自分の作ったシナリオで他人にFLASHを作ってもらうスレ3

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56ジョーカー ◆vtwrHrhFmE
   四章 救済

リヴァイアサンと別れたギコ達は、最初は情報を集める為に最寄りの町に向かった。
もうすぐ日が暮れる、と言う事で急いでいた所に、町のような物が目に映った。
ギコ達は数分歩き、町に辿り着いた。
しぃは町の入り口に立てられていた看板を見て呟いた。
しぃ「壊されてる・・・。」
町の中を見た四人は、驚愕した。
ギコ「ひでえ・・・。」
モララー「何だ?ここは・・・?」
モナー「いかれてるよ・・・。」
しぃ「・・・・・・!!」
町の中は、惨劇だった。
家の壁に血の染みが多々付き、壁に斧が刺さっている。
その壁には乱闘に負けた様子の男が意識を失っていた。
頭から血が流れている。
その男に、モナーが駆け寄った。
モナー「起きてくれ・・・。キュア。」
男に淡い緑色の光が降り注ぎ、傷が塞がった。
男「んっ・・・?どこだ、ここは?あんたらは・・・?」
そう言うと、男はハッとした様に立ちあがった。
男「あんの野郎!俺をこんな目に合わせやがって!」
そう言うと、男はギコに引き擦り倒された。
男「くっ・・・!何しやがる!」
ギコ「今は動くな。出血多量で貧血を起こす。そして助けてやったんだ。何かこの島の情報をくれ。」
57ジョーカー ◆vtwrHrhFmE :2005/11/17(木) 22:38:24 ID:W90oeP4X

