アレクサンドリア許さない×2〔DISC5〕

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198名無しさん@LV3
ガーネット(…逃げるなら…)
おそらくハイウィンドとシエラの二人だけの方がいい。
リンドブルムも小物相手に血眼になって追うことはない。
多少の追っ手があっても、あの男の腕ならシエラ一人くらい守れるだろう。
…シエラが召喚魔法で守ってください、というのも
ガーネットを逃がすための方便に過ぎない。
それぐらいは簡単に想像がつくが…騙されておくか…そう思った。
ソファに座る。体に残る麻酔の効果で眠りに誘われた。
シエラ「少し時間がかかります。休んでください。」
そう言って毛布を手渡した。毛布を受け取り、軽く目を閉じた…。
休息の時間…
しかし なぜだろう…。この焦燥感は…?
199名無しさん@LV3 :2000/10/15(日) 03:43
どくっ… 心臓の音。動悸が眠りの邪魔をする。
居心地の良さに反比例して、高なる不安。
不安はやがて、明確な声となってガーネット自身に語り掛ける。
…ガーネット…
…貴様も所詮その程度か拍子抜けだな…
ガーネット(だ…まれ…)
…その男たちの精神的庇護を受けて暮らすのか…
…二人の荷物となって…
ガーネット(…黙れと言っているだろう!)
200名無しさん@LV3 :2000/10/15(日) 03:44
シエラ「…ガーネットさんっ!」
肩をつかんで揺さぶるシエラ。その声が一瞬闇を振り払う。
ガーネット「……。」
シエラ「ごめんなさい。なにか…うなされてるように見えたものですから…」
目を開けると、ガーネットを気遣うシエラの顔がある。
いっときの安堵感。そのやすらぎこそが、胸をしめつけた。

二人を受け入れることができたら、どんなにらくだろう?
でもガーネットの中の何かが、それを拒絶する。
ガーネット「手を離せ…」そんな言葉が口をついた。
シエラは反射的に、肩に置いた手を離す。
シエラ「ガーネットさん…?」
ガーネット「……。」