佐々木vsイチロー
http://www.yomiuri.co.jp/yomidas/konojune/95/95p1d1.htm 大舞台でだれよりも、注目されていることは、肌で感じとっていたことだろう。
それでも、イチローに気負いはなかった。逆に、相手に重圧を与えてしまう。球
宴初出場から一年。イチローは、そんな打者に成長していた。
プレーボール早々、ファンのだれもが、待ち望んだ場面がやってきた。セを代
表するストッパー、佐々木との対決。初球、速球がボールになった後、2球目は
フォークが抜けてカウント0―2。佐々木に明らかに力みが見えた。3球目は内
角へ142キロのストレート。力が入った分、ふだんより球速が出ない。打球は
一塁線を鮮やかに抜けた。