男「へっ・・・誰がてめえ何ぞに・・・。」
ギコ「死ぬか?」
ギコの手にはマグナムが握られていた。
男「ひっ・・・!?」
ギコ「日頃の生活が悪いみたいだからな。遠慮する必要がなくて楽だ。」
ギコはマグナムを男の頭に押し当てた。
ギコ「で?どうするんだ?」
男「わ・・・分かった!分かった!!とりあえず銃をしまってくれ!!」
ギコ「分かったら良いんだよ。」
ギコが銃をしまった。
男「で・・・何の情報が欲しいんだ?」
ギコは少し悩むと言った。
ギコ「研究所・・・はどこにある?」
男「研究所?・・・ああ、あのお偉いさん御用達の大きな研究所の事かあ?」
ギコ「ああ。多分それだ。ある男を追っている。」
男「残念だが、それはヒッキーしかしらねえな。」
ギコ「ヒッキー・・・、と言う男はどこに居る?」
男「この家さ。」
男は自分が寄りかかってる家を指した。
ギコ「ありがとう。」
ギコがドアの方向に向かうと、後ろから男が襲いかかってきた。
男はベルトから下げてあった短刀を引き抜き、ギコに切りかかろうとしていた。
男「助けてもらって悪いが、金目の物を置いてけ!」
金属がぶつかる音と共に男の動きが止まった。
男とギコの間にしぃが入り、男の剣を自慢の双剣で止めていた。
しぃ「・・・ギコ君に触らないで。」
しぃはそのまま男を弾き飛ばし、頭を壁にぶつけさせた。
男はまたも意識を失った。
モナー「しぃちゃんが怒ったの初めて見た・・・。怖い・・・。」
モララー「怒らせない方が・・・良さそうだね。」
58ジョーカー ◆vtwrHrhFmE :2005/11/17(木) 22:44:17 ID:W90oeP4X
しぃ「何か言った?」
モナー&モララー「いや・・・何でもないです・・・。」
ギコ「ありがとう。しぃ。」
そういうと、ギコはドアノブを回した。
ドアノブは壊れているのか、壊されているのか、ドアは簡単に開いた。
モララー「ヒッキー・・・さん?いますか?」
部屋に気配はするが見えない。
良く見ると、部屋の隅でうずくまってる人影があった。
モララー「ヒッキーさん?」
ヒッキー「そうだけど・・・。何の用だい?金目の物はもうないよ?」
ギコ「そんなものはどうでも良い。」
ヒッキーの無表情な顔がピクリと動いた。
ヒッキー「じゃあ、何の用だい?」
ギコ「情報が欲しい。研究所はどこだ?」
ヒッキー「教えてあげても良いけど、頼みを聞いてよ・・・?」
モナー「何だい?」
ヒッキー「外のチンピラどもをどうにかしてよ・・・。」
ギコ「全員、か?」
ヒッキーがおずおずと頷いた。
ヒッキー「どうにかしてくれたら、知りたい情報を全部教えてあげるよ。知ってる限りは。」
しぃ「チンピラのボスの家は?」
ヒッキー「僕の家の真正面だよ・・・。クックルって言うんだ。強いよ。鬱だ・・・。」
ギコ「分かった。行ってくる。」
ヒッキー「頼むよ。・・・って、本島に行っちゃった・・・。」
ギコはヒッキーの家を出ると、真正面の家のドアの前まで来た。
59ジョーカー ◆vtwrHrhFmE :2005/11/17(木) 22:52:40 ID:W90oeP4X
ギコ「殺しちゃだめって言うのがなあ・・・。逆に難しいんだよなあ・・・。」
モナー「もう酷い事しない・・・って誓わせる事が出来なくなるもんね。」
ギコ「ま、とりあえずは言ってみて、だめだったら実力行使だな。」
そう言うと、ギコはドアを思い切り蹴り飛ばした。
ギコ「おじゃましまーす。」
しぃ「ドア蹴り壊しといて、おじゃましますって・・・。」
当たり前の様に入ってきた奴に、クックルは早速、拳をギコの鼻に押し当てた。
クックル「何の用だ」
ギコは何事も無かったかのように拳を叩き落とした。
ギコ「ちょっと事情があってね。ヒッキーに手を出すのをやめろ。」
クックル「何故だ?」
ギコ「お前に言う必要はない。」
二人が睨み合った。
ギコ「どうなんだ?」
クックルは少し考えると、にたりと笑って言った。
クックル「良いだろう。しかし、この町の精鋭十人とお前一人で戦い、お前が勝てたら、だ。」
モナー「そんな事、出来る訳・・・!!」
反論しようとするモナーを、ギコは腕で制した。
ギコ「この戦いは、俺達が前に進む為だが・・・。」
ギコの顔は怒りに満ちていた。
ギコ「俺の為でもある。」
怒るギコに、しぃが恐る恐る聞いた。
しぃ「あなたの為・・・って・・・?」
ギコ「むかつくんだよ・・・。こうやって、力の無い奴一人を、多数で責めるって言うの・・・。」
ギコは家の後ろの広場を指差した。
ギコ「早く戦ろう。」
60ジョーカー ◆vtwrHrhFmE :2005/11/17(木) 22:58:39 ID:W90oeP4X

クックルは頷くと、指笛を吹いた。
すると、三十秒足らずでそこの広場には九人が集まった。
広場の真ん中には噴水があった様ななごりがあるが、もはやただの岩の塊でしかなかった。
しぃ「あと一人は?」
クックル「俺だ。」
しぃの後ろに、クックルが居た。
クックルは裏拳でしぃを殴り飛ばした。
しぃは吹き飛ばされて壁に当たり、力無くうなだれた。
その頭からは、多大な量の血が流れていた。
ギコ「しぃ!!」
モナー「しぃちゃん!」
モララー「しぃ!」
ギコ達が駆け寄り、しぃを抱き上げた。
モナー「ギコ君・・・。行ってくれ。僕が治療する。」
モララー「君一人じゃ無理だ!傷が深すぎる!」
そう聞くと、モナーの周りに優しい風が吹き、モナーが若草色の光に包まれた。
モナー「僕は・・・誰かが死ぬのを・・・。」
モナーを包んでる光が一気に強くなった。
モナー「もう見たくない!!」
モナーは腕を広げ、全身の光を手に集めると、手の平サイズまで小さくし、しぃの患部に当てた。
するとその集めきった光が弾けた様にしぃの全身を包んだ。
みるみる傷が塞がり、しぃの顔色が良くなっていく。
遠くで見ていたクックルは少し驚いた様子だった。
クックル「何だ・・・あいつは・・・?」
モナー「しぃちゃんはもう大丈夫・・・。今からは、意識を取り戻させる。だからギコ君、そっちはお願い・・・。」
ギコは安堵の表情を浮かべ、その表情はすぐに怒りの表情に変わった。
ギコ「クックル・・・。お前を殺す!!」
クックル「面白い。やってみろ!!」
61ジョーカー ◆vtwrHrhFmE :2005/11/17(木) 23:04:11 ID:W90oeP4X

