トゥルーラブストーリー☆補完妄想スレ

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493バカ ばーさす 3人娘
「開戦前 1」
某月某日 雨

−昼休み−

太「よう!実、朋貴。これから学食か?」
太一が、実と朋貴を後ろからを呼びとめてきた。
実「お、太一!そうだよ、おまえも行くか?」
太「いいぜ!それに、俺もちょうど、おまえ達を誘いにいこうと思ってたんだ。」
朋「なんだ、そうだったのか。」
実「ハッ・・・俺達を誘いにって、おまえもしかして同じクラスに友達いないんじゃ・・・」
太「何、バカなこと言ってんだよ、実!たまたまだよ!」
実「はは、冗談だよ!本気にするなよ。たーいちクン」
朋「はぁ・・・」
朋貴は疲れたようにため息をもらすと、太一の肩に手を置き
朋「まぁ、実の言うことだ・・・気にするな太一。」
心底、同情する様に言ってきた。
太「別に気にしてないけどな・・・まぁ、いいや行こうぜ!」
実「そうだな」
朋「あぁ」
などと3バカが楽しくおバカなやり取りをし、さぁ、学食に行こうぜ!って感じで歩き出したその時!
?「あ〜ら、3バカがお揃いで、どこに行こうとしてるのかしら?」
3バカはそろって一瞬ムッとし、歩みと止め、声のした方向を振り向いた。こそには・・・
503バカ ばーさす 3人娘:2001/06/07(木) 02:15
「開戦前 2」

3バカが見た先には右手に翼子、左手に梢を従えて、遊季が何故か偉そうに腕を組みつつ立っていた。
しかも、3人娘が廊下に並んで立っているため、はっきり言って通行の邪魔にしかならい状態で・・・
実「ぐっ、紺野・・・」
と言われた遊季は、「ふふん」と3バカをバカにしたように笑みを浮かべる。
太「工藤さん・・・」
と言われた翼子は何も考えて無い様子で、「やっほー」と手を振っている。
朋「佐伯さん・・・」
と言われた梢は流石に恥かしいのか赤面しながら「ははは」と苦笑を浮かべていた。

一瞬、凍りついたような沈黙の後・・・
遊季がおもむろに実に話しかけた。
遊「ねぇ、ねぇ、久保ッチ。どこ行こうとしてたの?」
実「学食だよ。後、前にも言ったけど、3バカって言うのやめろよな!」
遊「だってみんな言ってるんだもん。ねぇ」
遊季は翼子と梢に同意を促す。
翼子はうんうんと頷き、梢は黙って俯いてしまった。どうやら2人とも否定する気はないらしい。
3バカはその時、チョット傷ついた・・・
実「み、みんな言ってるって・・・広めたのお前だろ!まったく・・・」
遊「だって、ねぇ・・・言いやすいんだもん。3バカって。」
これ以上ないってくらいの笑顔を浮かべて遊季が言う。
実「そ、そんな理由で・・・」
3バカは、さらに傷ついた・・・
しかし、その時、実に反撃の手が閃いた!
実「だ、だいたい、俺達が3バカなら、お前達だって3バカ娘じゃないか!」
遊「な〜んですって〜!!」
翼「久保田くんそれはないよ〜」
梢「・・・でも、最初に言い出したのは私達の方なんだし・・・」
予想外の効果に実が調子付く。
実「ふふん!そーだ、これからはお前達のことは3バカ娘って呼ばないとな〜。言いやすいもんな〜。」
遊「くっ、やるわね・・・久保ッチのくせに。でもねぇ・・・」
延々と続く、不毛な争いを続ける実と遊季。
そして、残された朋貴達4人はいつ果てるとも無い2人の言い争いを、
「この2人が一番バカだ・・・」と思いつつ眺めていた。
こうして、貴重な昼休み時間は無駄に消費されていくのであった・・・
513バカ ばーさす 3人娘:2001/06/07(木) 02:17
「開戦前 3」

実と遊季の「どっちが3バカか?」という論争は、まだ続いていた・・・
太一が朋貴に耳打ちする。
太「なぁ、いいかげん学食行こうぜ・・・腹へってさー、俺」
朋「うーん・・・そうだな、終わるまで待ってたら昼休み終わっちゃいそうだしな。こんな奴らほっといて行くか。」
太「さすが朋貴!そうだよな。じゃあ行こうぜ!」
太一は待ってましたと言わんばかりに満面の笑みを浮かべて走りだそうとする。
朋「あっ、ちょっと待てよ。太一。」
太「なんだよ?」
朋「工藤さん達もさそってこうぜ。あの2人も飯まだかもしれないだろ?」
太「それもそうか・・・いいところあるな朋貴。」
朋「別に普通だろ?じゃあ呼んでくるよ。」

朋貴と太一の暗躍にも気付かずに未だに、不毛な争いを続ける実と遊季。

朋「・・・って言うわけでさ、まだ昼飯食べて無いんなら一緒に行かない?」
太「工藤さん、佐伯さん、行こうぜ。」
翼「助かるよ〜。もうお昼ご飯食べられないじゃないかと思ってヒヤヒヤしてたんだ〜。」
梢「私もいいけど・・・遊季達は?」
朋「う〜ん。まぁ、自業自得だよ・・・」
翼「そうそう。行こう行こう。」
523バカ ばーさす 3人娘:2001/06/07(木) 02:18
「開戦前 4」

いざ、学食へ!って感じで4人歩き出した瞬間!!
遊季の声が響いた!
遊「・・・そこまで言うんなら、勝負よ!3バカ!!」
実「上等だ。俺達が勝ったら2度と3バカって言うなよな!」
遊「ふん。私達があんた達を3バカって証明してあげるわ!」

