MTG Sideboard Online 日本語版: 9th Edition

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133ドラフトスレ682
Dimir
第4の主要アーキDimirだが、これはそのギルドの"ベストデッキ"に
たどり着くまでにもっとも苦労したギルドだったね。
Dimirのコモンの半分は
《Dimir House Guard / ディミーア家の護衛》、
《Roofstalker Wight / 屋根伝いのワイト》そして
《Snapping Drake / 噛みつきドレイク》
といった面々、もう半分は
《Lurking Informant / 隠れ潜む密通者》、
《Vedalken Entrancer / ヴィダルケンの幻惑者》そして
《Induce Paranoia / 妄想の誘導》。
まーまったく噛み合わん訳よ。
134ドラフトスレ682:2005/10/28(金) 15:08:59 ID:qN9Qz3Yg
普通は回避持ちで凹るタイプのDimirデッキの方が
ライブラリーアウトベースよりもドラフトしやすい。
Dimirの回避課には仕事の出来る飛行屋の頭数はそろってるからな。
《Roofstalker Wight / 屋根伝いのワイト》は安いし
序盤なら大抵は普通に1,2回殴らしてもらえる。
こいつをブロックするために《Selesnya Evangel / セレズニアの福音者》や
《Thundersong Trumpeter / 雷楽のラッパ吹き》を
相打ち上等で差し出す奴はいないだろうからな。
(訳注:Warsong Trumpeterってなんやねん。書き間違えと判断)
終盤は定期的に空からの2点クロックになってくれるかわいい奴だ。
《Dimir Infiltrator / ディミーアの浸透者》も
そこそこ許容できる2マナ域だ。
こいつはこっちの準備が整うまで対戦相手の足止めが出来るし、
必要ならば終盤削る手助けもしてくれる。
マナ域は上がるが、《Snapping Drake / 噛みつきドレイク》と
《Tattered Drake / 破れ翼のドレイク》はどちらも実にいい。
タフネスが1低いことで《Skyknight Legionnaire / 空騎士の軍団兵》
や《Screeching Griffin / 金切り声のグリフィン》程度と
相打ちするってことは実に残念なんだが、
《Snapping Drake / 噛みつきドレイク》は基本の5マナ3/3のフライヤー
がいないっていう穴を十分埋めてくれる。
《Tattered Drake / 破れ翼のドレイク》が要求するコストは
多少法外に感じるかもしれんが、こいつは驚くほど使い勝手がいい。
“B: 再生”の一文のために《Wind Drake / 風のドレイク》比で2マナも多く
要求されるのは詐欺臭いが、攻守に渡ってマルチな才能を発揮することは保障できる。
うん、こいつは実に優れた4マナコモンクリーチャーだ。
5マナ????(゚д゚)ハァ????
そんな大金払ったことなんかどうせ帰る頃には忘れてんだから
細かいことは気にするんじゃねぇ。
135ドラフトスレ682:2005/10/28(金) 15:17:28 ID:qN9Qz3Yg
《Vedalken Dismisser / ヴィダルケンの放逐者》は馬鹿げたコストだと思うだろうが、
実際に使ってみると適切なコストだと感じれるだろう。
Time Ebbは3マナ。で、Gray Ogreも3マナ。合わせりゃ…ほら、な?
Dismisserはテンポ面で優れた効果を発揮する。
こいつは相手のエースをこのターン除去しつつ、次の相手のドローを奪う。
そしてそん時ゃきっと別の何かも奪っていく。
《Peel from Reality / 現実からの剥離》とのコンボは特に極悪で、
これをしてのけた日にはフライヤーで殴りきるのには
十分過ぎる時間がもらえるに違いない。

Dimirをドラフトする際にはどういうデッキにするか決めて、
焦点がブレないようにしなければならない。
バックアップするカードのない状況下での《Vedalken Entrancer / ヴィダルケンの幻惑者》
なんかデッキのどこにも居場所はない。
デッキを十分な数の適切なカードで埋めたいならば明確に「埋めるためのカード」
-《Surveilling Sprite / 検分するスプライト》や《Compulsive Research / 強迫的な研究》とか-
を集めていくことだ。
さもなけりゃ見るに耐えないカンスペもどきや糞の役にも立ちゃしない
1/4を入れる結末が待ってるだけだ。
136ドラフトスレ682:2005/10/28(金) 15:20:33 ID:qN9Qz3Yg

ここに回避タイプのDimirデッキサンプルを挙げとく。

Evasive Dimir Draft Deck
40 cards

8 《Island / 島》
8 《Swamp / 沼》
1 《Dimir Aqueduct / ディミーアの水路》
-------------------------------------------------------------------------------
17 land