ギコは剣を腕から出した。
いつもより数倍強い光が漏れ出している。
モララー「殺しちゃだめでしょ。」
ギコ「じゃあ半殺しだ!!」
モナー「・・・半殺しって・・・。」
ギコはクックルに突っ込んだが、あと少しの所で爪に止められた。
クックル「く・・・!?てめえら!援護しろ!」
クックルがそう叫ぶと、手下の九人がギコに飛びかかろうとした。
が、それをモララーが止めた。
モララー「アイスウォール。」
ギコの周りに氷の壁が現れ、手下達をシャットアウトしていた。
モララー「こっちは任せて。そっちもこんな事やってんだ。これくらいやらせてもらおう。」
そう言ってる間に、手下の一人が壁をかいくぐり、モララーを切りつけようとした。
モララーはその剣を簡単に避け、マグナムをその眉間にお見舞いした。
モララー「解除。」
氷の壁は消え失せ、手下達がモララーに怒りを向けた。
モララー「お前はクックルをやれ!こっちは一人で十分だ!」
62ジョーカー ◆vtwrHrhFmE :2005/11/17(木) 23:16:24 ID:W90oeP4X
   ギコサイド
ギコ「・・・一対一だな。」
クックル「・・・面白い。面白いぞ!久しぶりに手応えのありそうな相手だ!!」
ギコは無視して炎の球をひねり出し、剣に交わらせた。
クックル「何故・・・炎が・・・!?」
ギコ「さて、これでも面白いかな?」
ギコは炎の尾を持つ剣を携え、クックルを切り付けた。
ギコが思ったほど剣は届かなかったが、それでも炎が十分な効果を引き出してくれた。
ギコ「炎は・・・。」
クックルは羽のせいで、一度切りつけられた所から炎が広がっていった。
ギコ「物を燃やす。誰でも知ってるよな?」
クックルは火の付いた羽をばたつかせ、火を消した。
ギコ「効いただろ?」
クックル「うぬう・・・調子に乗るなよ・・・小僧!!」
クックルのストレートがギコの腹にヒットした。
ギコ「ぐっ・・・!!」
ギコがよろめいたが、足を踏ん張り、倒れる事はなかった。
ギコ「接近戦はヤバイか・・・。」
ギコは間を置き、呪文を唱えた。
クックルは何事かとギコを見据えたまま動かなかった。
ギコ「フレイム オブ クライム!!」
ギコがそう唱えると、地面から膨大な量の炎が噴出した。
クックルは、炎が襲い来る寸前で避け、片方の腕を失いながら、まだ生きていた。
クックルが痛みをこらえながら、振るえる腕で指笛を吹いた。
クックル「もう良い!全員集合!総力戦だ!!」
クックルがそう叫ぶと、町中のいたる所から手下が集まってきた。
青年から中年の後期まで、様々な人間がギコを睨んでいた。
63Now_loading...774KB:2005/11/17(木) 23:18:27 ID:DkLp4c14
>>54もこう言ってるし、前スレのアレについて考えてみるか。

>海に近く、名を、アルテミスと言う。/世界の本島、ゼウスから遠く離れた離島。
この設定いるか?後々必要になってくるのならいいが、村の名前なんて出ても
この後この村消滅するし。字幕でも付けろってことか?
あと、アルテミスにゼウスって、そのネーミングセンスどうよ?
モナーやらギコやらが出てくるのに舞台がギリシャ神話の神の名前て。

>ギコ「おい、モナー!早く、森に行こうぜ!!」
唐突にこんなこと言うもんだからてっきりいつも遊んでる森なのかと思ったら、この後で
>村の誰も入った事の無い・・・いや。/誰も帰って来た事がない、未知の森の入り口に。
とか言うもんだから軽く混乱した。行くきっかけになった場面から話を始めて見ては?

