・県地域安全政策課は8日、中国と台湾に対する県民の意識調査結果を公表した。中国の印象で「良くない」
「どちらかといえば良くない」が計89・0%に達し、「良い」「どちらかといえば良い」は計9・1%にとどまった。
対照的に、台湾は否定的な印象は計19・2%で、肯定的な印象が計78・2%に上った。
中国・台湾をめぐる県の意識調査は初めて。沖縄を取り巻く安全保障を考える上で基礎的資料を集める狙いがある。
昨年11〜12月、県内居住の15〜74歳の男女3千人を無作為で選び、調査表を郵送し、1187人(39・6%)
から回答があった。今年以降も引き続き調査を行う方針。
県は、全国と比較するため、認定NPO法人「言論NPO」が昨年4〜5月、18歳以上の男女1千人に行った結果を引用。
中国への印象は、全国で「良い」「どちらかといえば良い」が計15・6%、「良くない」「どちらかといえば良くない」は
計84・3%となり、否定的な印象を持つ割合は沖縄が上回った。
県民が中国に良くない印象を持つ理由(複数回答)は、「資源確保で自己中心的に見える」が60・1%で最多。
「国際的なルールと異なる行動をする」58・4%、「尖閣諸島をめぐる対立が続いている」56・0%、「中国人の愛国的な
行動や考え方が理解できない」50・5%と続いた。
全国との比較で、沖縄は「愛国的行動が理解できない」が約2倍高く、「中国の行動が覇権的に見える」も13ポイント高かった。
県民が良い印象を持つ理由は「中国経済の発展は日本経済に不可欠な存在だから」が最多の47・4%で、「料理や歴史など
中国文化に関心があるから」も46・8%に達した。
日中関係は「重要だ」「どちらかといえば重要だ」が計69・0%で、「重要ではない」「どちらかといえば重要ではない」の
計9・4%を大幅に上回った。
中国と米国への親近感の比較では、中国4・2%、米国53・9%。「どちらにも感じない」25・8%、「同じくらい感じる」9・2%だった。
台湾に良い印象を持つ理由は「長い交流の歴史」57・4%、「文化面での共通性」41・3%、「地理的な近さ」39・3%だった。
台湾の全国調査結果はない。
http://article.okinawatimes.co.jp/article/2013-05-09_49035