マジンガーZ

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□宇宙科学基地・個室
    回想戻って、腕を組み直す甲児。
 甲児「デーモン族の妖獣か……」

□日本アルプス・上空
    雲に向かって飛ぶシレーヌ、背後をチラと見て冷笑。
 シレーヌ「フフ…」
    シレーヌの後方には、マントを翻して飛ぶえん魔くんの姿。
    シレーヌ、加速して上空の雲海に飛び込む。
 えん魔くん「気づきやがったな!」
 シャポー爺「えん魔くん、用心するのジャジャ」
 えん魔くん「わかってらい!」
    シレーヌを追って、雲海に飛び込むえん魔くん。
    上昇して雲海を抜ける。
510489:01/09/29 18:40 ID:BZJ2HnGQ
□雲海の上
    そこには、既にシレーヌの姿はない…
    辺りを見まわすえん魔くん。
 えん魔くん「あんにゃろう、どこへ行きやがった!?」
    と…その背後から聞こえる笑い声…
 声「フフフ…待っていたぞ小僧!」
 えん魔くん「なに!」
    振りかえるえん魔くん
    その背後に立っていたのは…
    妖獣アギュラの背に乗った魔将軍ザンニンの姿!
 えん魔くん「なんだてめえは!?」
 シャポー爺「(焦り)デーモン族の攻撃隊長・魔将軍ザンニン!こやつも地獄界から甦っておったのか!?」
 ザンニン「えん魔、いまお前に地獄界に戻られてはやっかいだ……ここで死んでもらおうか!」
 えん魔くん「しゃらくせえ! できるもんならやってみやがれ!」
    ザンニンめがけて突っ込むえん魔くん。
 えん魔くん「これでもくらえ! 妖能力火炎放射!」
    振り下ろしたステッキから火炎が放射される!
    だが、ザンニンの胸の目を直撃した火炎は跳ね返され、逆にえん魔くんの身体を包み込む!
 えん魔くん「うわっちっちっ!」
 シャポー爺「気をつけるんジャ、奴の胸はあらゆる攻撃を跳ね返すのジャジャ!」
 えん魔くん「そういうことは先にいってくれよ!」
 サンニン「どうした小僧、もうおしまいか?」
    体勢を立て直すえん魔くん。
 えん魔くんくそっ! だったらこいつでどうだ!妖能力火炎車!」
    火炎ステッキを高速回転させて投げ付けるえん魔くん!
    ステッキは火炎を噴出しながら光速回転し、ブーメランのように弧を描いてザンニンの背後に回り込む。
    刹那、上空から飛来した火炎弾が、ステッキを撃ち落してしまう。
511489:01/09/29 18:42 ID:BZJ2HnGQ
えん魔くん「なに?!」
    上空に浮かぶ妖獣アビルの姿。
 アビル「フフフ…残念だったな小僧!」
    えん魔くんめがけ、口から火炎弾を連射するアビル。
 えん魔くん「うわあっ!」
    なんとかマントバリアーで身を守るえん魔くん。
 シャポー爺「あやつは妖獣アビル! 魔将軍ザンニンの配下のものジャジャ!」
    ブスブスと燃え出す、マント!
 えん魔くん「くそっ、このままじゃまずいぜ!」
    上空より容赦なく火炎弾を連射し続けるアビル。
    と、雲間を突き抜けて撃ち込まれた冷凍光線が、アビルの身体に命中して、瞬時に氷づけにする!
 アビル「ぐおっ!」
    驚き見る、えん魔くんとザンニン!
 ザンニン「ムッ!」
 えん魔くん「あれは!?」
    ゴオオオオオオオオ…
    轟音とともに、雲海を突き抜けて現れたのは、御妖船ドロロン号!
    舳先に立つ雪子姫と、舵をとるカパエル。
 雪子姫「カバエル行くわよっ!」
 カパエル「ガッテンだ!」
    そのまま突進して、アビルの身体を粉々に打ち砕くドロロン号!