>>148 私が彼に説明したのは簡単な事であった。
中佐にモエナ女史が所持しておられる、殿下の靴下を取り戻すための全権外交使として派遣したい、と。
彼にはどのような取引を行なってもかまわないからモエナ女史から殿下の靴下を取り戻してくれ、と。
「なんなら、私の身柄やら地位やら命やらだって好きに使っていいぞ(笑)」
どうにも職務違いな私の依頼に、中佐ははっきりと不満げであった。中佐であったなら、どうしようと南朝を危うくするような事はあるまいという、私の信頼すら煩わしげでさえあった(笑)
私はそんな彼に、楽しげな声で言う。
「ははは、ともえ殿下によろしく。突詰めてしまえば、そういう事だ。せいぜい楽しんできてくれ、西朝の海鮮料理と地酒はなかなかに試す価値ありだそうだよ?」
(電:中佐の答え待ち・笑)