とっとこハム太郎5なのだ!

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235小学館
         辞令
パンダくん
トラハムくん

以上の者、以下の部署への転勤を命ず。

パンダくん 「Dr.リンにきいてみて!」 新キャラクター ペット役
トラハムくん「ポケットモンスターGBA版」 新ポケモン役

尚、ポケットモンスターGBA版の発売日は未定である為、連絡が
あるまで自宅待機の事。 以上。
236トラハムくんからの手紙:2001/05/02(水) 23:51
親愛なる妹へ。お元気ですか。あの辞令から1ヶ月。ようやく、
出勤命令がかかりました。といっても、顔見せ程度のものでした。
そこで、初めてピカチュウさんにお会いしたのですが、開口一番、
「おい!そこのお前!トラ模様が俺とかぶっとるやんけ!!」と
怒鳴られてしまいました。どうやら、彼はぼく達ハムスターに良い
感情を持っていないようです。大御所に目をつけられて、辛い日々に
なりそうです。しかも、田尻さんのお話では、ゲームの容量の問題で、
出せるかどうか分らない、とのことです。今、ぼくはバンダイのハム
キャラのオーディションを受けようかどうか迷ってます。マイナーです
が、今の状況よりもチャンスがあると思うんです。貴女はぼくのように
ならないように、ちゃんと目立ってください。それではのっぽくんに、
よろしく。さようなら。  トラハムより。
「あ、まいどくん、ちょうどいいところに来てくれました。
 ちょっと、ここのトーン、貼ってもらえますか?」
「なんや、めがねはん、あんたマンガなんか描けよるんか〜。
 意外な特技やな…。どれどれ…ってあんた、何描いてまんのや!
 耽美な男同士がくんずほぐれつ…やおいや!やおいやないか!!」
「そうですよ…。でも、それだけじゃありません。他に気付いた事は
 ありませんか?」
「このキャラ、メガネかけとるな…こっちはつり目で関西弁喋っとる…
 も…もしかして…もしかして…これって、わいらなんか…めがねくん…」
「そうです。擬人化はしてますけどね。なかなか上手く描けてるでしょう?」
「な、何考えとるんや!こ、こんな物描くなんて正気なんか?!めがね!」
「生き残る為ですよ、まいどくん!ぼく達が生き残るにはこれしか無い
 んです!小さいお友達はハム太郎君、リボンちゃん、大きいお友達
 はロコちゃん、カナちゃん!ぼく達が生き残る為には、新しいファン層
 を開拓するしかないんですよ!」
「…それが…やおい同人なんか…?」
「そうです!同人女の皆さんをぼく達のファンへと引き込むんです!
 ゆくゆくはかぶるくんもショタ属性で入れて我々の地位を不動の
 ものとするんです!これはその計画の第一歩なんですよ…!」
「…そうか…そこまで考えてくれとったんか、めがねくん…。すまんな、
 怒鳴ったりしてもうて…。よっしゃ、わいも手伝うわ!」
「ありがとうございます!二人で一緒に頑張りましょう!そう、二人で…」
「…その前に、一つ聞きたいんやが…このマンガ、単なる人気取りの
 手段やろな?まさかとは思うけどめがねくんの願望は入っとらんよな?」
「……も、もちろんですよ、まいどくん…。あ、当たり前じゃないですか」
「そ、そうか…(な、なんやさっきの間は…危機を感じるで…リストラ
 なんかよりも、もっと危険な予感がする…!)」
「ささ、まいどくん、早速始めましょうか」
「あ、ああ…(これから…わい、どないなってしまうんやろか…)」
238名無しさん@ハァハァ:2001/05/03(木) 01:14
>>237
ワラタのだ。
そのうちちびまるちゃんモノを書きそうな気がするのだ…
「ちび丸ちゃん、あなた、今日から赤ちゃんよ!」
「うきゅ?うきゅきゅきゅ〜」
「え?最初から赤ちゃんだって?違う、違うわ!赤ちゃんってのは
 ハイハイしかできなくて、哺乳瓶でミルクのんで、自分の欲求を
 泣く事でしか伝えられない、それが赤ちゃんよ!ひまわりの種を
 平気で食べて,二本足で歩き回るなんて赤ちゃんじゃないわ!」
「う…うきゅきゅ…」
「それでハイハイで勝手に色んなところ行っちゃって心配かけたり、
 ミルクだのおしめだので泣きまくって、本当に大変なんだけど、
 寝顔は天使でやっぱりちび丸ちゃん大好き、みたいな育児ドラマ
 を展開するのよ!かつてあった『ママは小学4年生』や、『どれみ♯』
 のようにね!」
「う、うきゅ…」
「そうすれば新しいグッズも出せるし、話にも幅が広がるし、私達
 二人の地位は安泰よ!これしかないのよ、ちび丸ちゃん」
「う〜うきゅきゅ…」
「もちろん最終回は別れ際にちび丸ちゃんが『ママ…』って喋るで
 鉄板ね。これでオタのハートをがっちりゲット!半年後には
 あたしが主人公で新アニメなんて展開もアリになるわ!」
「…ママ…」
「ちょっと!まだ早いわよ、ちび丸ちゃん!…てゆーか、あなた、
 喋れたの?!」
「…マフラー姉さん…もうあんたとはやっとれませんわ…」
「…しかも関西弁?!」
「むにゃむにゃ…現実が…こんなにも無慈悲で辛いものならば…
 ぼくは永遠に夢の世界で遊んでいたい…むにゃむにゃ…」

