分譲マンション「コンフォート17」

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323runarisk@参〇壱号室
私はますます混乱した。
質問に対してかえってきた回答は「綾波レイ/NPR-001A」と「神様の御導き」。
正直言って疑問をさらに増大させただけであった。
しかもその直後、彼女は何かを発見し、手首を開いたのだ!
開いた手首、その内部の機械構造、それが意味するのは彼女はロボットもしくはサイボーグだということだ。
だがしかし、その事実は私に衝撃を与えると共にある記憶を呼び覚ました。
324runarisk@参〇壱号室:2001/06/01(金) 01:51
それは私がまだ技術開発部の第一線にいたころだった。
時はヤシマ作戦直後。
出撃のたびに命の危険に晒されるEVAパイロットの負担を減らす為に、代替パイロットについて企画がなされていた。
出案されたのは「パイロットのデータのデジタル化」と「ダミーパイロットの製作」であった。
とりあえずこの二案は同時に進められ、私は後者の開発チームに所属していた。
しかしながら後者の案は効率などの面が問題となり凍結されることとなった。
(ちなみに、前者の案は赤来博士を中心とするチームに開発が引き継がれ、ダミープラグとして完成した。)
その時点で我々のチームは解散したが、開発していたダミーパイロット、つまりロボットの技術は平和利用が可能ということで民間企業に払い下げられ、クルスガワ重工にて感情回路をも搭載したHMX-12,HMX-13として完成されたと後に聞いた。
325runarisk@参〇壱号室:2001/06/01(金) 01:53
今目の前にいる綾波レイを見ていると、HMX-12を思い起こさせた。
つまり、彼女は私の過去と何か接点があるかもしれない。
確かにいきなり手首からハエタタキを出してゴキブリを駆除した時は思わず呆然としたが、そう考えると不思議と親近感が湧き、疑問もひとまず後回しでいいやという気になった。
私はリビングのソファに腰掛け、彼女に軽い夜食を頼んだ。