>彼は、ギコ。/活発で、運動神経抜群な少年。
このスレにいる職人ならギコやらモナーやらの性格設定ぐらい知ってるのでそんな説明いりません。
64Now_loading...774KB:2005/11/17(木) 23:18:58 ID:DkLp4c14
>ギコ「皆、何持ってきた?」
このシーン全部、必要ないだろ。一応突っ込みいれておくが。

>モナー「何がいるか分からないから、多機能ナイフと、僕の特性ヤリとサバイバル一式かな。」
多機能ナイフよりサバイバルナイフの方がとかもそうなんだが、特性ヤリって何だ。
特製か?ってことはモナー自分で槍作ったのか?すげぇなモナー。

>モララー「同じく。ただ、ヤリじゃなくてマグナムと洋剣だけどね。」
ナイフとマグナムあるなら洋剣要らないだろ。そもそも何でそんなもの持ってるんだ。

>しぃ「私、皆のお弁当持ってきたよ。それと特性の短刀かな。」
森に入っていくのに食糧を用意してたのはしぃだけですか。頭いいはずのモララー意外と頭悪いな。
あとお前も特性(特製?)か。しかも刀か。

>ギコ「俺もにたようなもんだ。武器はマグナムと剣。」
つーかさぁ、槍に洋剣に短刀に剣って、もしかして単に格好つけたいだけか?
しかもマグナムがある世界でその装備か。この世界の世界観が分かりません。
65Now_loading...774KB:2005/11/17(木) 23:19:29 ID:DkLp4c14
>しぃ「この植物以外は全部分かるんだけど・・・。」
お前は植物博士か。肉食植物の異常性を出したいのは分かったがこの文は不要・不自然。

>モララー「思い出した・・・あの植物は、肉食植物、ヒューマンイーター。」
何でお前はそんなもん知ってるんだ。しかも見たことないのに。

>ギコの手から青い光が出て、剣が現れた。
あ、そういうシーンどっかで見たことある。確かNightmareCityだったっけ。 …パクリ?

>ギコは近付くツルを切り落とし続けていた。
えらい戦い慣れてるな、平和な村の少年。

>モララー「おい、何で逃げないんだ!?この植物のスピードなら逃げられるだろう!?」
>ギコ「この植物が動いてんだ!あの沢山あった植物も、動けると踏んで良いだろう!」
キャスト違わないか?頭いいはずのモララーそんなことも分からないのか?

>戦闘シーン全般
だから何で戦い慣れてるんだよこいつら。ギコはともかくモナーやしぃまで。
自然の申し子は何でもありか?
あと、ナイフとサバイバルセットと弁当持ってきた意味無かったな。

>しぃ「これだったのね・・・入った人が帰って来ない理由は。」
じゃあ本当に何で長老は何の対策も取らなかったんでしょうか。
66ジョーカー ◆vtwrHrhFmE :2005/11/17(木) 23:20:56 ID:W90oeP4X
   モララーサイド
モララー「八人だけかあ・・・。簡単でつまらないな。」
手下A「チ・・・調子に乗りやがって!やってみるか!?」
一人がモララーに突進してきた。
モララー「マグナムはもったいないからあ・・・。」
手下の攻撃を軽々と避け、首の後ろに手刀を当てた。
手下は崩れ落ちた。
他の七人がポカーンと見ている間に、モララーが呪文を唱えた。
モララー「アイス・サイド!」
手下達の上から氷隗が降って来て、七人を押しつぶした。
しかしモララーはすぐに解除し、意識を失わせるだけで、死者は出さなかった。
モララー「殺しはしないよ。眠ってもらうけどね。」
その時、クックルの怒号が聞こえ、町の至る所から手下が集まってきた。
モララー「な・・・何だあ・・・?  あ。ギコ君がやっつけかけたのか。」
67Now_loading...774KB:2005/11/17(木) 23:22:58 ID:DkLp4c14
第一章とは関係ないが、現在進行形のこれ。

