>>641の続きです
「どうぞっ♪」
真壁くんを自分の部屋に招き入れて蘭世はアイスコーヒーを差し出した。
「サンキュー」
傾けたグラスの中で氷がぶつかる音がする。
蘭世はアイスコーヒーを飲む真壁くんの横顔をみつめている。
「赤ちゃん見て来た?」
「ああ、アロンにそっくりだ」
少し笑う真壁くん。
「いいなあ。私も赤ちゃん欲しいなあ〜!」
「ぶっっ!!」
真壁くんは咳き込んでコーヒーを吹き出してしまう。
「だ、大丈夫っ?!…あ!すぐに洗わないとシミになっちゃう!
貸してっ!洗ってくるから。着替え持ってくるからちょっと待っててね!」
上半身裸の真壁くんを部屋に残し駆け出していく蘭世。
洗濯機を回し、望里のブラウスを抱えて戻る。
「これ、お父さんのだから…」
言いかけて、こちらに背を向け窓辺に立つ真壁くんの背中が目に入る。
耳を赤くし思わず見入る。
駆け寄って腕を回す。
そして頭を傾け、頬を寄せる。
強く想う蘭世の心を真壁くんは読んでしまう。
蘭世の腕を掴み外そうとする。
それでもなおしがみつこうとする蘭世に真壁くんは向き直る。
「…よせ」
目に涙を浮かべまっすぐに真壁くんの目を見る蘭世。
(あの夜みたいに抱いて欲しいのに…!)
強く伝わる蘭世の本心。
「……ちくしょう!」
蘭世の肩を壁に激しく押し付ける。
右手で蘭世の顔を上向かせ強く唇を重ねる。
まるで噛み付くような今までにない激しいキス。
歯列を割って進入した舌が蘭世のそれに絡みつく。
次第に口の端から止めど無く唾液がこぼれ、首を伝い落ちていく。
それを追いかけるかのように首筋へと唇を移動する。
蘭世のブラウスに手をかける。
薄い闇の中で糸のちぎれる音と飛び散ったボタンがカーペットに落下する音がする。
胸元を吸いながら素早くブラジャーのホックを外し、引き剥がす。
スカートを腰まで捲り上げ、片脚を高く持ち上げる。
また続く…