★こんにちは! エンジンチューナーです!2★

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872天国のチョーナー
>>870
と思ったら、上げてしまいました。すいません。

まずは吸気編です。
4ストロークエンジンにはご存知のようにバルブが存在しています。
また、空気(混合気)には重さ(質量)も存在しています。
エンジンが稼動している時、ファンネル部から流れ込もうとしている空気は、
ストップ&ゴーが切り返されています。そこでバルブタイミングという要素が出てきます。
通常、シリンダー内(体積)に流しこめる混合気が95%とするなら、
バルタイでオーバーラップを少なくすれば97%とかになりますね。
しかし、それでは掃気効率が落ちてしまいます。
そこでオーバーラップ分は既存のままで、吸気管の長さを変更して、
空気の脈動をバルブタイミングに同調させてあげるのです。
こうすることで体積効率を100%〜104%等と向上させることが出来るのです。
しかし、それではエンジンの回転数の、どこか1ヶ所にしかセットすることが出来ません。
そのポイントをパワーバンド内に入れることで「使えるパワー」を獲得するのです。
4輪のF-1等では、全域でこのシステム理論が活用できるようにと、
吸気管の長さがリアルタイムに可変する装置が搭載されているのは常識なのです。
要は、排気バルブが閉じ、吸気バルブが閉まるまでの間、
吸気管内で起こっている空気の押し引きのタイミングの「押し」の部分が最大の時に
排気バルブがビシャッと閉まることで体積効率が上がるということですね。
873天国のチョーナー:2001/08/14(火) 04:17
>>870
排気編

排気管の役割は、当然排気ガスを大気中に排出させることです。
その他に、エンジンの出力を向上させる為の機能。ここがポイントですね。
例えば多気筒エンジンの場合、
次々に爆発膨張→排気される各気筒の排気ガスの流れを積極利用するのです。
まず、1番シリンダーの排気があったとします。その排気ガス(これにも質量がある)は
勢いよく排気管へと飛び出していきます。
次に3番シリンダーから排気ガスが出ます。するとそのガスは1番シリンダーの
排気ガスに引っ張られて排気流速が高まります。このような「排気の引き抜き効果」によって
結果として排気効率が高まるのです。(長い前置きでしたね。)
2ストローク程ではありませんが、4ストロークにも排気反射があります。
これはテールパイプ部で排気の波動(脈動)がシリンダー方面へ逆流することです。
このタイミングが重要です。
排気バルブが開いている時に、この波動が戻ってきてしまうと、
先にも書いた「排気の引き抜き効果」が低減してしまいます。
そこで排気管長をずらして、引き抜き効果部分とブッキングしないようにするのです。
このような役割を狙った回転数域で完璧に作用してくれるのが、良い排気管の定義です。
排気管が長い・太ければ波動(パルス)は遅くなり、
排気管が細い・短い・排気温度が高ければ、波動は速くなります。
このような理屈を、あらゆる計算を駆使して最適なスペックを割り出していくのです。
どうでしょう? なんとなくお判りになられましたでしょうか?