1 《Dimir Infiltrator / ディミーアの浸透者》
2 《Roofstalker Wight / 屋根伝いのワイト》
1 《Surveilling Sprite / 検分するスプライト》
1 《Terraformer / 土を形作る者》
1 《Drift of Phantasms / 幻の漂い》
1 《Snapping Drake / 噛みつきドレイク》
1 《Dimir House Guard / ディミーア家の護衛》
1 《Keening Banshee / 叫び回るバンシー》
1 《Mausoleum Turnkey / 霊廟の牢番》
2 《Tattered Drake / 破れ翼のドレイク》
1 《Netherborn Phalanx / 冥界生まれの密集軍》
1 《Vedalken Dismisser / ヴィダルケンの放逐者》
-------------------------------------------------------------------------------
14 creatures

1 《Halcyon Glaze / 穏やかな霞》
1 《Disembowel / 腹わた抜き》
1 《Clinging Darkness / すがりつく闇》
1 《Peel from Reality / 現実からの剥離》
1 《Remand / 差し戻し》
1 《Compulsive Research / 強迫的な研究》
1 《Consult the Necrosages / 屍賢者の助言》
1 《Gaze of the Gorgon / ゴルゴンの凝視》
1 《Twisted Justice / よじれた正義》
-------------------------------------------------------------------------------
9 other spells


このタイプは紛れもないテンポデッキとしてドラフトされるんだが、
デッキとしては非常にトリッキーになる。
大抵の場合こっちのクリーチャーは相手のそれよりショボいわけで、
これが実際に問題になって来る前にとっととゲームを終わらせにゃならんのだな。
《Clinging Darkness / すがりつく闇》や《Peel from Reality / 現実からの剥離》なんかの安い除去を手に入れる時間がもらえるんで、
《Vedalken Dismisser / ヴィダルケンの放逐者》や《Remand / 差し戻し》みたいにテンポを稼げるカードは重要だ。
《Twisted Justice / よじれた正義》だが、ぶっちゃけこのデッキじゃ弱いんじゃねぇかな。
……すまん、他に選択肢なかったんよ。
137ドラフトスレ682:2005/10/28(金) 15:21:35 ID:qN9Qz3Yg

石臼型デッキは上のデッキとはまたずいぶんと違った趣がある。
デッキのキーパーツは間違いなく《Vedalken Entrancer / ヴィダルケンの幻惑者》。
《Lurking Informant / 隠れ潜む密通者》や《Duskmantle, House of Shadow / 影の家、ダスクマントル》
の力だけで削りきるのが不可能だって訳ではないんだが、
1度に1枚より2枚の方が簡単に削れるのは自明だからな。
むしろこれらだけで削りきれるような対戦相手に当たったら
逆にこっちがビビるね。

あまりにもEntrancerにおんぶに抱っこなデッキになるんでな。
色気出すのはドラフト序盤に1枚手に入れられる状況だけにしといたほうが
無難だと思う。

こいつはこのアーキ以外では糞だし、遅くまで回っていることも良くある。
が、パックから出ないことには始まらんわけだし、他にDimirやってる奴がいるかもしれん。
後でもう一枚回ってくる保障は無いって事だ。

石臼型のDimirで次にCoolなのは《Tidewater Minion / 潮水の下僕》でほとんど決まりだろ。
Entrancer起こして再起動。2倍の働きじゃねぇか。
コレよりでかいナマモノもそうそういないからな。
壁としても良い働きをしてくれるぜ。
40枚なんてあっという間だ。Entrancer& Minion セットはそう数ターンも起動する必要は無いだろう。
このアーキではこの2枚よりも優先されるべきコモンなんか存在しないな。
可能性があるとして《Last Gasp / 最後の喘ぎ》ぐらいか?
138ドラフトスレ682:2005/10/28(金) 15:22:42 ID:qN9Qz3Yg

《Lurking Informant / 隠れ潜む密通者》もこの戦略の良い手助けをしてくれる。
相手のライブラリートップに土地を残してそいつを引かせるって能力は
こちらのEntrancersが相手のライブラリーを削りきるまでに
相手がこっちを押しつぶす脅威を手に入れるのを困難にするんだ。
長期戦になったときにはかなり良い嫌がらせになるぜ?
そうそう、土地事故ってる相手や色事故ってる相手に
この能力を使ってやると大変喜ばれるよ。
それだけで勝ったりもするしな。
こちらが着々と場を固めてる間、ひたすら使えやしないガラクタを
プレゼントしまくるってのはサイコーの気分だ。