TXTで纏める気が無いなら、せめて全部メモ帳か何かで書き終えてから貼ってくれ。
お前のために書き込みを1時間待つとかやりたくないし、誤字も全く直せてない。
推敲してないのも丸分かりだ。
68ジョーカー ◆vtwrHrhFmE :2005/11/17(木) 23:32:42 ID:W90oeP4X
64、65
本当に今考えるといりませんでしたね・・・。
持ち物のなんだかんだは・・・完全にいりませんね。

しぃ「この植物以外は全部分かるんだけど・・・。」
このセリフは始めのキャラ紹介で詳しくやっておけば分かっているはずでした。
自然を愛する〜って書いてたのですが、その度合いを書いてませんでした。

モララー「思い出した・・・あの植物は、肉食植物、ヒューマンイーター。」
このセリフも紹介の時に詳しく言っておけば・・・。

ギコの手から青い光が出て、剣が現れた。
この設定はNight見る前から考えてました。
これ以外どうかと・・・っていう。

ギコは近付くツルを切り落とし続けていた。
戦いなれについても・・・どこかで説明しておくべきでしたね・・・。

モララー「おい、何で逃げないんだ!?この植物のスピードなら逃げられるだろう!?」
ギコ「この植物が動いてんだ!あの沢山あった植物も、動けると踏んで良いだろう!」
モララーはここで混乱している、と加えた方が良かったですね。
ギコはきもが座っている、と言う事で。

