今までのあらすじ
レンストが誕生して間もない頃、ニシャライ帝国に現われた糞ップ、D−1等は
レンストによる世界征服を企み、全国のストライカーを相手に宣戦布告した!
彼等は各地の大会を荒らし回り、初心者は嬲られプロモは次々と搾取されていった。
だが、心に英雄の教えを抱く熱きストライカーは悪に屈することなく耐え続けた。
そしてRSフェスタ2006、即ち恵比寿の大乱にて勇気あるストライカー達の反撃により
糞ップ、D−1等は決勝の舞台を踏むことなく退けられたのである。
これを機に奮起した全国ストライカーの団結によって、ニシャライは劣勢を強いられ
遂には根城となる地元大会の閉鎖という形で戦いは幕を閉じた。
しかし平和は長くは続かなかった。
大乱の影響もあり徐々に多くの人々に受け入れられ、規模を拡大していったレンストは
次第に、その内にも黒い闇を内包し始めてしまったのだ。
コレクターを味方に付けた転売厨、執拗なまでに開封報告と“ら”抜きを指摘する携帯厨
初心者の無知に付け込み非道な鮫行為を企てる動物魂を筆頭としたトレード板勢力など
突如として電脳世界に現われた新たな敵との戦いにストライカー達は身を投じる事となる。
時同じくして、戦いの最中にもたらされた疑惑のシルエットと大量発生する龍騎厨
死闘の中、各々の心情の違いからストライカー達の絆はズタズタに引き裂かれてしまう。
そしてそれは、巨悪が更なる進化を遂げるに十分な休息を与える結果となってしまった。
一連の龍騎騒動がライダー本格参戦の決定によって落ち着いたと思われた頃
恵比寿の大乱以後、闇に消えたはずの糞ップが再びその姿を現した。
しかも、事もあろうか大乱の英雄たる両チャンプを洗脳懐柔し東京近郊を制圧
秋葉原を新たなる聖地として、アホ部の成立を宣言したのだ。
良識派の強豪を装わせた両チャンプや部長と呼ばれる者達の心理誘導作戦もあり、
アホ部と敵対するもの、アホ部を擁護するもの、それら全てを弱者と一蹴するものと
ストライカー達は己の信念のみが信じられる混乱の渦に巻き込まれていった。
不毛な混乱が続く中、満を持して開催されたRSフェスタ2007こと都産貿の決戦
01を操るアホ部や合体強要の町ルダを相手に、気高くも挑む新たな英雄達が現われた。
以前より最強と囁かれ、結果として新チャンプを送り出した中部の部ランチである。
ところが、またも電脳世界からの情報が事態に重苦しい影を落とす。
それは救世主と思われた部ランチすらもアホ部と内通しているというものだった。
次第に悪の片鱗を見せ始めた部ランチは、容赦なく他地区のストライカーを貶めてゆく。
それはまさにアホ部に対抗するかのごとき、もう一つの巨悪の出現であった。
共に唯一絶対の征服者たる事を望み、次第に対立を激化させてゆくアホ部と部ランチ。
二大勢力激突の波紋は、各地で眠れるストライカーやチーム勢力台頭の呼び水となり
いつしか全国のストライカー達を巻きこんだ、望まれぬ東西対決の色を強めていった。
幾多の思惑が複雑に絡み合う混戦の中、徐々に明らかになってゆく真実。
アホ部、部ランチ、歴代チャンプ、さらには繰り返される電脳世界での情報戦争
それら全てはより強大なる組織の影に操られていたに過ぎなかった。
黒幕の名は連巣斗倶楽部、レンスト影の支配者が遂に明らかになったのだ!
