きです…俺のお姫様…」
「王様より喜ばしい発表がございます。」
「我が第一王女キョーコ姫と、その姫を守り尽くしている竜族の王子逆滝。
このたび、二人が婚約する事になった」
不安やよくない未来を想像する
臆病な自分を打ち消して
素敵なこと「素敵ね」って言いたい
うれしかったら「ありがとう」っていいたい
そんな風に生きていきたい…
ウェディングドレス姿のキョーコと、新婦姿の逆滝。
「キョーコ様!参りましょう!」
「はいっ」
もちろん…あなたのとなりでね