虹野沙希だけど、質問あるかな？　その２です。

チッ･････。いつになったら来るんだ････。
あれからもう２時間経つぞ････。あの木の下にすら来やしない･･････。
男は外をみながら一人ごちる、そして
トゥルルルル････トゥルルルル････トゥがちゃ！！！
「は」
「ふざけるな！てめーいいかげんにしろ！！いいかてめー虹野ぉぉォォ！！！
　母親がどうなるかわかってんのかテメーとっとと来い！高校の実験室だァァ！！」
ガチャッッン！！！！
「おいっ、起きろっ」
「きゃっっ！！」
「きさまぁ、起きてやがったぁーな！？ふんっ、まあいい。それよりどういうことだ！！おまえの娘は来ないぞ！！」
「当然よ！！沙希はあなたなんかの思い通りにはなりません！！」
バシィィィィ！！！？？？？？
「ぎゃ！！！！」
「ち、気の強い女だ･･･。ふ、俺の好みだぜ。フフフダンナも出張らしいなァァぁ、
　助けは期待できそうにないなぁァ。もうすぐ娘が来るんだががぁァフフフ、
　娘が来てからじっくり３人で、と思ったがそうだな、確かにそうだ。ゆるしてくれ、俺が間違ってたよ。
　まずは２人で、だ、な。フフフふ
　まずは･････。」
と男は黒いバッグのジッパーを開け、ローソクを取り出し、マッチで火を灯ける････。

ハァ･･･ハァ･･･ハァ･･･ハァ･･･ハァ･･･ハァ･････。
沙希たん、沙希たん、沙希たん････。
ドテッェェ！！！
「イテッ、つゥｰｰ･･････あ、血か････。クゥゥー」
ハァ･･･ハァ･･･ハァ･･･ハァ･･･ハァ･･･ハァ･･････。

･････こんな時に何をしてるのか、一体この男は！！！
それはいづれわかることになる！！！！

その数時間前････。
あーあ、今日も部活で疲れちゃった。あれ？家にだーれもいない、
ママはどこかしら？パパは出張だし。
一体どうしたのかしら？まあいいか、どうせママはお寺の住職さんと････。
さあ今日もみんなの質問に答えなきゃ♪
あーン、すごい勢い。でもがんばるぞ、ファイト！！！

とパソコンに向かう。
この後、彼女はよもやブラウザクラッシャーを踏んでしまうとは思ってもいない。

↑

ハァ･････ハァ･･･ハァ･･･ハァ･･･ハァ･･･ハァ･････
「もうすぐ････沙希たん、沙希たんのお母たんを僕たんが助けにいくよ････
　沙希たんとおかあたんと三人で･････ヘヘヘヘヘヘヘェへぇへヘェィィ」

彼の頭の中では彼女の母親を助けた後の妄想でいっぱいである！！

だが、なんと！なんと！！この男は、この男は助けに行こうとしている！！！
だがなぜ、この男がこの誘拐事件のことを知っているのか？？？
それはつまり････間違い電話だ！！！年増好き誘拐犯はなんと２度とも同じ番号（始め、携帯電話のメモリー機能を間違えて登録してしまったのだッ）、
１年生の家にかけていたのだ！そして二度ともこの男が電話を受けたッ！！なんたることッ！

しかしこの男に、こんな男にあの凶暴な男を止められるのだろうか！！

「つ、着いたぁ････」
だが！！！
ＤＤＤＤＯＯＯＯＮＮＮＮＮ！！！！！

一台の黒塗りの車が走る･････！
･････ブゥーーーーン･･････。
「全く、なんだあの店は」
「どおしたの？」
「私はカレーだけを食べたかったのにうるさい店員だったのだ」
「せんせいにんげんぎやいらもんね、てんいんさんもまにゅあるどおりやってるのよかわいそうよ」
「おまえ、たまにいやな事言うなぁ」
「あ、せんせいあぶなぁいっっっ！！！！」

ＤＤＤＤＯＯＯＯＮＮＮＮＮ！！！！！

「チッィィィ！！！やっちまったか、どうする逃げるか！！？」
「なにいってるのよ、せんせいいしゃれしょ？たすけるのよ」
「･････そうだな。」
･････と、車を降りる。
「だめだ、こりゃ即死だな。眼球がとび出て、脳もぐちゃぐちゃだ。骨も粉々で小便垂れ流しだ。」
「うわぁ････どうするのせんせい？こんどこそつかまるわのよ」
「そうだな･･･、やっぱりこのまま逃げるか････。人に説教するのは得意だが、まさか自分がこんな事をしてしまうとは･････。ん？
　なんだ？」
とそれは校門からやっとのことで見える、２階の実験室からの灯かりだった。････行き当たりばったりの展開によるネタ切れ、登場人物の少なさ、矛盾に苦しみ、今回で最終回です。

････ということで虹野ママは１週間の間、年増好き誘拐犯と一緒に幸せに過ごしましたとさ。
　　はい、はい、めでたしめでたし。よかったネェ、ホントに、合掌。