全国各地に影響力を持ち、静かにその勢力を拡大してきた連巣斗倶楽部
しかし膨れ上がった組織は、すでに一枚岩とはいえぬ状況だった。
勇気あるストライカー達の決死の潜入と、底辺と呼ばれた者たちの造反
日々届けられる情報は、疲弊し内部崩壊を起こす姿が浮かび上がらせていった。
同じ頃、依然として続いていた電脳世界での戦いに一時の終止符が打たれた。
成長したストライカー達の活躍で、徐々にアイデンテティを失いつつった携帯厨は
致命的な失策により、以降MTなるマスコットと化して影を潜める結果となった。
あらゆる事態が収束に向かう中、連巣斗倶楽部は自ら最後の舞台を用意した。
東京、大阪、名古屋といった大都市圏の強豪チームからは勿論のこと、
地方の秘密兵器、さらにはまだ見ぬ強豪ストライカーの挑戦をも受けつけ
倶楽部主催の名古屋大会を開催し、全ての決着をつけようとしたのだ。
全国のストライカーが注目する中、戦いは驚愕の結末を迎える。
カトル、イソップをはじめ歴々の強豪達を制し優勝を飾った一人の男。
彼こそ連巣斗倶楽部とアホ部を束ねる真の黒幕、アキラさんであった。
満を持し降臨した真の支配者アキラさん、その正体は意外なものだった。
類稀なカリスマを持ち、悪しき者に剣を振るい、若き者には慈愛を注ぐ
その姿は正に全てのストライカーが待ち望んだ救世主そのものと言えた。
アキラさんの降臨、さらには戦場を翔る女神達の噂の後押しもあって
本能のままに、皆ただ一人の漢であることを思い出したストライカー達は
利害を越えて一致団結し、ここに束の間の平穏を手に入れたのであった。
一つの時代が終わりを告げた。
連巣斗倶楽部の大会以降、次々と各地の本来の姿が明らかになり、
もはやアホ部もMTも日常の一風景以上の意味を成さなくなった。
戦い疲れた戦士に訪れる休息、ときにそれは残酷な結末を用意する。
皮肉にも救世主アキラさんの存在と、繰り返される怠惰なる平和の日々が
幾度の危機を乗り越えたストライカー達から戦いの牙を奪っていようとは
このときまだ、誰一人として気付く由もなかった。
戦士達の新たな戦いヘの導きは、意外にも我等が創造主からもたらされた。
真の強者を決める選ばれしストライカー達によるチャンピオン大会開催の宣言
その前哨戦としてRSフェスタ2008春にて十傑選抜戦の開催が告げられたのだ。
そして新たな英雄の誕生を祝うべき大舞台で悲劇は起った。
戦いの中心には、新兵器ナイトフィーバーを携え、瞬く間に同胞を葬る一団の姿
かつて同じ屈辱を味わいながら、彼らと渡り合えた者は極少数しかいないという現実
そう、忌わしき歴史は繰り返し、時代は再びアホ部の台頭を許してしまったのだ。
十傑の栄冠という偉大なる創造主の加護を、無残に奪い去られたストライカー達。
戦い終えた彼等の胸中には後悔と同時に、数々の疑念が渦巻いていた。
アホ部の強さは本物なのか、それが彼等全員の実力と言えるのだろうか
何よりも皆が、そして創造主が望んだのはこんな戦いだったのだろうかと。
憶測が憶測を呼び、遂にはアホ部が創造主と手を結んでいるとの噂も飛び交い、
創造主に代わって裁きを下す、かつての両チャンプの姿を見たという者までが現われた。
アホ部復活による余波は、レンスト世界そのものへの不信へと連鎖していったのだ。
誰もがレンストの未来を案じる中、最後の希望は思わぬところから現われた。
ナイトフィーバーが猛威を掻い潜り、信念を貫いた猛者が十傑にも居たと言うのだ。
一人は、アホ部を率いて部長と呼ばれていた伝説の男「ダイノミッションの銀」
いま一人、部ランチを拒む孤高の中部ストライカー「特捜合体のTo.Mo」であった。
メレスラ使いコウやパンプキン等、十傑の座についた面々が頭角を現し始める一方、
銀を皮切りとした実力者の離反から、次第に決裂し力を失ってゆくアホ部。
SCSへと舞台を移し、時代を支えた英雄達と新時代を築かんとする新勢力の激突は
チームでなく個々の実力が試される局面を迎えたことを各地に伝えていった。
大いなる決戦の時が近づく中、いち早く行動を見せたのは
意外にも、三大都市中最弱と噂され続けていた関西の者達だった。
大会開催地として日の目を浴び、徐々に明らかになる関西の実情。
アホ部に放たれた刺客、レンストの終わりを告げる狂信者と戦い、
そして現われた、関西反撃の狼煙をあげる新たな時代の担い手
彼の名はKEN…………、レンストリーダーKEN!!
