186 :
182ことD:
君の手ざわりが…の巻(1)
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うすい水色の空の下を、秋の匂いをふくんだ風がふきました。
風は、一応高校の屋上をふきぬけて、そこにたたずむ一人の少女のスカートと赤いリボンタイを軽く揺らします。
ショートカットの小柄なその少女は、少しながいその前髪で瞳をかくすように俯いたまま、沈黙をまもっていました。
ときおりグランドからは部活動にいそしむ野球部員たちのかけごえや、小気味良い金属バットの音が聞こえてきます。
そうして、どれくらい経ったころでしょうか、ふいに少女が顔をあげていいました。
「わ、わかったわ零さん。わたしがなんとかしてあげる」
少女は頬どころか、顔全体を羞恥の色にそめていいました。しかし、その目には小さな決意の色がにじんでいます。
その少女の目線の先には、少女と向かいあうように、一人の青年がたっていました。
「スマン、唯ちゃん。いつもお世話になってるのにこんなことを頼んでしまって」
応えた青年もこの学校の生徒らしく、学生服に身をつつんでいます。しかし、その顔は、背にした給水塔の影にかくれてしまって見えませんでした。
187 :
182ことD:2001/07/12(木) 14:05 ID:fqp4cZ5A
「気にしないで。零さん。困った時はおたがいさま。……でも、恥ずかしいから、あまり見ないで」
そういうと少女は、零さんというその青年の前にひざまづいて、小さな両手を震わせ、おずおずと青年のズボンの留め具を外しました。
「零さん、ズボンおろすね?」
少女は見上げるようにしてその青年に同意をもとめました。
青年は、ごくりと唾を飲み込むと、声は出さずに小さくうなずきました。よくみれば、青年も緊張しているらしく、学生服の肩が小刻みに震えているようです。
少女は、音をたててジッパーを下ろすと、ズボンの両端に手をかけてするするとズボンを下ろしました。その途端に少女は、きゃっ、と小さく悲鳴をあげました。羞恥にそまったその頬をさらに赤くして、視線を横へとそらせました。
少女の予想よりもはるかに大きな青年の怒張が、トランクスを突き破らんばかりにテントを張っていたのです。
「ス、スマン。昨日から、ずっとこの状態なのだ」
青年も顔をあさっての方向へそらせて、弁解をするようにいいました。
「ご、ごめんなさい。ちょっと驚いたから……。その、あの……零さんの大きくて……」
188 :
182ことD:2001/07/12(木) 14:06 ID:fqp4cZ5A
しどろもどろになりながら少女が言いました。
「た、頼んでおいてアレだが、やっぱりそのやめ……」
青年がそう言いかけたのを遮るように少女が、
「う、ううん。……零さん、私やります。零さんが悪いわけじゃないもの……それに、そのままじゃこまるでしょ?」
と言った。
「う……、し、しかし……」
「だ、大丈夫。ほ、ほら……」
そう言って少女は、青年の怒張にトランクスごしにそっと頬をすりよせました。
「う、ぅ、唯ちゃん。そんな事……」
頬が触れたのは一瞬だったのですが、その上気した頬のあたたかく、やわらかい感触に、青年は思わずうめきごえをあげました。
「ね、大丈夫でしょ」
少女は、青年を見上げていいました。
「じゃ、じゃあ、トランクスもおろすね。このままじゃかわいそうだし」
言葉では強がっていますが、少女も緊張と不安は隠せないらしく、視線を横へそらせたままでゆっくりと青年の張り詰めたトランクスをひきおろしていきます。
189 :
182ことD:2001/07/12(木) 14:07 ID:fqp4cZ5A
やがて、青年の怒張がバネに弾かれたかのようにその姿を現しました。その青年のモノは急角度にそりあがり、ぴくぴくと脈打っていました。
少女は、怒張を見るにみれず、下ろしたトランクスに両手をかけたまま硬直してしまっていました。
「その……ごめん」
青年は、まるでその怒張の存在が悪いことでもあるかのように謝りました。普段にはないその青年の堅い口調に、少女に劣らず青年も不安なのでしょう。
少女はそれを察したのか、意を決して視線を正面にそびえる怒張に向けました。
「へ、平気。こ、こんなに間近で見るのは初めてだったから……じゃあ、さ、さわるね」
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片手間だったんで、あまり推敲できてません。スマソ。