「…ここは悲しみで満ちている…現世は何て悲しんだ…。北へ
 旅にでよう。そして行ける所まで行って…そこで死のう…」
「ねぇねぇ、のっぽくん、みんな、生き残りをかけて色々やってる
 みたいだよ…?私達も何かしなきゃ!」
「ふぁ〜…いいですよ、そんなこと。めんどくさい」
「ちょ、ちょっとぉ!そんなのんきでいいの?>>235のお兄ちゃん
 みたいになっちゃうよぉ!>>236でもらった手紙なんか、後半、
 涙で文字が滲んでたのよ…!」
「だからぼくは大丈夫だってば。いいですか?ぼくは>>233
 方も仰ってるように『便利キャラ』なんですよ。解説役して、
 話を落とす役として…無秩序で幼児系キャラしか居ないハム
 ちゃんずの中で無くてはならない存在なんですよ」
「…でも、そんなのも何時まで続くか分らないじゃない!マンネリ化
 を避けるために干されるかもしれないじゃない!」
「知ってますか?物書きってのは『話を落とす為ならなんだってする』
 んです。水は低きに流れるとはよく言ったものですね。今までだって
 『便利な設定』に引きずられてマンネリになったアニメの何と多い事
 か…。脚本家の先生達がぼくを手放すはずありませんよ」
「…じゃあ、私はどうすればいいの?」
「リボンちゃんの友達として、横で笑ってればいいんですよ」
「それだけ?」
「トラハムちゃん、枯れ木も山の賑わいって言葉、知ってますか?」
「…のっぽくん、あんた、本当に鬼ね…」
「お、パンダ、久しぶり」
「あ〜、トラハムくんだぁ。どうどう?ポケモンの方は…?」
「え…あ、まあまあかな…パンダの方はどうだ?」
「うん、最初は結構辛かったんだけど、今はもう慣れたかな。
 ぼくって、ほら、パンダ模様でしょ?パンダって中国の象徴的な
 動物だって、可愛がられるんだぁ。風水グッズとか作ったり、
 毎日楽しいよ〜」
「そうか…それは…良かったな…。俺の方もさ、田尻さんに、
 『良く来てくれた!』なんて言われちゃってさー。どうも、リストラ
 じゃなくて栄転みたいなんだよな〜。次期主力ポケモンって
 話もあるしさ〜」
「すごいなぁ〜。ポケモンってさ、外国でも人気あるんでしょ?
 ハムちゃんず初の世界的スターが誕生するかもしれないね!」
「あ、ああ…。実はもう英語を習ってたりするんだよな〜。これで
 金髪ハムのハートをゲットだぜ!なんてな、は、ははは…」
「ふぅ〜ん、さすがトラハムくんだね!あ、そろそろ、ぼく、打ち合わせ
 があるんで行かなきゃ。じゃ、お互いがんばろうね〜。バイバイ〜」
「あ、ああ…バイバイ…ふぅ…今日も…自宅待機か…。サンリオの
 オーディションも受けとこうかな…春なのに、風が冷たいぜ…」
「なんか…みんな必死だな…」
「新ハム出ますからねー。生き残るのに必死なんですよ〜。
 まあ、ぼく達には関係ありませんケド」
「まぁ、一応レギュラーだからな、俺ら。しかしよ、聞いたか、
 まいどとめがね。あいつら、やおいにまで手を出したらしいぜ。
