日垣隆・総合スレ★23

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732無名草子さん
 いわく、(1)フリーを使う局側の長所としてはギャラが(テレビですら)1桁で済み、
(2)短所としては所属事務所やテレビ局の言いなりにならなくて済むフリーは、自由で
新鮮な発言をしやすい、と。
 一般論としては正論だろうが、私とTBSの間では当てはまらない(ひろゆき氏は私と
TBSの問題を端緒に書いている)。(1)は本質を突いているものの、(2)は大きく的を
外している。
 私は、「サイエンス・サイトーク」の企画・人選・構成・キャスター役を同時にやって
きたので、この番組から派生する収入は1桁(万円)ではなく、4桁である。
「ノーベル賞級のゲストを迎えて、小学生にもわかるように、また大人でも刺激がビンビン
伝わるように」作ってきた。そのためには、フリーとしての私は多大な出費をする。
 その分野の先端をゆく人々の専門書や論文などに目を通し、詳細な質問リストを作ってから、
その数百に及ぶ質問や意見のメモを一旦破棄(ポケットの中に仕舞い)し、敢えて「素」の
状態に戻って、気楽な雑談をする気分で番組に臨んできた。
 この姿勢は、番組が開始された当初頃から変わっていない。

■奴隷根性■
 私か堂々とTBSと聖戦を敢行できたのも、本誌で告発したのも、私はフリーだから
というより、収入源が20ヵ所以上あり、1ヵ所から理不尽に切られても、痛くも痒(かゆ)く
もないからだ。事務所や局に奴隷根性で臨む必要がない。
 もちろん、私は本職の文筆で出版社に対しても媚びたことはないし、偉ぶったこともない。
あくまで対等を旨として生きてきた。
 なお、私かタレント事務所に所属していたら、ノーベル賞受賞者や、各分野で
トップクラスの科学者と対等に楽しく2時間も対話する、というのは不可能だったろう。
(この項、続く)