思いもよらぬ展開に「あんなこと言ってますけど・・・マジ?」って感じで、
お互いに顔を見合わせる朋貴達4人。

遊「取り敢えず3人居るんだから3本勝負ってこといいわよね?」
実「いいぜ。で、最初は何で勝負するだよ?」
遊「うーん・・・お昼もまだだし・・・大食い勝負ってのはどう?」
実「ふふん。貰ったな。いいのか?こっちには太一が居るんだぞ。」
太「えー、俺がやるのか?」
遊「ふん。こっちには翼がいるのよ。」
翼「何にしてもご飯食べられるんだよね。私やるー」
梢「えぇー、本気なの翼。」
遊「そうよ翼!あなたのその食い意地、このバカどもに見せ付けてやるのよ!」
翼「へへっ、よーし!やるぞー!」
実「太一もいいよな?今更やらないなんて無しだぞ。」
太「でもなー・・・」
朋「やめとけ、太一。」
実「ムッ、朋貴、お前バカ呼ばわりされて悔しくないのか!」
朋「そりゃ、まぁ、悔しいと言えば悔しいけど・・・」
実「太一!」
太「・・・あー、もう分ったよ。やるよ。」
実「よーし!決まった!さぁ、学食行こうぜ!」
翼「ふっ、ふっ、ふっ、三宮くん。しょうぶー」
太「工藤さん・・・負けないよ!」

そして第1の決闘場、学食へと向かう一同。
朋「はぁ・・・なんかホントにバカみたい・・・」
梢「言わないで・・・悲しくなるから・・・」
533バカ ばーさす 3人娘:2001/06/07(木) 02:20
「大食い勝負 1」

− 学食 −

遊「じゃあ、どっちが先にどんぶり10杯たいらげるかで勝負よ!」
翼「私はゼンゼン構わないよ。ご飯好きだし。」
太「えー!おかず無しかよ。」
実「太一!やる前から泣きごとなんて、お前らしくないぞ!」
遊「まぁ、いいわし、三ちゃんはおかず有りで。じゃあ、用意しましょ。」
実「ようし!待ってろよ太一。行くぞ朋貴!」
朋「あぁ・・・」
遊「ほら、梢行くわよ」
梢「えぇ・・・」

そして、3本勝負の1本目「大食い勝負」が始まった・・・

10分経過・・・

おぉー
既に食事を終えた生徒達に歓声が沸きあがった。
生徒A「すげー、もう五杯目だぜ。」
生徒B「よくご飯だけで、あんなに食えるなー」
学食は、美空中学始まって以来の賑わいを見せていた。
そう、今日の学食は戦場だった・・・

おかず無しでご飯だけを食べ続ける翼子は既に、どんぶり五杯目に手を付けていた。
おかずを食べながらの太一は4杯目の途中だった。
実際に食べている量は変わらないのだが、今回の勝負、
ご飯だけを食べる戦法を取った翼子の方に幾分、分があった。
どうする、太一!
543バカ ばーさす 3人娘:2001/06/07(木) 02:22
「大食い勝負 2」

実「太一!このままじゃやばいぞ!」

翼子が、五杯目のどんぶりを掻き込みつつ「この勝負、わたしの勝ちだね!」という余裕の視線を太一に送る。
しかし、太一もこのままでは分が悪いと悟ったか、4杯目の残りを一気に掻き込み、五杯目に手を付ける。
そして、太一は「まだまだ!ここからがホントの勝負だ!」と言わんばかりの視線を翼子に送り。
さらにご飯を掻き込むペースを上げる。

遊「やるわね、三ちゃん・・・」

生徒C「三宮さーん、がばってくださーい」
生徒D「たいちー、まけんなー」
太一に野太い声援が送られる。

生徒E「工藤さーん、がんばってー」
生徒F「つばさー、いけー」
翼子に黄色い声援が送られる。

既に観客と化した生徒達も無駄に盛り上がっていった。

太一がご飯を掻き込むペースを上げれば、翼子もペースを上げる。
そして、今や2人の勝負は膠着状態に陥っていた・・・

太一と翼子が壮絶な戦いを繰り広げている席からかなり離れた席で、
朋貴と梢はゆっくりと昼食を食べていた。

梢「あれ、関谷くん。もう食べないの?」
朋「んー、なんかあの2人の食べっぷりを見てたら、こっちがお腹いっぱいになっちゃってさ・・・」
梢「ははは、それもそうだよね・・・」
朋「次は俺達が勝負させられるのかな・・・」
梢「そうかも・・・」
朋&梢「はぁ・・・・」
553バカ ばーさす 3人娘:2001/06/07(木) 02:23
3バカ ばーさす 3人娘
「大食い勝負 3」

20分経過・・・

ドン!
最後のどんぶりを太一と翼子はほぼ同時に置いた。

翼「やるね!三宮くん」
太「工藤さんこそ。」
戦い終えた2人はお互いの健闘を称え合いガッチリと握手を交わす。

パチパチ
2人の戦いを見届けた生徒達から2人の健闘を称える惜しみない拍手が沸きあがった。
何に感動したのか知らないが、何人か泣いている女子の姿もあった。

実「ちっ、互角か・・・」
遊「まー、この勝負引き分けね!いいわね、久保っち?」
実「仕方が無い。次はこーは行かないからな!」
遊「じゃあ、次は何の勝負にしようかしら?」
実「そーだな・・・」

キ−ン、コーン、カーン、コーン
その時、始業のベルが鳴った。

実「やばい!昼休み終わっちまった!」
遊「じゃあ、残りの勝負は放課後ね!逃げないでよ!」
実「そっちこそ。」

昼休みも終わり、学食にいた生徒達も自分達の教室に帰っていった。

こうして、3本勝負の1本目「大食い勝負」は終わった。

続くかもしんない・・・