とっとこハム太郎5なのだ!

このエントリーをはてなブックマークに追加
565静岡の勇者
今日静岡では、悲喜こもごものバレンタインデーの話だったのだ。

そもそもロコちゃんは、いったい木村のどこに惹かれたのだろう?
俺には4話で木村のまいた怪しげな水しぶきに、
ロコちゃんが完全にマヒされてしまったとしか思えないのだが…。
まあ、カッコイイ男の子に気に掛けてもらえれば、イチコロだよな。
新しい学校に転校してきた時の不安と心細さを、拍手で取り除いてくれて、
優しい言葉をかけてもらったから、意識するようになったのはわかる。
しかもいかにもって感じの優等生で、人気のあるスーパースターにだ。
だが、それだけで簡単に男の子を好きになったりするものだろうか?

ロコちゃんが想いを抱くようになったのは、木村のセリフにあるようだ。
歯が浮くようなキザったらしいセリフは、普通は抵抗感があるのだが、
純粋なロコちゃんには、何の疑いもなくストレートに受け入れてしまった。
特にロコちゃんは誉め言葉にかなり弱いタイプだから(コンペイトウの回参照)、
夏祭りの浴衣を見ての木村の誉め言葉は、まともにヒットしてしまった。
遠足の回のリボンのおしゃれは、もちろん木村の誉め言葉を期待していた。
ロコちゃんが木村を強く意識する理由は、どうやらそこらにあると思える。

まあ、他のクラスメートの男子の設定がほとんどないというのもあるのだが、
スケートやマラソン大会のエピソードで、木村の優しさに触発されたためか、
いよいよ手作りチョコを作るという、大胆な行動に出たロコちゃん。
ママに協力してもらい、初めて作ったにしてはかなり上出来なチョコレート。
パパへのプレゼントのついでに作ったモノではないことだけは、確かである。
もちろん木村に対する想いを、はちきれんばかりに詰め込んだことだろう。
それほどまでにして心を込めたチョコなのに、結局木村に渡すことが出来なかった。
やはりこのアニメを見ていた我々の嫉妬の眼差しが怖かったから?
そうじゃなくて・・・
566静岡の勇者:2001/06/04(月) 20:49
木村の誕生日の時は、他の参加メンバーもプレゼントを渡していたから、
ドキドキしながらも、ちゃんとプレゼントを渡すことができた。
しかし今度は、愛の告白を意味するバレンタインのチョコレート。
イヤでも自分の想いが相手にハッキリと伝わってしまう。
ロコちゃんでなくとも、凄く照れくさくなる想いで胸が張り裂けそうになる。
そしてロコちゃんがどれほど木村のことを想っていたとしても、
木村がロコちゃんのことを何にも想っていないのかもしれないし、
最悪の場合、その後の2人の関係が気まずくなってしまうかもしれない怖さ。
それを恐れてロコちゃんがすんなり渡せられないのは、仕方のないことなのだ。
でも、渡せられなかった理由はそれだけではないだろう。

カナちゃんに打ち明けてしまったことも、渡せない原因になってしまったようだ。
ロコちゃんのナイショ話を聞いて「手作りチョコぉ?」と驚いたカナちゃん。
恋に関してロコちゃんは、まだまだオクテだとばかり思っていたようだ。
だからまさかの手作りチョコは、カナちゃんのお節介心を強く刺激したけれど、
「結構競争率高いかも」とロコちゃんに知らせたのはあまり良くなかった。
自分より他の女の子からのチョコを木村が喜ぶかもしれないという憶測が、
ロコちゃんに心の迷いを生じさせてしまったからだ。
後の「大丈夫、きっと喜んでくれるわ」と根拠のない願望だけの発言も、
ロコちゃんの心の迷いを解消させる方向には、少しも至っていなかったと思う。
567静岡の勇者:2001/06/04(月) 20:50
それにロコちゃんは、渡すシチュエーションを全然考えていなかった。
チャンスが全然ないと思うのなら、チョコを作った甲斐がなくなってしまう。
そんなロコちゃんにとって、カナちゃんの協力は心強い存在だったけれど、
かえってカナちゃんの誘導に振り回されっぱなしになってしまった。
友人と一緒にいる木村の前で渡せられないのは当たり前だが、
先回りして一人でいるところを狙ったにしても、いきなり木村とバッタリでは、
ドキドキと心迷いの生じているロコちゃんに、チョコが渡せるハズがない。
カナちゃんにヒジで急かされても、しどろもどろになってしまって、
ワケわからないことを口走ってしまうのが、普通の娘ではなかろうか。

そして極め付けが、木村のそっけないセリフと態度。
あんな関心のない素振りでは、とてもじゃないがチョコを渡せられるワケがない。
渡した後の見返りを計算しても、期待値には到底及びそうにもなさそうだと、
ロコちゃんにそういう考えが突然現れても不思議ではなかろう。
それにカナちゃんが一緒にいるというのは、やはり状況がまずいだろう。
第三者の目の前でチョコを渡すと、木村がいい思いをしないという憶測が、
ロコちゃんの心の片隅にふと浮かんできたのかもしれない。
それでここは、適当にごまかすという選択肢を選ばざるを得なかった。
チャンスを全て失い、結局チョコを渡せなかったロコちゃんに、
「根性なし」とカナちゃんが呟いた所で、どうにもならないことだったのだ。
568静岡の勇者 :2001/06/04(月) 20:50
「今年こそって、気を入れてガンバったけど…」って、
昨年も渡したい相手がいたということなのだろうか?
それはともかく、パパやハム太郎にはプレゼントして喜んでもらっても、
満足したわけではなく、つい出てくるのはため息ばかりのロコちゃん。
日記に今日のことを綴って、心臓が飛び出るくらいドキドキしたことが、
とっても楽しかったと自分に言い聞かせていたが、内心はやはりあの時に、
もう1歩前へ踏み出せなかった自分を強く悔やんでいたことだろう。
ついセンチな気分に浸ってしまい、チョコをつまみ食いするロコちゃんだが、
渡せなかった悔しさが、チョコのほろ苦さと重なっていたのではないだろうか。

だが、こんなことでメゲるロコちゃんではないし、そうなる様子は全く見られない。
素直で自分の気持ちに正直だし、積極的な行動力を持っている女の子だから、
いつかは自分の想いを告白したいと、そう思い続けているのが自然だろう。
とりあえず弁当を作ってあげたり、運動会で応援をしてあげたりのエピソードで、
進展しそうでなかなか進まない2人の微妙な関係はまだまだ続くのだが、
そんなロコちゃんのラブロマンスを温かく見守ってあげることの出来ない俺は、
どうしようもない憤りと、もどかしさを感じている。
それというのも、やはり木村という出来過ぎたキャラクターに、
全く好感が持てない、その一言に尽きるのだ。
ロコファンの一人としての俺には、これからもその葛藤に近い嫉妬が続くであろう。
他の誰に何と言われようとも…。