しぃ「これだったのね・・・入った人が帰って来ない理由は。」
ああ・・・。
森の入り口に軽いバリケードでも張っとくべきでしたね・・・。
69ジョーカー ◆vtwrHrhFmE :2005/11/17(木) 23:40:05 ID:W90oeP4X
ギコ「流石にこの人数は・・・。」
モララー「厳しいなぁ・・・。」
ギコとモララーが背中合わせに立った。
ギコ「そっちも終わったか。」
モララー「まあね。どうする?この人達。」
ギコとモララーは、優に幾百を超える人間に囲まれていた。
その中に、片腕が焼け落ちたクックルがいた。
クックル「かかれ!あの二人を殺せ!!」
手下の輪がだんだん小さくなる中で、ギコとモララーは冷静だった。
ギコ「魔法しかないよな?」
モララー「こんな広範囲に出来るかな?出来ても威力は・・・。」
ギコ「・・・やってみるか?」
モララー「それしか道は無いしね。」
ギコとモララーが同時に呪文を唱え始め、黄色と黒のオーラが入り混じった。
ギコ「我が体に宿る雷の力!闇と交われ!」
モララー「我が体に宿る闇の力!雷と交われ!」
ギコ&モララー「融合魔法!」
二人が空に向かって手を上げた。
ギコ&モララー「デス・ライトニング!!」
そう叫ぶと、空から黒い光を帯びた雷が降り注ぎ、手下を一網打尽にした。
ギコ「ちゃんと力は抑えたか?」
モララー「もちろん。」
ほとんどの者が意識を失っていたが、死者はいない様だった。
ギコ達の出した闇雷は、クックルには当てさせなかった。
誓わせる為である。
ギコ「もう、ヒッキー・・・いや、弱い者には手を出さない・・・そう誓うか?」
クックルは呆然と立ち尽くしたまま動かなかった。
モララー「答えて。」
モララーが近付くと、か細い声で答えた。
クックル「・・・分かった・・・。」
70ジョーカー ◆vtwrHrhFmE :2005/11/17(木) 23:42:55 ID:W90oeP4X
その大きすぎる一騒動が終わると、ギコ達はヒッキーの家に向かった。
しぃはまだぼーっとしてるが、意識は取り戻していた。
しぃ「ギコ君・・・あの人達は?」
モナーがくすくすと笑っていた。
モララー「今更かい?」
ギコ「・・・倒したよ。ところで、考えられる様になったなら、降りてくれないか?」
しぃは赤面した。
しぃはギコにおんぶされていたのだった。
モナー「まるで赤ちゃんみたいだったよ。」
しぃは少しの間赤面し、三人は長い間笑っていた。
やがて、四人はヒッキーの家に到着した。
ギコはとりあえずノックし、扉を開いた。
ギコ「ヒッキー。」
ヒッキーは最初の場所から変わらない場所にいた。
ヒッキー「何だい?ああ、負けた事なら引きずらなくて良いよ。クックルに勝てる訳はないんだ・・・。」
四人がにやにやしている。
ギコ「本当に勝てる訳はないのか?」
ヒッキー「おかしくない?何その質問・・・?」
ギコ「勝ったんだよ!そして誓わせた!お前を責めない・・・ってな!!」
ヒッキーの眼に光が宿った。
ヒッキー「・・・本・・・当・・・!?」
ギコ「ああ!」
その瞬間、ヒッキーは泣いてギコに抱きついた。
ヒッキー「ありがとう・・・。本・・・当に・・・ありがとう・・・!!」
四人が微笑んでいる。
ギコ「良いさ。」
71ジョーカー ◆vtwrHrhFmE :2005/11/17(木) 23:46:44 ID:W90oeP4X
少し時間が経ち、ヒッキーが落ちついた時に会話は始まった。
ヒッキー「さて、研究所、だったよね。」
ヒッキーがおもむろに大きな地図を広げた。
ヒッキー「今、僕達がいるこの町はココ。」
ヒッキーが指差した場所は、南東の海岸からほとんど離れていない町だった。
ギコ「結構歩いたつもりだったんだがな・・・。」
ヒッキー「ゼウスは広大だからね。」
ヒッキーが指を左上に動かした。
ヒッキー「研究所は、ここ。」
その施設は、島のほとんど真ん中にあった。
ヒッキー「何せ一つしかないから。その分大きいけどね。そして、その施設を養っているのが、この帝国。」
研究所のすぐ隣に龍のエンブレムのマークがついていた。
ヒッキー「次は危険個所の説明をするよ。」
ヒッキーは八箇所のバラバラな場所をペンで印をつけた。
ヒッキー「まずはここ。」
ヒッキーは南東の海岸・・・さっきまでギコ達の居た所をさした。
ヒッキー「ココは海の神、リヴァイアサンが出る。力の無い者達は飲み込まれるって・・・。」
しぃが反応した。
しぃ「もしかして、あとの七つは、炎、雷、闇、氷、土、風、癒の属性神が居る所?」
ヒッキー「良く分かったね。」
モララー「僕らはココに行くべきだ。今の僕らでは、奴等に勝てるか分からない。」
ギコが頷いた。
ギコ「力を手に入れに行こう。」
ヒッキー「何の話か分からないけど、説明しとくよ。」
72ジョーカー ◆vtwrHrhFmE :2005/11/17(木) 23:50:19 ID:W90oeP4X
ヒッキーは次に南のマークを指した。
ヒッキー「ココは雷の集中地帯。」
次に南西のマークを指し、
ヒッキー「ココは暴風が吹く草原。」
次に西のマークを指し、
ヒッキー「ココはいつも闇に覆われていて、まがまがしいものが居るって話だ。」
次に北西のマークを指し、
ヒッキー「ココは砂漠だったり泥沼だったり、地上変化が激しい場所だよ。」
次に北のマークを指し、
ヒッキー「ここは巨大な万年氷がある。」
次に北東のマークを指し、
ヒッキー「ここは多くの火山がある。」
次に東のマークを指し、
ヒッキー「最後に・・・ここは、癒しの獣が居る泉って話だ。獣は狂暴らしいからね。どこも危険だよ。」
ヒッキーが地図をたたんだ。
ヒッキー「他に聞きたい事は?」
モナー「もう無いよ。ありがとう。」
ギコ「本当に、思っても無い情報が手に入った。ありがとよ。じゃあな。」
ヒッキー「あっ・・・ギコ・・・君。この地図を持っていってくれ。これくらいの礼はしたい。」
ギコ「良いのか・・・?」
ヒッキー「うん。僕にはあんまり必要ないから。」
ギコ「本当にありがとよ。じゃあ。」
ギコ達は、その廃墟に近い町を後にした。
これからの目標は、個々の能力向上の為に、七つの属性地点を目指す。
ギコは、妙な興奮と、不安が入り混じった複雑な思いで歩を進めた。
73ジョーカー ◆vtwrHrhFmE :2005/11/17(木) 23:51:37 ID:W90oeP4X
以上、第四章 救済、終了です。
いかがでしょうか。