自らリーダーを名乗り、神をも味方に無敗を誇るというKEN。
コンプセントと称される独自の解釈に基づいた彼の構築理論は
各地に衝撃を走らせ、上級者アドレスなる教えを請う者は後を絶たず、
かつて赤き魔物と呼ばれ恐れられたアホ部の強豪をも唸らせたという。
三大都市の均衡を崩しかねないKENの登場に危機感を覚えたのか、
勢力を失いつつあった関東もまた新たな英雄達の誕生が待望されていた。
救世主アキラさんの寵愛を一身に受け、アホ部最強と噂される黒木大☆、
立川の若獅子と異名をとり、大☆と双璧をなす新世代ストライカー、レオン
次々と伝えられる新世代戦士の活躍は関東の意地とも怨念とも取れた。
しかし、実態の定まらぬ新たな勇者の登場は同時に混乱をももたらした。
各地に蔓延するKENの威を借る名もなき者達、中でも薄氷上の平穏を
保っていたトレード板での、RGM−79Rことよしおとの全面対決は、
これまで耐え続けた者達を一気に燃え上がらせ、大いなる騒乱の火種となった。
この機を待ち望んだかのように各所で息を吹き返した電脳世界の強敵達
悪意の嵐に晒され、満足な装備も十分な情報も揃えられぬまま迫る決戦の刻。
高まる機運が皮肉にも、隠れていた世界のゆがみを白日の下に晒す結果となる。
古参と新参、地方と大都市を隔てる埋めようのない格差をはじめとして、
拡大し続けたレンスト世界は創造主の手にも負えぬほどの矛盾を孕んでいた。
三つの世界の英雄が集結した今、遂に創造主は世界の再構築を決断したのだ。
しかし、再構築に伴う不可避のねじれは甚大な被害をもたらし、ストライカー達は
日々変わり続ける理の中での戦いを強いられ、無意味な衝突を繰り返していった。
もはや誰にも予想の付かぬ混沌の中、関西は大阪の地で初陣が幕を開けた。
念願だった本拠地での戦い、しかしながら、確たる組織基盤を持たぬゆえか、
その決勝という大舞台に関西新鋭の姿を見ることは終ぞ叶わなかった。
関西の猛者を叩き伏せし者、彼等はまさに歴史の陰と陽との体現そのものであった。
一方は、賞賛と栄光に囲まれながら驕ることなく高みを目指した「静かなる闘志 ぎょりえ」
もう一方、歴史の影に追いやられながら揺らがぬ強さを見せ付けた「反逆の雄志 イソップ」
激闘の末に勝利を掴んだイソップ、その素顔にかつて語られた黒き陰りは無く、
真実を目撃した者達は、彼もまた英雄の名が相応しかった事を各地に伝えたのだった。
蓋を開ければ、熱狂に包まれ全てが順調に滑り出したかに見えたRSツアー。
だが、その裏では悪意ある者達もまた着々と間隙を突く策を巡らしていた。
華やかな舞台に目を奪われ、依然SCSに蠢く影に気付くものは誰一人居なかった。
数々の新鋭が名乗りをあげ、新時代の英雄の誕生が期待されながら、
大いなる聖戦を終えた先には、依然にも増した荒廃した日常が待っていた。
日ごとに凄惨さを増す電脳世界の騒乱と、形骸化した各地チームの無益な対立。
出口無き暗雲に閉ざされたレンスト世界を、見るに見かねた全知全能の神は
我等が創造主に、もはや取り返しの付かぬ最後の審判を下してしまった。
消耗しきった世界を糧に変え、未来を若く純真な者達に委ねよというのだ。
20年の歳月を背負って今、眼前に迫る新世界、その名はバトルスピリッツ!!
資源も空間も奪い去られ、次第にレンスト世界との接点が失われてゆく。
神の意思により桁違いの勢いで構築されてゆく平行世界の侵食を前にしては、
歴戦の英雄達も己の無力を歎き、絶望に打ちひしがれる他なかった。
自体はそれだけではなかった。同じ英雄のいるさらなる世界「ガンバライド」が用意される。
しかし、創造主は三つの世界の英雄達を「クロスギャザー」として集約する。
それは二大勢力への必死の抵抗なのか、ひとつの巨大な力への変貌なのか?
そして迫り来る決戦の舞台はクロスギャザーハリケーン。そこで新たなる英雄が生まれるのか?
それは神のみぞ知る…。