「ん、くうっ・・・・ はぁ・・・・」
愛撫を受けるたびに漏れ出す喘ぎを押し隠すように、
ラーラはぎゅっと手元のシーツを握りしめる。
「そんなに我慢しなくたっていいだろ。 それに、前より濡れやすくなってないか?」
「誰のせいよぉ・・・・ っん」
パーンの囁きに、鼻にかかったような、吐息混じりの可愛らしい声で楯突いた。
踊り子として、そして女として、自分を求めてくれたパーンとの別離。
その苦痛を紛らわそうと、熱く火照る秘部に自らの指を這わせることも、
また身体に染みついた記憶を洗い流そうと思い余り、
他の男と床を重ねたことも、一度や二度ではなかった。
そうした哀しい試みの中、身体と心へ積もりに積もった熱情が、
ダキアの森での予期せぬ再会によって、ようやく溶かされていく。
「最初の頃は、撫でても全然反応が無かったのにな」
「当たり前っ・・・・ だって・・・・」
パーンとの交わりによって、ラーラは「感じる」身体にされたのだから。
「ま、最初の夜から喘ぎっ放しの淫乱女なんざ、願い下げだがな。
・・・・いい女になったよ、本当に」
そう囁く口元の舌が、秘部の先端に小さく膨らむ、敏感な部分を突ついた。
「あっ、あぁぁ、あぁぁぁぁん・・・・!」
堪えきれず、甲高い喘ぎ声をあげてしまう。
既に秘部の辺りはびっしょりと濡れしきり、いよいよ心身共に限界というところ。
「もう少し焦らしてもいいが・・・・ まあ久しぶりだし、な」
言いながらパーンは、ラーラの華奢な身体を抱き起こした。
厚い胸板に抱きかかえられる形のまま、ラーラの膣がパーンを迎え入れる。
久しぶりに味わう、熱く、そして温かい感触。
「んん、っ・・・・」
感極まったことも手伝い、早くも軽い絶頂感を味わう。
しかしすぐに、パーンの腰が突き上げられ、新たな刺激に襲われる。
「んはっ、あっ、あぁぁぁっ!」
突き上げに身を委ねながら、快感の赴くまま、もはや我慢することなく声をあげる。
「どうした、お前も動いていいんだぞ。それとも久しぶりで腰の振り方を忘れたか?」
「あぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ・・・・ あぁぁぁん!」
ようやく思い出したように、自ら腰を上げ下げして、パーンの下半身を深く迎え入れる。
すると当然、いっそう快い刺激を味わうことになる。
「あっ、あぁっ、あっ・・・・ だ、はぁっ、だめぇ・・・・」
早過ぎる絶頂を迎えそうになったことで、ラーラの腰の振りが鈍る。
だがそこに、再びパーンの激しい突き上げが襲ってきた。
「はぁ、あぁぁぁぁぁぁん! だめ、だめぇ、いっちゃう・・・・」
「イキたかったら、我慢せずにイッていいぞ」
「いっしょ、いっしょに・・・・・ はぁん、あぁぁぁ、くぅ、はぁ、あぁぁん!」
「さっきみたいな腰の振りじゃ、俺をイカせるには当分かかるぜ。
じっくり時間をかけて鍛え直してやるから、安心しな」
「あっ、くぅ、うぅん・・・・」
一瞬だけ突き上げが緩み、その後、とどめとばかりに身体が激しく揺さぶられる。
「あ、あぁ、あぁぁ、あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!」
抵抗する間もなく、絶頂へ。
久しく縁の無かった、空白感に満ちる心地よさが、心の中に満ちていった。
(了)