直接勝ちに結びつくカードも重要だが相手の攻撃の手を止めるものも欲しい所だな。
《Dimir Infiltrator / ディミーアの浸透者》や《Drift of Phantasms / 幻の漂い》
は共にこの目的では良いカードだし、《Tattered Drake / 破れ翼のドレイク》
も再生壁としてとても良い働きをしてくれる。

取れるなら十分な量の除去を欲しいと思うのは普通だろうな。
ただ、あんま重さは気にしないでも良い。
俺はこのデッキなら喜んで《Stasis Cell / 停滞の監房》をプレイするだろうし、
《Stinkweed Imp / 臭い草のインプ》や《Clinging Darkness / すがりつく闇》
なども明らかな理由で早くピックしていい。
そう。時間が稼げれるならなんでも良いんだ。
139ドラフトスレ682:2005/10/28(金) 15:24:07 ID:qN9Qz3Yg

デッキの残りスロットはドローと他のライブラリーを削れるカードで埋める。
《Belltower Sphinx / 鐘塔のスフィンクス》と《Psychic Drain / 精神の吸収》
はどっちも素晴らしい。
《Induce Paranoia / 妄想の誘導》じゃそれらには敵わないが気にすることじゃない。
《Dimir Guildmage / ディミーアのギルド魔道士》も素晴らしいカードだし、
《Compulsive Research / 強迫的な研究》も同様にドローカードとしての役割を十分に果たしてくれる。
.

Transmuteメカニックもここではちったあ使われるだろう。
《Dimir House Guard / ディミーア家の護衛》を《Vedalken Entrancer / ヴィダルケンの幻惑者》
に化けさせるってのはこのアーキでは結構使えるもんだ。
状況によっては《Drift of Phantasms / 幻の漂い》や《Dimir Infiltrator / ディミーアの浸透者》
はその時有効ななんらかのカードに変えることもあるだろう。
この戦略は遅いんだが, デッキの志向も時間稼ぎだ。
回避型よりTransmuteする余裕はあるだろう。
140ドラフトスレ682:2005/10/28(金) 15:25:24 ID:qN9Qz3Yg

そんなこんなで石臼型の適切なデッキを考えていくとこんな形に落ち着くんじゃないかと思う。


Milling Dimir Draft Deck

40 cards

8 《Island / 島》
8 《Swamp / 沼》
1 《Duskmantle, House of Shadow / 影の家、ダスクマントル》
--------------------------------------------------------------------------------
17 land

1 《Dimir Guildmage / ディミーアのギルド魔道士》
1 《Dimir Infiltrator / ディミーアの浸透者》
2 《Drift of Phantasms / 幻の漂い》
1 《Lurking Informant / 隠れ潜む密通者》
1 《Surveilling Sprite / 検分するスプライト》
1 《Terraformer / 土を形作る者》
1 《Dimir House Guard / ディミーア家の護衛》
2 《Vedalken Entrancer / ヴィダルケンの幻惑者》
2 《Tidewater Minion / 潮水の下僕》
1 《Belltower Sphinx / 鐘塔のスフィンクス》
1 《Tattered Drake / 破れ翼のドレイク》
--------------------------------------------------------------------------------
14 creatures

1 《Dimir Signet / ディミーアの印鑑》
1 《Last Gasp / 最後の喘ぎ》
1 《Clinging Darkness / すがりつく闇》
1 《Compulsive Research / 強迫的な研究》
1 《Consult the Necrosages / 屍賢者の助言》
1 《Induce Paranoia / 妄想の誘導》
1 《Stasis Cell / 停滞の監房》
1 《Brainspoil / 脳崩し》
1 《Psychic Drain / 精神の吸収》
--------------------------------------------------------------------------------
9 other spells


以上が4つのギルドの雑感とラヴニカドラフトの
最初の数週で見るだろうデッキに関する結論だ。

あんたらは多色をコンセプトにした緑系なんかをもう見たかもしれないし、
俺もギルドカラー以外の組み合わせのデッキが使われるのかはわからない。
例えば地上を固めて空で殴る白青とかはリミテッドではごく一般的はアーキだし、
今回もドラフト可能かもしれない。
白青が《Sunhome Enforcer / サンホームの処罰者》や
《Lightning Helix / 稲妻のらせん》、《Galvanic Arc / 感電の弧炎》
なんかのために赤を足している姿はよく見かけるんじゃないかと思う。
これらはこれからじっくりと探求してみるつもりだ。
141ドラフトスレ682:2005/10/28(金) 15:29:12 ID:qN9Qz3Yg

以上Exploring Ravnica - Part IIからDimirでした。
Entrancer3、Minion2、Induce Paranoia3なのはドラフトしたことあり。
相手腐るね。マジで。

まぁ取れ具合によって違うだろうけどSelesnyaとGolgariには強い。
が、Borosにすげぇ弱いのな。