 最近はかぶるまで引き込んでるみたいだし。あいつらにあんな
 趣味があったとは知らなかったじぇ」
「あ〜…まいどくん、こっちを睨んでますよぉ…」
「ほっとけ、ほっとけ。マフラーちゃんはどうしたんだよ。全く軟弱な
 奴らだ、ほんと」
「…でも、まいどくん、目に涙浮かべてるんですけど〜…」
「そういえばマフラーちゃん、なんかちび丸ともめてるな…。珍しい
 こともあったもんだ。反抗期か?ちび丸…」
「…さっきから、ちび丸ちゃん、『お前なんか親じゃない!』とか、
 『母親やりたいのなら、自分で赤ちゃん産んでそれでやって下
 さいよ!』とか叫んでますよ…」
「反抗期かぁ…まあ、誰もが通る通過儀礼だな。ちび丸も成長
 したもんだじぇ…しみじみ…」
「なぁんか違うような気がするんですけどぉ〜…」
「のっぽは…俺達と同じでマターリしてるな…」
「その代わり、トラハムちゃん泣いてますよ…」
「あの二人、なんであれで別れないのかねぇ。女心ってやつは
 本当に不思議だじぇ…」
「ほんとですねぇ…。タイショーくんが、どんなに活躍しても、リボン
 ちゃんはハム太郎さん一筋ですもんねぇ…」
「うるせ〜!!ったくよ〜、ハム太郎はいっつも美味しいところだけ
 もってくよな。主人公の特権たぁ、恐ろしいもんだじぇ…」
「まあ、ぼく達、どんなに頑張っても、ハム太郎さんに持っていかれる
 んだから、気張らず、自分の仕事をこなした方が安定してますよね〜」
「ああ…、俺は問題を起こしたり、収めたり。まあ、実行役だな」
「ぼくは、ひまわりの種を落としてトラブルメーカー!こればっかり
 です〜」
「ま、今後ともマターリやっていこうや」
「そーすね。どーせハム太郎さんには敵わないすから」
「…やっぱちょっと空しいな。はぁ…」
「なんだか、きょうの地下ハウスはとっても騒がしいでちゅわ…」
「新しいお友達が来る前に、何とか目立とうと、みんな必死なのだ」
「…よく、わかりまちぇんわ…。どうして新しいお友達が来ると、
 みなちゃん、必死になられるんでちゅか?」
「新しいお友達が自分よりも目立つと、出番が減っちゃうかららしいのだ。
 だから今のうちに色々工夫して、出番を増やそうとしているのだ」
「ふ〜ん…。でも、出番が無いって事はお休みってことでちょ?
 わたち、お休みの日って好きでちゅわ!滅多にありまちぇんけど…」
「ぼくなんか、ずっと出ずっぱりなのだ。アニメはもちろん、番宣、CD、
 絵本…たまには休んでみたいのだ!」
「全く、ぬいぐるみも商品化されてない方達の考える事は分らない
 でちゅわね〜…」
「そのとおりなのだ。ぼくなんか休めてとっても羨ましいぐらいなのだ!」
「ほんと、そうでちゅわね。ふふふふふ…」
「そうなのだ!あははははは…」

ハムちゃんず「ハム太郎くん!リボンちゃん!あんたら、二人とも、
        鬼なのだ!!」

「へ…へけ…?」
「で…でちゅわ…?」

                おしまい